☪︎TSUKI☆
10 件の小説☪︎TSUKI☆
夢小説やオリジナル出します。 基本マイペースで更新や、作品を出したりしますのでそこは知っといてくれると嬉しいです。 出来るだけ面白く作りたいので、アイデアなどあれば教えてくれると嬉しいです。
ヴィラン【創作小説】
僕は女だけど、男だ。 唐突にこんな事言われたら皆困惑するとは思う。でも、それが僕だ。 好きになる人は女の子だし、何度もその子の手を取り、指を絡めて繋ごうと思ったけど、好きになる女の子は僕の事を友達としか思ってないのにいきなり恋人繋ぎはゾッとするだろうし、気持ち悪がられると思った。 勿論男友達も多いからゲームとか色んな事したりするけど、男友達の中に好きな人がいたりする女友達は馬鹿げた競走みたいな事をする。 例えば僕達(僕と男友達)は好きなゲームとかの話をしてるのに、その人達は「女の癖に男っぽいなんて気持ち悪いし、可愛げ無いよね〜w」なんて会話を聞こえるように態と言う。 別に僕が男っぽい格好とか言葉遣いとかは急になった訳では無いし、小さい頃から男兄弟が多いせいでこうなっただけの本当の僕なだけ。 それの事について問いを出されてもXとかYで公式みたいに答えを出せれる訳では無いし、それを本当の僕だと証明できるようなものがある訳でもないから誰にもわかって貰えない。 ある論理者は善とされる事も、悪とされる事も色々語っていたし、僕みたいな人が僕が好きなあの子を侵害するとか、僕の男友達の事が好きな人がその人の事を侵害するって陰口で言いふらし、結局学校に僕の居場所なんて無かった。 僕は喧嘩に明け暮れた。いつの間にか不良になっていた。夜になるとバカみたいに公園とかに群がってる雑魚を蹴飛ばしたり殴り倒す度に、赤い花びらが舞うようにコイツらや僕の口や身体などから血が出たりする。 コイツらは知らない。僕が女だって事を。だって、当たり前だ。学校の時とは打って変わって男物の服を着て喧嘩をするのだから。 ああ、ドゥラン先生、僕の事を救ってください。 僕以外のこの人達にとって僕という存在はもう《ヴィラン》と言うんだから。 僕をこの世界から救ってくれ…。 あれからずっと昼間はちゃんと女の格好をして学校にいくが、夜になると逸脱して男になった。 雄蕊と雄蕊では子供は作れないし、植物も増えない。すなわち、未来は無い。それは僕自身にもいえること。 ねぇ、君は江戸川乱歩と言う文豪の作家を知っているかい?あれはとても素晴らしいものでね、あれを読んでいると造花でもいつかは実を作れるんじゃないかと思えるような面白い発見をくれるんだ。 「ぶるってんじゃねぇよ」 誰かが僕に言った。十人十色の多種多様のこの世界にそんな事言ったって意味なんて無いにね? 「じゃあ、哀しい愛しい話をしようか?ゼラチンのように脆くて硬いような…」 僕は誰かも知らない人に話をした。ソイツは「お前は…可笑しいぞ!?正気に戻れよ!!」って叫ぶかのように言い放つ。 僕はもう小さい頃から可笑しかったのかもしれない。でも、そんな事どーでも良かった。 僕は誰かに向けて光の灯っていない様な瞳を月夜に照らされながら「…で?だから何なんだ?」と嘲笑う。 僕にはあの子に振り向いてもらう可能性は低いかもしれないが、0って訳では無いのなら、その少しの可能性にかけてみたい。 あの子が他の男と笑って過ごしているのを想像したり見たりするだけで嫉妬心が湧いた。とてつもなく余裕が無くなりそうになるのを必死で抑え込む。今ここで爆発させてはあの子が怖がる筈だから。 ああ、あの子から貰える笑顔は微熱のように暖かく、そして恋心を持っていないというのが伝わるせいで冷たくも感じた。 それでもいい。あの子が僕の事を少しでも見ていてくれるなら。こんな微熱愛でさえ幸せとも思えるよ。 でもね?…少しは僕の事を理解して欲しいよ?誰も知らなくて、知られたくない外側の表情と内側の感情の違いをね? 聖歌は素晴らしい悪党共に捧げて、心身ともに綺麗にするモノだ。 でも、僕はそんなものじゃ浄化されない。骨のすみまで悪という闇に呑まれてしまったから、もうそれで自分を演じ切るしかないんだ。 誰かが言ってた。 「残酷な街ほど綺麗な虹がたつんだ」と。 それってさ、神が少しでも正気を戻させたいが為にするものなんじゃないの? 僕にはもうどーでもいいよ?そんなのじゃ、僕は元になんて戻れないからさ! 人が行き交う交差点の広告の音も人の話し声も五月蝿い中、そんな人達を嘲笑うかのように裏路地の所で踊るように喧嘩をして笑っていたんだから。 ああ、狂人な僕よ。赤い花びらを散らせて沢山踊り狂え。どうせ、昼間と違う男物の服を着て男になったら誰も僕だとわからないんだから、派手に暴れな? 知られたっていいでしょ?男にならないとあの子は僕に振り向きもしないんだから。態と男のフリして近づくのもありかもな〜。 ああ、ドゥラン先生、此処だよ?誰にも救われず、顔も知らない人達や学校の人達、僕以外のこの人達にとって、僕という存在はもう《ヴィラン》だから。 早く救済してくれないかな?
【東リべ夢】いつか、愛されるように。7
家に帰って、イザナ達と晩ご飯を食べて風呂に入る。そして寝る。 朝になり、鶴蝶と一緒に学校に行ったり放課後にイザナ達と甘いもの巡りしたり、家に帰って着替えてから集会にでたりしてほぼ1ヶ月ぐらい経った時だった。 蘭ちゃんや竜ちゃんが「ハロウィンに抗争見に行こうよ」と言ってきた。何でだろうと思ったら東京卍會と芭流芭羅の抗争があるらしい。 何でその日なんだと思ったが、特に用事もないし、一日イザナ達が家にいないので暇だったので、イザナに《竜ちゃん達のところに泊まるから気にしなくて大丈夫だからね》と一応連絡して竜ちゃん達と一緒に抗争を見に行く。 魁戦か、全面抗争かどっちかな?なんて何となく考えていたらこの間のたけみっちって人とかがこっちを見る。 蘭ちゃん達といる僕の事知らなくて誰だ?って感じなんだろうけど、どうでもいい。 あ、鈴のピアスの人なんか危なそう…?…?なんか、見た事ある気がする。何でだろう?誰だ? 「仕切り?条件?…テメェらままごとでもしに来たのかよ?…俺らはテメェらを嬲り殺しにしに来てんだよォ!!!」 「おっぱじめるか〜?マイキー♡」 「…行くぞ!!」 あ、あの鈴のピアスの人、小さい頃あったかもしれない。…近所に住んでた優しい一個上のお兄ちゃん。僕は親が居なくなってから施設に居たし、会えなかったからほぼ忘れてた。 あの人は、あんな風になる事があったのかな?…あ、そういえば、家庭内での事をなんか言ってた。…家に帰りたくないって言ってた気がする。もしかして、人の愛に気付いてない? 「この時をずっと待ってたぜ!…稀咲!」 あの稀咲ってやつ、嫌な感じだ。イザナに来ないように見張ってなきゃ…。 それにしても、虎にぃは人の愛に気付いてないからどうしよう。絶対に東京卍會の中とかあの黒髪で長い人も虎にぃの事を連れ戻したいって感じの居るのに。 ちょっとだけ助けるかなぁ…。如意棒とかは持ってるし、大丈夫な筈だ。 「竜ちゃん達少し参加してくる」 「何で?お前天竺だし、関わらねぇほうがいいじゃん」 「小さい頃仲良かった人の過ち犯しそうな所許す訳ないでしょ?…行ってくる」 今日着てきた服がフード大きめでよかった。顔隠しながらやれるし、助かる。 丁度、虎にぃが髪長い人を刺そうとしていたので、ナイフを蹴っ飛ばして、一応虎にぃも蹴って少し遠くにやる。 「テメェ…邪魔すんな!!」 「…危なかった、ありがとな。…でも部外者が入ってくんな危ねぇだろうが」 『良いから、引っ込んでて。君らあの稀咲って奴倒したいの?僕もアイツ見てて嫌な感じで嫌だからついでにやってあげる』 そう言って如意棒を出し、スクラップされた車を登り、稀咲を殴るとふらつきながらも反撃しようとする稀咲に回し蹴りで気絶させる。 『…虎にぃ、久しぶり。…覚えてたりするのかな?』 「……は?お前、蒼空?…なんでこんな所で…しかも、喧嘩なんかお前できなかっただろ…?」 『それは別に今話すことじゃない。…虎にぃ、貴方は愛されてるよ?創設メンバーの中とかあの黒髪で長い人も君の事も東京卍會に連れ戻したいって考えてる人…居たんじゃない?…誰かにそう言われなかった?』 「…言われた、ドラケンに…でも、俺はマイキーのせいで苦しんだんだ。だから…」 『虎にぃ、髪長い人にはなんか昔言われた事ない?』 「…!!俺はお前の味方だからって、…どんな地獄が待ってても俺はずっと一緒って、…!!俺ひでぇ事…!!」 『それでマイキーのせいで苦しんだ今は楽になるの?大切に思ってくれる人は居るのに?また自分で苦しむ為に壊しちゃうの?』 「…ごめん、場地…!!ごめん…!!マイキー…許されるなんて思ってねぇ…。でも、少しずつでも償っていくよ…」 「場地や他の奴にも言われた。一番俺はお前を、一虎を殺したかった。でもそれを諭し続けてくれたのは場地だった。本当は殺したかった…この手で。でも、お前の今の顔を見て…俺はお前を許す。これからもお前は東卍の仲間だ…」 『じゃあ、もうこの抗争辞めでいいよね?』 芭流芭羅のトップみたいな奴が「おいおい巫山戯んなよ〜?まだまだこれからだろ〜?♡」と言ってきたので、回し蹴りで一発KOさせたら雑魚共は逃げていった。 その場からすっと竜ちゃん達所へフードを脱いで戻るとサツが来た。 「サツだ…」 「帰んぞ、お前ら」 『…またね、虎にぃ……』 そして僕らはこの場から去った。後々聞いたら、逮捕者0、死亡者0だったが抗争した日がハロウィンだったので、この抗争の事を“血のハロウィン”と誰かが名付けたらしいがよくわからなかった。 一虎も壱番隊に加わり、場地は裏切って出てった事実は変わらねぇと言って隊長の座から降りた。 その後の集会で副隊長松野千冬が指名した隊長は花垣武道だった。 そんなのを一週間後に竜ちゃん達に聞きながらケーキを食べるデートをのほほんとしながらしていた蒼空でした。
【東リべ夢】いつか、愛されるように。6
僕とイザナでバイクを見に行ってた。見てて気に入るのがあるかな〜なんて見て回っていたらイザナに「コレなら好きなんじゃねぇの?」と聞かれたバイクが凄く好みで、どストライクだった。 形は、CTX1300で、色も凄く綺麗な黒で一目惚れした。 イザナに『これが良い』と伝えると、今日乗って帰っていいと言われたので購入してからイザナとツーリングしながら帰る。 帰ってから鶴ちゃんにも見せたら「いいのがあって良かったな」と頭を撫でながらそう言ってくれた。 8月3日の武蔵祭りの日になり、僕は武蔵祭りのある渋谷に一人街ブラをしながらカフェのスイーツを食べたりしていた。 本当ならイザナと鶴ちゃんと行くつもりだったのだが、何故か来れないらしく一人で来ていた。 夕方になり、そろそろ祭りに行こうかなと思い、バイクに跨り武蔵神社に向かう。すると、特攻服を着た男共が居り、何かが可笑しいと感じながらも自分に関係ないかと考えるのを放棄し、少し祭りの屋台を見ながらイザナ達へのお土産何にするか考えていたら雨が降り出した。 急いでお土産の物を買ってバイクへ行くと、東京卍會と愛美愛主の抗争が始まっていた。 どうでも良かったが、自分以外が喧嘩をするのを見た事がないので被害が来ないような所へ移動し見ていたら、愛美愛主の雑魚共が「お前も東卍の奴かぁ?」なんて言って殴りかかってくるので、回し蹴りでノシた。 すると、それを見ていた他の奴らが沢山来てしまったので、折り畳み式の如意棒を取りだし次々とノシて行く。 「お前…この間公園にいたやつ。なんでここに居るんだ?しかも抗争の邪魔するんじゃねぇ」 『勝手に君らの相手が寄ってきて殴りかかって来たから反撃しただけだよ。僕はさっさと家に帰りたいのに邪魔されてイライラしてんの。…話しかけんな』 僕は関わりたくなかったはずの抗争に巻き込まれてイライラしていたのをぶつけると、「なら早く帰れ」と言われ甚平を来た男はまた抗争に戻った。 早く帰ろうと思い、如意棒をしまいバイクで帰ろうとすると怪我をしたやつが居た。それも前に話しかけてきた頭にドラゴンの刺青入れてる奴で、腹を刺されたのかぐったりしてた。そこにあの惹かれる言葉を言ってた男の子が行き「マイキーくん!ドラケンくんが…!!」と叫んでいた。 成程、さっきの甚平を着た男の子は無敵のマイキー、東京卍會の総長佐野万次郎か。なら、怪我したのは副総長のドラケン、龍宮寺堅か。 「たけみっち、…ドラケンを頼む!」 あの子、たけみっちか。名前知らねぇし…その呼び方でいっか。とりあえず、あの子に惹かれる意味が知りたくてついて行く。 『…ねぇ、たけみっち…だっけ?』 「え?…まぁ、マイキーくん達からはそう呼ばれてますけど、…すんません!今急いでるんで!!」 『僕も助けるの…手伝おうか?』 「…え?」 『簡単な止血なら出来るし、そのままじゃ血が沢山流れすぎて危なくなるし』 「…!お願いします!!」 たけみっちに頼まれて、ドラケンに止血の手当てを簡単にだがする。 『…出来たけど、傷も深いし…簡単にしか出来てないから急いで救急車、呼んだ方がいいよ』 そこにガタイのいい男どもが来て、たけみっちを知っているようだった。 たけみっちにそのリーダー格的存在はリベンジするからと言われたので任せて僕は他の奴らを如意棒でボコボコにしてやった。 たけみっちもリベンジ成功したみたいで、そこに他の連れの女の子が来て救急車に乗ったりして行ってしまったのを見てからバイクの所へ戻り横浜に帰る。 鶴ちゃんにイザナと鶴ちゃんへのお土産の物を渡してから着替えを取って風呂へ入る。いつもより長めに入り、雨で濡れ冷えきった身体をしっかり温めてから上がる。 イザナに「帰ってくるの遅せぇよ。何してたんだ?」と怒られ、『イザナ達のお土産の物を買うの選んでたら遅くなった』と言うと「…今度からは気をつけろよ」とだけ言ってギューッと抱きついてくる。 「イザナ、蒼空が帰ってくるのが遅くて凄く心配してソワソワしてたからな」 「鶴蝶、…要らねぇこと言うな」 『…イザナ、ごめんね。変に絡んできた奴は全員ノシたから大丈夫。心配させてごめんね』 暫くイザナは拗ねたままで、学校から帰ってからはずっと抱きついたり、横に座って膝枕させられたりのよくわからない罰を受けさせられた。 後で聞いたけれど、東京卍會と愛美愛主の抗争は東京卍會の勝利で幕を閉じたらしく、ドラケンも無事だったみたい。後にあの抗争を八三抗争と呼ばれるようになったらしい。 しかも、途中で参加してきた白髪の女は凄く強く、愛美愛主の隊員を少しの時間だけで沢山ノシて、誰も知らぬ間にその場から消えたので、伝説の白髪の女の話もあるらしい。…てか、その白髪の女って僕の事じゃん。そこまで話広まってんの?早くね? 今日は竜ちゃん達とお出かけする予定なのでバイクで六本木へ向かう。待ち合わせ場所に着くともう竜ちゃん達はいて僕を見つけて直ぐに「あ、蒼空〜♡」と言いながら周りにいた女共を払い除け僕に抱きつく。 『蘭ちゃん、竜ちゃん。…この人達知り合い?』 「ん〜?…よくわかんねぇ〜♡」 「全員兄貴が遊んで捨てた女」 「あら、妹さんなの?可愛い〜♡よろしくね〜♡」 『………僕は、黒川蒼空です。…初めまして』 そう言うと女共は僕と手を繋いで握手をしたかったのだろう。僕は触って欲しくなくてパシッと払い除けた。 『…触んなクソババア…。化粧濃すぎてキメェんだよ…。さっさと死ぬか消え失せろよ。…殺されてぇの?』 そう言うと怯えた女共は猿みたいにキャーキャー喚きながらどっかへ行ってくれたので『さ、デートするんでしょ?行こうよ』と竜ちゃん達に言って三人で竜ちゃん、僕、蘭ちゃんの並びで手を繋ぎカフェのパンケーキやパフェ等を食べたり、服を見たり、化粧品を見たり色々した。 沢山歩いて疲れたので、カフェでカフェラテを飲みながら休憩していると、蘭ちゃんから話しかけられた。 「そう言えばさ、東卍の抗争で現れた白髪の女って…もしかして蒼空だったりする?♡」 『…うん、そうだねー。愛美愛主の奴らが絡んできて殴られそうだったから回し蹴りや如意棒での攻撃をお見舞いしてやったら何故か噂になってた』 「そうか、…でも、大将と鶴蝶の三人で行くんじゃなかったのか?…もしかしてはぐれたりしたのか?」 『いや、…用事出来て行けねぇって言われて一人で行ったんだよ』 「なるほどな。…そりゃお疲れ様だな」 「一応、大将には内緒にしといてやるからな〜♡今日はとことん付き合ってくれたら大将達に言わねぇでやるよ〜?♡」 蘭ちゃん達に口止め料としてめいいっぱいデートを楽しんで帰った。
天ノ弱
僕は、上手く人付き合いが出来なかった。小さい頃から素直になれない子だった。親は面倒だと思ったのだろう。あまり見向きもしなかった。 そんなある日、大切な友達ができ、とても毎日が楽しかった。幸せだった。 でも、彼は僕をある日を境に虐めてきた。クラスの女子が友達である彼に僕から虐められたと嘘を言ったみたいで、彼はそれを信じ嘘をついたクラスの女子側についた。クラスの皆も彼女達の方についた。誰も味方はいないみたいだ。 僕がずっと前から思っていた事を話そう。もしこのいじめが彼女がついた嘘のせいでなっているという事に気づいてくれたからと言って、もし友達に戻れたらこれ以上は望んでいないし、寧ろまたあの幸せに戻れるんだろうか?彼がまた嘘に騙されて裏切るんじゃないか?と言う恐怖で幸せなんて感じれなくなると思うと怖かった。 僕は、いじめがエスカレートしてどんどんどんどん酷くなるのを必死で耐えながら、親にバレないように必死で我慢した。リスカなんて毎日して苦しんだ。 しないように我慢をしようとしたけど出来ずに、毎日毎日繰り返した。両腕が包帯で目立つから夏でもカーディガンを羽織った。足には蹴られたりした打撲跡が沢山あるから夏でも黒タイツ。 苦しくなって、屋上に行き、彼に最後の電話をかけた。彼は一応出てくれたので『少し話をしたい』と最後のお願いをした。 『僕がずっと前から思っていた事はね、彼女が言っていたいじめが本当にあったのかな?ってこと。そのいじめのせいで崩れたこの友達関係も戻せたら、僕はこれ以上の事は望まない』 「君がそれでいいのなら、俺はそれでも構わないけど、俺はお前がいじめたんじゃねぇかってことに疑問しかねぇんだ」 『そっか、…でも、僕はもう前みたいに君といる事は出来ないし信じれない』 嘘だ。僕は本当はまた彼と仲良く笑い合いたい。楽しい学校を過ごしたい。彼と幸せな時間で楽しくいたい。 でも、僕は嘘つきだから。僕はこれでしか愛を伝えれないから。 嘘つきの僕が吐いた、反対言葉みたいな愛の言葉に彼は気づかないだろう。 僕は彼らからのいじめでバケツの水を浴びたり、机にゴミやラクガキがされたり、服が刻まれていたり、蹴られたり殴られたりした。 僕がこれを耐えていれば、また彼と仲良く笑い合えるだろうか?なんてずっと考えたり、考えなかったり。 別に彼の事なんて考えてなんかいないと思いながら、本当はずっと頭にあるなんて気づきたくなくて。 いつの日か気づいた時には我慢し続けても意味が無い気がして頭の中がゴチャゴチャしてメリーゴーランドみたいに目の前がグルグルしてきた。 僕は夢を見た。いじめられる前のあの幸せな頃の夢を。でも、いじめられた苦しい夢も見たせいで起き上がった。 彼から貰った沢山の幸せな記憶や幸せな時間を僕の両手から零れ落ちていきそうな程あるものをもう戻ってこない時間や友達をもう捨てるかななんて考えてしまう。だって、友達なんて所詮他人だからと言って裏切られる者だと考え、限りのある消耗品のように僕は彼に捨てられたんだと頭の中で警告のように響く苦しい感情を胸に上手く寝付けず、不眠のまま学校へ行く時間になり準備をした。 学校に行くと皆の笑ってる顔に言葉が浮き上がるかのように僕の陰口が見えるし聞こえてくる。 僕らの心の中にあるぶら下がった感情を表すモノは皆綺麗なのか汚いのか、僕らにはわからない。だって見えないのだから。僕が話す言葉の裏の裏が見えることなんて無い。誰も気づきやしない。 でも、いつか気づいてくれるんじゃないかと待つくらい…いいかな? 『クラスの人達と楽しそうに進む君と、君と遊んだりしていた頃から心の時間が止まった僕の縮まらないこの心の隙間をどうやって埋めたらいいんだろうね?』 まだ素直に言葉に出来ずにいる僕は、本当に…。 『天性の弱虫な僕でごめんね、…もう会うことは無いけれど、幸せになってね』 そう言って電話を切ろうとした。すると、後ろから抱きしめられた。 振り返ってみてみると、彼だった。泣きながら「ごめん!!許さなくてもいいし、 寧ろ殴ってくれ!」と言っていた彼は嘘をついていたクラスの女子に昨日本当に僕がいじめたのか?と聞いて問いただしたらしい。すると、彼女は白状して嘘ついた事も自白したらしい。 彼はどうやって謝ろうか悩んでいたところに電話がかかってきて出ると、僕のいる所が屋上だと気づいたらしく電話の声でも言葉でも死のうとしてるんじゃないかと気づき来たらしい。 『この両手から零れ落ちていきそうな程の君と遊んだりして幸せだった時間や思い出は何処に捨てたらいい?誰に譲った方がいい?君が幸せと思える方を選んでよ……』 「そんなの、…どこにもやらなくていいし…捨てんな。またすぐに昔みてぇに俺の事を信じれなくてもいい、俺の事を嫌いのままでもいい。俺はお前にやってしまった傷が癒えることが無くても少しでも休まるようにずっと傍から離れねぇし今度は絶対にお前を信じる。…だから、お前もお前のペースで俺の事をまた信じれるようになって欲しい……」 彼の言う言葉一つ一つが、全部が、抱きしめてくる腕も彼自身も暖かかった。 『すごく時間かかるかもしれないし、また笑えないかもしれない…』 「ずっと待つよ…」 僕はポロポロ涙を零しながら、彼に聞いた。 『もう我慢しなくていい?苦しまくてもいい?…また君と笑いあっても……いいかい?』 「おう!…当たり前だよ!ごめんな」 僕らは、暫くしてからまた昔のように笑いあって、楽しく仲良く幸せな時間を過ごしながらあの頃の隙間を埋めていった。
【東リべ夢】いつか、愛されるように。5
今日から鶴ちゃんと一緒の中学校に通う日になった。イザナは行く前までも凄く心配してきてたけど『鶴ちゃんと一緒のクラスなるようにしてくれたんだから大丈夫』と強く言って鶴ちゃんと中学校に歩いて向かう。 何故か歩いてる時に目線が痛かったけど、何か変な所あるのかな? ちゃんと制服を着て、その上から黒のパーカーカーディガンを羽織っている。靴下は黒タイツに黒のルーズソックス、靴はいつもの厚底パンプスを履いているけど。鶴ちゃんからは大丈夫と確認済みなので何を見られているのかわかんなくて鶴ちゃんの服を掴んで『見られてて怖い』と言うと出かける前から首にかけとくように言われていたヘッドフォンを耳に着けるように言われたのでそうする。 「これなら何を言われても見られても気にならないだろ?手を引いててやるから下を見ててもいいぞ?」 『わかった…』 鶴ちゃんに頼りながら学校に着き、職員室に向かった。すると、先生から「ああ、貴女が黒川くんの妹さんね。鶴蝶くんと一緒に教室まで行きましょうか」と言われたので、その通りにする事になった。 職員室に行き、たまたま話しかけた先生が鶴ちゃんの担任でイザナの担任もしていた先生らしく、僕の髪色や服装、ヘッドフォンも相談により了承してくれた人らしい。 優しそうではあるけれど、僕は何せ人と関わるのが苦手なのでそこまで話す事もせず教室に着いた。 鶴ちゃんと先生が先に入り、呼んだら来て欲しいと言われたのでそのまま待っていると「入って来て」と言われたので教室に入る。 「今日からここに通う事になった黒川蒼空さんよ。黒川さんは少し人と話したりするのが苦手らしいから鶴蝶くんと一緒に行動する事が殆どです。なので話しかける時は優しく話しかけてあげてくださいね。…じゃあ、黒川さん、挨拶できるかな?」 『…黒川蒼空、……人と話すの苦手というか、関わるのも少し怖いって感じなのでもし…上手くお話とか出来なかったらごめんなさい。…えっと、よろしくお願いします…?』 「じゃあ、鶴蝶くんの隣の窓際の席に座ってね」 先生に言われた席まで行き荷物をおろすと鶴ちゃんに「挨拶頑張ったな。偉い偉い」と頭を撫でながら褒めてくれたから嬉しくてニコッと微笑みながら頭を撫でられていると先生に「はい、黒川さん挨拶頑張りましたね。それじゃあHRは終わりです。鶴蝶くん、蒼空さんに授業の受け方とか移動の時とか頼んだよ」と話しかけられ、先生は教室を出ていってしまうと、クラスの子が僕と鶴ちゃんの周りに集まってきた。 「黒川さんって髪白いけど地毛なの?」 「なんでこの時期に転校してきたの?」 「彼氏いるの?」 クラスの子から質問攻めをくらい、どうしていいかわからなくて鶴ちゃんにしがみつくと「皆すまんが、一人ずつ少しずつ質問してやってくれないか?色んな人に囲まれすぎると慣れてないと怖いみたいだからな」とフォローしてくれたので一応少しずつ答える事にした。 『…髪は兄さんとお揃いにしてるから、地毛ってわけじゃない……。学校行くか悩んだから…かな。彼氏…はいないし、よくわからない』 答えている時に予鈴がなり、鶴ちゃんに移動教室で理科室に行く事になった。 理科室には沢山の実験用具があって、標本みたいなのもあった。 「今日は実験なので、二人ペアを作ってから始めてください」 『鶴ちゃん、…実験って何すればいいのかわからない』 「ああ、今教えるからちょっと待っててくれ」 鶴ちゃんは凄くテキパキと準備して教えてくれたので、一緒に実験の結果をまとめたりして理科は終わった。そのレポートを鶴ちゃんが僕のもまとめて出してくれたのでそのまま二人で教室に戻る。 そんな感じで午前中の授業が終わりお昼になったので、鶴ちゃんに「屋上で食べるか」と言われたのでそこに向かう。 『人…いない。静かだし、風も気持ちいい…』 「そうか、気に入ったなら良かった。ほれ、弁当だ。ここは給食制じゃないからな」 『…鶴ちゃんの作ったご飯はいつも美味しそう。いただきます』 二人で美味しいお弁当を食べて、昼休みが終わり、掃除。その後午後の授業が始まる。 一応全部の教科を鶴ちゃんに学校がある前から教えて貰っていたし全然出来ていたので、各教科ごとの先生が驚きまくってたのは覚えてるし、上手く出来たら鶴ちゃんに沢山褒めて貰えたので、幸せに思えてほわほわした。 終礼も終わって鶴ちゃんと家に帰るとイザナが「おかえり、どうだった?」と聞かれたので、『鶴ちゃんに沢山褒めて貰えた。お弁当美味しかった。…担任の先生とかクラスの人優しかったから早く慣れて、上手くお話したい』と言うと、「そっか」と呟いて微笑むイザナが僕の頭を撫でる。 二人といるこの家や学校、天竺が僕の新しい居場所。もし、この二人を、天竺を壊す者が出てきたら僕はどうするのだろう。…もしかしたら、ぶっ倒すか。あるいは暴れて歯止めが利かなくなり、殺しかねない。 本当に何か危ないことがない限り、僕は喧嘩をしないようにしないと。失ってしまうかもしれない。それは絶対に嫌だから。この幸せを無くしたくない。 「あ、明日バイク見に行くか」 『学校終わったらね』 「そうだな。どんなのがいいか考えないとだな」 「蒼空、今度祭りに行こうか」 『祭り…?何処の?』 「…確か、新宿の武蔵祭りだ」 『行くけど、浴衣でバイク乗れないから私服でいいよね?』 「うん、それでいいよ」 僕はこの祭りで、またアイツらに会うなんて思ってもなかった。しかも、あんな最悪なことにもなるなんて想像もしてなかった。
【東リべ夢】いつか、愛されるように。4
翌朝、イザナに起こされて顔を洗って鶴ちゃんのいるリビングに行きご飯を食べて着替える。 着替え終わって髪を整えていると、後ろから竜ちゃんに「今髪してんの?」と話しかけられビクッとする。 『うん、…軽くヘアアイロンして終わりでもいいかなって…バイクなら結んだ方がいい?』 「そうだな、少し待ってろ。俺がしてやる。ひとつにまとめてアレンジするわ」 そう言って竜ちゃんは右の方に髪をまとめて一箇所に編み込みをいれてそのまま束ねたあとシュシュやリボンで可愛くしてくれた。 『竜ちゃんは、色んなヘアアレンジ出来るんだね…、これ可愛い』 「気に入ったなら良かったわ。ほら、大将達待ちくたびれてっから早く行くぞ」 蘭ちゃんとイザナと合流してから僕は竜ちゃんの後ろに乗って4人で携帯ショップへ行く。 携帯ショップに着いてから、契約内容とかはよくわからないからイザナと蘭ちゃんに聞いてもらって、僕と竜ちゃんは携帯を見ていた。 「どんなのがいいとかあんの?」 『よくわからない……あ、これ。…この色良いな』 「お、イイじゃん。青と紫のグラデのやつか。でも、青と白のやつもあんのに何でそれなんだ?」 『ん〜…、青は僕の目の色で、紫はイザナ、竜ちゃん、蘭ちゃんの目の色で…皆と一緒な気がして』 「…そっか」 イザナ達と合流して、僕がいいなと思ってた携帯を持ってきて契約完了。直ぐにイザナ、竜ちゃん、蘭ちゃんの連絡先を登録された。 「あ、鶴蝶のも登録してやるからそれで今晩の飯何がいいか送ったら?昼までに言ってくれって昨日言ってただろ?」 『あ、…そうだった。…なら、…』 登録された鶴ちゃんのアドレスにメールで今晩のメニュー希望を書いて送信した。それを見て、「大将、蒼空覚えるの早くね…?」という竜ちゃん。 「まぁ、蒼空ならそれぐらい普通なんじゃね〜?♡」 「まぁ、少し昨日稽古してみたけど、覚えるの早ぇんだよ…」 『昨日の稽古は案外簡単だったから出来ただけで、そこまでだよ』 そんな会話をしながら今日はお昼に中華を食べて、色々見て回っている時にふと思い出してイザナに聞いてみた。 『イザナ…、僕そういえば中学生だから学校行かないといけないかも。…どうしたらいい?』 「俺は行きてぇなら行ってもいいぞ?ただ、今日何があったかどんな事されたかとか全部報告するなら」 「大将がシスコンみてぇ…w♡」 蘭ちゃんが言った言葉に対してイザナがキレて蹴られてる。それを見ながら竜ちゃんに「まぁ、横浜の中学なんて東京以上に治安悪ぃし、まだ稽古つけてもらい中の蒼空を心配してそう言ってるだけだからな」と言われた。 『なら、東京の中学行ったらいいの?』 「…は?」 イザナが僕が呟いた言葉を聞いて低音で言って振り返るからビクッとして固まると、「お前が東京の方がいいならそうしてもいいけどな…。なるべく俺が手の届く所にしてくれ…」と肩を掴まれたままだきつかれる。 イザナが凄く心配してそう言ってくれたので一応、電車でもいける中学あるかなとか横浜の方が楽かとか考えつつ一旦中学の話は保留になり鶴ちゃんの待つ家に帰って、3人で僕がお願いしたボルシチやマカロニミニグラタンを食べて風呂に入り、鶴ちゃんも交えて中学の話をしたら、「俺が行ってるところでいいならイザナの目の届くところだし俺もいるから大丈夫なんじゃないか?」と提案してくれたので、そうする事にした。 手続きは全部イザナと鶴ちゃんがしてくれたので一週間後に制服も届くので再来週の月曜日からとなった。それ迄は少しでも勉強についていけるように鶴ちゃんに教えて貰いながら稽古もした。 すると凄く勉強も出来るようになって喧嘩も強くなれた。 少し遠目のお出かけをしたくて竜ちゃん達のいる六本木に行こうと思ったが渋谷の服を見たくなり行こうと思ったらなんか騒がしい公園を見つけた。 金髪の男の子とイカつい奴が喧嘩をしていたらしいが、金髪の子が一方的にやられているようにしか見えないけれど、僕には関係ないと思いながら見ていた。 「引けねぇんだよ!!引けねぇ理由があるんだよ!!!!」 金髪の子は力強い大きい声でそう叫んでいた。それを聞いて酷く惹かれてしまうような気がした。 他の金髪のこめかみにドラゴンの刺青が入った奴や小さい金髪の奴が来てそいつらが総長や副総長と聞いて何かの暴走族何だろうとわかったのでもう騒がしい声は聞こえないだろうと思い、帰ろうと来た道を戻っていた。 「なぁ、お前全然見ねぇ顔だけどどこのどいつ?」 さっきの小さい金髪の奴とこめかみにドラゴンの刺青が入った奴が話しかけてきた。 『僕の事?…そりゃあこっちは初めて来たからね。知らなくても当然かも。…僕は蒼空、さよなら』 そう言って横浜へ帰った。鶴ちゃんやイザナに遅いと心配されたし怒られたけど、凄くお散歩で行くには面白い場所かもなって思いながら眠りについた。 一週間後、僕は届いた制服や教材で鶴ちゃんに勉強を今どこをしているか聞いてやっていた。その後稽古をつけてもらったが、鶴ちゃんに勝てるようにまで成長していたみたいで、手当までしないといけないほどだった。 それを見たイザナから折り畳み式の警棒と如意棒を持たされて「これからはあんま素手でやるな。…せめて蹴りとこれらを使え」と言われたのでそれを使っての稽古をしながら学校登校初日を楽しみにしながら稽古や勉強に励んでは楽しくお出かけもしたりした。
私のアール 【創作小説】
私は屋上にいた。もう何もかもが疲れてしまったのだ。そしてそのまま飛び降りてしまおうかと屋上で靴を脱ごうとしたが、先客がいるようで辞めた。 「君は何をしているの?」 「私は死のうとしているの」 私は少し黙った後、三つ編みの先客に声をかけてしまったんだ。 「ねぇ、辞めなよ…」 口をついてでただけの言葉に三つ編みの先客の女の子は死のうとするのを一旦辞めた。 そして、三つ編みの先客の女の子は私がそう言った後、少し黙ってから語り出した。 私は好きな人がいた。彼はとても優しくてカッコよくて、私なんかでさえ優しく話し掛けてくれたり遊んでくれた。 そんな彼との出会いは運命なんじゃないかとも思えたんだ。だから、私はこの人と付き合いたい。愛されたいと思ったんだ。 でも、彼には想いを寄せている人がいた。そのせいで私は「ああ、振られてしまったんだ」と悟った。 「そんな事実が苦しすぎて、それを消し去ろうとここに来たの」 彼女はそう言った。 私は「巫山戯んな!」と叫んだ。 「そんな事くらいで、私の先を越そうだなんて!欲しいものが手に入らないなんて、…奪われた事すら無いくせに!」 私はとても感情的に叫んでしまった。でも、三つ編みの先客の女の子は、私の言葉を聞いて「話したら楽になったよ。ありがとうね」と言って屋上から去っていった。 私も何だか今日は飛び下りる気が失せてしまい、屋上を後にして家へ帰った。 次の日、今日こそはと屋上に来たらまた先客がいるようで、今回の先客は背の低い女の子だった。 「君は何をしているの?」 私はまた声をかけてしまったんだ。 「私死のうと思って来たの…」 その言葉を聞いてまた口をついて声が出てしまった。 「ねぇ、辞めなよ…」 背の低い女の子は、私の言葉を聞いて語り出した。 私はいつも孤独だった。一人ぼっちで寂しくて、皆から無視されて、友達も奪われて、居場所がなくなった。クラスでの孤独に耐えられなくなった。 いつもいつも、何年もそうやって孤独に耐えていたけれど、苦しさはどうにもならなくて。 「胸の中に溜まっていきとうとうどうしようにもならなくて…今日、ここに来たの」 背の低い女の子はそう言った。 「巫山戯んな!」 私はまた叫んだ。背の低い女の子はビクッと一瞬怯えたが、その後私の方を見て来た。 「そんな事くらいで、私の先を越そうだなんて!家に帰れば家族の皆から愛されて、温かいご飯もあるんでしょ!?」 私の言葉を聞いて、背の低い女の子は涙を流して泣きながら「お腹が空いた」と言って屋上から去っていった。 また今日も飛び下りる気が失せてしまって、屋上を後にし家へ帰った。 そんな事を何回か繰り返していた。 私は未だに飛び降りれなかった。いつもいつも何故か先客がいたからだ。先客に邪魔をされ、飛びようにも飛び下りる気が失せてしまったからだ。 そんな毎日が過ぎていったある日、私に似た悩みの子に出会った。その似た悩みを持つ女の子は黄色いカーディガンを着ていた。 「家に帰る度に親から受ける虐待の痣が増えていって、見ていても隠そうとするのもつらくて。だから消し去ってしまおうと思って来たの」 そう話を聞いて、本当はどうでもよかった。でも、先を越されるのが嫌で、思ってもいないことを口をついて声に出てしまった。 「ねぇ、辞めてよ……」 そうは言ったけれど、どうしよう…。私にはこの子を止められない。 止める資格がないと思ってしまったから。でも、それでも。 「ここからは消えてよ。…君を見ていると苦しいんだよ……!」 そう叫びながら苦しそうな声を出す私を見て、私に似た悩みを持つ黄色いカーディガンの女の子は「じゃあ、今日はやめておくよ」と言って目を伏せたまま屋上を去っていった。 今日こそは屋上には誰もいなかった。私一人しか。 やっと、邪魔をされずに飛び降りれるんだ。…私のように邪魔はしてくれないんだね。 私は目を伏せたまま柵を乗り越えた。 私は着ていた黄色いカーディガンを脱いで、髪が長ったらしくてしていた三つ編みもほどいて、生まれつき背の低い私は、やっと。 「今から、飛びます」
【東リべ夢】いつか、愛されるように。3
パンケーキを食べ終わった後も少し服を見てまわり、欲しいと思ったりいいなと思ったものは口には出してはいないのに全てイザナと蘭や竜胆が買っていた。それを見て嬉しいけど、買って貰っていいのかわからず、あたふたするがイザナ達に「大人しく買われてろ」と言われ大人しくする。 買ったものを持って、イザナ達と家に帰りつき玄関に入る前にイザナが「今日は集会があるから、いつもの時間に来いよ」と言って玄関に入っていく。そんなイザナを見ながら自分も家の中に入る。 集会というものがわからず、もしそれに鶴蝶も行くのだとしたらこの家に一人は怖いというよりつらいので聞いてみる事にした。 『イザナ…と鶴蝶、今日集会っていうの行くの?僕一人でお留守番嫌だ…』 イザナと鶴蝶はそんな事を言うと思っていなかったのか豆鉄砲をくらったかのような顔をしていた。 「イザナ、話していなかったのか?」 「……あ、忘れてたわ。蒼空、お前を彼奴らに紹介する為のだし、勿論連れて行くから安心しろ」 『…?紹介?彼奴ら?』 「ああ、俺らの国。天竺って暴走族。蒼空、お前にはそこの総長代理になって欲しいんだよ」 『僕喧嘩とかした事ないよ?』 「それは大丈夫だ。イザナと俺が鍛えるし、教えてやるから」 「ああ、多分蒼空は直ぐに上手くなる」 『なら、少し頑張ってみる。イザナが作ったその天竺っていう仲間?に会ってみたい』 「なら、少し着替えてくるから待ってろよ。直ぐに準備してくる」 「少し待っててくれ」 そう言ってイザナ達は着替えに自室に戻った。その間リビングでクーラーの効いた涼しい所で着替え終わるのを待つ。 イザナと鶴蝶が赤い長めの学ランのような服を着て戻ってきた。 「この部屋涼し…、蒼空行くからクーラー止めろ」 『…はーい』 イザナのバイクの後ろに乗せてもらって鶴蝶もその後ろでバイクを走らせる。 着いたのはヨコハマの港の倉庫跡のようなところ。もう夜の九時頃での集会のせいで少し夜風が涼しい時間帯。 イザナと鶴蝶の間で歩いていると、蘭や竜胆を見かけて、竜胆の所まで走って抱きついた。それを見て竜胆は僕がここにいるのは何故だ?みたいな驚いた面白い顔をしていて、蘭は「あ、蒼空だ〜♡なんでここにいんの?♡」と言ってくるのを『イザナに連れてこられた』と言って返す。 すると、刈り上げたところに刺青を入れた人とガタイのいい人が来て、怖くなり竜胆の後ろに隠れる。 「竜胆、その子誰だ…?お前の妹か?女か?」 「俺のじゃねぇよ、あと、俺の女じゃねぇよ…それ言ったら大将に殺されんぞ。大将の妹だし」 『…竜胆、この人達誰?…怖い』 「あ〜…、天竺がイザナの国って言ってたろ?そこの兵隊…かな」 「…あ〜、斑目獅音だ。飴いるか?嫌なら他のすぐ買ってくるけどよぉ…」 『…貰っていいの?』 「好きな味かわかんねぇけど」 「イチゴだし蒼空好きなんじゃね?今日苺のパンケーキ食ってたし」 『うん、好き…ありがとう』 獅音(そう呼んでくれと頼まれた)が手に乗せていたイチゴ味の飴を貰いニコッと笑ってお礼を言う。すると少しニカッと笑ってみせる獅音。 「俺は望月莞爾だ。…怖がらせてすまんな此奴らと同じ天竺の四天王っていうやつの一人だ。そこの灰谷や獅音、鶴蝶と同じな」 『蘭ちゃん達は四天王っていう強い人ななんだね…凄いね!』 そう言われて蘭や竜胆、獅音達は嬉しそうにすると、イザナに呼ばれたので皆に『イザナの所一回行ってくるね』と伝え急いでいく。 「彼奴らと仲良くなれたか?」 『…多分、飴ちゃんくれた。獅音もモッチーも優しい。此処は暖かいね…』 「なら良かったな。…よし、鶴蝶、集会始めんぞ」 「お前ら!!集会始めんぞ!!」 鶴蝶がそう言うとみんながピシッとした。私語も一つしない。イザナと鶴蝶が凄いんだって事に気がついた。皆が集まってた所の一番イザナに近い所に獅音達が立っていた。 「今日は俺の横にいる奴の紹介したくて集まって貰った。此奴は俺の妹になったんだ。だから就かせるのは総長代理だから変な真似しろ。その時点で俺が殺すからな。…蒼空挨拶」 『…イザナの妹になった黒川蒼空です。これから沢山イザナ達に鍛えて貰って強くなって、皆が信頼出来る総長代理になりたい…です。これからよろしく…ね?』 そういい終わった後、皆が「よろしくお願いします!総長代理!!」と言い、よく見たら蘭達もだった。 初対面から嫌われていなくて良かったとホッとしていた。イザナも「普通なら嫌う奴一人二人出るんだけどな…良かったな」って言ってくれているけど、多分イザナの最初の言葉で怖気付いたんじゃなくて…? 「今日はこれだけだから、解散していいぞ。四天王達は話があるから来い」 それで他の人はそそくさと帰って行き四天王達はイザナと僕の所へ来た。 「蒼空〜♡総長代理就任おめでとう〜♡なんかお祝い欲しいのあるか〜?♡」 「今なら何でもいいぞ?」 『えっと…携帯欲しいかな。皆と連絡取れた方が安心すると音うし…』 「なら明日行くか…今はもう開いてねぇだろうし」 「だな〜♡大将〜、明日蒼空借りても良い〜?♡」 「俺もついて行く。お前らじゃ心配しかしない」 「蒼空、就任おめでとう。明日の晩飯は蒼空の好きなのにするか」 『…本当!?じゃあ…何にしようかな…』 「明日の昼までに考えといてくれ」 「蒼空、就任おめでとう」 「ああ、おめでとう」 『あ、らめちゃんとモッチー!ありがとう!』 「…?らめちゃんって俺の事か?」 「お前に渾名、ついたな…犬みてぇ…w」 『可愛いしいいかな?って思ったんだけど…駄目だよね。ごめんね?』 「もしかして〜皆に渾名つけたの?♡」 『蘭ちゃんって呼んだらいいなら、竜胆も竜ちゃんって呼ぼっかなって。鶴蝶はカクちゃん、んでモッチー!』 「大将は〜?♡」 『イザナはお兄ちゃんだし、要らない。それに…イザナって名前カッコイイからそのままがいい』 ニコッと笑って言うとイザナは下を向いたままギュッと抱きしめてきた。何故そうなったのか理解が追いつかずそのままヨシヨシと頭を撫でながらギューッとしていた。 そんな様子を見て四天王達は嬉しそうにほんわか空気を感じてはその光景を眺めていた。 暫くして、イザナが離れたのでそろそろ帰ろうかという話になった。 「じゃあ、大将達の家に迎えに行くからな〜?♡十時までには準備終わらせとけよ〜?♡」 「俺と兄貴で迎えいくわ。大将は自分のバイク乗るか?」 「ああ、俺は俺のに乗る。蒼空にも買ってやんねーとな…」 そんな話をして、僕らは家に帰り風呂に入って、今日買った寝巻きのパーカーワンピを着てベットに潜るとそのまますやすや眠ってしまった。
【東リべ夢】いつか、愛されるように。2
朝目を覚ますと、イザナが「起きろ」と起こしてくれていた。 『おはよう…』 「ん、はよ。鶴蝶が飯出来たからって」 そう言って目を擦りながら起き上がり寝ていた時に抱き締めていたぬいぐるみも持ってイザナと鶴蝶が待つリビングへ行った。 「お、蒼空起きたか。おはよう。もう出来てるから食べていいぞ」 『…うん、いただきます』 眠いのを我慢しながらパクパクと食べていく。鶴蝶が「珈琲でも入れるか?」と聞いてくるので『うん、ミルクと砂糖も入れて』と言うと、「甘めにしたほうがいいか?」と聞いてくる。 『…うん、甘めがいい』 「甘めが好きなのか?なら、パンケーキ屋でも今日行くか?」 僕が言ったことを聞いてイザナがそう言うので、嬉しく思い『うん、行く!』と言うと幸せそうに二人とも笑った。 「服を沢山買ってからな」 「今は夏用しか売っていないが、どんな服が好きとかあるか?」 『…黒とか青い服が好き。あと、スカートは短い方か、長くてもスリットが大きいのがいい。ズボンなら短パンしか履きたくない。上の服はパーカーか、シャツ系…あとはイザナと同じがいい』 「結構要望が多いな…」 「でも、その方が見つけやすくないか?あとはイザナと同じ物を要望してるならそういう所に行けば見つけられるしな」 『……我儘、言うの辞めた方がいいよね』 「…蒼空、俺らはお前に要望を聞いた。そんで沢山お前が要望言ったからそれを見つける。それで俺らが面倒だって言ったか?」 『…言ってない』 「なら、全然気にしなくていいんだよ。鶴蝶、灰谷兄弟に電話しろ。彼奴らなら蒼空の要望の場所ぐらい沢山知ってんだろ」 「わかった、電話してみるな」 そう言って鶴蝶は灰谷兄弟?という人達?に電話をかけていた。何かスムーズに電話が上手くいっているのか「そうだな!…ああ!そうなんだ」と言っていたのをイザナと見続ける。 「どうやら沢山見つけれそうだ。あと、蘭や竜胆が今こっちに向かっているらしいからそのまま一緒に行こうという話になった」 「そうか、なら来るまで少し待つか。その間に、蒼空は俺のこの服に着替えてこい…そんな格好で外に出たら蘭が目をつけるからな」 『…わかった?』 そう言われたのでイザナから渡された大きい黒のパーカーに青い生地のデニム短パン(短パンは昨日一応の為イザナがこっそり買っていたもの)を着て、膝上までの靴下を履いてイザナの所へ戻ると知らない男の人二人がいた。 「あれ〜?大将〜、女なんていつの間に作ったの〜?♡」 「兄貴…、デリカシー無さすぎだぞ。…ごめん大将、そんでごめんな?」 三つ編みのプリンみたいな人の発言の意味がわからず頭にはてなを出しながらその人を見ていると隣のねるねるねみたいな髪で眼鏡をかけた三つ編みの人に顔立ちが似ている人がイザナと僕に謝ってくる。 「俺の女じゃねぇよ。昨日から俺の妹になったんだよ。…蒼空、挨拶しとけ」 『……昨日から、イザナの妹になった。黒川蒼空。イザナ、…プリンみたいな頭の三つ編みの人より眼鏡のねるねるねみたいな髪をした人の方がいい人そうだね』 「……ブフッ…ww」 「あ、兄貴……wwww」 「プリン?ねるねるね?…ああ、三つ編みの方が灰谷蘭、眼鏡の方が蘭の弟の竜胆だ。名前知らないから例えで言ったんだな。…でも、例え方がわからないから三つ編みとか眼鏡で言おうな?」 『……うん、そうする』 「なんか、鶴蝶と蒼空の所だけほんわか空気になってて、こっちがカオスみたいに大将も竜胆も笑ってるの何〜?♡」 「兄貴が蒼空の気に触ること言うからじゃね?」 「まぁ、いきなり女か?みたいな話する奴なんてそう言われても仕方ねぇだろ」 「…大将も竜胆も今日はドストレートだね〜?♡まぁ、俺のことは蘭ちゃんって呼べよ〜?♡」 「俺のことは好きなように呼んでいいからな」 『…じゃあ、蘭と竜胆にする』 「…蘭ちゃんがいいなぁ〜?♡」 『……女じゃないんだから、そんな呼び方誰がするの?』 「蒼空、兄貴拗ねるとめんどいから、たまには呼んでやるぐらいでいいと思う。ごめんな?」 「竜胆〜?♡」 イザナが少し溜息をしてから、僕の手を握って、蘭や竜胆、鶴蝶に「さっさと行くぞ」って言って外に出る。 イザナや鶴蝶、蘭や竜胆が見つけてくれる服は全部僕の好みの物で嬉しくて楽しかった。気がつけば結構沢山買っていたらしく、鶴蝶が「先に家に帰り荷物を片付けるな」と言ってそそくさと行ってしまい、この後どうするかとイザナと考えていたら「そういえば、この近くに美味しいパンケーキ屋とかあったんだけど蒼空そう言うの好きか?」と竜胆に聞かれてコクっと首を縦に振る。 「ならそこ行くか。蘭、竜胆案内してくれ」 「了解〜♡大将♡」 「おう、大将。蒼空は甘いもん好きなのか?」 『うん、好き。…でも、辛いものは食べれるけど嫌』 「そっか、でもそこの店は辛いもんはねぇから。安心して好きなもん選べよ?」 『…うん!楽しみ…!』 イザナは竜胆と楽しそうに話す蒼空を見て嬉しそうに微笑む。そんな3人の様子を見てご機嫌になる蘭。 お店についてから店員さんに案内された席についてメニューを見ると苺とチョコのパンケーキがあり、気になってそれをジーッと見ていたらイザナが「それにするか?」と聞いてくれたので、コクっと頷くと「ちょっと待ってろ」と言って竜胆達に決まったかどうか確認をして店員さんを呼ぶ。 「お待たせ致しました。御注文をお伺いします」 「コレとコレ、あとこのパフェ。飲みもん…はどうする?」 「俺は珈琲〜♡ブラックね♡」 「俺はホットの紅茶。ダージリンの」 「俺カフェラテ…蒼空は?」 『…あたたかい紅茶、アールグレイ』 「承りました。少々お待ちください」 頼んだのが来るまで四人で雑談をして待っていると頼んだのが来た。 それを皆で食べた。僕も自分のを食べていたらイザナが「それ美味いか?こっちも食べてみるか?」とパフェをひとすくいしてくれたのをそのままパクッと食べる。 「どうだ?美味いか?」 『…美味しい!こっちもいる?』 「…お、なら貰う」 イザナにパンケーキ一切れをフォークで刺しイザナの口に入れてあげる。 「あ、マジだ。美味い」 「俺にも頂戴〜?♡」 「俺のもいるか?結構美味いぞ?」 『えっと…うん、まず蘭ちゃんにあげるね…はい』 「ん、…本当だ〜♡美味い〜♡蘭ちゃんのもやるよ♡」 『あ、ありがとう…。少しコーヒー系の苦めのだから美味しいね』 「だろ〜?♡」 「ほら、こっちは甘いのだから蒼空は好きだろ」 『…!甘い、美味しい…!竜胆にも一口あげる』 竜胆にもあげると、「マジだ。大将達の言う通り、美味いわ」と言ってほわほわしてるみたいだった。 それから楽しく食べ終わり、買い物の続きをした。
【東リべ夢】いつか、愛されるように。1
僕は死にたがりだ。何もかもやりたくなくて、でも、何かやらないといけない気がして、死にたくないとも考えてしまって、結局死ねないままだ。 僕は怖がりだ。傷つけられる事が怖くて、傷つく事しか何も出来ないから全部が怖くなる。 僕は死のうとした。でも、邪魔をされた。ヤンキーみたいな感じの子。白い髪に少し日焼けの様な茶色い肌の紫色の瞳を持った綺麗な男の子。 「…お前何してんの?それしたら死ぬけど?いいのか?」 『君には関係ない。僕が死のうが生きようが君とは初対面で悲しむ事も無いはずだけれど』 「それでも辞めろ。ほら、いいから手を掴め」 僕は言われるまま男の子の手を掴み危ない所から助け出されてしまった。 「俺は黒川イザナ。お前はなんて名前なんだ?」 『……蒼空。苗字はない。親も親戚も居ないから。小さい頃から孤児院暮らしで誰からも苗字貰ったことない』 それを聞いて、黒川イザナというこの男の子は「そうだ!」なんて言ってはこっちをニコニコして見て来た。 「お前を義妹にして家族として迎える!俺の苗字をお前も使えばいい!そしたらお前は今から俺の家族だ!」 『………家族?血は繋がってないけど?』 「良いんだよ、そうしないとお前また死のうとするだろ?」 僕はわからなかった。何故初対面で関わったことのない僕とこんな風に話して僕と家族になろうなんて、苗字を使っていいなんて言う人今までいなかった。僕にこんなに優しくして何になるんだろうか?何も返せないのに。 『何故、優しくするの?どうせ君も僕の事を嫌って離れていくんでしょ?しかも初対面で義妹にして家族になろうなんて誰も普通言わない』 「…良いだろ別に。俺はお前が気に入った。そして放っておけなかった。理由なんてそんなもんでいいだろ」 この人は本当に優しい人。守りたいと感じたものを本当に必死に守りたいと願い、足掻いてくれる様な暖かい人。この人も家族がいないのかな? 『君は…「イザナ。お前が今から妹なんだ。兄貴の事ぐらい、ちゃんと呼んでくれよ」…イザナ。イザナは家族は他にいるの?』 イザナは少し黙って、考えているのかな?と思ったら全然違って悲しそうな顔をして「いねぇよそんなの。お前だけだよ」って言って無理して笑ってた。 イザナも苦しい事があって、つらいはずなのに、僕の事を助けてくれてしかも家族にもしてくれた。 僕はイザナを守らないといけない気かして、イザナをぎゅっと抱き締めた。 「何やってんだ?」 『……イザナは僕を守ってくれた。なら、僕がイザナを守る』 そう言ってから、少し離して『それが兄妹だと思ったから』とも呟く。 すると、イザナは凄く嬉しそうに笑っては「そうだな!」なんて言ってた。 その後、イザナとこれから暮らす家に帰った。そこにはイザナの下僕?と言われていた鶴蝶という人もいた。 「お前がイザナの言っていた蒼空か。宜しくな。一応家事は俺がほぼやっているから食べたいモノのリクエストがあれば言ってくれ」 鶴蝶(そう呼んでくれと頼まれた)はまた家事をやる為にキッチンに戻った。 「おい、鶴蝶。蒼空のものを買い揃えに行くぞ」 「ああ、荷物持ちなら任せろ」 『……僕なんかの為に何故動くの?』 「俺の家族の物を買おうとして何が悪ぃんだ?蒼空は大人しくそのままついてきて好きな物言えばいいんだよ」 「そうだな、これから一緒に暮らすんだから何も無いから揃えなきゃいけない。だから、気にせず好きな物を言ってくれないか?荷物持ちなら俺がするし、買うのはイザナがしてくれると思うぞ?」 『……やっぱり、二人って少し普通とは違う気がする。でも、ありがとう』 そう言ってはイザナが頭をわしゃわしゃして、鶴蝶はそれでボサボサになったのを整えてくれながら三人で買い物をしまくった。 結構な量になったのに、鶴蝶はほぼ一人で持ってて凄かった。僕は可愛いなと思って見ていただけのクマのぬいぐるみの大きいのと小さいのをイザナがちゃっちゃとレジへ持っていき、大きいのは家へ直送にして、小さいのは僕自身で持つことになり、色はどうすると聞かれたので白と青で買った。 「なんで白と青なんだよ」 『…イザナの髪の色と、僕の眼の色にしたいなって思った』 「そうなのか?でも、可愛いからいいと思うぞ」 『ありがとう…。ねぇ、一つお願いしてもいい?』 「?どうした?」 「何でもいいが、今更住まねぇって事は許さねぇからな」 『…それじゃなくて、…髪の色、イザナと同じが良い…』 そう言うと、イザナは鶴蝶に先に帰って今日届く様にした直送の荷物を受け取れって言って、僕の手を掴み「着いてこい、俺のいつもの所でいいなら」と言ってズンズンその場所に向かう。 着いて直ぐに店員さんが席へ案内してくれて、そのまま髪の色を染めたり長さや髪型を整えてくれた。 僕は終わって直ぐにイザナに見せに行った。白い髪の青メッシュを前髪に一箇所、紫を右横に一箇所入れて、イザナの髪型の襟足を背中の所までの長めにして少しふわふわにしたウルフヘアにした。 「イイじゃん。ますます兄妹みてぇでなんか、すっげー気分いいわ」 『イザナと兄妹みたいなの、嬉しい。肌の色は全然違うけど、髪色とか合わせたら同じみたいで。…これを幸せって言うのかな?』 「そうなんじゃね?…とりあえず、早く帰って飯食お」 『うん』と笑顔でいいながら、イザナと一緒に家へ帰る。玄関を入ると凄く美味しそうな匂いがした。 「お、二人とも帰ってたのか。もう飯出来るから少し蒼空の荷物を片しながら待っててくれないか?」 『わかった、待ってる』 イザナと僕の部屋だと連れてこられた時に言われた部屋まで行き、荷物を片し出す。ほぼ片付け終わった頃に鶴蝶から「出来たぞ」と言う言葉が聞こえて二人で「『今行く』」と答えリビングまで行くと、テーブルに沢山肉や野菜で作られた料理が並べられててとても美味しそうだった。 三人で揃っていただきますと言ってもぐもぐ食べていく。 『美味しい…!イザナ、鶴蝶!これ美味しい!』 「そっか、沢山食えよ?」 「口にあったなら良かった」 イザナ達とご飯を食べながら、色んな会話をする。歳はいくつか、好きな色は何か、特技、武勇伝、どんなのが好きか嫌いかなど沢山話した。 「蒼空の事を沢山知れてよかった」 「そうだったわ、蒼空と会うの今日が初だったわ。馴染み過ぎてて忘れてた」 『…僕は、二人と何処かで会ったのかなって思う程落ち着くから、ここが好き』 イザナから「明日は服買いに行くぞ」と言われたので今日はイザナに服を借りてお風呂に入った。少し大きかったがそれくらいが落ち着くのでそのまま二人のいるリビングに行った。 『上がったよ。イザナ服ありがとう、明日までに今日着てたの乾くかな…?』 「まぁ、乾くんじゃね………。蒼空、今日はもうそのまま寝ろ。部屋から出てくるんじゃねぇぞ?わかったか?」 『えっと………うん、?』 僕はイザナに言われるがまま、部屋に戻り今日買ったぬいぐるみを抱きしめながら眠りについた。