hayama_Yui
6 件の小説奏でる
「先輩、まだ来てないのかな」 放課後、誰もいない部室に呼び出された私は、何時ものように吹奏楽部の部室へ向かった。 ドアを開け、その辺の机に腰掛けると自分の楽器ケースを開け、少し緑色の錆の目立つサックスを手に取る。 ストラップを首にかけながら譜面を開いて、課題曲の指運びを何となく練習してみる。 「ここが、ね」 ソロパートへの繋がりがどうしてももたつく。これでもっと音量を上げろというのだから、先輩も無茶なことを押し付けてくるものだ。 トランペットを華々しく吹く先輩の姿が脳裏によぎる。 それから、私の身体に夢中になって腰を叩きつける彼の姿も。 「…っ」 思わず、ぎゅっと足に力が入った。 ソロパートが多い楽器同士、個人で練習しようというのが事の発端だった。誰もいない部室、2人きりで練習するうち、私達は先輩後輩以上、恋人未満の関係へと自然になってしまったのだった。 もう何回身体を重ねたのか分からない。頭ではよくないと解っているのに、会う度に何回も。 「…っふ、う」 気が付けば、私は楽器を持ったまま、指を自らの泥濘に這わせていた。 もう既に、ぬるぬるに濡れそぼっている。 「あ、…先輩…」 早く、来て。 どうしようも無く卑猥な私を貫いて欲しい。 不意に部室のドアが開けられ、心臓が跳ね上がった。 「…なにやってんの」 不思議そうな顔で先輩は見てくる。 「なっ…なんでも」 「嘘つくなよ?」 部室に後ろ手で鍵をかけ、私の手を強引に取る彼。 その指には、今しがたしていたことの証拠がくっきりと残っている。 「えっち」 彼が目を細めて呟く。 「なに、そんなに欲しかった?」 なんて言いながら、指に絡まった愛液を舐めとる。 「き、汚いです」 「美澄のだから、汚くない」 ストラップから楽器を外す。 彼は私の胸を制服の上から触り、唇を重ねた。 ぞくぞくする。 後頭部を抑えられ、逃げようがない。 彼の手が髪をかき分け、耳に触れる。 「これ好きだよな、お前」 耳に唇を近づけられ、鳥肌が立つ。耳朶を甘噛みされ、思わず声が出た。 「声我慢すんなよ、どうせ聞こえないんだから」 彼はそう言って、制服の中に手を侵入させ、弄ぶ。 「や、それやだ」 敏感なそこに指が触れる度、身体が跳ねた。 「可愛い、びくびくして」 私がいくら声を出そうとも、ここは完全防音の部室。 誰にも聞こえるわけが無い。 「下もちゃんと触ってあげなきゃ、ね」 意地悪そうに彼は低く呟き、ストッキング越しに太腿を撫でる。 既にあつく熱を持つ所に、彼の指が触れた。布を隔てたその感触がどうにももどかしい。 「…っねぇ」 「ん?何?」 「…嫌です、それ」 ストッキング越しに触れる、彼の指。ゆび。ゆび… なかにほしい。 掻き回して欲しい。 「中に指っ…ください…」 顔がかぁっと熱くなる。 「いい子はちゃんと脱がなきゃ」 軽く頷き、彼の目の前でストッキングと下着を下ろす。 机に座り直すと、彼の手で足を開かされた。 「すごい濡れてる…」 彼の言葉と共に、指がゆっくり入ってくる。自分のとは違う、ごつごつした指に快感の声を漏らしてしまう。 けど、なんだか足りない。 さっき迄は指が欲しかったのに、今度はもっと欲しい。 指が、私のスポットを捉える。弄ばれる度、意志とは裏腹に声が出た。からだを捩らせ、机にしがみつく。 ストラップが当たって痛い。 「逃げんな」 彼のその言葉と同時に、滾ったモノが中へ押し込まれてきた。 指とは違う、圧倒的な征服感。 後ろから腰を掴まれ、幾度も突き刺される。 「美澄っ…!」 いちばん奥にまであたる。 気持ちいい。のに、痛い。 いつの間にか制服をはだけられ、膨らみを揉まれながら激しく抽挿させられる。 元カノとも、こんなことをしていたんだろうな。 「はあぁっ…」 自分のものとは思えない、動物じみた声。 「もう無理そ…」 余裕無さそうに、私の中へ突込み続ける彼。 「はやく…」 早く。 早くはやく。 はやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくはやくッ… 「っあ…!」 彼の虚無的な熱が、なかで脈打ちながら流し込まれる。 はやく、元カノなんて忘れちゃえ。
樹海で最後にシタイ事。
富士山の麓、青木ケ原樹海は自殺の名所である。 毎年何人もの自殺者または行方不明者がでる。 死者の霊が次の人間を呼び寄せる。 怪しげな宗教施設が存在する。 GPSが使えない。 …そういう怪談じみた噂が絶えない。 職を失い、借金を背負う俺は今まさに、電車とバスを乗り継いで樹海を最後の旅の終着点にしようとしていた。 レンタカーで途中にファストフード店に立寄り、最後の晩餐とばかりにありったけの量を買い込む。 歩道を歩く人々を見る度、自分が今からしようとしていることに実感が湧いた。 暫く車で走り、樹海の中へと至る道にたどり着いた。 ちらりと、傍らに置いたリュックサックを見る。 中には、モバイルバッテリーにゲーム機、強めの酒と首を吊るために用意した縄。 ファストフードを車の中で食べようとして、思いとどまった。せめてもの良心で車を汚すのはやめよう。 登山道から一歩横に入る。 遠ざかっていく登山道を振り返りながら、暫くあてもなく歩いた。携帯を取り出してここが圏外であることを確認する。 顔を上げた時、思わずぎょっとした。二、三メートル先の木の枝にロープがぶらさがっていたのだ。 近づいてみると、それはちょうど首を吊るのにちょうど良い位置にかかっていた。 誰かがここで首を吊ったのだろうか、と思案しながらまたしばらく歩く。 「歩きにく…」 呟いた言葉は森の静けさの中に染み入るように消えていった。 富士山の溶岩でできている樹海の地表は如何せんゴツゴツした岩が多いのだ。足元をふと見れば、1メートル近い穴が空いていたりもしてゾッとする。 …死にに来た人間がゾッとするというのもおかしな話だ。 ただ何となく、『ちゃんと』首吊り自殺をしたいという願望があった。 穴に滑り落ちないように、適当に進んでみる。窪地のような場所にたどり着いた時、木々の間に水色の服のようなものが見えた。 一気に心拍数が上がるのを感じる。 「まさかね」 近づいていくうちに『それ』の姿がはっきりしてきた瞬間、嗅いだ事の無い臭いも相まって足元に吐瀉物を撒き散らした。 散々吐き散らした後、改めて目の前にぶら下がっているものを見る。 少し高い枝からロープで首を吊った、死体だった。 かなり時間が経っているのか、手は黒ずんでまるでビーフジャーキーをも連想させる。 首は何故か長く伸び、眼窩は腐り落ちて真っ黒だった。 鼻から口にかけてもなんだかよく分からないものでぐしゃぐしゃになっている。 …また気持ち悪くなってきて、数歩後ずさる。そして死体に背を向けると混乱した頭で、恐ろしい何かから逃げるように走り出した。 どこをどう走ったのか分からないが、木の根かなにかに足を取られ思い切り前のめりに倒れる。 枯葉に頬をくっつけたまま、このまま何もしなくても死ねる、気がした。 目を瞑ると、どこからか鈴の音が聞こえてくる。 あの世からのお迎えなのかな、と自嘲気味に思う。 続いて枯葉を踏む足音が近づいてきて 足音? ゆっくり目を開けると、ごつい茶色の登山靴を履いた足が見えた。 「これいいわぁ…死んだばっかりだし行き倒れ感あって」 どこか見当違いな女の人の声と共に、何故かカメラのシャッター音。 「…誰」 「う、わっ!?」 声の主は驚いたように声を上げ 「あ、喋るタイプの死体?自力で立てる?」 ボケなのかなんなのか分からないが手を貸してくれた。 落ち葉を手ではらいながら彼女を見る。 屈んでこちらを見下ろすのは、長い黒髪を後ろでひとまとめに束ね、黒縁の眼鏡をかけた女だった。年齢は俺と同じ、30歳前後だろうか。 彼女は俺を観察するかのようにしげしげと眺めると 「なんでここにいるの?」 と尋ねてきた。 「別に」 「死のうとしてたんだね」 …まぁ、察するのは簡単だろう。こんな場所なんだから。 「止めるのかよ」 「いやー別に?」 彼女は興味を失ったように話題を変える。 「今日は新しいの見つけられなかったから野営するんだけどさ」 「あ、そ」 「暇なら手伝ってよ」 彼女は背負っていたザックからテントを引っ張り出しながら言った。 「そっち、ポール立ててくんない?」 「なんで俺がっ」 テントのポールを投げてよこされ、思わず受けとってしまった。 「これから死体になる人とテント立てるのは初めてだよ」 「言い方どうにかならんのか」 「だってそうだろ?覚悟できてるんなら」 「まぁ…」 「なんか面白いね、死にたい人と生きる為にテント立てるのは」 あっけらかんと言ってのける彼女に気味悪ささえ覚える。 …数分も経たないうちに、テントは完成した。 彼女はテントの中に入るとこっちを見ながら 「あ、その辺で首吊ってもいいよ」 「はぁ」 なんだか拍子抜けした。そんな軽いノリで人の死を見届けられるものなのか? 「いや、今晩くらい一緒に居る?」 「どっちだよ、てかテント狭いだろそれ」 「しゃべり相手居ないと寂しいんだよ」 どうにも辻褄があっていない彼女の言葉と共に手招きされ、渋々テントの中に入る。 「あんたも自殺しようとしてきたのか?」 俺が飲もうとしていた酒を勝手に開けてぐびぐび飲む彼女に聞く。 「もしそうならテントなんて持ってないじゃん」 「…じゃあなんでこんな所に」 「私写真家なんだよね、樹海専門の」 傍に置いてある一眼レフカメラを手に取る彼女。 「勿論、表向きは樹海の植物だったり洞穴だったりを撮る名目だけどさ」 「…ああ」 「趣味で死体とか人骨を撮ってるのよ」 「…。」 「なんだよ、そんな引くなよ」 「それはそうだろ、気味悪い」 気味悪いというか、えげつない。 「呪われそうだとか初めのうちは思ってたんだけどね」 彼女は携帯を開き、写真を見せてきた。 そこには、無数の死体が写っている。 「おいおい、ここで吐くなよ…」 青い顔で口を抑えると彼女に釘を刺された。 「まぁ慣れてくるとね、彼等の個性が見えてくるのよ。生きてるみたいだったり腐敗が酷かったり動物にかじられたり、はたまた首が伸びきってたり」 「…さっき見た、首が伸びてるやつは。あれなんでああなるんだ?」 「首に体重かかったまま死ぬからだよ。筋繊維が伸びたまま日数が経つと細胞が壊れて更に伸びていって、そのうちそこから腐って頭と体が離ればなれになる」 だからロープの下に髑髏と体がバラバラの白骨死体がよく転がってるんだよね、としなびたポテト(一応これも俺のだ。勝手に食われている)を齧りながら言ってのける彼女。 「だからなんというか、神秘的に見えてくるんだよね」 そう言いながら彼女は俺に体重を預けてきた。 「な、何だよ…」 「酔った」 彼女の匂いと重さを感じながら呟く。 「これからどうしようかな」 「どこで首吊ろうかなって事?それとも私をどうヤろうかなって?」 「そんなこと言ってねぇよ」 どちらも思ってはいるけど。 「最後に好きな事していいんじゃない?」 彼女は腕にしがみつくようにして、自信ありな笑みを浮かべる。 「好きな事、な」 「吊り橋効果って知ってる?」 「勿論」 「私森に1人で心細かったからなー」 「棒読みのそれ何とかしろって」 「えい」 不意に彼女にキスをされた。そのまますぐに舌が何かの生き物かのように侵入してくる。 彼女の酒臭い吐息に混じって舌を絡める卑猥な音が耳を支配した。 唇を離すと、彼女は 「はは、やばー…」 とか言いながら首筋の匂いを嗅ぐように顔を寄せてきた。 「割と歩き回ってるし汗臭い?」 「いいから嗅がせて」 「フェチ?」 「…多分、かもしんない」 彼女の上着を脱がせ、Tシャツ越しに胸に触れた。おそらく着痩せするタイプなのだろう、たわわという表現がぴったりな彼女のそれを手のひら全体で揉んでいく。 彼女と軽くキスを交わしながら、中に手を入れ直接触る。 彼女の押し殺した声にゆっくりと自分の芯が入っていくのを感じる。 死のうと考えているこの状況でもそうなってしまう自分が不思議だった。 彼女の手が伸びてきて、服越しに下を触られる。 「…ここ、凄く熱い」 彼女は俺のものを擦りながら、服を脱ぎ生まれたままの姿になる。 彼女の卑猥な姿に誘われるかのように自らも服を脱ぎ捨てると、彼女は 「いい身体」 と呟いた。 「どうせ人生の最後なんだ、好きにしろよ」 「なにそれ、えっろ…」 彼女に押し倒され、再び舌を絡め合わせる。むっちりした重量感のある恵体に半ば押し潰されるような形で、夢中になって身体をまさぐりあった。 「んッ…ああ…」 びくんっと彼女の身体が跳ねる。彼女のそこは有り得ないほど熱を持って、蕩けきっていた。 「ね」 潤んだ瞳で話しかけられる。 「…いいよね」 彼女が言い終わらないうちに、とろけきった蜜壷に己のモノが埋まっていくのが分かる。 「あ…っ…」 背筋がゾクゾクする快感に軽く仰け反る。 「入っ…たぁ」 騎乗位の体勢で根元まですっかり飲み込んだ彼女は、恍惚とした笑みを浮かべた。 「あー…めっちゃ腰振りたい…」 息を荒らげながら言う彼女はなんというか… エロい?色っぽい? そんな言葉では言い足りないほどに、魅力的だった。 つい数時間前に知り合ったばかりだと言うのに。 彼女が、ゆっくりと腰を振り出す。スクワットを繰り返すような、ただ欲望を満たすだけの卑猥な挿入。 有り得ないほど興奮しながら、彼女に合わせて下から突き上げた。 「んんっ、下から、やだっ」 「黙れっ…いやらしい身体しやがって…」 肌と肌がぶつかる度、目の前で巨乳が派手に揺れる。 腰を動かすのを止め、乱雑に揉みしだきながら対照的に小さな蕾に吸い付くと 「ぐうぅっ…!」 品のない声で喘ぐ彼女。同時にギュッと中が絞られ、一気に絶頂の予感が込み上げてきた。 「なんか、大きくなってる…」 さっきとは違った、俺を犯すような動きに耐えながら彼女との結合部を無言で見つめる。 「あぁ…はあぁっ…」 情けない声を出しながら、彼女の激ピストンに耐えきれず中に白く熱いものを放った。 今までにない程、何度も、何度も脈打つ。 「…ふふ」 妖しく笑いながら、彼女は腰をあげる。ぽたぽたと、白く濁った液体を黒々とした茂みから滴らせながら 「最後がコレでよかった?」 「良すぎる」 このまま死んでもいいかもしれない。 若しくは、彼女に殺されても構わない。 「ところでさ〜」 彼女は再び俺を組み伏せ、耳元で囁く。 「君、私の犬になる気は無い?」 …犬? 「私が望んだ時に、望んだとおりのコトをしてくれればいいからさ」 「セフレ?」 「違うよ、私が養ってあげるから」 彼女は俺の頭を胸に埋め、こそっと衝撃の貯金額を口にする。 「は…!?」 「私の為に、生きてみる気はない?」 そういう彼女は、天使か悪魔か。 「…飼い犬になるのも、悪くないかもな」
女騎士と媚薬拷問
「城内に敵国へ情報を流している者がいる」 軍部会議室に呼ばれた私は、上官にそう告げられた。 「…それは本当でございますか?」 「間違いない。目星はついている」 続いて上官は城仕えの薬師であるクロス・ワグナーの名前を上げた。 彼とは何度も会話を交わしたことがある。 「クロス…あの者が?」 「奴の書斎に極秘であるはずの軍備の情報が書かれたメモが見つかった」 思わず、腰の剣の柄をぎゅっと握った。着ていた鎧が音を立てる。 この国─ヨルン帝国は鉄壁とも言える軍事力によって支えられている。軍備の情報など、戦闘職でもない薬師が知っているはずがないのだ。 「すぐに捕えます」 「まぁ待て、もっとはっきりした証拠が必要だ」 「証拠…というと」 「奴は書斎の何処かにあの国との通信手段を隠してる。それを探せ」 「仰せのままに」 「ラエリナ…お前に託す」 敬礼し、私は黒髪を靡かせ裏切り者…クロスの自室へと向かった。 「…居るか、クロス・ワグナー」 扉の外から声をかけるが、返事はない。そっと扉を開けると、机には誰も座っていなかった。 「…外出記録は無いはず?」 不思議に思いながら、部屋に入る。 ずらりと並んだ本棚の間を歩くが、彼の姿を見つけることは出来なかった。 しばらく待っても見たが、戻る気配も無い。 「そういえば」 あの国の隠匿技術は世界一と言っても過言ではない。大砲にまじないをかけ透明にしたり、はたまた城に隠し部屋を設けて奇襲作戦に用いたり… 「…隠し部屋?」 ふと気になり、本棚の突き当たりを見やる。鎧が本棚にぶつかるのも構わず、四つん這いになりよく見定めると、僅かに不自然な切れ目が。 切れ目を辿ると、それは突き当たりの本棚全体に及んでいた。 本棚の本をぶちまけ、腰の剣をすらりと抜く。 少し息を整え、素早く踏み込んで斜めに薙いだ。 派手な音を立て崩れ落ちる木製の棚。 その向こうには、ぽっかりと空いた空間が拡がっていた。 中を覗くと、急だが階段になっているようだ。 疑惑が私の中で、確信に変わる。 「…行くか」 剣を構え、なるべく静かに階段を降りていく。 螺旋構造の石段をおりていくと、少し降りたところに木製の扉が現れた。 そっとドアノブを引き、中の様子を伺う。 怪しげな薬品の瓶が壁一面に並び、同時にふわりと漂ってくる甘ったるい匂い。なにかの薬品を醸造しているのだろうか。薄暗い中、目をこらすと簡素な机の上に通信機が置かれているのが見える。 だがクロス本人の姿は確認できない。 「どこだ…」 その時、僅かに部屋のロウソクの火が揺らいだことに気づいた。 「…ッ!?」 反射的に振り返る。刹那、 「痛っ…!」 首にちくりとした痛みが走った。首をかばいながら見上げると、階段の上から人影が降りてくる。 「まさか貴方にこの隠し部屋を見破られるとは、ラエリナ騎士長」 「貴様っ…」 踏み込もうとして急に意識が朦朧とした。 がくりと膝をつく。 「思ったより効きが弱かったようだな…刺さりが甘かったか」 いつもの柔らかな笑みを顔面に貼り付けたまま、彼は言う。 「なに、を…」 近づいてくる彼の姿を最後に、視界が暗転した。 「う…」 目を開けると、柔らかいベッドに寝かされていた。 周囲には甘い匂いが漂い、悪趣味な紫色のランプが傍らに置かれている。 「…な、なんで!?」 気づけば鎧は脱がされ、下着すらとりはらわれている。 逃げようとした両手は手枷でベッドに括り付けられ動けない。 不意に、部屋のドアが開く。 「目が覚めたか」 「クロス…貴様何を!」 彼を睨みつけると、彼は私の露出した裸体を舐めるように見てから 「女騎士長殿がこんな卑猥な身体をされているとは」 カッと顔が熱くなる。 「切り捨ててやる…っ」 「そんな姿で何ができるんだ」 彼は揶揄うように言ったあと、薬品が並べられた棚に向かう。 「ラエリナ、あなたなら知っているはずだ」 「…何をだ」 「古代王の剣の在処」 古代王の剣。あれはこの国を護る結界を張るための強力な神器だ。東の地下墓地にある事は私含め数人しか知らない。 「あの剣さえ無くなれば、この国を攻め落とすのは容易いからな」 「そ、それがこの国に潜入した目的…」 彼は振り向くと、目を細めて 「ま、俺はスパイだからな、教えてくれればあとは何もしないさ」 「誰が教えるか」 反抗すると、彼は近づいてきて首にナイフをあてがってきた。 ちくりとした痛みが走るが、彼を睨みつけて言う。 「私に拷問は効かない。騎士長として最後の責任を全うするのみだ」 彼は少し考えこむ素振りをすると、私から離れ机の上に置かれた注射器を手に取る。 中には、淡い紫色の液体が入っている。 「はっ…毒でどうにかしようというつもりか、私は死んでも吐かない…」 「これが毒に見えるか?」 彼は私に馬乗りになると、弄ぶように胸を揉みながら首筋に針を当てる。 「媚薬というものがあっちの国にはあってな」 「媚薬…?」 「脳神経を過敏にし、性的興奮を高める程度の薬品だが…その濃度を上げるとどうなると思う?」 ぞくりと鳥肌が立つ。 「や、やめろ…!」 手枷の鎖が頭の上でやかましく鳴るくらいに暴れた。 その抵抗も虚しく、僅かな痛みと共に針が入ってくる。 「体の感度は百倍ほどにまで引き上げられる…せいぜい耐えるんだな」 「や、やめ…」 注射器のピストンが押し込まれ、身体に濃縮媚薬が注入されていくのを感じて絶望した。 「ふふ、ラエリナ、貴方が場所を吐かない限り…お前の身体は感じさせ続けられる」 彼の整った顔が近づいてきて、ゆっくりとした動作で首筋に舌を這わされる。そのまま胸まで舐め下ろされ鳥肌が立った。 「男は初めてか?」 「訊くなっ」 「すぐに良くなる」 彼の細い指が腰に触れた時、意志とは裏腹にびくんと身体が跳ねた。 「な、なにこれ…」 気づけば、身体が熱く火照ってきている。 「凄まじいだろ?あの薬は」 「や、やめろ、触るなっ」 彼は指で腰をなぞり、不意に首筋にキスを落とした。 「んっ」 「破廉恥な身体だな」 彼は意地悪くそう囁き、私の両胸を揉んできた。既に尖っている蕾を指で転がされ思わず腰が反る。 「こんなに尖らせて…」 「いや…ああ…!」 彼の責めに感じたことがないほどの快感を憶える。 散々、好き勝手に胸を甘噛みされ、吸われ舐められる。 ようやく彼がからだを離した頃には、私の息は興奮で荒くなってしまっていた。 「ふふ、在処を言う気にはなったか?」 「い、言わない…」 「なら続けるしかないな」 私の両腿に、彼は手をかける。 「そ、それだけはっ…!」 力を込めたつもりが、あっさりと負ける。彼の眼前に、私の誰にも見られたことの無い場所が暴かれた。 「いやらしい…こんなに溢れさせて」 首を横にふるが、そこは既に蜜で濡れそぼっている様だった。 「欲しかっただろ?」 「や、め…」 彼の指が太腿を滑り、私の陰部に触れた。愛液がくちゅくちゅと卑猥な音をたてる。 「っ…!?」 入ってきた指の異物感に、子宮が甘く疼くような感覚。 「濡れ過ぎだな…溜まってたのか?騎士様ともなればご多忙だろうからな」 違う… 自慰は毎晩のようにしている。けれどこんなになったことはまるでない。 「気持ちいい?」 反射的に頷いてしまう。 「…騎士の尊厳も何も無くなったな」 嘲笑うように、彼は指を動かし始めた。自分のとは違う、男の人の指に中を掻き回される度意思とは裏腹に中がきつく締まる。 「俺のが欲しいか?」 「欲しい…」 うわ言のように呟く。淫核を指で弄ばれ、頭がじんと痺れたようにうまく働かない。 「なら言うんだ…剣の場所を」 「帝国東の…地下墓地…に」 「…いい子だ」 彼は服を脱ぎ捨て、欲望のままに唇を重ねながら太く、逞しいそれをあてがう。 「お願い…!欲しいの」 私が言い終わらないうちに、彼のそれが入ってきた。 「ひいいっ…!?」 さっきとは比べ物にならない快感。彼のそれは根元まで埋まると、肉欲の赴くままに腰を振り始める。 「くそ…下品な女め…こんなに締め付けて」 「ごめんっ、なさいっ…」 腰を掴まれ、乱暴なまでに犯し尽くされる。 「ああっ…クロス、もっと…」 ぱんぱんと、肌がぶつかる度に何度も中で往復するのを感じる。 お互いにもう限界だったのだろう。 「くっ…ラエリナ…っっ!」 彼が切なげな表情をしながら最奥まで押し入ってきた。 次の瞬間、奥で熱いものが思い切り流し込まれる。 「あ…っ…」 同時に絶頂し、彼を締め付けながら最後の一滴まで、搾り取った。 拘束を解かれ、ぼんやりしたままベッドにうつむき加減で座る。 私の中からじわりと溢れてくる白濁液を見ながら、呟く。 「私は…これからどうすれば」 「俺の為に働け。この国を滅ぼす為にな」 ─敵国のスパイに機密情報を明け渡し、更には肉欲に負け騎士としての尊厳まで失ったことを知られれば死刑は免れない。 それなら、この男の奴隷になった方がましだろうか。 「俺の国は近いうち、ヨルン帝国を滅ぼす」 顔を上げ、彼の冷酷な横顔を見た。 「ラエリナ、お前はその時こちらの国の捕虜になれ」 「…騎士長である私に降参しろと…?」 そして彼は続けた。 「そうすれば娶ってやれる」 …え? 「な…本気なのですか!?」 彼はそっぽを向きぼそりと呟く。 「何度も言わせるな」 その耳が赤いのは、気の所為だろうか─…
コンプレックス。
日本人女性の平均身長は155センチだと言われているらしいです。 誰かいつ言い出したのかは不明ですけれども。 「秋月さん書類取って、棚の上」 パソコンの画面とにらめっこしていた私に、女性上司から言葉がかけられました。 この人は私のコンプレックスをことごとく馬鹿にしてくるとても嫌な人。 わざとなのかなんなのか、私の低身長では到底届かない棚の1番上にその書類はまとめておいてありました。 「あっ、ごめんね―届かないよねー」 彼女はわざとらしくヒールを鳴らし近付いてきて、ぱっと書類を手に取ります。 「…。」 170センチ近い彼女に見下ろされ、思わず首をすくめてしまいました。 「私今忙しいから仕事増やさないでくれる?」 『わざわざ』部署の方々に届く声で彼女は言います。 これも、いつもの事。 …結局、今日も定時を3時間過ぎての残業です。 周りの人達にもみくちゃにされながら、満員電車に乗り込みました。吊革に全く手が届かず、入口近くのポールに捕まって4駅間ひたすら耐えます。 ドアが開いて、人の壁からようやく解放され自宅のマンションへと向かって重い足を引きずります。 オートロックの共同入口を抜けエレベーターに乗り3階まで辿り着き、自宅のドアを開けました。 しっかり鍵をかけて、一言。 「今日も息苦しかったなぁ…」 ふと、玄関の鏡に写った自分を見てみます。 身長143センチという、逆に目立ってしまうくらいの低身長。それに伴ってか、コンビニでお酒を買う時に必ずと言っていいほど年齢を確認される童顔。せめてもの抵抗でメイクだけはしています。 スーツを脱ぎ捨て、下着のまま冷蔵庫を開けて冷えたビールを手に取り喉に流し込みます。多分傍から見れば、中学生が飲酒しているかに見えるでしょう。 「中学生…」 この間、スーパー銭湯で中学生と間違えられたことを思い出し、自分の胸に手を当てながら 「出るとこでてないですよどうせ」 なんて呟いてみました。 私の低身長は遺伝でもなんでもなく、幼い頃の病気にあるのでしょう。成長ホルモンの異常なんだとか。 明日は休日なので特に急ぐ訳でもなく、何となくベッドに寝転がりながら携帯を操作し、いつものソーシャルゲームのログインボーナス巡り。もはやゲームの課金で2万円を溶かすのはいつものことになっています。 「今度こそ…」 10連ガチャ一回目は、大ハズレ。2回目を課金して回そうと画面をタップすると同時に、ちょうど来た通知を誤って押してしまいました。 「あああ…!」 表示された画面を見てますます頭が真っ白に。なんと私が好意を寄せていた会社の先輩からのLINEです。 「わああ」 既読早っ! なにこいつ! とか思われていないか不安でいっぱいに。 とはいえ、送られてきたものを読み直してみると 『明日、飲みにいくか?』 そう簡潔な文が書かれていました。 体温が高くなるのを感じながら、私は返信します。 『どこにしましょう?』 『前回と同じ』 …すぐに返信が返ってきました。というのも、実は何回か彼とは飲みに行っている仲なのです。お互いどうやらお酒は好きらしいというのもあって。 『良いですよ!どこにしましょう』 『夜6時、いつもの場所でどう?』 『分かりました!』 そんな会話をして、すぐに私は携帯を閉じました。 先輩…大神さんは26歳の私より3つ上。寡黙で体格も良く、そのせいか職場では少し浮いている(…怖がられている?)印象です。 「いつもの場所かあ」 都内のとある裏路地にある、スチームパンクな内装をした可愛らしいお店のことです。一見するとお酒を出すお店には見えないのに、彼はよくぞそんなところを探し出したと感心せざるを得ません。 しかもお酒の種類も豊富。 既にキープボトルのウイスキーまであります。 好きな人と飲みに行く。 そんなことを考え、にやにやしながら私は床につきました。 そして次の日。 午後6時きっかりに、私は件の店の前に立ちました。 扉を開けると、古めかしいシャンデリアがお出迎え。 「いらっしゃいませ」 バーカウンターに立つのは、黒のゴシックロリータを着こなした可愛らしい女性。 彼女の纏うクラシカルな雰囲気に思わず見蕩れてしまいました。 「お先にいらしてますよ?いつもの方」 「ありがとうございます」 私と大神さんが一緒に飲むのはもう分かっているらしく、彼女は席に案内してくれました。 「遅くなりました!」 「いえ、時間ぴったりです」 テーブル席の反対側に座ると、先輩は丁度お酒を注文したところでした。しかも私の分まで! 「わ、早速飲むんですか」 「秋月も飲むだろ?」 既に私の好みまで知っていてくれる先輩。 暫くして、テーブルに運ばれてきたのはレモンの輪切りをグラスに添えたレモンサワー。 「では」 「いただきます」 2人同時に、お酒を喉に流し込みます。ふわりと香る爽やかなレモンの香りと、それに違和感なく体に染み込んでくるアルコール。 美味しい。 「あの、先輩これ唐揚げ欲しくなりません?」 「…欲しいな」 ハスキーなトーンの声にどきどきしながら、唐揚げを注文しました。 「今日も頑張ったなぁ…」 先輩がぽつりと呟きます。 「…休日出勤でしたか?」 「そう。例の注文の件でな」 「ああー…あっちのミスで大量の在庫あるやつですか」 「今月中には何とかなりそう」 「先輩が頑張ったおかげ、ですかね?」 届いた唐揚げを頬張りながら彼を見ると 「もー今日は動けん」 そう言いながらレモンサワーを一気に飲み干しました。 そしてこちらを見やると突然吹き出し 「お前、実家で飼ってるハムスターそっくりだな」 などと言い出します。 「し、失礼なっ」 もごもごと唐揚げを頬に詰め込んで言う私。 「元気出るよ」 思わず顔が熱くなりました。誤魔化すようにこちらもグラスを呷り、ビールの注文をします。 …まったく。この人は無自覚でこんなことを言うからこっちが恥ずかしくなる。 「…それで?」 「今更連絡してくるなって言ってやった」 「まじですか」 …どこからだったか、話は先輩の元カノの話になっていました。 「まぁね…この歳になると彼女はいい加減欲しいな」 彼はそう呟き、ビールジョッキを呷りました。 「…いい人はいないんですか?」 私の問いかけに、先輩はさぁな、と曖昧な返事をします。 「わ、私、とか優良物件ですよ?」 …お酒の力で、と思っていたのに声が震えました。 一気に心拍数があがります。 彼は私をじっと見つめると、少し酔いが回っているのか悪戯っぽく 「どういう風に?」 と聞き返してきました。 「例えば…えーと…身長低い!とか」 「低過ぎて逆に心配になるよ」 「えぇ」 「ちょっと力入れたらつぶれそう」 その言葉に少しむっときた私は 「試して見ます?」 「…どうやって」 「…どうやってだろう」 彼は視線を逸らしながら 「俺の家来るか?」 …それはつまりそういうことで? 「い、いいですよ?」 思考をぶっ飛ばして言葉が出てしまいます。 それからお会計をし、タクシーを拾って一緒に彼の家に着くまでは一瞬の出来事でした。 先輩は家に着くなり、言います。 「誘ってんのか?」 壁際に追い詰められて逃げ場の無くなった私は、緊張でごくりと唾を飲み込みながら 「ま、前から先輩のことが気になってました」 …ここまで来てしまうと、私も覚悟をしなければなりません。 彼はふっと表情を和らげ 「俺も、秋月が好きだ。いつも頑張ってるの知ってる」 そう言いながら、ふわりと抱きしめてきます。 先輩の服越しに感じる体温と、筋肉の硬さ。大きな背中に腕を回すと、彼は遠慮がちに額にキスを落とします。 「そこじゃ、満足できません」 「…じゃあ、ここ」 顎をぐいっと持ち上げられ、唇同士が触れ合いました。 それを何度も繰り返すうちに、どちらからともなく舌を絡め合います。 くちゅくちゅと、卑猥な音を立ててからだの芯から溶かされていく感覚。 手を繋いだ方とは反対の手で、先輩は胸を触ってきました。かと思えば、あっという間に下着の中までその手は侵入してきます。敏感になっているであろう蕾を親指で弄られ、思わず体が跳ねました。 「可愛い」 耳元で囁かれ、首に軽く歯を立てられます。 「待って、シャワー浴びてない…」 「生殺しにさせる気か」 …強引な言葉と共に手を引かれ、寝室へと誘われました。 なんだかいい匂いのするベッドに押し倒され、ディープキスが再開されました。舌を絡めあわせる度、ざらざらした感触がもどかしい。 「あっつ…」 邪魔だとでも言うふうに、彼は上半身裸になりました。 「わ…凄い筋肉」 びっくりするほど引き締まった腹筋を撫でると、先輩は 「そこ触んのエロい」 なんて言ってきます。 かぁっと顔が熱くなってしまい、顔を手で覆うと彼はまた私の胸に触れました。 彼にされるがまま、すぐに下着姿にさせられてしまいます。 「…いい?」 顔を覆ったままこくりと頷くと、手が背中に周りふっとブラが緩みます。そのままそれは取り払われ、続いて腰の辺りからするすると脱がされ私は生まれたままの姿を彼に晒しました。 熱い視線が注がれるのを感じて 「そんな自信ないから…見ないでください」 腕で体を隠しながら呟くと 「そこすら愛してやる」 彼はそう言いつつ、既に硬く尖っているであろう蕾を指で押し潰し、円を描くように動かします。 嬌声をあげてしまう私を満足そうに眺めながら、胸に舌を這わせる彼。 こんなに淫らな顔をした先輩ははじめてです。 「お前、そんなエロい顔できるんだな」 …彼も同じことを考えていたようで、耳まで真っ赤になるのがわかりました。 彼は鎖骨に、そして腰に甘噛みしてきます。肉があまりのっていない場所だと骨が鳴る。 「脚、開いて」 「うう…」 彼のちょっとばかり強引な力で脚を開かされました。 彼は私のとろとろなそこに指を這わせながら、内腿を噛んできます。 「いっ、痛い…」 「痛くしてんの」 そう言って、彼は内腿から膝裏を舐め取るようにします。 「凄いいい匂いする」 そうですとも。せっかくお気に入りの香水をつけてきたんです。 気づいてくれたことに嬉しくなってしまいます。 いつの間にか彼は下を脱いでいて、私のお腹にそれを押し付けながら意地悪く言います。 「…これ入る?」 彼の大きなものを直視出来ず、代わりに彼のものを指できゅっと握ってみます。 「いれてみて…」 とは言ったものの、元彼とした時にはただただ痛かっただけ。ちゃんとトラウマにはなっています。 「お願い、いっぱい抱きしめて?」 「当たり前だろ」 彼はそう言って、私の中へとゆっくりはいってきました。 硬く逞しいそれで貫かれ、予想外の快感に口を思わず押えてしまいます。 「…やば…すげぇ良くないことしてるみたい」 「中…いっぱいになって…っ!」 今まで感じたことの無い圧迫感。けれど幸せ。 彼はまた、唇を重ね抱きしめながら、私の中をゆっくりと犯してきます。 「しあわせ、先輩しあわせだよ…?」 「俺も…っ」 彼の余裕のなさそうな表情が、私を雌にしてしまいます。 可愛い。こんなに必死で腰振って… 不思議なことに痛みはなく、彼に突き上げられる度何度も達してしまいます。 足の指先まで力が入る。 「すき…すき…」 彼に手を伸ばして、キスをねだってしまう。 舌を絡めながら、彼は激しく腰を振ります。 やがてうっ、と呻くと同時に中に熱い滾りが広がりました。 1番奥で、彼を受止めながら強く抱き締めます。 軽く汗をかいた首筋にキスマークをつけると、彼も応えるように胸につけてくれました。 「ここなら見えないね」 そう言って恥ずかしそうに微笑む彼は、どんな時よりもかっこよかった。
『裏アカ』
土曜日。 私は、家から少し離れたところにあるネットカフェに向かった。 受付で暇そうなアルバイトの店員に会員証を提示し、中に入る。 ここの個室のいい所は、やはり料金。正直いってかなり安い。 私がいつも配信で使っているのは、廊下の突き当たり、1番奥の部屋だ。 個室に入り鍵をかける。 荷物を肩から下ろしてPCを開きつつ、スマートフォンでエゴサーチ。 …いつからか私は俗に言う『裏垢』にハマり始めていた。 日常からの解放だったり、単なる欲求不満の解消だったりもする。 裏垢女子Y。 私のアカウントの名前だ。Y、というのは自分の名前である速水 優華から取っている。伊達眼鏡をかけ、通知欄を開けば見ず知らずの人から投げ掛けられる、純粋なまでの卑猥な言葉。 滑稽過ぎて笑えたり、気になる人がいたらその人のプロフィールに飛んでみたり。 この場所に来たのは、実は有料会員の限定動画を撮るためだ。 長さはだいたい15分程度。今日のために自宅から厳選した玩具を三つ持ってきている。 「振動する系は…音がだめかな」 赤色の電動バイブの電源を入れ、音を確かめてみる。まだ弱い振動なのでさほど音は出ないが… 「強にしたら音でバレちゃう、よね」 ネットカフェで今から自慰行為をしようとしている。 それだけで軽くドキドキしてきてしまった。 撮影機材のセッティングもOK。 いつもは下ろしている髪を括り、黒色のマスクをつける。 動画を起動し、カメラ目線で手を振った。 「えーっと…今ネットカフェに居るんですけど、フォロワー様から案のあったネカフェオナニー、しちゃいたいと思います…」 できるだけ小声で、動画の趣旨を発表。 上にTシャツを着たまま背中に手を回し、ブラのホックを外す。 ここまでがサンプル動画かな、とか考えつつするりと服からブラを抜いた。 そしてカメラに見せつけるように下着をするすると下ろす。 「わ、もう濡れてる…」 下着が蜜で湿り気を帯びているのが恥ずかしい。 指で秘部を弄び 「ん…」 声を抑えながら、中指と人差し指を挿入する。背徳感にぞくぞくしながら中をゆっくり掻き混ぜ、それから指を抜いて再びカメラに見せる。 「今こんなになってます」 2本の指の間に透明な液体が糸を引いた。 「もう…入れちゃいますね…」 机の上に出した、15センチほどの透明な張り型を手に取る。 股を開いて、それを自らのそこにゆっくりと挿入。 「はっあ…!」 声が出そうになり慌てて快感の波に抗う。 「やば、声でそう」 ゆっくりと根元までそれを呑み込み、引き抜く。 お腹の奥の甘い疼きに従う様に恍惚とした吐息を漏らしながら、私は次第にそれを激しく動かし始める。 「んっ…ん…あ」 卑猥な水音は次第に大きくなり、気づかれないか緊張する。けれど気持ちよすぎて手が止められない。 「ここでするのやばい…っ」 ふと気づけば、張り型を咥え混んだそこからは白く泡立つ液体が溢れだしている。 思わず目を逸らした。こんなことになったのはいつぶりだろう。 快感の波に押し潰され、音が大きくなるのも構わず手を激しく動かした。 「んんっっ…んう…!!!」 頭の中が真っ白になる。びくびくと足が震えるほどの絶頂を迎えた。 「ふ…はぁ…はぁ…」 太腿ががくがくする。ゆっくりと自らのそこから張り型を抜くと、急激な喪失感に襲われた。 「ふぅ…」 どうにかバレなかったことに安堵しながら、動画を止める。 「早く本物欲しいな」 つい本音がこぼれる。思えば、最後にセックスしたのはもう数年前のことかもしれない。SNSのダイレクトメッセージからは大量のセクアポが届くがどれもこれも酷いものばかりな気がする。 はぁ、とため息をついたその時。 「んっっ!?」 後ろからいきなり誰かに抱き竦められ、口を抑えられた。 Tシャツの上から胸を揉まれる。 「し、静かにして、ください」 犯されるのかな私… こんな状況なのに、私はうっすらと期待すらしてしまう。 (本当にどうしようもない痴女である。というか馬鹿) 口を押えられたまま、軽く頷く。向こうも私に暴れる素振りがないことが分かったようで、意外にもすぐに開放された。 改めて相手を見ると、明らかに25歳の自分より年下。 行動とは裏腹に可愛い顔をした高校生くらいの男の子だった。 「私の事いつから見てたの?」 「かなり初めから…です」 彼は手で顔を覆いながら 「あの…裏垢女子Yって人ですよね」 「…そうだよって言ったらどうする?」 ─正直いってかなり驚いた。何で? 「なんでわかったの?」 彼に優しく聞いてみる。 「首の3連黒子と…あとは指のちっちゃい傷跡」 そんなので身バレするのか。 焦りと同時に嬉しくもなってしまう。彼の恥ずかしそうな顔にキュンときた。 「そんなに私の事見ててくれたんだね?」 彼は無言で頷く。 「さっき動画撮ってるところも見てた?」 「ちゃんと全部…」 凄くぞくぞくした。全部見られてるんだ。 「んーと…なんて呼んだらいい?」 「悠、です高校2年」 「未成年っ」 思わず声が大きくなり、慌てて声を潜める。 良くない、よね。 「Yさん」 彼が唐突に押し倒してきた。 「さっきの見てたらもう我慢出来ません…」 「ん、ちょ、待っ…」 そう言い終わらないうちに、彼は唇を重ねてきた。 すごく強引なキスで、すぐさま舌が侵入してくる。 すぐに自制心はどこかにぶっ飛んでしまった様だ。 くちゅくちゅと、彼と舌を絡め、唾液を交換し合う。 彼のキスはどこかぎこちなく、それがかえって私を本気にさせる。 彼の手を胸に導き、好きな様に触らせてみる。唇を離すと、唾液が短く糸を引いた。 「大っきい」 「ふふ、ありがと」 Tシャツの上からだともどかしくなる。 私のそんな思いを察したように、手がするりと中に入ってきた。 ブラを退けられ、直で触れられる。 「ここ、すごく固くなってます」 「しっ…しょうがないじゃん」 先端の突起を指で弄ばれ、身体がびくびくと反応した。 怖い、のに。 気持ちいい。 「これが女の人の…」 「初めて?」 俯いて軽く頷く彼。 「童貞なんだ?」 「わ、悪いんですか」 少し不貞腐れたように胸に顔を埋めてくる彼。 「あざとい」 「し、知りません」 彼の癖っ毛を撫でると、それに答えるように不慣れな手つきながらも一生懸命胸を責めてくれる。 「んっ…あ」 彼の愛撫にじんわりと秘部が湿り気を帯びてくるのがわかった。 「濡れてきちゃった」 彼の耳元で囁く。 「…ど、どうしたらいいですか」 「ここ、触って」 彼の左手をショートパンツ越しに誘導する。 ちょうど陰裂の辺りを指でなぞってくる彼。 「ここも…直接」 我慢出来ず、ショートパンツのジッパーを下ろして中に手を入れさせた。 陰毛を掻き分け、指が濡れそぼるそこを捕らえる。 はぁはぁと荒い吐息を繰り返す彼に囁く。 「…凄くない?」 「すごい」 「今からここに入るんだよ?」 真っ赤な顔をしている彼のそれは、服の上からでも分かるほど滾っていた。 愛おしくなってそれを擦ると、びくっと彼は腰を引く。 「口でしてあげよっか」 「して…欲しいです」 彼のズボンを、音をなるべく立てないようにしながら下着と一緒に下ろす。跳ねるようにして出てきた剛直は先端から分泌された先走りでいやらしい輝きを放っていた。 「いくよ?」 彼の脚を開かせ、それに手を添える。軽く上下に扱くと彼は恍惚とした吐息を漏らした。 「悠くんの硬い」 「うっ…」 限界まで滾ったそれは驚くほど硬くて、熱い。 「いつでも出していいんだよ?」 先走りを指で弄びながら、顔を近づける。濃い雄の匂いに頭がくらくらしそうだ。 亀頭にキスをして、先走りを吸う。 …なんだか甘い。 精液の味は食べているものによって変わるらしいから食生活がいいんだろうか? 一気に奥まで咥える。そのまま舌を巻き付けながら、ゆっくりストロークしてあげると 「あっ…ん…!」 びくびくしながらまるで女の子みたいな声を出す。 「可愛い…」 上目遣いで口を窄めながら素早く頭を前後させる。 「待っ…ああ」 「あんまり声出すとばれるよ?」 慌てて口を押える彼。 「ちゃんと見て…」 口に唾液を貯め、激しく出し入れする。 「っも、無理」 彼のものが一段と硬さを増した。 限界が近いことを察して、さらに少しだけ音を立ててしゃぶってあげると 「あっ…いく…いっ…!」 口の中でそれがむくりと大きくなった次の瞬間、限界を迎えた滾りから白濁液が勢い良く射出されてきた。 「…んっ」 青臭いそれを噎せないように、全て口で受止める。びくびくと痙攣するそれから全て絞り出すように、最後の一滴まで飲み下す。 「…けほっ」 「だ…大丈夫、?」 「…ふふ、すごい量」 唾液と精液で濡れたそれがすごく卑猥だ。 「まだ…出来る?」 ショートパンツを脱ぎながら彼に囁いた。と言っても、1度出したばかりのそこは萎えることなく、まだまだ硬くなったまま。 「Yさんの中…入れたい」 「おいで?」 パンツを下ろすと、私のそこは糸を引くくらい濡れそぼっていた。 「やば、めっちゃ濡れてる」 「したい…っ」 自制が効かなくなった彼に再び押し倒される。 反り返るそれを頑張って挿入しようとしている姿が可愛い。 「あ、れ…ここ?」 少しずれたところに押し付けられる彼の剛直。 「んーん、こっち」 指で押し下げ、誘導してあげる。 「い、痛くないですか?」 「大丈夫だよ…そのまま腰力入れてみ…」 そう言った瞬間、ぬるりと突然中に入って来る。 「あっ…!」 思わず声を上げてしまい、慌てて口を押えた。 「い、痛いんですか?」 「だ…大丈夫…もっと入れて良いから」 そうは言うものの、あんまり余裕がある訳でもない。 なんとなく。 相性良さそう。 ゆっくりと、彼が中に侵入してきた。久しぶりの挿入に身体の奥がじんじんと疼く。 陰毛どうしが絡むくらい奥まで貫通された所で、彼は快感の吐息を漏らした。 「全部…はいった…?」 「い、いいよ…好きに動いてみて?」 蕩けた顔をしながら、ゆっくりそれが抜ける。かと思えば奥まで押し潰される。 彼のものは異様なくらい硬くて、それがかえって頭が狂いそうな快感を生む。 というか多分相性がいい。 既に私の中は彼のものの形になっているらしかった。 何度も何度も力強く男根を叩き込まれる。 「あっ、あっ…あっ」 「中凄い締まって…凄い…っ」 口を押えながら彼の自分勝手なピストンによがり狂う。 ここまで相性がいい人なんて今までいただろうか。 ビクビクと何度も痙攣してイッてしまう。 「爪…立てられるの好きです…!」 「気持ち…いいっ…」 私の胸を揉みしだきながら、段々と彼の表情は何かを堪えるような顔になっていった。 「…出ちゃいそ?」 「無理かも…です」 「…出しちゃいなよ?」 蕩けた脳みそで彼に妖しく囁く。 「我慢しないで、中に出したらきっと気持ちいいよ?」 私のその言葉に、彼はもうどうにもならない欲望を吐き出すかのごとく腰を再び打ち付け始めた。 汗まみれになりながらディープキスで唾液を交換する。 「中、時々ぎゅってなる…」 「な、ん…ばれてるの…」 イッてるのはとっくにバレているらしかった。 「はぁ、はぁ…イきそう…」 「ん、いいよ?きて?」 必死で腰を振っているせいで何度も途中で彼のものが抜ける。 その度にもどかしくて、とうとう私は逆に彼を押し倒した。 「な、何を…?」 「こうしたら気持ちよくイけるよ…」 騎乗位の姿勢で、彼のものを飲み込む。 「あっ…!」 今度は私が、彼のものを玩具でも扱うように自分勝手に腰を振る。AVでしか聞いたことがない、肌同士がぶつかる音。 「無理っっ無理っ…!」 数分もしないうち、紅潮した顔がいっそう蕩けると同時に 「ぐ、あ…っ!」 彼が私の中で脈打ちながら欲望の塊を吐き出し始めた。 私は1番奥まで彼のそれを咥え込みながら、ほぼ同時に絶頂を迎える。 何回も、彼は私の中で白濁液を吐き出し力尽きたように倒れ込む。 「…連絡先、交換しちゃおうか」 惚けたように頷く彼が愛おしくて、汗が滲んだ額にキスを落とす。 ─その後のことは秘密。
白濁チョコレイト
「旦那様、如何様で御座いますか?」 ハウスメイドである私の問いかけに、執務机に腰かけた主は不快そうに窓際の花瓶を見やった。 青薔薇の茎が丸ごと1輪、ポッキリと折れているのに気づいて 「も、申し訳ございません…!」 「麗亜、昨日の掃除はお前にやらせた筈だな?」 「はい…」 「その後俺はこの部屋に朝まで戻ってきていない、言いたいことは解るだろう?」 …返す言葉もなく頭を下げる。 「仕置きが必要だ」 彼は含みのある笑いを漏らすと、少し声のトーンを和らげ 「机に座れ」 「机に…ですか?」 彼の言う通り、執務机に座ると途端に彼は荒々しく唇を重ねてきた。 抵抗するが叶わず、あっさりとそれはディープキスへと発展していく。 ぬるぬるとまるで別の生き物かの様に妖しく蠢く舌に、すぐに身体がじわりと快感を求め疼き始めてしまう。 パブロフの犬の如くまぐわいを求めてしまう自分があまりにも破廉恥だ。 「…っん…う…」 重ねた唇の隙間から声を漏らすと、彼はゆっくりと身体を離した。唾液が糸を引きながら落ちていくのを満足そうに眺め 「雌の味だな」 その言葉に真っ赤になりながら 「…はい…」 小さく呟く。 「次は…分かるな?」 ごくりと唾を飲み込み、頷く。 彼の目の前で給仕服を脱ぎ捨て、床にぱさりと落とした。 「ちゃんと脚を開け」 恥ずかしさで悶えそうになりながら、彼の言いなりになる。 「はしたない…いつからこんなに濡らしていたんだ?」 「も…申し訳…御座いません…」 彼は私の顔を眺めながら太腿へと頬擦りし 「次は何をして欲しい?」 等と欲情させる。 じんわりと奥の奥から蜜が溢れ出るのを感じて首を横に振ると、彼は満足そうに目を細めながら指を下着越しにゆっくりと這わせてきた。 「は…っ…」 「ふふ、濡れすぎだな麗亜…そんなに俺とのまぐわいが愉しみだったか?」 嘲笑うかのように彼はそう言うと、そばにあった液体チョコレイトのカップを手に取り、私の無防備なお腹に垂らし始めた。 「熱い…っ…や、やめてくださ…!」 抗議の声はキスで塞がれる。 その間にするすると下着を脚から抜かれ、既に濡れそぼっているであろう花園に指が触れた。多少の圧迫感を伴いながらゆっくりと挿入されてくる指の感触にぎゅっと力が入る。 「相変わらずよく締め付けてくる…」 その言葉にさえ背筋がぞくぞくした。 彼は指を愛蜜に絡ませるようにゆるゆると動かしながら私の耳元に唇を寄せ怪しく囁く。 「この具合なら指を入れる必要もなかったか…」 言い終わらないうちに首筋に舌を這わせ、甘噛みしてくる。 「んっ…!」 机から浮いた足指がぴんと伸びる。 そんな私の淫らな様子を観察するかのように、彼は指を抜きとり、上目遣いでお腹から垂れたチョコレイトを舐め取りはじめる。 整った顔に腹部を舐め取られる度についつい恍惚とした吐息が漏れてしまう。その舌は段々と下腹部へと降りてきて… 「…っ!?だ、旦那様だめ…!」 「黙れ、手を後ろに着け」 恥辱のあまり閉じそうになった股を無理やり割開かれ、彼の舌は私の蕾を責めはじめた。 「く、うぅんっ…」 「…甘いな」 「そんな、事…」 「嫌なのか?ならこんなに溢れているのは何故だ」 舌で蜜を舐め取られ、膨れた蕾を弄られて頭のおかしくなりそうな快感に身を捩りながら耐える。 「だ、旦那様…お願いします…」 もう、限界だった。 「…ください」 「何をだ?」 「か、硬いのを…」 「何処に?」 「わ、私のなか、にっ…」 「よく言えました」 彼はそう言うなり、すぐに私の股に自らの昂ったモノを押し付ける。もう頭の中は既に蕩けきっていて 「早くっ…!」 「はぁ…麗亜…っ」 いきり立つ熱いものがゆっくりとしかし確実に、私の中を征服しようとはいってきた。 「う、あ…っ…!」 奥まで貫通され、圧迫感と共にやってくる快感に押し潰されて身を仰け反らせると、彼は私の胸に再びチョコレイトを垂らし、舐め始める。 「熱っ…ん」 挿入されたまま敏感な部分にもどかしい快感が全身を駆け巡り、情けなく腰を自ら振ってしまう。 「本当に淫乱だな…」 吐息混じりに彼は言うと、すぐに腰を振ってくる。 太く熱いもので何度も中を貫かれ、かろうじて我慢していた声は一気に雌の嬌声へと変わってしまった。 「く…締めすぎだ…」 余裕のなさそうにつぶやく彼に腰を両手で掴まれ、乱暴なまでに何度も突かれる。 「やっあ…!やめて、きちゃう…っ」 呆気なく甘美な快感に囚われ、足先まで力が入ってびくびく痙攣する。 「ふ…もう絶頂たのか?そんなに締め付けるな」 「無理…っむり、」 私のそんな願いなど聞くつもりもない様に再び激しく抽挿され、視界ががくがく揺れる。 「気持ちい、ダメ…ですっ…!」 彼は私の胸の尖った場所を執拗に責めてくる。 「そんなに舐めないで…!」 「五月蝿い」 「んっ」 耳を甘噛みされ、いっそう動きが激しくなってくる。 気持ちいい。 気持ちいい… きもちいっ…! 蕩けた目をしていた彼が一瞬、快感で顔を歪めたかと思うと 「…麗亜…麗亜…っつ!」 私の名前を呼びながら今まででいちばん深くに捩じ込まれ、中で何度も脈動する感覚。 びくん、びくんと何度も胎内に白濁液が注がれていく。 はぁはぁとお互い息を荒くさせながら、繋がったまましばらく甘いしびれを味わった。 「…また中に…」 私が気だるげに呟くと、彼はゆっくりと私の中からそれを引き抜く。途端に栓が抜けたかのように逆流する白濁液はまるでホワイト・チョコレイトの様だった。