エヴァンゲリオン
92 件の小説第九章 前世の記憶
生まれて一年半経った。家族団欒旅行からも既に帰宅している。 大分前世の記憶は消えてきた頃。タクミは突然眠ってる時に前世の記憶を断片的に夢に見るようになり始めた。 暗い教室。 背中に投げつけられる消しゴム。 聞こえてくる、笑い声。 「やめろ!やめてくれ!」 誰かが叫ぶ声が夢の中で響く。 胸が締め付けられる。しかしタクミは泣き叫ぶことしか出来ない。 (もう忘れていいはずなのに……何故まだ縛られ続けられなきゃならないんだ……!?) タクミの泣き声に気が付いたリリアは起き上がり、タクミを抱き抱えた。 タツヤとマスミも部屋に入って来た。 「何があった?」 リリアが答える。 「分からない。タクミが急に怯えた顔で泣き始めたの。」 「どうしたのかしら……?」 マスミは心配そうにタクミの顔を見つめた。
第八章 ホテルでの癒しの時間
タツヤ、リリア、マスミ、タクミの4人家族は現在浮上等のホテルに家族団欒旅行に来ている。しかし、タクミとマスミの両親、タツヤとリリアは不安な顔をしている。 タクミは産まれて既に1年近く経つというのに、あまり話さないからだ。時々「パーパ」「マーマ」と呼ばれる事はある。しかし欲望が少ないように感じる。 何故、タクミが欲を出さないのか。 理由はただ1つ。彼女が黒田悟として悩んでいるからだ。 (前世で自殺した俺が、お願いしていいのだろうか……) 考えても仕方がないことだ。しかしどうしても考えてしまう。 姉のマスミは何かを悟ったように、突如タクミに構い始めた。 (この子はきっと何かを悩んでいる……何故かそんな気がする。もしそうなら、私がタクミに笑顔をあげなきゃ!この子は私の妹なんだから!) マスミは両手を広げ、タクミを抱きしめた。 その腕は温かくて、優しくて── タクミの胸の奥で固まっていた黒田悟の悩みが、ほんの少しだけ溶けていくようだった。
第七章 家族団欒旅行
タクミが産まれてから1年近くが経った。母・リリアは父・タツヤに家族団欒旅行を提供した。マスミとタクミに外の空気を浴びせてあげたいからだ。タツヤも「いい考えだな」と言ってくれた。1週間後、家を出発する事になった。 1週間が過ぎた。家を出たタツヤ、マスミ、リリア、タクミは空飛ぶマットに乗り、目的地へ向かった。天ヶ岳浮上島。タクミ達の目的地だ。4人はマットごと浮上島に降り立ち、マットは鞄に閉まっておいた。浮上島には半透明ながらも沢山の妖精がいた。マスミははしゃいで妖精を追いかけまわそうとしていた。しかし迷子になってはならないのでリリアは叱って止めた。 夕暮れ時、予約しておいたホテルに入った。部屋は204号室。部屋の中のはずなのに、すごく不思議な空間だった。天井には雲がかかり、壁の絵は動いていた。まるでそこも1つの世界の様に。
エピローグ ー変わり果てた日本ー
現代へ戻った神崎蓮と姫野美咲は、すぐに違和感に気づいた。 空気は同じはずなのに、世界がどこか違って見える。 ふと視線を向けると、電車の広告にこう書かれていた。 「世界遺産・安土城 秋季特別公開」 美咲は思わず目を疑った。 「……え? 安土城って、本来は……」 そう、歴史では本能寺の変の後、安土城は焼失していた。 しかし、実際には――その荘厳な姿が現在も美しく残っていた。 二人が時間を超えて変えた歴史が、現代にまで影響していたのだ。 ⸻ ■ 教科書の中の“新しい歴史” 翌日、学校で配られた日本史の教科書。 蓮は何気なくページをめくり――そして凍りついた。 織田幕府の成立(1585年) 初代征夷大将軍・織田信長 二代将軍・織田信忠 三代将軍・織田秀信…… 美咲も蓮の肩越しに覗き込み、震えた声を漏らした。 「……徳川幕府が……ない……?」 本来の歴史に書かれているはずの「江戸幕府」という文字は、教科書のどこにもない。 代わりに掲載されているのは――300年続いた織田幕府の歴史。 本能寺の変(未発生) 明智光秀、織田家の重臣として活躍。 羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)は、織田政権を支えた名臣。 徳川家康は織田幕府の東国守護として仕え、天下分け目の戦いも起こらなかった。 蓮はつぶやく。 「全部……俺たちが変えた歴史の結果だ……」 美咲は胸を押さえた。 「じゃあ……信長様は……本当に天下を取ったんだ……」 ⸻ ■ 世界に残された“織田の影” ニュースでは、外国人観光客が日本の“戦国の都”・安土を訪れる様子が映されている。 街の形も、二人の知っていた現代とは微妙に違っていた。 「信長様……生き続けたから……」 「うん……日本が“信長の作った国”になったんだ……」 二人は黙ってテレビを見つめた。 そこには再建されたものではなく、 本物の安土城がそびえ立っていた。 歴史が守ったのではなく、 蓮と美咲が、戦国で“救ってしまった”からこそ残った城。 ⸻ ■ 変わった日本。変わってしまった責任。 その日の帰り道、美咲が小さく言った。 「……蓮くん。もし、もう一度あの時代へ行ったら……どうする?」 蓮は立ち止まり、空を見上げた。 「……もう変えた歴史は戻らない。 でも、もし行けるなら――信長様に会って、ちゃんと伝えたい。 “今の日本は、信長様が作った国です”って。」 美咲は静かに微笑んだ。 「私も……会いたいな。 あの時代で出会ったみんなに……」 二人の胸には、 後悔でも恐怖でもなく――誇りが残っていた。 自分たちが過ごした日々。 助けた命。 変わった歴史。 そして、確かに繋がった絆。 それらは決して消えない。 ⸻ ■ そして物語は未来へ 歴史を変えたことは、決して軽い行いではない。 しかし蓮と美咲にとって、それは一生忘れられない“もうひとつの青春”だった。 二人の物語は終わらない。 なぜなら―― 歴史は、変えた瞬間から“責任”が始まるものだから。 戦国の嵐を越えて帰還した二人は、 新しい日本と共に、これからの未来を歩んでいく。
最終話 戦の結果と2人の帰還
安土城の広間には、緊張が張り詰めていた。 未来から来た神崎蓮と姫野美咲を巡る戦は、ついに始まろうとしていた。 本来の歴史では、信長が桶狭間の戦いで今川義元に勝利するはずだった。 しかし、歴史は変わり、今川勢が再び動き出したのだ。 ⸻ ■ 戦の幕開け 織田軍の前線に立つ羽柴秀吉と徳川家康、そして二人の未来人を護衛する明智光秀。 蓮と美咲は馬上で戦場を見渡し、心を固める。 「蓮くん……これが戦国の現実……」 美咲の声は震え、目には恐怖と覚悟が混じっていた。 「僕たちは守るだけだ。信長様と歴史、そして自分たちの未来も――」 蓮は決意を胸に握りしめる。 戦は激しく、炎と煙が戦場を包む。 しかし、信長の采配と、未来の知恵を知る二人の活躍により、織田軍は優位に立ち始めた。 ⸻ ■ 信長と光秀の決断 戦いの最中、明智光秀が二人を守るべく安土城内で2人を護衛する。信長もまた、自ら指揮を執り、今川勢を巧みに退けていく。 「光秀よ、蓮、美咲を絶対に守れ!」 信長の声は遠くまで届き、全軍の士気を高める。 戦闘は長時間続いたが、最終的に織田軍は今川勢を退けることに成功した。 歴史の流れは、新たな形で修正されつつあった。 ⸻ ■ 帰還の時 戦の終わりとともに、タイムスリップ専用マシーンの起動時刻が迫る。 蓮と美咲は信長の元へ駆け寄る。 「信長様……私たち、帰らなければ……」 美咲の声には切なさが滲む。 信長は二人を見つめ、静かに笑んだ。 「よくぞ、この時代で生き抜き、未来を変えた。 わしはお前たちのことを忘れぬぞ。」 光秀、秀吉、家康も二人に深く頭を下げる。 「気をつけて帰れ、お主らの元いた世界へ。」 「うん……ありがとう、みんな!」 ⸻ タイムスリップ専用マシーンが閃光を放つ。 周囲の景色が揺らぎ、空気がざわめく。 蓮と美咲は手を握り合い、未来へ向けて目を閉じた。 ――光と風に包まれ、二人は元の世界へ帰還する。 ⸻ ■ 現代への帰還 目を開けると、そこは高校の理科準備室だった。 時間は、二人がタイムスリップする直前に戻っていた。 「……帰ってきた……」 美咲が微笑む。蓮も安堵の笑みを浮かべる。 二人の手には、安土城での小さな思い出の品が残されていた。 未来の知恵と戦国の記憶を胸に、二人は新たな日常を歩み始める。 「また……あの時代に行くことはあるのかな?」 蓮が呟く。 「うん。でも、きっと私たちなら大丈夫。」 美咲の言葉に、蓮は力強く頷いた。 戦国の嵐を越えて―― 二人の絆は、時代を超えて確かに結ばれたのだった。 ー終ー
第⑬話 お別れの会
遂に、神崎蓮と姫野美咲に帰る時が訪れた。 織田信長は明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康を呼び、お別れの会を安土城の広間で開いた。 翌日、広間で信長たちが二人を見送ろうとしたその時――、 突如として安土城の広間の扉が勢いよく開き、三人の武将が駆け込んできた。 「ここは信長様の城と知っての無礼か!?」 羽柴秀吉が怒声を上げる。 しかし、その中の一人が手を挙げて制した。 「待て。今回は戦いに来たのではない。我々は我が殿の要件を伝えに馳せ参じたのだ。」 「要件、だと?」 信長が鋭く睨む。 「要件はただ一つ。 未来から来たと噂される二人を我らに渡すことで、同盟を結ぼうというものである。」 蓮と美咲は言葉を失った。 帰る直前で、こんな事態になるとは――。 その瞬間、二人は初めて、信長様が本能寺の変で亡くなった時の悲しみを理解したような気がした。 (信長様も……こんな気持ちだったのか……) 「まずその前に、お主らの主とやらを紹介するのが礼儀ではないのか?」 秀吉が低く問いかける。 「確かにそうだな。 我が殿は――今川義元様である。」 蓮の胸が凍る。 (今川義元……確か桶狭間の戦いで信長様と戦った大名……) 信長は即座に決断した。 広間に家臣たちを集めさせ、声を張り上げる。 「秀吉、家康。家臣を集めよ。 そこの二人を何としても守り抜け。 光秀は二人のそばで護衛を務めよ!」 「御意!」 秀吉と家康が即座に応える。 こうして、本来とは違う歴史の中で、今川家と織田信長は新たな戦いに突入することとなった。 蓮と美咲――未来から来た二人――は、戦国の嵐のただ中で命を守られることとなる。
第⑫話 罪を償う明智光秀
二条城に着いたのは、日が沈みかけた頃だった。 明智光秀は馬から静かに降り、後ろにいる二人へ振り返った。 「ここからは、わし一人で参る。 二人の家臣はこの場で待機せよ。」 そう言うと、光秀は深く息を吸い込み、城内へ足を踏み入れた。 蓮と美咲は心臓が張り裂けそうな思いでその背中を見送る。 そして二人は信長と光秀の会話を邪魔しないよう、室外に控えた。 ⸻ 静かな室内から声が響く。 「光秀よ。 謀反を起こしておきながら、よくわしの前に来れたものよの。」 その声には怒りよりも深い失望と、重い責任の響きがあった。 光秀の声は震えていた。 「上様……すべては、わたしの誤りにございます。 虚言を信じ、疑い、己の愚かさに負けました。 許されぬと分かっております。 されど、せめて一言……謝罪を申し上げたく参りました。」 沈黙が室内を支配する。 蓮と美咲は外で固く手を握り合い、耳を澄ませた。 数瞬ののち、信長の声が静かに落ちた。 「謝れば済むと思うたか。」 光秀は言葉を失った。 「……いいえ。 わしの命、ここで差し出す覚悟にございます。 どうか、この首をもって、お許しを――」 美咲は思わず口元を押さえた。 蓮も息を呑む。 光秀は、死ぬ覚悟で来たのだ。 しかし信長の返答は、意外すぎるものだった。 「その首――つまらぬ。」 室内の空気が凍る。 「……上様?」 信長はゆっくり立ち上がり、刀の柄に手を置いた。 だが、刀を抜くことはしなかった。 「過ちを犯した者を斬るは容易。 だが、罪を背負い、生きて償う道こそ、地獄よ。」 光秀の目から、静かに涙が零れ落ちる。 信長の声はさらに力を帯びて続く。 「光秀。 わしに忠を尽くすというなら、今から言うことをしかと遂げてみせよ。」 蓮と美咲は息を呑んだ。 その名が呼ばれたのだ。 「そこで控えておる、神崎蓮と姫野美咲――」 二人は驚きに目を見開く。 信長はまっすぐ室外を見据え、言い放った。 「光秀よ。この二人が未来へ戻るその時まで、 二人専属の兵として守り抜け。」 光秀は震える声で応えた。 「……この命に代えて、必ず。」 蓮と美咲は戸惑いながらも確かな希望の光を感じた。 しかし、心の奥で疑問が渦巻いた。 (どうして……信長様は、私たちがここにいたことを……?) 信長は、すべてを見抜いていたのだろうか。 それとも――未来さえも見通す目を持っていたのだろうか。 歴史は、さらに大きく変わろうとしていた。
第六章 初めての言葉
タクミが産まれてからもう10ヶ月が経った。タクミも少しずつ言葉を覚え始めている。 最近タクミはハイハイが上手になり、家の中を行き来している。そして家の中でタツヤ、リリア、マスミに出会ってはよく抱っこのおねだりをしている。 昼頃、タツヤはマスミ、リリアと一緒に家族の時間を満喫していた。そこにタクミがハイハイでやって来た。タツヤはタクミに、「お?家族の時間を楽しみに来たのか?」と声をかけながら抱き上げる。するとタクミは「パーパ」と一言放った。タツヤもマスミもリリアももちろん驚いた。 リリアは言った。「その子の最初の一言がパパだなんて、羨ましいわ。」 タツヤは嬉しいあまりにタクミを抱き締めた。
第⑪話 織田信長が掴んだ歴史
歴史は大きく動き始めていた。 本能寺の変は起きず、織田信長は生き残った。 その代償として、戦国の流れは未来の誰も知らぬ道へと進み始める。 安土城の城門前。 神崎蓮と姫野美咲の元に、荒れ果てた姿の武士が馬を走らせて現れた。 「神崎殿! 姫野殿!」 その男は、明智光秀だった。 顔にはかつての冷静さはなく、深い後悔と焦燥だけが滲んでいた。 「本能寺には……誰もおらなんだ……。 わしは、わしは何という愚かなことを……」 蓮と美咲は、言葉を失った。 未来では天下を揺るがせた裏切りの男が、今はただ一人の罪人のように震えていた。 光秀は続けて叫ぶ。 「頼む……上様(信長公)にもう一度会わせてほしい。 謝りたい……償いたい。 上様は今どこにおられるのだ!」 蓮と美咲は目を合わせ、答えられずにいた。 光秀を信長のもとへ連れて行けば、何が起こるか分からない。 しかし、光秀の瞳には確かな覚悟と後悔が宿っていた。 沈黙の中、蓮が口を開いた。 「……分かりました。 僕たちも一緒に行きます。二条城へ。」 美咲も頷く。 「私たちは、信長様を守らなきゃいけない。 でも光秀さん……あなたも逃げるつもりはないはず。」 光秀は深く頭を下げた。 「命を賭して、わしの過ちを償う。」 ⸻ しかし、問題があった。 蓮と美咲は乗馬ができない。 「蓮くん、どうしよう……」 「歩いていたら間に合わない……」 光秀は部下へ素早く命じた。 「そなたら、この二人を馬に乗せよ! 二条城まで急ぐぞ!」 二人は家臣に支えられ、馬へと乗せられた。 馬は勢いよく駆け出す。 風が強く顔を叩く中、蓮は強く拳を握る。 「信長様を守るために、そして……歴史を本当に変えるために!」 美咲は泣きそうな声で叫んだ。 「お願い……間に合って! 信長様も光秀さんも、誰も死なない未来に!」 馬の蹄が大地を打ち、戦国の空へ音が響き渡る。 二条城は、もうすぐそこだった――。
第⑩話 4人のテスト結果
テストが終わり、週明けの月曜日。 教室には、緊張と不安の入り混じった空気が漂っていた。 小田延永、豊富秀義、得側家安、明智光輝の4人も例外ではない。 むしろ 睡眠不足の中で受けた初めての現代テスト だけに、他の生徒以上に緊張していた。 担任の教師が教室に入ってきて、ゆっくりと告げた。 「よし、それじゃあテスト返すぞー。今回は平均点もかなり低かったから覚悟しておけよ」 4人の背筋が同時に伸びた。 ⸻ ■ 数学の結果 最初に返ってきたのは数学。 延永は紙をめくって固まった。 「……53点……!?」 秀義も自分の答案を見て目を丸くする。 「おお……ワシも55点……!」 家安は静かに微笑んだ。 「拙者は……52点。なんとか及第点でござるな」 そして光輝はというと―― 「……68点。まあ、計算は昔から得意でしたし」 3人「光輝だけちょっと高いの腹立つ!!」 ⸻ ■ 国語の結果 次に返ってきた国語。 延永「ふむ……意外と読解は難しくないな。62点だ」 秀義「ワシも60点! 現代語はよく分からんが、文章を読むのは嫌いではない!」 家安「拙者は……55点。漢文は得意なのだが、現代文は少し勝手が違うな……」 光輝「僕は……71点です。語彙はもとより得意ですので」 3人「やっぱり光輝だけ高いの腹立つ!!」 ⸻ ■ 歴史の結果 クラスがざわつく中、4人だけは別の意味で緊張していた。 延永「……この科目だけは、間違えたふりが難しかった……」 秀義「ワシもわざと間違えた。点が低すぎたら逆に怪しまれるしのう……」 家安「バランスを取るのが大変であった……」 光輝は苦笑しながら答案を見る。 そして結果は―― 延永: 58点(絶妙に外している) 秀義: 59点(致命的なミスを一つ入れている) 家安: 61点(やや高いが不自然ではない) 光輝: 63点(あえて数問落としている) 4人「……ふぅ……危なかった……」 ⸻ ■ 理科・科学・社会 残りの科目も返却された。 延永「理科……52点。科学……54点。社会……60点。……まぁ死なぬ」 秀義「ワシは全部50点台じゃ! よし、これは勝利じゃ!」 家安「拙者も平均して50前半。上出来でござる」 光輝「僕も60前後でまとめました。ふふ、これで“普通の学生”に見えるでしょう」 ⸻ ■ そして―― 4人は互いに答案用紙を見比べて、安堵の息をついた。 「全員50点以上……!」 「やったのう!」 「これで怪しまれずに済むな」 「努力した甲斐がありましたね」 4人はしばらく見つめ合い、そして同時に笑った。 「次はもっと余裕で受けたいな……」 その瞬間、戦国時代の宿敵でも、現代ではただの仲間にしか見えなかった。