ゆるる

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ゆるる

本好きのゆるるです。 恋愛系 切ない系の物語を作りますゆるるの作品が貴方の心に灯ってくれると嬉しいです🌷✨ 🫧〜詩〜🫧 花の香りにふと撫でられ私はぽつりと風になる 優しさと美しさが光となって貴方に吹きますように。私の吹く文字という風が貴方の心の紙を奏でることを静かに願います 今日も私は物語を描いていく

花の蜜が溶けていく後編

さやちゃんのお父さんが転勤するとお母さんに言われたのはあれから一年経った春の日だった。 「お母さん、転勤って何?」 僕がランドセルに新しくもらった6年生の教科書を入れながら言うと 「どっか遠くにお仕事しにいく所よ。だからさやちゃん転校するかもしれないね」 その時、僕は嘘だと思った。だってさやちゃんは一度もそんなこと言ってないし様子も変わってなかったから。僕は家を飛び出し急いで学校に行く。 学校に着くと入り口付近にクラスを確認するみんながいた。その中にさやちゃんがいないか急いで探す。 「おー、おはよう!今年も同じクラスだったぜ!うん?何でそんな焦ってるんだ?」 走ってきて息が上がった僕をけんとは見つめてくる。 「さ、さやちゃんは?」 あー。とけんとは納得した顔をして答えた。 「なんか春休みの間に学校辞めて遠くへ言ったらしいよ。先週さやとお別れのパーティーをしたってさっき女子から聞いたし」 「そ、そんな。さやちゃんはもういないってこと?」 顔を下に向けて地面を見る。こんなことなら好きって言えばよかった。さやちゃんともっと遊べばよかった。 「まぁ、そんなに落ち込むなよ。親の事情ってやつだし、まぁお前は悲しいよな」 教室に入り新しいクラスメイトを見た。髪がさらさらな子、二重が綺麗な子を見つけたが僕にはさやちゃんが一番の美人で優しい子だと思ってるから何とも思わない。けんとは女子に挨拶をして去年とあんまり変わっていなかった。 今年も、バレンタインの義理チョコを狙っているのだろうか。甘党なけんとなら今年も考えているのかも。あ、バレンタインに告白すればよかったとまたさやちゃんの顔が僕の脳裏によぎる。でも後悔しても変わらないんだ。 家に着き僕はポストのふたを開ける。今日は確かお母さんの友達から手紙が来るって言ってたから取っとかなきゃ。その時、僕は首を傾げた。2つ手紙が入っていたのだ。1つはお母さん宛て、もう1つは…黄色の封筒で裏を見ると“さやより”と書かれている。僕は思わず「え!」と叫んでしまい急いで家の中に入る。リビングに行って座り封筒をそっと開けて手紙の文字をゆっくりと読んでいく。 “突然引っ越しちゃってごめんね。お別れを言う のを忘れたので手紙を送りました。一緒に遊んでくれてありがとう。とっても楽しかった。女の子の友達ばっかだったから男の子とか初めてだったの。でね、実はちょっとだけ好きだったの。言いたかった。言いたかったけど恥ずかしくて、、文字で気持ちが伝わったかな?ふふ、ラブレターみたいだね。最後に少しの間ありがとう。” 僕は最後の文を見た時心臓が口から出そうなぐらいドキドキした。さやちゃんも同じ気持ちだった。やっと気づいた。どっちも恥ずかしくて言えなかったってこと。僕の気持ちはさやちゃんに届いてたってこと。手紙の裏を見るとさやちゃんのらしき電話番号が書かれていた。出るかわからないけど廊下にある家の固定電話の受話器を持って番号を押していく。 「はい。こちら松浦です。」 大人の女の人の声がした。僕はさやちゃんいますか?と緊張しながら答える。女の人は 「わかりました。呼びますね」 僕は、この無言の時間が嫌だった。さやちゃんはなんて言うだろう。 「もしもし。誰ですか?」 「ぼ、僕だよ。こんにちは。さやちゃん」 「えぇぇ!」 さやちゃんが叫んだ後ドンと音がした。多分びっくりして受話器を落としたのだろう。 「あのさ、手紙読んだよ。ありがと実はね僕も同じ気持ちなんだ。」 僕がそう答えると受話器から「嬉しい」と聞こえてきた それから何年か経って僕たちが電車の中で再会した話はまた別のこと。 僕は一軒家の引越しのため荷物を詰めていた。そんな時、押し入れから見つかったダンボールにあったのが小学校の時のアルバム。思い出をなぞって僕は懐かしいとあの頃を想像する。 僕の妻である結衣が袋を抱えながら 「こっちのダンボール終わったよ」と言ってきた。はーいと返事をして僕はそっとダンボールを閉じる。これは結衣にも見せていない思い出の箱。僕とさやちゃんの関係は高校まで。僕が留学に行って遠距離になり付き合えなくなった それでも、僕はさやちゃんを忘れない。でも今は結衣を大切にしたい。春が近づく度、花を見るたびに彼女を思い出す。 「結衣、これからよろしく」 結衣はニコリと笑って頷いた。

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花の蜜が溶けていく後編

花の蜜が溶けていく 前編

僕は小学校の時好きな子がいた。お花のように可愛い子で明るく友達がたくさんいた、名前はさやちゃん。 僕がさやちゃんを初めて見たのはある日の昼休みだった。僕は外の遊具で遊ぶタイプじゃなかったから友達とトランプして遊んでいる。机をくっつけてクラスの子達と盛り上がっていた。 今日は僕が一番勝ちして暇なので窓から外を眺めているとある女の子が目に入った。髪をおらしていて可愛いワンピースを着て笑っている女の子を。その子は、友達らしき人達と草むらに座り生えていた花を摘み取り編んでいく。にこっと笑って遊んでいる姿に僕は釘付けになった。あの子と仲良くなりたいという思いが僕の心をぐるぐる回る。でも話したことなかったからどうすればいいかわからない。幼稚園の頃から僕は女の子とあまり話したことなかった。だから見ているだけの毎日を繰り返してる。 夕方になってみんなランドセルを背負って帰っていく。「先生さよなら」という声が学校中に響き渡った。でも、僕は今日図書委員の仕事があったから誰もいない図書室の机に座りノートに文字を書いていた。先週、六年生のお兄さんが提案した本のリクエストカードだった。みんなが図書室に置いて欲しい本のリクエストを見て僕がノートに書くという仕事。本当は早く帰りたかったけど仕事を後回しにした僕が悪い。 仕事が終わって外を見るともう夕日が見えた。 急いで机の鉛筆を片付ける。するとガラガラっと扉を開ける音がした。それは、さやちゃんだった。走ってきたのか息が上がっている。 「ねぇ、本のリクエストまだできる?」 「で、できるよ。ちょっと待って」 なんでかわからないけど体が熱くなりドキドキした。遊園地のお化け屋敷に入った時とは違うドキドキだった。 さやちゃんは僕の正面の椅子に座り腕を伸ばして僕のノートを見てきた。 「な、なに?」 「図書委員くんの文字上手だなーって」 さやちゃんに褒められ顔を横に向けて 「お姉ちゃんと一緒に習字習ってるからそれのせいかも」 ちらりとさやちゃんの顔を見ると目をキラキラさせながら 「いいなー!私も字上手くなりたい!ママから聞いたんだけどね字が上手な女の子は素敵なんだって!」 「へー。」 そっか。さやちゃんは字が上手な人が好きなのか。正直、習字の先生は厳しいから行くのは嫌だったけどさやちゃんと仲良くなるためにもっと練習したら僕の字を見てまた褒めてくれるかもしれない。 「ねぇ、何ニヤニヤしてるの?今日いいことあったの?」 「‥うん。ちょっとね」 その時、先生からそろそろ帰りなさいと言われ僕とさやちゃんは一緒に帰ることになった。初めて話すし一緒に帰るのも初めてだから何も話せることがない。ポケットに手を入れて僕が黙っていると先に口を開いたのはさやちゃんだった。 「初めて話すしさ。いろいろ質問してもいい?」 「え、うん。」 さすがさやちゃんだった。その瞬間、名前、何組、好きな食べ物、好きな色などさやちゃんの質問は止まらない。このコミュ力がさやちゃんのいいところだと思う。だからさやちゃんの周りには人がいるのかと改めて実感した。 あの日から、僕とさやちゃんはお友達になった。僕の机に立ち話しかけてくる様子にトランプを一緒にやってるけんとはびっくりして 「なぁ、あれ、3組のさやじゃん。2人あんまり話すようなイメージじゃなかったに。いつ仲良くなったんだよ」 「ちょっと前。僕の字見て褒めてくれた」 「あー。確かに字上手いもんな」 けんとは納得したのか頷く。そして僕に言ったのだ。 「さやってコミュ力高くて話しやすいから彼氏とかすぐできそうだよなー」 「そ、そうなの?」僕は戸惑う。確かにさやちゃんは話しやすいし優しいから誰かが告るのもわかる。 そんな僕を見てけんとは笑い始めた。 「ははっ。もしかしてさやのこと好きとか?」 「ち、違う。あ、でもそうかも」 「当たりかよ!」 そう言ってけんとはまた笑い始める。 「なぁ、けんと。誰にも言うなよ」 「わかってるって。俺は秘密は守る常識人だからな」 「本当に?バラしたらけんとの好きな人も他の人に言うからな」 「え、なんで俺の好きな子知ってるの?」 「けんと見てればわかるし」 けんとは表情豊かでそんなこと見ればわかる人だった。低学年の時から友達のけんとのことはなんでもわかってるつもり。 それから、さやちゃんを入れて運動場でみんなで鬼ごっこをしたり花の蜜の吸い方を教えてもらったりいろんな遊びを知っているさやちゃんはみんなのリーダーになっていた。僕はというとあんまり運動しないタイプなので鬼ごっこですぐ捕まって近くの草むらに座っている。足の速いけんとを捕まえようと必死になってるさやちゃんを見て可愛いと思ってしまう。これは、本当に恋なんだなと僕の心に好きという言葉が落ちていく。 「はぁはぁ。あぶねー!もう少しで捕まりそうだった」 「けんとくん速いんだもん。私が疲れたよ」 そうだー!と周りの女子達も叫ぶ。 一方、僕達男子は「けんとって体力すごいよな」 「やっぱ運動といえばけんとだよな」と感心している様子だった。さやちゃんは額に汗を浮かべた顔で僕を見た。 「ねぇ、私もう少し時間あったらけんとくんタッチできてたの!私、足速いよね」 「そうかもね。さやちゃん頑張ってた。足速かった」 僕がそう呟くとさやちゃんはニコニコして 「そうだよねー!ありがと」と喜んだ。 さやちゃんの笑顔がまた見れて僕は嬉しくなる。他の人はいない、僕とさやちゃんだけの優しい世界が広がった気がした。

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花の蜜が溶けていく 前編

おまじない♯1

僕は占いとか呪いを信じないタイプの人間だった。だってそうだろ?占いなんて絶対当たるわけじゃないのに信じて実行する人も、 怖いことが自分に起きたら呪いだと感じる人も僕はバカだなと思っている。世の中で起きることは全部真実でそれを認めたくない人が占いで助けてもらうとかこれは呪いだと感じさせるのだ。     だから信じなかった。 信じないつもりだったのに… (一) 僕は田舎に住んでいる。田んぼが広がり日差しが森の木を光らせている。夜になると虫の鳴き声が聞こえてくるのが嫌なとこだが田舎暮らしは僕にとっていいものだった。学校が遠いので僕はいつもバスに乗って通学している。バス停に向かいながら歩いていくとバス停のすぐ横にあるベンチに1人の女の子が座っていた。 制服を着ているので僕と同じ高校生なのかもしれない。珍しいなと思った。今まで僕と同い年ぐらいの人はバスで見かけなかった。大体みんな自転車か親の送り迎えだったから。 彼女は、スケッチブックを持ちながら座っている。何を書いているのだろう?しかし、その時僕はあんまり気にしなくてバスに乗り込んだ。でも、彼女は乗らなかったのだ。え‥と僕は思う。じゃあ何のためにバス停にいるんだ。バスが発車する。遠ざかっていく彼女を見ているとあるところに気づきぞっとした。彼女の手首に赤いひもが結んでありそのひもはバスの掲示板が付いている棒に結ばれていたのだ。 次の日も、その次の日も彼女はベンチに座っている。ある日、僕は帰りのバスを降りてバス停に立つ。相変わらず彼女は無表情で絵を書いていた。気になった、気になってしょうがなかったから僕は誰も周りにいないことを確認して 「あの‥すみません」 僕が思わず声をかけると彼女は顔を上げとても驚いていた。 「ずっとここにいるけど家に帰らないの?」 「あなた…私が見えるの?」 「え‥」 「よかったー。話せる人にやっと会えた」 今度は、僕が驚いてしまう。もしかして僕って霊感があって…そうか、だから誰もこの人に話しかけようと思わなかったのかと僕は理解する。 「え、君は幽霊なの?」 「違うよ、地縛霊。死んだとこに縛られてずっと死んだ場所にいなくちゃいけないんだ」 すると、彼女は手首に結んである赤いひもを引っ張った。 「これ、呪いのひもなの。地縛霊が自分の持ち場から逃げないようにって」 「へー」 彼女の話についていけなくてぼーっとしてると腕を叩かれる。 「なにー?その顔信じてないでしょ」 「僕って幽霊とか呪いとか信じないタイプだから」 「わかったよ!証拠見せてあげる」 すると彼女はぱっと立ってバス停から離れていこうとする。彼女に付いていたひもがどんどん伸びていく。近くにある信号機に向かおうとした時彼女に結ばれたひもが光った。赤いひもは異様な光を放ちながら伸びた分を巻き上げて彼女は元いたバス停のベンチに戻された。僕は驚いて持っていたカバンを落としそうになった。 「ね、呪いのひもなの。離れようとすると引っ張ってくるんだ。これで信じる?」 僕は、こくりと首を縦に動かした。信じられないけどこれは確かに呪いのひもだった。 「よかった、よかった!やっと信じてくれた」 「でも、成仏しなくていいのか?ずっとここにいなくちゃいけないなんて僕だったら窮屈で辛いよ」 彼女は髪が夕日の光に照らされて淡い色を放つ中彼女はぽつりとつぶやいた。 「うん、もう楽になりたいの。だから君!手伝って欲しい」 「わかった…あれだろ?思い残したこととか消えたら幽霊は成仏するって聞いたことあるけど」 「私ね、バス停の近くで男の人に刃物で刺されて死んじゃったの。そいつのこと恨んでるの。まだ高校生だったのに、これから大人になるのにって‥どういう意味かわかる?」 「わからない、その人を見つけて警察に連れていけばいいってこと?」 「それじゃ私の気持ちは晴れないよ。あのね、私は地縛霊だからそいつのとこにはいけない。だから君…」 僕は何故だか怖くなった。どうしてかは次の言葉で理解する。 彼女は、さっきの明るさとは違う怖い目をしながらは言い放つ 「私の代わりにそいつ殺してきてよ」 あとがき。 皆さんお久しぶりです。ゆるるです えー、連載新しく作り直しました。前の連載昔書いたやつだからアイディアが浮かばなくて消しちゃった、、ごめんね😭 この作品はもう最後まで考えが浮かんでいるので最終話まで書けると思う☺️✒️面白いと思ったら最後まで読んでくれると嬉しいな!

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おまじない♯1

変容の煙に巻かれて

旅人は冬の空気を味わいながら今日も歩いていく 朝焼けと光の粒を見て私もそっと光を口にする あの花も大地を蝕む草も私は知らないんだ 空気が暖かくて私は首を傾げた 振り返ると花と木の匂いに 私に巻かれる煙達はどこかへ飛び立ってしまう 私は春を知らない 知らないんだよ。 今日の私はちょっと違う目で世界を見ている はなびらがそっと私の頬を撫でた時旅人は春を知った 故郷とは違う暖かな世界を旅人は愛した 行方の知らないあの煙はどこかに連れて行かれ 私は1人ぼっち この新しい綺麗な煙を持って行きたいな 暗闇さえ照らす暖かい光の粒を 私はそっと光の煙をまとい明日に向かって歩いていく 知らない 知らない この世界の変容を旅の中で見つけて体に巻き付ける。 それが私の心を癒してくれる さぁ今日も知らない土地を 変容していく世界をそっと持っていこう 旅人はきっと次は暑い煙を巻くだろう 解説 旅人はきっと南極か北極に住んでいる住人だったかもしれない。季節を知らず冷たい空気しか知らなかった。旅の中で春を知りきっと旅人は変容していく世界(四季)を感じるのだろう 四季の美しさっていいですね

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変容の煙に巻かれて

ゆるるの呟き♯5

えー、今日はプロフを新しく作ってました なんか目立つプロフを作りたいなと思い得意な詩をつけてみました!よくわかんないと思うので詩の意味を簡単に説明すると ノベリーというアプリに出会って作家になりました!私の作品がみんなの心に残ってくれると嬉しいな!優しくて美しい雰囲気の作品を作るよ!よかったら読みにきてねー! …まぁ簡単に説明するとこういう意味🤭 この文をめちゃおしゃれにして改造したのがプロフの詩です✨ そういえば前作の「顔が沈む池」たくさんの、いいねをくれてありがとうございました! あんなに人気が出るとは思わなかった笑笑

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ゆるるの呟き♯5

顔が沈む池

「女の子は顔が良ければモテる」 そんな言葉を貴方もどこかで聞いたことあるかもしれない。実際、モテるのは顔が可愛くて明るい女の子がほとんど。まるで可愛くない女はモテる女の輪から外されると言われているよう。 私はそんな女の子の1人だ。今まで彼氏はいたことがなくメイクも下手でまわりの女の子達から外されている。そんな自分がすごく嫌で努力しようとしたが不器用さが私の邪魔をして可愛くなれなかった。 「わぁぁ。佐々木さん。今日もメイク下手だねー」 「ゆか〜そんなこと言ったら可哀想だって!ねぇ佐々木さん」 今日もいつものように陽キャが私をからかってくる。本当にやめて欲しかった。だからいつも無視して逃げるように走っていく。私に、言い返すだけの勇気があったらそんなの気にしないと思えるメンタルがあったら…でも私にはそんなものはなかった。 「臆病なブス」 と学校が終わって家の前に着いたとこで呟く。 今日は休日。自分の部屋でファション雑誌を見ながら今日もメイクの練習をしていく。 無音が嫌なのでテレビをつけながら下地をつけていると 「日本で起こる様々な怖い話聞いたことがありますか?今回はそれについて解説していきます」 突然世の中のホラー特集について始まった。 どうせ物が勝手に動いたとか未確認生命体を見つけたとかそんなあるあるを想像していた。別に興味はなかった。けど違うのだ、キャストの次の言葉で私は持っていたアイライナーを落とす。 「皆さん、顔が変わる池って知っていますか? 現在ネットで都市伝説として話題なんです。 話によると顔を交換したい相手の名前を言って池に顔を沈めると入れ替わっているだとか」 「えー。怖いですねー。本当なんですか」 キャストが騒いでいる中、私はいつのまにかテレビの前に座りながら震えていた。 顔が変わる?そんなことが本当にあるのか? その池は偶然にも私の家の近くだったので来週1人で行ってみることにした。嘘でも構わない、本当かどうか確かめるだけ。 その日は、やけに寒くて私はコートを掴みながら池に向かって歩いていた。親には出かけてくると言ったきりで心配かけるかなと考えていると池が見えてくる。 「本当にあった…」 私はカバンのひもをぎゅっと握る 池の周りには草が生い茂り水面にはこけが生えていた。なるほど、こんな汚い池なんだから誰も試さなかったのかもしれない。だけど、私は違う。今までの苦しさに比べたら汚い池に顔を突っ込むなんてたいした問題じゃない。 私はカバンを置いてそっと水面を見つめる 誰になろう?クラスの可愛い人を想像してぱっと思いついたのは後藤ゆかの顔だった。 そうだ、あいつと顔を入れ替えれば懲らしめてやれる! 「後藤ゆかと顔を入れ替えて!」 息を止めて私は思いっきり池に顔を突っ込んだ。 息が苦しくなりぱっと顔を上げて持ってきたタオルで顔を拭いた。口に苦い味がしてぺっと剥ぎ出す。やばいな…帰ったらお風呂入らなきゃ 私はハッとしてポケットから鏡を取り出して顔を見た。 「え…嘘…」 鏡に映ったのはさっき私が叫んだあいつの顔だった。綺麗な二重、シュッとした輪郭。 私は都市伝説の力を使って美人に生まれ変わった。 「やった…ついに私やり遂げたよー!」 嬉しさとあいつへの恨みが発散できて涙が流れていた。 家に帰ると両親は私の顔を見て「おかえり」と何ともないような口ぶりだった。 「え、私の顔みてなんか思わないの?」 「うーん?いつもの顔じゃない」 どうやら記憶すらも書き換えられているようだ だから私も元々の顔がこれだったみたいに自信を持って教室に行く 「あや!やっときたー。帰りプリ取らない?」 意味不明だった。ゆかの取り巻きが私と仲が良かったように話しかけてくるのだ。 「え…ゆかは?」 「ふはっ、あやってばあのメイク下手な隠キャと仲よかったっけ?」 逆だ‥逆なはず。だって… ゆかの座っている席を見るとゾッとした 私の顔をしたゆかがまるで嫌なことがあったみたいに落ち込んでいる。 廊下ですれ違う時、ゆかは私の顔を見てパチンと私の頬を叩いた。 「ちょっとー!あやに暴力とかあんたにしていいと思ってるの?」 取り巻きが私を手で遮った。 私は、呆然としてゆかの顔を見る。 「あんた、、何したのよ!こんな顔にして!」 まるで私を今にも殺してきそうな怖い目をしていた。どうやら本人には記憶は変わってないらしい。私の怒った顔ってこんな風なんだ。 「あやに暴力とか最低!可愛いんだから触らないでよ!」 「そうそう!」 取り巻きが私を庇う中、私は静かにあいつの心を沈める 「わぁぁ。後藤さん今日もメイク下手だねー」 それを聞いたゆかはまるで何か怖い物を見たように座り込んだ。 「行こ!帰り行くプリどこのやる??」 そう。これは美人になりたかった願望とあいつへの復讐だった。ようやく報われた私は陽キャの輪に入りあの頃とは違う可愛い笑顔で喋っていた。

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顔が沈む池

空気を掴んで夜を繋ぐ後編

彼女との夜遊びは意外と楽しいものだった。 かくれんぼや黒板に落書きなど学校でできるいろんな遊びをしたのだ。休日だけのお遊びだったが空気はいつも楽しそうに遊んでいる 「ねぇ空気って幽霊だろ。元は生きてる人間だったってことだよね。生きてる時何してたの?」 校庭でサッカー部が使っているボールを蹴りながら僕は気になって聞いてみた。すると空気は 「生きてる時も空気だったよ。だから私死んでも空気って名前なんだね」 「どうゆうこと?」 僕は意味がわからなくて思わず口に出す 「うーん、、内緒!」 空気は何故か気まずそうな顔をして僕から目を逸らしたのだ。 今日は学校がある日。空気とはまた五日間離れる。次は体育なので僕が更衣室に行こうとするとおーいと言う声が聞こえた。振り返ると健斗が向こうの廊下から走ってくる 「れんー。お前移動するの早くね」 「いや普通だし。そっちが遅いだけだろ」 健斗は僕の手を引っ張り急ごう!と走った 僕は思わずため息をつく。ゆっくり行けばいいのになー。 体育が終わりみんなと一緒に着替えてると 「なぁれん、ついに俺たちの学校にも怪談が噂されてるらしいぜ!なんかな机が勝手に動いたり置いといた物がなくなったりする現象が起こってるらしい!」 普通ならへー。と思うだけだか僕は違う。真っ先にあいつの顔が思い浮かぶんだから。僕は気づかれないようになんともない顔をした。 「それがなー。10年前この学校で死んだ女子学生なんじゃないかって言われてるんだってさクラスメイトにいじめられててクラスの女子に暴力振るわれて当たりどころが悪くて死んだらしい。なんか女の執念って怖いよなー。」 「…え?」 「れん?もしかして幽霊信じる系?」 目の前で喋っているのに健斗の声が遠く聞こえてきた。学校でかくれんぼ、スポーツ、黒板に落書き。生きてる時の彼女にとってそれは全部叶わぬ夢だったのかもしれない。だから遊び相手を、、 その時頭部がちくっとなった。ぼーっとしている僕を見て頭を軽く叩いたらしい。 「人の話はちゃんと聞けって母ちゃんに言われなかったのか?」 「僕、母親いないし。親1人だよ。」 「お前なー。そういう時は嘘でも頷くんだよ!」 健斗は僕のそっけない態度に飽きたのか他の奴らのとこに行ってしまった。悪いことしたかな?でも健斗だしあんまり気にしなかった。 休日になり僕は教室の扉を開けると彼女は椅子に座って絵を書いていた。 「ねぇ、、」 「あ!れん来たんだ!今日はね、お絵描きと体育館でバスケしよ」 「生きてた頃はそれ全部楽しかった?」 「え、、いや昔もやってたよ」 「友達から噂聞いたんだよねこの学校の女子高校生。だからどうなんだろうって」 その時、手が目の前から伸びてきて僕を壁にぶつけてきた。空気の両手が僕の肩を掴む 「く、空気?」 いつも笑顔の空気とは全然違った。顔を下に向けて彼女の前髪が顔を隠した。 「やめてよ。せっかく楽になれたのに。れんまで私のことバカにするの?」 「いやそんなつもりはないよ。そんなこと、、」 その時僕の指に水滴が落ちる。顔を見ると空気は泣いていた。初めてみる泣き顔だった。 彼女は僕の隣にあった扉を掴んで廊下に走って行った。 「待って、、誤解だよ!」 階段を駆け抜けて隣の校舎に入ろうとした時僕は彼女の手を掴んだ。掴んだ途端空気は床に座り込んで何も喋らなくなる。 「空気、、名前教えてよ」 「‥何言ってるの?空気女っていう名前だよ」 小さい声だけど彼女は僕に返事をする 「空気って悪口からついたものだろ。いじめてきた女子達が空気っていって笑って‥」 彼女ははっとしたように顔を上げて僕をみた。目の下が赤くなっていた。 「僕、思ったんだ。空気って君のこと呼んだら僕もそいつらと一緒だろ。だから本当の名前教えてよ」 「ひかりだよ。本当は‥‥」 「そっか。じゃあ今から空気じゃなくてひかりって呼ぶ」 僕がどんな顔をしてそう言ったかは覚えていない。ただ、顔が少し赤くなって目を合わせなかっただけ。 あの日からひかりは昼間でも見えるようになった。朝学校に行って席に座ろうとするとひかりが僕の席に座っている。 授業中、僕の机の下で座り込んで本を読んでいる彼女に向けて手を伸ばした。 昨日書いたひかりに向けての手紙。何の手紙なのかは言えない。けど一つ言えることはひかりはそれを見て赤くなり顔を手で隠して「私も!」と静かに言ったんだ。 この先の物語はまた別の話。僕と彼女の夜遊びはこの先も続いていくのだろう。

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空気を掴んで夜を繋ぐ後編

ゆるるの呟き♯4

みなさんお久しぶりです!元気にしてました? 今日からゆるるの活動再開したいと思います えー。テストだったんですよ。だから二週間ぐらいずっと勉強期間だったわけ笑笑 今日から新作の小説書いていくのでよろしくお願いします🙇 あといつのまにかフォロワーが50人になりました!!嬉しい☺️これからも書いていくのでよろしく〜

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ゆるるの呟き♯4

空気を掴んで夜を繋ぐ 前編

夜の学校に彼女はいた。揺れる長い髪に短いスカートを揺らして窓枠に手を掛けている。彼女が何を考えているのか僕は知らない。けれど彼女は今日も校舎にいるだろう。 君と会ったのは一週間前だった。ある日僕は塾の帰り道学校の前を通る。夜の学校はいつもと全然違っていた。暗い雰囲気を漂わせてひっそりと立っている。僕はまだ時間があると思い門に足をかけて入っていった。別にちょっと行くだけ。誰もいないしバレないだろう。自分の教室に着きドアに手をかけようとしたら思わず手を離した。人がいたのだ。え?なんで夜の学校に人がいるんだよ。音でバレたのか彼女は僕のことを見てきた。 「こんばんは。いいよ入ってきて。君も夜の学校に来たの?」 「う、うん。」 僕が教室に入ると彼女は嬉しそうに近づいてきた。 「人が来るなんて初めてだよ。びっくりした」 「なんで夜なのに学校にいるの?」 彼女はうーん?と首を傾げて僕を見た 「なんでって、、私ここに住んでいるんだよ」 何を言ってるんだろう?ここ学校だぞ? 「え、どゆこと?」 彼女はふふと笑い「さぁ、なんでだろうね」と長い髪を揺らしながら答えた。 すると彼女は黒板に立ちチョークを持ちながら、何かを書いた。カンカンとチョークが黒板を鳴らしていく。書かれたのは空気女という三文字だった。 「これ、私の名前!よろしくね」 僕は意味がわからなかった。そしてふと推測をする。彼女は学校に住んでいる怪異か何かなのかもしれない。それを悟られないように何気ない顔をして 「変な名前だね。他になかったのか?」 「失礼だな女の子の名前を変だなんて言って!名前の通りだよ、私、朝と昼には空気になって透明になるの。だから夜は人体が見えるようになるんだ」 へー。と僕は納得した。だから空気女なのか、 「君の名前も教えてよ。せっかくだし友達になろ」 「いや、僕は学校の宿題取りにきただけだし」 怪しいやつで初対面なのにグイグイ来るし、僕は彼女を無視して教室を飛び出してしまった すると彼女は廊下に聞こえるように大きな言葉で「友達になりたいの!お願い、明日も来て」 冷たい風と月の光が僕の心を揺らしていく。 僕は普段学校ではあまり目立たないタイプだ でも友達はいるので別にボッチじゃない。昨日のことが衝撃的すぎて頭が回らなかった。朝と昼には空気になる、もしかして見えないだけで彼女はこの教室にいるのかもしれないと僕は教室を見渡すが相変わらずふざけてる男子や前髪をいじる女子がいるだけだった。 「なぁれん!おーい。」 振り向くと健斗が僕の机の前で座っていた 「ごめん、何?」 「お前なー。話しかけてるのにぼーっとするなよな」 「ごめん、寝不足なのかも」 「睡眠は受験の大敵だそ!俺ら今年受験だし。まぁそうだよなお前、真面目だもんな」 いや勉強してたんじゃなくて昨日のことが気になってただけだ。健斗には悪いけど。 「まぁそうかも」 「だよなー!」 適当に流しとけばいいや。 今日の授業が終わり僕は靴箱に向かっていく。 健斗は今日部活だから今日は1人。イヤホンを耳につけようとすると女子達の会話が聞こえてきた。 「ねぇ空気女って知ってる?夜の学校に出る幽霊らしいよ」 「なぁに?みか。怖いって。どうせ嘘でしょ」 笑いながら女子達は去っていった。 僕はその時彼女のチョークの音が脳裏によぎる 彼女が幽霊っていう推測は正しかった。でも何でそんなやつが生きてる人と友達になりたがるのだろう?別に幽霊同士で友達作ればいいのに ますます不思議な気持ちになった。 家の鍵を持ってカチャリと玄関を開ける。言ってなかったけど僕の家族は姉と父と祖母の4人暮らし。お母さんは僕が生まれたあとすぐに事故で亡くなったとお父さんから聞いている。 まぁ別に会ったことがないから寂しいとか悲しいとかはない。ばあちゃんがいたし。 「ねぇ、姉ちゃん学校で幽霊に会ったって言ったら信じる?」 「そうだな、実際に自分も会わないと信じないかも。でも面白いね、学校に幽霊がいるなんてさ」 僕は昨日の出来事を姉ちゃんに話す。夜に学校に行ったことは怒られたけど。 夜になり僕は誰も起きていないことを確認してまたドアを開ける。姉ちゃんは その幽霊みたいから写真撮ってきてよ と僕が学校に行くのを許してくれた。幽霊写真なんか何で欲しいのだろうと僕は無造作にカメラをバックに入れた。 学校に着くと彼女はいた。今日は髪をポニーテールにして黒板に落書きをしている。 「よぉー」 「あ、昨日の人!何だ来るじゃん」 そりゃあ約束は守ると言ったら彼女は笑い始める 「世の中には約束を守らない人もいるだよ。君、真面目だね」 「よく言われる。ていうか何で僕と友達になりたいの?」 彼女はキョトンとした顔で顔を横に向けながら 「え、だって生きてる人と友達になりたくない? 幽霊の世界ではさ、暗い顔してる人が多くて私みたいに明るい人がいないんだよ」 なるほど。それは納得だ、つまり彼女のような明るさは幽霊にとって珍しいということ。 「まぁ誰にも言わないなら別にいいけど」 「よし!友達同盟結んだー!」 彼女は僕の背中を軽く叩いてよろしく!と言った。 「そういえばさ、名前教えてよ!昨日逃げたから聞けなかったよ」 「れん、、」 「おー!よろしくー。えーと私のことは空気って呼んで。」 「わかった。」 空気って悪口に聞こえないか?でもそんなこと全く彼女は思ってなさそうだった。 こうして僕らの夜遊びが始まった

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空気を掴んで夜を繋ぐ 前編

ラベンダーが香る恋心

この物語は「恋心は罪の糸に縫われていく」の続きです。まずそれを読んでからこれを見てね ではどうぞ✨ 僕が19歳のあの頃君と出会った。長い髪、可愛い目、出会いがゴミ捨て場なんて人に言えないけど自分にとって君との出会いは色付いていた。あの時僕が何か言えば君は生きていたかもしれない。同じ気持ちだったはずなのに拘置所から来た死亡連絡にショックを受けしばらくベットの中で何日か泣いていた。あれから何年か経ち僕は就職先を見つけて頑張っている。同僚に合コンに行こうと言われたがあの時が忘れられなくて断る日常。 「千早ってさ、まじ出会いとか興味ないよな。まだ22なんだから合コンやろうよ」 「ごめん、そういうのはちょっと、、」 「なんで?」 それに僕は口をつぐむ。過去のことが忘れられないなんてきっと笑われる。 次の日僕は会社で仲がいい山田と買い物をした 山田がおすすめしてくれたお店は色んな物が売っていてたくさん買えて楽しかった。買い物袋を手にぶら下げて歩いているとポツンと花屋さんがあった。いい匂いがして綺麗な花がたくさん並んでいる。どこか雰囲気のある店だった 「おー。花屋さんか。母さんに買っていこうかな」 「あ、山田のお母さん入院してるよな」 山田はうなづきながらすみませんーと声を響かせた。はーい。と声がして女の人が出てくる お手伝いかな?高校生ぐらいの女の子でエプロンを着ていた。 でも何故だろう?初めて会った人のはずなのに なんか会ったことあるような。その時、見間違えだと思った。女の子の名前フダに蒼井ももかと書いてあったのだ。僕の心臓の鼓動が早くなり顔が熱くなる。そんなわけない ももちゃんって名前の人は世の中にたくさんいる。そう言い聞かせても彼女から目が離れなかった。バカだな僕ってあの子は高校生なのに 「千早?おーい花買ったけど」 気がつくと目の近くで手を振っている山田がいる。僕はごめんと言ってその場から離れた それから数日経った日、僕は久しぶりに町を散歩していた。静かな夕日が僕の顔を照らした時僕は思わず立ち止まった。ラベンダーの花束を持ちながら道端に座ってる女の子がいた。花束を持ち沈む夕日を静かな目で見つめていた。 僕に気づいた彼女は驚いた顔をする 「あ!この間来てくれた千早さんだっけ?」 「え、あ、はい。」 あの花屋の女の子だと気づいた時、僕は思わず目を逸らす。そんな僕を察したのか 「千早さんって何か悩んでるの?」 「えーと。過去の失恋を引きずってて、その人にまた会いたいなって。早く新しい人見つければいいのにね」 彼女は目を丸くして首を振った 「そんなことないよ!それだけその子のこと好きなんでしょ!実はね私も探してるの」 「誰を?」 彼女は語った。ある日夢の中で自分はいつもラベンダーの花畑に立っているのだと言う。 「それで人影が出てきて私に言うのごめんねって 何でかわからなかった。けどね、覚えてないだけで私はその人を責めたんだと思う」 彼女は花束をぎゅっと握った。 僕にはその意味がわからかったから何も言えず黙っていると 「その人ね私のことももちゃんって呼んでくるの でね、紅茶が好きなんだって!夢の中なら話せるからその人に会えるようにいつも私質問ばっかで、、千早さん?」 気づいたら視界が揺れていた。これは夢?と手をつねった。そう泣いていたんだあの時を思い出して 「君、外に出て寒かったよね。はい紅茶。」 「ありがとうお兄さん」 僕は体を丸めて泣いているのがバレないように下を向いた。 「蒼井さん、、それは僕ですって言ったら信じる?」 「え、、千早さんなの?」 その時、何が起きたかわからなかった 僕は彼女の腕の中にいたんだ。蒼井さんは僕をぎゅっと抱きしめる。 私は待っていた。いつも誰かを ラベンダーの匂いに誘われる誰かを待って 私は思わず千早さんを抱きしめていたんだ 大人の人をぎゅってするのは初めてだった でも何故か私はそれに見覚えがある 千早さんは夢の話を知っていた。もしかしたら運命の恋人なのかもしれないとワクワクする だってあれは運命の人を神様が教えてくれると思っていたから 「千早さんは運命の人なの?」 「うん、そうかもしれない」 するとポツンと私の頭に一つの言葉が浮かんだ それを言葉にした方がいい気がして 「お兄さん、、やっと会えたね」 すると千早さんはまた泣く。子供みたいに泣く千早さんを腕の中で包み込んだ。 【エピローグ】 「ねぇ千早ってそっち系だったの?」 「そっち系って?」 僕は会社のコーヒーを飲みながら答えた。 「あ、あれだよ。ほら、高校生と付き合うって、、うん」 それに僕は呆れた口調で答えた 「ももちゃんが大人になったら付き合うことになったからそんな関係じゃないよ」 「おぉ、、そうか」 山田のおふざけを適当に流して帰りに僕は例の花屋へ向かった。 「ももちゃんピンクのバラちょうだい」 「あ、千早さんいらっしゃい!」 君は花束を抱えて僕に渡した。そして、こっそり僕の耳元で囁く。 「千早さん明日遊びに行こ!」 それに僕は笑顔でうなづく。ももちゃんのお母さんはこんにちはと笑顔で挨拶してくれた 「早く大人になりたいなー」 君は呟いた。それに僕は答える 「その時になったら紅茶をご馳走するよ」 優しい香りが漂う店のなか、僕らは笑い合った ーーあとがきーー みなさんこんにちはゆるるです この前、恋心は罪の糸に縫われていくという作品を作りました。伸びたらハッピーエンドの作品を作ろうと言いましたがずっと暗い感じの作品で正直人気でないだろうと思ってたら意外と伸びましたね😆ももちゃんとお兄さん結ばれてよかったですね。この作品をもっと楽しみたい方に小ネタを教えときます 1…ラベンダーの花言葉 2…ももちゃんの生まれ変わりが花屋の理由 3…ピンクのバラの花言葉 2番は前作を見ればわかります よかったら小ネタも楽しんでね。途中から千早さんがももちゃんのことを彼女から君に変わってますね!

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ラベンダーが香る恋心