欠損少女は飼い慣らされる

欠損少女は飼い慣らされる
何処かの教会の鐘が、正午を知らせる澄んだ音を鳴らす。 お腹が空いた。 狭くて臭い独房に横向きに寝転がり、そんなことを考える。 不意に、牢の外からパンが投げて寄越された。と言っても、いつ作られたのかも分からない不味いものだが。 腹這いで這いずりながら、床に落ちたパンにありつく。 二の腕から先の無い両腕でパンを押さえ、歯で喰い千切るようにして喉に押し込んだ。 黴臭い匂いが鼻をつき、思わずむせそうになるが強引に呑み込む。 水を貯めた金属製の盥に顔を突っ込み、錆の匂いが微かに漂う水を飲んだ。 「売れねーよなー、お前も」 牢の外から、禿げた頭の看守が薄っぺらい笑いを浮かべながら見下ろしていた。
葉山 林檎
葉山 林檎
投稿は不定期。 ここは官能小説の書き場所とします。