魔女の鳥かご

魔女の鳥かご
窓を開けると微かな外の光が僕の顔を照らす。 鳥かごの中は真っ暗だからその微かな光に触れると安心した。鳥かごって言っても家の中だけど。僕は暗闇に寝転んでその光をそっとなぞった。あの人は外が嫌いなのか昼でもカーテンをしてる。 ドアが開く音がした。あの人が帰ってきたと思い急いでカーテンを閉める。 「ともくん、ただいま!ちゃーんとお留守番できた?」 「うん…夕食ありがと。お姉ちゃん」 「私の手作り美味しかったでしょ」 そう言ってお姉ちゃんは僕の前に座った。いつも昼にどこか出かけるお姉ちゃん。鍵とカーテンを閉めて僕を鳥かごに閉じ込める。見る限り大人ぽいし何か仕事をしてるのだろうか? 「お姉ちゃんは何の仕事してるの?」 「うーん。つまらない仕事だよ」 お姉ちゃんはそれ以上何も言わず「私、寝るから」と寝室に入って行った。お姉ちゃんは優しい。ご飯くれるし、一緒に夜ゲームしてくれる。でも、僕はいつ鳥かごから出れるの?このまま、ずっと閉じ込められるのだろうか?ここに来た時あの人は言った
ゆるる
ゆるる
本好きのゆるるです。 恋愛系 切ない系の物語を作りますゆるるの作品が貴方の心に灯ってくれると嬉しいです🌷✨ 🫧〜詩〜🫧 花の香りにふと撫でられ私はぽつりと風になる 優しさと美しさが光となって貴方に吹きますように。私の吹く文字という風が貴方の心の紙を奏でることを静かに願います 今日も私は物語を描いていく