しん
438 件の小説しん
アラフィフおばばですが、頭の中は小学2年生。好きな小説ジャンルはファンタジー。魔法とか大好きです。 pixivはhttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18759061
チャプター6【詠雲やと1】
チャプター6【詠雲やと1】 「あ、ホントだ」 真人が詠雲(よぐも)やとの姿を目に、 「おーい。やとちゃ……んんん?!」 言いかけると同時にやとが放ったであろうサンダーキネシスの雷流(らいりゅう)が迫り来る。 「ちょっ……! 防御が間に合わない!」 武雄が防御壁を展開させる矢先――シンが皆の前に出て雷流を、同じサンダーキネシスで弾き返す。 ――バチバチバチィィ……!! 廊下内に地響きするほどの電磁波が木霊した。 「成程」 雷の余韻が消える前にシンは呟き口角を上げる。 「これが特SS級か」 「なに?! 私のサンダーキネシスが弾かれるなんてっ!」 詠雲やとと呼ばれる少女はシンたちの前でその駆け足を止め立ち止まる。 「あんたらもここの仲間なのっ?!」 「ち、違うよ! 僕たちはやとちゃんを……!」 「ホントにしつこいなぁっ!!」 慌てて否定しようとする真人の言葉を聞かず、やとは次の攻撃を繰り出してくる。 「これならどうだ!!」 左手からサンダーキネシス、右手からパイロキネシスを発現させるやと。 「ええっ?! 同時撃ちィィ?!」 「ちょっとこれはマズイかも……っ!」 やとの同時攻撃に驚く真人と美琴。 「威勢のいい糞餓鬼だな」 シンはそう言うと指をひとつ打ち鳴らす。 「え……っ?!」 シンが指を打ち鳴らした瞬間、やとの力は発現されずにかき消された。 「ちょ……え?! なんでっ? なんで使えないのっ?!」 やとは右手や左手を何度も前方に構えるが、自分が得意とする能力が急に使えなくなっていた。 「……面倒だからお前の力は封じさせて貰った」 端的に言いつつ、シンがやとの目の前まで歩みを進めてくる。 「……くっ!」 苦虫を噛み締めるように舌打ちしたやとはその場から逃げようとしたが、 「ーーっ?! 身体が動かないっ?!」 「お前の力は封じたと言っただろう?」 やとの耳元まで顔を近づけて静かに囁くシン。 「―…ッ!」 シンが放つ底知れぬ不穏な気を感じ取ったやとは目を恐怖で見開かせ微かに身震いをした。その瞬間に―― 「……ッ! ……み、みんな動いて、ない……?」 やとが辺りを見て気づいたのは、自分以外の全員、そして時間までもが完全停止しいる状態だった。 「お前に少し聞きたい事がある」 自分の周りの時空間が停止した事によって焦りを感じたやとの背後から声が聞こえ、やとが振り向くとそこにはシンの姿があった。 「こ、これアンタがやったの……?」 「俺以外に誰がいる」 やとの問いに端的にシンは答え、彼女の方にゆっくりと近づいていく。 「私を、どうするの……?」 シンが迫ってくるのを警戒しつつ、やとはすぐにでも攻撃出来るように身構えた。 「お前の、望みはなんだ?」 シンはやとと向かい合うようにしてやとにそう問いかけた。 「私の望み?」 シンが攻撃してこない事に警戒をといたやとは構えていた両手を下げる。シンの問いかけを反復し不敵に笑う。 「この茶番を終わらせるためだよ」 「茶番?」 少し首を傾げ眉を顰めるシン。
久しぶりに
シンさん描いてみた。最近この人描きやすいかもです。なんか、いい意味で色んなポーズで描けるからかなぁ。今は二次小説に勤しんでますが、そろそろ一次小説に戻ってきます。
テイルズオブグレイセスf
ゲームのテイルズオブグレイセスfに登場するキャラクター、 ヒューバート・オズウェルくん。 約五年くらい前に、ヒューバートくんを中心にした二次小説書いてた。途中で頓挫したけれど、つい最近、テイルズオブグレイセスfのリマスターがスイッチで出たから買ってプレイしてたら二次小説書きたくて再燃した。こっちで出してもいいかな? と言うか。 テイルズオブグレイセスf知ってる人いるのかしら?
ごめん。色々愚痴る
突然で申し訳ないけど、吐き出させて。 もうね。疲れたの。 性格上、相手に対して気を遣ってしまうのはもう仕方ないんだけどね。でも私もそれを言うことはしないし、押し付けるのも違うって言うか。 でもね。すごく疲れる時あるんだよ……。 すごくすごく疲れるんだ。 なんて言うんだろうか。 よく『何考えてるかわからない』って言われるんだけど、でもね、なにも考えてないわけでも無感情な訳でもないんだよ……。 ただ話し合いとか、自分の感じてる事思っている事を声に出して言うことができないんだよ。伝え方がわからないってのもある。 自分の発した言葉が受け入れられないって言うのが前提にあるから、言葉を発する事が出来ないんです。言い訳かな、これ。自分の意見を言う勇気がないだけ? 逃げてるだけ? でもね。そんな事一度も思ってないんだよ。逃げてるつもりも言い訳してるつもりもないの。 ただ声に出せない。 本当にそれだけ。 でもその事で私はすごく疲れてしまうの。 いやになってしまうの。 すべてが。自分が。 本当にどうしていいか分からない。 文章化はできるけど、言語化ができない。 だから。 どうしていいか本当に分からないんだ。 ごめん。 なにが言いたいか自分でもよく分からないけど、それでも私は自分の夢があるからそれに向かって生きていくよ! みんないつもありがとう!
愚痴、ぐちぐち
ちょっとすまん。ここで吐き出させてください。ある人のことについて(家族)。 まあ嫌いじゃないんだよ。 私も一応母親だから、今までしてきた事の償いじゃないけどさ。 でも変わったとは思うけど、 『あ〜、結局それね』 そう思ってしまう部分が見え隠れする連休前に出来事。 次女がさ、ネット上で悪いことしてしまったのを、姉を信用して話したんだけど、姉は、それを私に話してしまったのね。(意見の食い違いから)。それはいいんだけど、自分の気持ちや思いを免罪符にして、それを盾に相手を責めてしまう癖ってのが、姉(私からすると長女ね)にはあって、この性格や精神疾患は過去の私の育て方にも問題があって、それはもうしょうがない事なんだけど、長女は、三、四年前までアルコール中毒手前までなって精神病棟にも入ってた。 だいぶ酷かった当時を思えば、今はまだ楽なんだけど、話が逸れた。 今回のことは、長女の考え方や気質は結局変わらないんだなっていうね。まあもういいんだけど。(隠れてお酒飲もうが何しようがもういい。暴れてくれなければいいかな) ただそういう自分のした事を免罪符にして、妹を責めるのは違うんじゃないかってね。 (夫はもう見て見ぬふり) 結局、羨ましいっていうだけなんだよね。妹だけ優しくされて私の時は厳しかったじゃん。みたいな。 こういうのって幼少期の家庭環境も、まあ少し起因してしまうだろうし。 支離滅裂になって申し訳ないけど、 何が言いたいかって、 連休になったんなら、 『私も夕飯作らないといけないね』 と言っていたのだから、一日くらい実行して欲しかった。って事です。 そういうの無いまま今日連休最後なんだけど、言ったことも出来んのかいっていうね。 その事指摘すればいいでしょって思うよね? 指摘するとややこしいんだよ。反論してくるもん。(そろそろマジで考え方を気を付けていったほうがいいんだと思うけどね。アラサーなんだし) 過去のことほじくり返して、『私がやるのは違くない?!』だの、色々めんどくせぇんだわ。 と言う愚痴だか何だか知らない事をダラダラ書いてみた。 みんなごめんね。最後まで読んでくれた方々、ありがとうございます。
あとがき
あとがき 俺とお前の生きる道1【中学生編】を最後までお読みいただきありがとうございます。 淡い恋愛話とボーイズラブでプラトニック的な感じで短編ですらすら読める話が書きたくて産まれた作品でもあります。 一応、物語の形式的には、神藤龍治(しんどうりゅうじ)と新川直往(あらかわなおゆき)の二人の視点で進んでいきますが、中学生編は龍治視点を多めにしてあります。 タイトルにもある通り、二人の物語はこれで終わりではなく、ここからがスタートになります。なので次回作は【高校生編】となります。 龍治と直往の二人が今後どんな風になっていくかはこの先のお話になりますが、中学生編はあまり濃くなくさっぱりと仕上げたかったので、及第点ではあるけれど一旦これで区切りをつけました。 最後の最後までお読みくださった方々、重ね重ねありがとうございます。また次回作でお会いしましょう。 令和七年(2025年)、八月十八日(月) 伊上申
最終話3【龍治】
最終話3【龍治】 ――俺は今最高に幸せだと思う。 この状態がずっと続けばいいと願う―― 高校生となった俺と直(なお)は、同じ高校に入学した。 中学生の時の告白を、直によって引き出された淡くも恥ずかしくもある想い出。 そんな気恥ずかしい想い出を、生涯忘れることの無い想いを心に留めて、 「なぁ。明日どっか遊びに行かねぇか?」 高校二年生の夏休み。 とある目的でバイトしてお金を貯めている俺だが、たまには直と遊びたいのも事実。 中学の頃の延長で直の自室でゲームをするのに飽きた俺がそう聞くと、 「そうだね!」 パッと明るくなる直の顔。 「ねぇ。せっかくだからデートみたいに待ち合わせしよう?」 にこにこと楽しそうに告げる直。 ――俺が、あの時遊びに誘わなければ。 直はまだ俺の隣で笑っていてくれただろうか? 横断歩道の向こうから腕を振りつつ俺のほうへ向かってくる直。 その右正面から迫り来る大型のトラック。 「直っ!」 俺が気づいて呼び止めた時にはもう遅かった。 俺はまだあの光景を覚えている。 ――いや。忘れられる訳がなかった。 直の身体がトラックにぶつかり、少し宙に浮いてアスファルトに投げ飛ばされる。衝撃で二回転ほど直の身体は転がった。それはスローモーションのように鮮明に俺の脳裏に焼きついている。 急ブレーキの音。誰かの悲鳴。ざわつく人々。 「直ーーっ!!」 反射的に俺は直に駆け寄った。 直の頭からは赤黒い液体が流れ出ていた。 「直っ、直っ! 直往(なおゆき)!! 直っ!!」 俺は直の身体を揺さぶる。誰かの手がそれを止める。振り切って再び縋ろうとするも何か怒鳴られ再び止められる。 救急車の音が聞こえ俺はそこで意識を失った――
最終話2【直往】
最終話2【直往】 僕は一瞬、りゅうちゃんがなにを言ったのか分からなかった。 「……ご、ごめん、りゅうちゃん。ちょっと、離して」 突然すぎて僕はすごくびっくりしたけれど、それ以上にりゅうちゃんがさっき言ったことが気になって、慌てて身じろぎをするとりゅうちゃんは、『ごめん……』と呟いて僕の身を解放してくれた。 (と言うか。なんで僕りゅうちゃんに抱かれてんの? なんかすごく恥ずかしいんだけど) 僕の心臓はすごくドキドキしていて、この音がりゅうちゃんに聞こえてしまうんじゃないかって言うくらいうるさかった。それを聞かれないように、 「ね、ねぇりゅうちゃん?」 少し掠れたような声でりゅうちゃんを見れば、 「ーーなに?」 りゅうちゃんの顔がほんのり赤くなってるのは気のせいかな。 「さっき、なんて言ったの?」 僕の聞き間違いじゃなければ、『俺ーー直のことが好きだ』そう言った気がする。 「…………」 りゅうちゃんは少しだけ間を置いて、僕を真剣な表情で見つめてきて、 「俺、直のことずっと前から好きだよ」 優しい口調でそう言ってきた。 「……え」 僕は思わず呟いた。 ――りゅうちゃんが、僕のこと、好き? 僕の耳はすごく都合のいい耳をしている。 きっとりゅうちゃんは友達として僕を好きなんだよね? 僕とりゅうちゃん。 お互いが同じように恋愛として好きなんて、そんな両想いみたいなことってないよね。 僕は、変に期待しないようにちょっとだけ軽く笑い、 「そ、それって……友達、としてだよね?」 確認するように上目遣いでりゅうちゃんを見る。 「違う。……ちょっと、気持ち悪いかも知んないけど……。俺、お前のこと、恋愛として好きだから」 「え……」 りゅうちゃんが照れたように、でもはっきりとそう言ってくれたのに僕はそれが信じられなくて、ポカンと口を開けてぼーっとしてしまった。 「直、聞いてる?」 りゅうちゃんは心配になったのか僕の顔を覗きこんでくる。 「え。あ、うん。聞いてる……」 僕はそれに気づいて慌てて頷く。 「……りゅうちゃん、ホント……?」 僕はまだ、りゅうちゃんが恋愛として僕を好きだってことが信じられなかった。 「うん。俺、直のこと……大好き」 はにかんだように笑うりゅうちゃん。 「お前に、そんなつもりはないかもだけど……」 その後で悲しそうな顔をする。 「ーーううん」 僕は首を横に振った。 りゅうちゃんの想いは、僕も一緒だった。 僕もりゅうちゃんがずっと前から大好き。 りゅうちゃんの言葉は、僕の心に素直に響いてきて、僕はすごく嬉しい気持ちになった。 僕も、りゅうちゃんの想いに応えなきゃいけない。 「……僕もね。りゅうちゃんのこと大好きだよ」 りゅうちゃんの目をちゃんと見てはっきり言ったつもりだったけど、僕の目からは涙が溢れてしまった。 「直……」 僕の頬にりゅうちゃんの指がそっと触れて涙を拭ってくれる。そんなりゅうちゃんの瞳も潤んでいて涙の雫がぽたりと僕の手に落ちた。 「りゅうちゃん。僕たち両想いだったんだね」 「そうだな。俺とお前一緒に想いあっていたんだな」 お互い涙を零しながら、二人で笑い合った――
最終話1【龍治】
最終話1【龍治】 俺が家に着き自室の扉を開けると、 「どこ行ってたのっ?! りゅうちゃん!」 心配そうな顔で眉をひそめた直(なお)が開口一番俺のほうへに駆け寄ってきた。 「悪りぃ。遅くなって」 一息つこうと直の横を通り過ぎてソファに腰掛ける。 「……『悪りぃ』って……」 少し呆れ混じりに呟く直の顔を見れば、心配していたのか目が少し潤んでいるのが分かった。その表情は俺を責めているようで、俺は見て見ないフリをした。 「……りゅうちゃん、いっつもそうだよね……」 ため息をついて低めに呟く直。 (あ。これ、相当怒ってんな) 俺は瞬時にそう思った。直がこんな低い声になるのはすごく機嫌が悪いときか怒っているときくらいだからだ。 「だから。悪いって言ってんじゃん」 「だから何っ?! りゅうちゃんいっつもそうじゃん! 黙って勝手に行動してさっ、僕がどれだけ心配してるかも知らないでしょっ!?」 なんとか直を宥めようと軽く言ったけどそれが逆効果だったみたいで、直は俺のほうに詰め寄ってくると床にぺたんと座りこみ大声でそう言ってきた。 「いつもいつも! 心配する僕がバカみたいじゃんっ!」 そこまで言って今度は俯いてぐずぐずと泣いてしまう。 「そ、それは悪いと思ってるけど……そんな風に怒鳴らなくても良くないか?」 俺は直がそこまで怒ると思っていなくて、少しびっくりして恐る恐る直の顔を覗きこんだ。 「りゅうちゃん何も分かってない! なんでちゃんと言ってくれないのっ?!」 こぼれた涙を拭く直は俺をすごい勢いで睨みつけてきた。 「行き先とか言わなかったのは悪りぃけど、なんでそんなに怒ってんだよ」 こんな風に怒る直は初めてで、俺はなんで直が怒っているのか分からなかった。 「だってっ、僕……りゅうちゃんに嫌われたとか思って……」 直は急に不安そうな表情で俺を見てくる。 「なんで? 俺がお前を嫌うわけねーじゃん」 俺は直がなぜそう思うのか本当に分からなかった。 「だっていつも何も言ってくれないし……僕、そんなにりゅうちゃんに嫌われてんだとか思ったりして……」 少し自信無さげに俯く直を見て、俺はすごく愛おしいと言うか大切にしたいとか、悲しませたくないとか、色んな感情が一気に溢れてきて―― ――次に気づいたときは直を抱きしめていた。 「りゅ、りゅうちゃん……?」 びっくりしたように呟く直の声で、俺は自分が何をしているのか気づいたが、もうそのまま感情任せに直を抱きしめたままにした。 「俺ーー直のことが好きだ」 今はっきりと自分の感情を直に伝える。 孝弘が勇気を持って俺に伝えてくれたように、俺も勇気を出して直に対する想いを打ち明けた。 『これで直に嫌われてもいい』 本当にそう思った。 もう、色んな感情や思いがごちゃごちゃになっていたけど、直に対する想いを隠し続けるのは、正直イヤだった。 想いを打ち明けたら嫌われてしまうかもと怖かったけど、もうなんか吹っ切れた感じがして、思わず抱きしめてしまった勢いに乗って、俺は直に告白をした。
33話【龍治】
33話【龍治】 「りゅ、うじ……」 俺の名を小さく呟く孝弘(たかひろ)。 「……ごめ、ん。泣くつもりじゃねーのに……」 言って、孝弘は俺の手を離すと制服の袖で涙を拭った。 「俺も、いきなりで悪りぃ……」 俺も同じように手の甲で涙を拭う。 「ーー俺も同じだから」 「は?」 二人無言で涙を拭いたあと、俺が呟くと孝弘が怪訝な顔をする。 「俺もお前と同じように直(なお)のこと好きだから」 そう言うと孝弘は一瞬だけびっくりしたように目を丸くしたが、 「やっぱりそうだったんだな……」 納得したように頷いた。 それには今度は俺がびっくりした。まさか孝弘が気づくほど、俺は直が好きだって表に出ていたんだろうか。 「……お前、知ってのか?」 「知ったって言うか気付かせられた」 呆れたような、すべてを見透かされたように返される。 「なんかもう、これは俺の負けだなって言う感じ。だってお前のことずっと見てたもん、イヤでも分かっちまうてーか」 半ば呆れ笑いになる孝弘。 「それもあったのかな。直往(なおゆき)に酷いことしちまった……。それは悪いからちゃんと謝るよ、あいつに」 孝弘は意外にもすっきりした表情で笑顔になってそう言った。 『これで、お前に嫌われてもいい』 そんな覚悟が聞こえそうな、爽やかな笑顔だった。 「……でも俺は孝弘のこと嫌いじゃない」 このまま、この瞬間、孝弘と縁が切れそうに感じた俺は反射的に思わずそう言った。 「…………」 少しの間を開ける孝弘。その後に、 「そっか。ありがとな」 「まだーー俺ら友達だよな?」 俺が確認するように孝弘に聞くと、 「龍治(りゅうじ)が良ければ俺はずっとお前と友達でいたい」 真剣な眼差しで見つめてくる孝弘。目の前に右手を差し出される。それは小学校の頃からやってきた、お互いの誓いを示すポーズだった。 俺も右手を差し出し腕相撲するように孝弘の手を握る。そうすると孝弘も俺の手を握り返してきた。それはまるで互いの友情を再確認するようだった。 「懐かしいよな、このポーズ」 俺が言うと孝弘も同調するように、 「お前よく覚えてたな」 「こういう感じ嫌いじゃねーから」 言って俺はいたずらっ子みたいに笑った。こういう、【男の友情】ってみたいな感じが俺は好きだった。孝弘とはそれができるってのもあって、まあ気が合うところもあって、(直にした事は許せないけど)俺自身は孝弘のことは別に嫌いじゃないから。 「ありがとな、龍治」 手を離す孝弘。帰宅しようと踵(きびす)をかえし俺に背を向ける。その背中越しに俺に手を振ってきた。 『またな』 そう言う孝弘の背中に『じゃあな』と返して、俺もまた家に帰ろうとした時携帯が鳴った。ズボンのポケットから取り出して着信先を見れば倉田からだった。 同時に時刻を見ると十九時を過ぎていて、 (ヤベェ、どこに行くとか伝えてなかったな。直のやつ心配してるよな) そう思い、足早で家に帰ることにした。