ゆーくん
8 件の小説アルファディメンション
アルファディメンション 第一話 何もない空間、白い世界に包まれた光でも闇でもない世界。 そこには一つの存在しかなかった。 一人の影、白いTシャツと黒いズボンだけ身に纏っている男。 その男の名はアルファ。 この世に存在する本物の生命、本物の存在である。 彼は暇していた。 何もない世界に飽きていた。 この白い世界はアルファが創り出した無の世界だった。 アルファ自身の想像力が乏しかったのとあるが、無以外に知っているものがなかった。 アルファに感情はほぼ無い、だが必然的に「暇」や「飽きた」と思った。 アルファは全力で想像した。 自身が望む本当の世界を、出来る限りのことは考えた。 空飛ぶ絨毯。 翼や角が生えている馬。 下半身が魚の人間。 そうだ、人間だ。 アルファは閃いた。 自分に似た生物を創れば良い、そう、人間だ。 アルファは概念すら存在しないものの存在を見通すことができた。 まだこの世界に人間、それどころかまだ世界の定義すら定まっていなかった。 アルファは片手を出し、掌を上に向けた。 その瞬間掌から光が出てきた。 それは一瞬のことだった。 そこは視界の果てまで広がる緑。 風が草を波のように揺らし、空はどこまでも透き通る青だった。 空は青く美しい、草たちが風に靡いている。 アルファは周りを見渡した。 アルファは心の中で最も単純な感想を述べた。 「美しい…」と。 それはまごうことなき本音だった。 アルファは何故今までこれを創らなかったのかと過去の自分を責めた。 過去の自分に殴られた気がした。 過去現在未来、確かにアルファはその全てに存在している。 それ上、稀に自身の過去や未来に物理的に干渉してしまうことが多々ある。 さっきのように過去の自分が現在の自分を殴るなど、確かにアルファは過去に何故か無性に腹が立ち空を殴ったことがある。 その時に謎の手応えがあったのを思い出した。 アルファはため息を吐き野原を歩き出した。 アルファは元々の目的を思い出した。 人間の創造。 アルファは右手を前に向け、人間を思い浮かべた。 その瞬間、二人の人間ができた。 一人は濃い茶髪で、筋肉質な肉体の20代の男だった。 もう一人は長い金髪で、青い瞳。 美しい曲線の身体。 腕と脚のバランスが素晴らしいほどに取れていた。 女性という存在が望む全ての特徴が揃っている美しい女性だった。 二人は最初、困惑し周りを見渡し互いを見つめていた。 だがすぐに二人は行動し、協力していた。 アルファはそれを眺めていた。 考え事をしていた。 二人の名前、アルファは自身の名を生まれた時から知っていた。 まるで誰かに創られたと同時に決められていたかのように、アルファにとってそれは気にしなくてもいいことだった。 そしてアルファは二人の名を決めた。 −−アダムとイヴ。 そう名付けた。 アルファは少し安直だったかなと思ったが、まぁ良いやと思い思考を停止した。 だがすぐに思考を再開した。 何故かというと自分が今まで着ていた服装にも変化をつけたかったから。 そして指をスナップした。 その瞬間、青い光がアルファを包み服が変わった。 白を基調としたロングパーカーを羽織り、フードを被り縁には鮮やかな青いファーがあしらわれていた。 靴も黒から青へと変化した。 アルファはポケットに手を入れ、空を見上げた。 そしてアルファは静かに笑い、この世界にも名を与えた。 −−アルファディメンション。と
宇宙の旅 第七話
宇宙の旅 第七話 最初の遭遇 7時間が経ち、ヴィルドームまではあと二千キロメートルほどになった。 「なぁ、デービット、ヴィルドームにいるニードロって、どんな種族なんだ?」ケビンは操縦パネルのレバーを操作しながら言った。 「ニードロは、えっと、少しの情報しか知らないけど、確か宇宙警備隊がヴィルドームにニードロの捕獲を試みたことがあってね、その時に、ニードロによって返り討ちあったらしい、他にも、ニードロは大昔に地球に来たことがあるって話だ。地球が滅亡寸前で誰かがニードロを倒したらしい、それぐらいしか知らないな、見た目も、情報がないし」デービットは宇宙図鑑をペラペラとめくりながら言い、本を閉じ、上を向き天井を見つめた。 そして、デービットたちが乗っていた宇宙船の操縦パネルの真ん中についているモニターがビッビッと音を立てながら緑色に点滅した。 「さて、そろそろ着くらしい」デービットはそう言うとカバンを持ち、操縦席に近づいた。 ケビンは操縦パネルのレバーを引き、スピードをさらにあげた。 ケビンはくるりと椅子を回しデービットの方を向いた。 「いいか、デービット、もしニードロと会っても、絶対に戦うなよ?俺は武器があるからまだ良いが、お前は武器と言える武器はないだろ」ケビンはデービットのカバンを指差しながらそう言うと、くるりと椅子を回し操縦パネルの方に向き直った。 そして、4時間が経ち、船の操縦席の窓から灰色と黒色が混ざった星が見えた。 その星こそ、崩壊と破壊の星、ヴィルドームである。 デービットは両手を強く、指が白くなるほど握った。 ケビンのレバーを握る手は一瞬震えたが、次の瞬間、レバーを強く握った。 だんだんと近づいてくるヴィルドームの地面が近づいてくる。 そして宇宙船はヴィルドームの地面に着陸した。 宇宙船の扉が開き、デービットとケビンは降りた。 「おぉ、これは…すごいな…」デービットは呆気に取られた表情で言った。 デービットたちの目の前に広がったのは、地球の古代オリエントや古代ギリシャ、古代ローマなどの時代に発展した古代都市のような見た目をした、一面灰色の都市だった。 デービットたちはゆっくりと歩き出し、周りに生物がいるか確認した。 「誰もいない…?」デービットは周りを見回しながら言った。 その瞬間、ケビンが声を出して驚いた。 デービットもその声に反応し、後ろを振り向いた。 そこにいたのは、さっきまでいなかった、いや、宇宙船の中なんて入れないはずなのに、そこには完全に人の見た目をしている者がいた、少し違うとすれば、明るい灰色の肌だった、顔には人間に必要な部位が揃っていた。その者はデービットたちの方をゆっくり振り向き、こう言った。 「私の名はイリアス・デュート、人間ではない、私はこの星の種族、人間たちが勝手によんでいるニードロという種族だ。デービット・ハンソニー」イリアスはそう言うと、デービットとケビンの間を通り過ぎた。 「なんで僕の名前を知ってるんだ。情報では、ニードロは知能が低いって聞いたけど?」デービットはイリアスを睨みながらそう言った。 「それは、他のニードロだ、私は全文明への知識を持っている、デービット、お前は私より賢い、いや、私どころかこの宇宙内の存在はお前の知能を越えることは不可能なほど、お前は賢い…」イリアスはそう言うと、ケビンの方を向き、上から下まで見るとこう言った。 「お前はただの人間だ、戦いしか才能がない、そんなやつが、この先生きていけるか?」そして、ケビンはイリアスを睨み、拳を強く握った。 「お前には関係ないだろ、イリアス、ここで死にたいのか?」ケビンは腰につけたレーザー銃を出せる状態にし言った。 そして、イリアスは表情一つ変えず、レーザー銃を見て、ケビンの顔を見た。 「待った!今ここで争っても意味はない、ケビン、落ち着け、イリアス、今すぐここから立ち去れ」デービットはケビンとイリアスの間に入り、言い争いを止めた。 イリアスは何も言わずに、歩き去った。 「なんだったんだ、一体何者なんだ…」デービットはイリアスの背中を見ながら言うと、ケビンの方を見た。 ケビンは俯いた。 「ケビン、気にするな、君は戦い以外でも才能はあるさ」デービットはケビンの肩に手を置き、慰めの言葉を言った。 「ありがとう、デービット…」ケビンはそう言い、少し前へ出た。 「さぁ、ケビン、この古代都市みたいな場所を探検しようか、わくわくするな」デービットはそう言った。 そして、デービットとケビンはその都市を見つめ、歩み出した。 第八話に続く
宇宙の旅 第六話
宇宙の旅 第六話 新たな星 宇宙船で宇宙をあてもなく彷徨っていたデービット・ハンソニーとケビン・レイソンは、ロボット・アーミーの件もあり、疲労していた。 「はぁ、大変だったな、それにしても助かったよ、ケビン」デービットは椅子に座り、足を机の上に乗せたまま言った。 「いや、俺のほうこそ助かった。あのままだったら死んでた」ケビンは操縦席に座って、地図を見ながら言った。 デービットが窓の外を見た。 外は無限に続く星々の光があった。 「デービット、次はどの星に行きたいんだ?俺も行ってみたい星は山ほどあるんだ」ケビンは操縦パネルのレバーを引き、横の緑と赤と黄色のボタンを一回ずつ押した。 「そうだなぁ、たまにはスリル満点の危険な星も行ってみたいけど」デービットは笑顔で冗談混じりに言った。 ケビンはデービットの方を見て、ため息をついた。 「おいおい、ドロイド・アーミーのことがあってまだ危険を求めるのか?」ケビンがそう言うと、デービットは顔を上に向けた。 「ドロイド・アーミーのやつは仕方なかっただろ、急に来たんだぞ?」デービットはケビンの方を向くと、立ち上がり、操縦席の方に歩いて行った。 デービットが窓の外を見た瞬間、レーダーがピピッと音を立てて、緑色に光り始めた。 「なんだ?」デービットが顔を下に向け、レーダーの方に見た時、驚いた目になった。 「どうしたんだ、デービット?」ケビンもレーダーの方を見た。 レーダーには一つの星の名前が映されていた。 その名は、ヴィルドーム、と。 「ヴィルドーム?デービット、どういう星なんだ?」ケビンがそ言いデービットの方を見た。 「ヴィルドーム、それは地球がまだ溶岩だけの星のような状態の時代に、それは現れた。この星は太陽系以外の少数の星のエネルギーを奪い、成長していったんだ。今この星の大きさは四千二百十二キロメートルにもなるんだ。この星にはニードロという宇宙の中でも多くの種族から恐れられている宇宙人が存在している。ニードロも種族だから、沢山いるんだ。そして僕たちの宇宙船は偶然にも、ヴィルドームの近くに来てしまったみたいだな…」デービットがケビンに説明して、後ろを向き、宇宙船内の真ん中にある金属製のテーブルに歩み寄って、カバンを手に持った。 「まぁ良いさ、僕たちなら大丈夫、行こう、ヴィルドームに、そして宇宙警備隊すら解決できないと言われていたこの星の存在を僕たちが解決して見せよう!」デービットがそう言うと、右手で操縦パネルのレバーを前に押し、スピードを加速させ、崩壊と破壊の星、ヴィルドームに向かって宇宙船を向かわせた。 第七話に続く
宇宙の旅 第五話
宇宙の旅 第五話 真の水の星 ロボット軍、ドロイド・アーミーから走って逃げていたデービット・ハンソニーとケビン・レイソン、彼らは数時間走っていたが、疲れも見え始めた。 後ろからはロボット軍のレーザーが放たれている。 止まることはできない状況、なんとかレーザーを避けながら突き進んでいた。 地面の水は足の膝まできていた。 水のせいで進みにくいが、なんとか足を動かし、進んだ。 「はぁはぁ、デービット!あとどのぐらいで宇宙船の場所だ!」ケビンは息切れしながらも言った。 「あと、数十メートルだ!進むぞ!止まったら死ぬ!」デービットはカバンから取り出していた宇宙船との距離を測る装置を見ながら言った。 正確には、船まではあと六十七メートル先だった。 ロボット軍も、水の中を進みにくいそうに歩き進んでいた。 それと同時にロボット軍のレーザーも放たれ、デービットたちの周りの水がバシャッ!となっていた。 水しぶきと衝撃音で完全にデービットたちは進むことが不可能になるほどのダメージ(物理的ではなく、精神的なダメージ)を負っていた。 そして、デービットがカバンに手を入れ、何か役に立ちそうなものはないかとガサガサと探した。 「あっ!これがある、これは役に立つかもな」デービットがそう言い取り出したものは、水や空間の無い場所に強制的だが、空間を作り出す装置だった。 見た目は懐中電灯のライトの部分が大きく広がっているような見た目だった。 デービットがそれを地面に向け光を放つと、水だった地面が地面の底が見えるぐらいの、人一人分の大きさの穴が空いた。 デービットたちは光を地面に当て続け、走り出した。 レーザーはまだデービットたちに向かって放たれているが、当たる様子はなかった。 「待て!我々から逃れることは不可能だ!」ロボット軍の一体がそう言った瞬間、そのロボットの立っていた場所が突然爆発し、地面から水がバー!と出ていた。 この星は水が溢れるだけではなく、爆発し、崩壊を始めていた。 デービットたちは足をさらに早めた、ケビンの視線の先に自分たちの宇宙船が見え始めた。 「俺たちの船だ!あともう少しだ!」ケビンはそう叫び、デービットより前へと走っていった。 デービットは空間作成装置(名前はデービットがつけていて、デービットはネーミングセンスはあまりなかった)の光をきり、カバンに直した、そしてカバンから別の小型のリモコンのようなものを出し、船に向け、ボタンを押した。 その瞬間、宇宙船の扉が下に外開きで開いた。 ケビンはそれに飛び入り、デービットを待った。 デービットも急いで船の中に入り、内側の入り口の横にあるボタンを押し、扉が閉まった。 「よし、早くこの星から脱出しよう、ロボット軍が身動きの取れないうちに」デービットがそう言い、操縦席に移動し、ボタンを二個押し、レバーを引いた。 そして、船がビューンという音を出し、エンジンがかかった。 船は空を飛び始め、上空へと登った。 次の瞬間、船にバンッ!と何かが当たった音がした。 デービットたちが外を見ると、ドロイド・アーミーの宇宙船がレーザーを放っていた。 「まじかよ、まずいぞ!早く逃げなきゃ」デービットは焦ったように言い、宇宙船の向きを変え、ビュイーン!と音がなり、テレポーテーションを開始しようとした。 宇宙船はなんとかロボット軍の宇宙船のレーザーを避け、エネルギーが溜まり、テレポーテーションを使用した。 操縦席の窓から見えた光景は、光が伸び、空間が歪んでいた。 そして次の瞬間、デービットたちの船は星の外になんとか出ていた。 デービットとケビンは、窓から星の最後を見届けようとした。 運良く、ドロイド・アーミーのあの宇宙船はテレポート機能がなかったようだ。 そして、星は爆発し、粉々に砕け、星の中の水が宇宙の空間に解き放たれた。 「はぁ、残念だった。湖の水が飲みたかっただけなのに…」デービットはそう言うと、操縦席に座り、レーザーに手を置いた。 「さて、デービット、まだ旅は続けるのか?」ケビンは心配そうにデービットを見た。 「ああ、もちろん、こんなことで挫けはしないさ、まぁ、ポジティブに考えれば、星の壊れる場面なんて滅多に見れないし、運が良かったって考えれば、まぁ…」デービットは、レバーをさらに強く握りしめ、引いた。 船はまた移動を始めた。 「さぁ、次の星に行こう、僕たちの旅はまだまだ始まったばかりだ」デービットはそう言い、ケビンを見つめた。 第六話に続く
宇宙の旅 第四話
宇宙の旅 第四話 星の真実 今、ここリニアルα星で、ドロイド・アーミーという宇宙中に存在する大きなロボット軍が、ケビン・レイソンを全ロボットの左手のレーザーガンが狙っている。 「くっ、こんなところで終わってたまるか」ケビンはそう言うとピストル型のレーザーガンでレーザーをロボット軍に向けて撃った。 そのレーザーは一体のロボットに当たったが、傷一つなく、少し煙が上がるだけだった。 「無駄だ、我々に勝てる生命体は存在しない」ロボットは言って、左手のレーザーがぐるぐると早く回転した。 ケビンは横目で地面に倒れて、起きあがろうとしているデービット・ハンソニーに方を見た。 ケビンはもう一度撃ったが、それはどのロボットにも当たらず、ロボット軍の後ろにあったドロイド・アーミーの宇宙船に当たった。 その宇宙船に傷ひとつなく、煙さえ出ていなかった。 「くそ、ここで終わりかよ…」ケビンはそう言ったが、目はまだ諦めていなかった。 ロボット軍のレーザーがピカッと黄色く光った。 そして、一斉にバー!と、ロボット軍のレーザーが放たれた。 ケビンはなんとか逃げようと思ったが、足が動かなかった。 その瞬間、ケビンの目の前の地面に、手のひらサイズのキューブが転がってきた。 きゆかは全体的に黒いが、前面の中心に青色に光る丸があった。 そしてそのキューブがピカッと光り、半径三メートルほどのドーム状の青い半透明な壁が現れた。 ケビンはなんだ?と思った瞬間、ケビンの肩に手が置かれた。 ケビンが驚いて振り向いた瞬間、そこにはデービットがいた。 「大丈夫か?ケビン」デービットがそう言うと目の前を見た。 ケビンも振り向くと、ロボット軍のレーザーがバリアに当たった、だが、そのレーザーはデービットたちに当たることなく、左右に分裂し周りの地面に当たった。 爆発音が鳴り響いた。 その爆発音は数秒ほどだったが、デービットたちには数時間ほど続いた感覚になった。 爆発音は治り、辺りが静かになった。 バリアはキューブの中に吸い込まれれように入っていった。 デービットがそれを拾い上げ、カバンの中に戻した。 「さて、ここからどうするべきか…」デービットがロボット軍の方を見た。 ロボット軍の一人が歩き出し、デービットに近づいた。 「思い上がるな、人間よ、我々に抵抗するなど馬鹿なことは考えるな」ロボットはそう言うとまたもやレーザーガンを光らせ、撃つ準備をした。 その衝撃、デービットは手を挙げ、静止させた。 「待った!君たちに教えておきたいことがあるんだ」デービットはそう言うと人差し指を地面に指した。 「なんだ、遺言のつもりか?我々を欺こうなど…」ロボットがそう言い終わる前に、デービットがさらに強く地面を指差した。 ロボットが地面を見ると、その地面は、地面全体に水溜りほどの浅さの水が溜まっていた。 「これがなんだ」ロボットはデービットの方を見た。 「わからないのか?この星の中心には地球のような高熱の核ではなく、湖の源の水があるんだ、この星は不思議がいっぱいだが、この星、リニアルα星は、もう時期完全に海の星へと化す。どう言う意味がわかるか?この星はあと数年後に沈む予定だったが、お前たちの宇宙船の落下の衝撃と、レーザーの衝撃が相まってこの星の崩壊が早まり、今日!、この星は沈む」デービットは左右の腕を大きく横に広げながら言った。 「だからなんだ、この星の全ての水をいただくまでだ」 ロボットはそう言うと、レーザーを光らせた。 その瞬間、ケビンがロボットに体当たりし、ロボットをおしのけ、デービットの手を掴み、デービットたちの宇宙船へと走り出した。 第五話に続く
宇宙の旅 第三話
宇宙の旅 第三話 危険信号 少し歩いていたデービット・アンソニーとケビン・レイソンの二人は湖まであともう少しだった。 「ふぅ、デービット、湖まで歩いてあと何時間ぐらいだ?」ケビンはデービットを見ながらそう言った。 「うぅん、あと1時間半かな、あともう少しだよ」デービットは遠くをながら言った。 その時、デービットの右手に持っていたアタッシュケースがブルルルルルと小さく振動した。 「ん……?」デービットがケースを開けて手を入れた。 その振動の元に触れ、デービットは取り出した。 取り出したものはなんと、危険伝達機だった。 危険伝達機とは、デービットの周りに危険が近づいてきた時に振動し危険を伝える装置である。 「危険伝達機が作動してる…何か近づいてきてるのか……?」デービットとケビンは周りを見渡した。 そして、危険伝達機がさらに強く振動し始めた。 「これは僕たちにとって大きな危険が近づいているらしいな」デービットはケビンに言った。 その瞬間、空からヒューという大きな音が聞こえた。 そして次の一〜二秒後、デービットたちの後ろからドーン!という大きな爆発音が鳴り響いた。 デービットたちが驚いて後ろを見た。 そこには大きな宇宙船があった。 「なんだ!?宇宙船!?」デービットは目を見開きながら言った。 シューという音が宇宙船から聞こえ、大きなドアが開いた。 ドスッドスッという大きな足音が聞こえてきた。 「何かが降りてきたな…」ケビンは警戒しながら言った。 そして、デービットたちの目の前に来たのは、なんとロボットの軍隊であった。 「ロボット軍?なんでここに?それに、あのマーク…ドロイド・アーミーか」デービットはめを細めながら言った。 「ドロイド・アーミー?なんだそれ?」ケビンは困惑した顔でデービットに聞いた。 「宇宙中に存在する大きな軍隊だ、意味はそのままロボット軍だけどね、強力な軍隊だ」デービットは答えた。 「我々はドロイド・アーミー、そこの二人の人間よ、この星を直ちにに立ち去れ、そうすれば殺すなんてしない」ロボット軍の一人が言った。 「なんで、この星に生き物や貴重なものはないはずだろ」デービットは二歩近づいて言った。 ケビンは後ろで左腰につけていたポケットに手を近づけた。 「湖だ、我々の目的は湖だけだ」ロボットの一人が答え、左腕をレーザーガンに変形させデービットに向けた。 デービットはレーザーガンを見ても恐れず。 「湖?湖か、なんで湖を?ロボットは飲食は不要だろ?味も感じないのに」デービットは眉をひそめながら言った。 「湖の水は高く売れるのだ、我々は水を手に入れるためならお前らを殺す」ロボットはそう言った。 「密輸か?犯罪だぞ、宇宙警備隊に連絡ができるぞ?」ケビンが眉間にシワをよせながら言った。 「宇宙警備隊など、我々からすれば弱い奴らの集まりだ、我々の敵ではない」ロボットはそう答え、進んだ。 そして数秒後、デービットが走ってロボット軍の目の前に来て静止させた。 「待った!ここは一つ分け合うってのはどう?湖は広いんだ、僕たちは少量で良い、少しだけ、ね?」デービットはそう言って手を下げた。 「黙れ、我々は全て欲しいのだ、お前らの都合に付き合ってる暇はない、隊長が待っているのだ」ロボットはそう言った瞬間、デービットを空気弾で吹き飛ばした。 「ぐわ!」デービットは叫んで地面に転がった。 「デービット!」ケビンはそう言い叫んだ瞬間にポケットからピストル型のレーザー銃を出し、ビュン!ビュン!とロボット軍に放った。 だがロボット軍には効かず、ロボットはケビンに向かってレーザーを放った。 「くっ…!」ケビンは間一髪で避け、またロボットに向かってレーザーを撃った。 「無駄だ、我々に勝つことは不可能だ、おとなしく死ぬのだ!」ロボット軍は全員、左手をレーザーガンに変形させケビンに向けた。 第四話に続く
宇宙の旅 第二話
宇宙の旅 第二話 湖の元まで 3時間ほど走り続けていたデービット・アンソニーとケビン・レイソン、少し休むために立ち止まった。 「はぁ…はぁ…ふぅ、デービット、まだ着かないのか?」ケビンは膝に手をつき、前屈みになって息を整えながら言った。 デービットはアタッシュケースから地図を出し、広げて見た。 「えっと、あともう少しだな、この先を、あぁ、約30メートル先に進めば着くよ」デービットは地図をたたみカバンに入れた。 デービットは周りを見渡し、木や岩が点々とあるだけだった。 「本当か?それ、まぁ、この星にあるのは間違いないんだな?」ケビンは疑わしげにデービットを横目で見た。 「本当だって、図鑑や説明書にも書かれてたし」デービットは笑顔で言った。 「別にこの星は立入禁止の星じゃないんだ、心配しないでくれ、この星に朝や夜の概念はないんだから」デービットは空を見ながら言った。 デービットは地面を見た。 「最初の場所から結構離れたはずなのに、ここの地面も濡れてるのか、範囲の広い大雨だったのか…?」デービットは地面から顔を上げながらそう言った。 ケビンは少し細めで遠くを見ていた。 デービットもケビンの目線を追い、ケビンが見ているものを見た。 そして、遠くにはキラキラと反射しているものがあった。 「湖だ、少し見えるぐらいまでは近づいたな」ケビンらそう言った途端にデービットはまだ有り余る力を振り絞り全力で走った。 が、八歩ぐらい走った途端に転けてしまった。 地面に倒れたデービットは勢いよく起き上がり、周りを見た。 「大丈夫か?デービット」ケビンは早歩きでデービットに近づき、心配の言葉を投げかけた。 「地面は濡れてて滑りやすいんだ、油断するなよ」ケビンは呆れながらもデービットに手を貸した。 「ああ、すまない、次からは気をつけるよ」デービットは手を取り、立ち上がった。 湖まではあともう少し、何事もなくたどり着ければ良いとケビンは思った。 そう、何事もなければ… デービットは笑みを浮かべ、湖の水は一体どれほど甘いのか、頭の中がいっぱいになっていた。 「デービット、本当に気をつけろよ?」 「ああ、わかってるって、でも、この星の気温は14℃なのに、大雨なんて降るかな?」デービットは右足で地面を軽く足踏みした。 「まぁ、一時的に温度が上がる時があるんじゃないか?」ケビンは片方の眉を上げながら言った。 「まっ、何事もなければ良いけど…」と、デービットはため息混じりに言った。 何事もなければ良い。 そう、何事もなければ… 第三話に続く
宇宙の旅
宇宙の旅 第一話 最初の星 ここはイニセルビ星とアンビコ星の間、間と言っても、どちらの星も約11光年は離れてるけどね、その間に小惑星や隕石がないだけ、ここにいるのは僕と僕の相棒が乗ってる小さな宇宙船だけ、今は僕が行ってみたい星の、リニアルα星に向かっている。 「デービット、あの星か?」僕の相棒であるケビン・レイソンはそう言ったデービット、そう、この物語の主人公の、デービット・アンソニーである。 「ああ、間違いない、あれだ」デービットは窓の外を見ながら言った。 「着陸の準備をしよう、さぁ、楽しくなるぞ」デービットは笑いながら言うと、茶色いコートを着て、アタッシュケースを持って操縦席の隣りに立った。 「よし、着陸するぞ」ケビンはそう言って、緑色に光るボタンをニ回押してレバーを引き、スピードを落とした。 数時間後、何事もなく着陸し、扉が下がった。 デービットはテンションが上がり、スキップしながら降りた、そして転けそうになった。 ケビンも降り、周りを見渡した。 「この星には生物はいないのか?」ケビンがデービットに問うと。 「ああ、この星には微生物ぐらいしかいないんだ」デービットは無邪気に笑い、目を輝かせながら言った。 「そして、この星で最も狙っていた代物は!」デービットがそう言うと、ケビンが。 「みずう…」ケビンが言いかけたその瞬間。 「そう!湖だ!この星の湖はすごく甘くて美味しいらしいんだ」デービットは飛び跳ねながら叫んだ。 「デービット、落ち着けよ、地面は岩みたいに硬いんだぞ」ケビンが眉間にシワを寄せながら言った。 「僕はいつも落ち着いてるだろ、僕は決して星オタクなわけじゃない」デービットははぁはぁと息切れしながら言った。 「楽しみなだけだ」デービットは地面を見た。 「地面が少し濡れてるな、雨でも降ったんだろう」デービットがそう言うと空を見た。 空は緑色だった。 ケビンは疑問を持った表情でデービットを見た。 「空が緑色なのは不思議なことじゃないさ、大気や、オゾン層の違いで空の色が違う星はいっぱいあるよ」デービットは空を見ながら答えた。 「別にいいだろ、さぁケビン、湖に行こう」デービットはそう言うと走った。 ケビンもそれについて行き走った。 第二話に続く