年の瀬と2匹のわるい狼さん

年の瀬と2匹のわるい狼さん
12月30日。 大晦日を控えたその夜、姫華はいつもは行かないバーでひとり、お酒を嗜んでいた。 さっきからカクテルを2杯、ハイボールを3杯飲んだせいで、結構酔いが回ってきている。 仕事納めだし、たまにはいいよね。 目の前で甲斐甲斐しく手を動かす店員に目をつける。 薬指に指輪が光っているのを見て、少し落胆した。 このバーに来たのは他でもない、声掛け待ち。もしくは、その逆。 この辺りは繁華街も近いからか、『そういう雰囲気』が濃い。姫華は少し期待してきていたのだが… 「私にそんな度胸ないよー…」 ため息混じりに呟いた。元々行動力がそんなにある訳でもない、寧ろ生まれてから24年間引っ込み思案の自分が逆に声をかけるなんてできっこない。
葉山 林檎
葉山 林檎
投稿は不定期。 ここは官能小説の書き場所とします。