腐った宝石とかくれんぼ

腐った宝石とかくれんぼ
太陽が沈む頃、それは起こった。黒くて臭くて虫が舞う物体が私の背中から落ちる。私は驚いてその場に座り込んだ。違う、違う、、頭の中に混乱が生まれる。私が背負っていたのは宝石だった。優しくてしっかり者で話していると暖かい。手を伸ばして触ると冷たくてドロドロしていた 「ひっ、、」 私は、思わずその黒い物体を蹴った。荒い息が私の耳を包む。気持ち悪さと絶望で心がえぐられた。その時、一つの考えが浮かぶ。彼女は、かくれんぼが好きだった。 「入れ替わったんだ。この黒い物体はゴミで私にバレないようにかくれんぼを始めた、、そうよ!きっと」 私は、立ち上がり彼女の名前を呼ぶ。火の玉が落ちても銃声が聞こえても私は、彼女を探した。意味なんてなかったのに。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「みなさんおはようございます。」 先生が、みんなを見渡しながら笑いかける。 「先程、戦争の前線で頑張っている兵隊さんからお知らせをもらいました。看護要員としてお国のために動員したいと」 みんながザワザワする。え、学校の勉強はどうなるの?不安という冷たい風が私の心を仰ぐ。その時、肩を後ろからトントン触られた。振り向くと後ろの席のみっちゃんがニコニコしている。
ゆるる
ゆるる
本好きのゆるるです。 恋愛系 切ない系の物語を作りますゆるるの作品が貴方の心に灯ってくれると嬉しいです🌷✨ 🫧〜詩〜🫧 花の香りにふと撫でられ私はぽつりと風になる 優しさと美しさが光となって貴方に吹きますように。私の吹く文字という風が貴方の心の紙を奏でることを静かに願います 今日も私は物語を描いていく