凪颯【なぎさ】

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凪颯【なぎさ】

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保健室から始まる距離〜後日談〜

遊園地の入り口、待ち合わせ らいか(大きく手を振って) 「なぎさ!こっちこっち!」 なぎさ(帽子をかぶってちょっと照れくさそうに) 「……思ったより人多いね」 らいか「平日なのに、すごいよな。でも、その分思いっきり楽しもう!」 なぎさ「……迷子にならないでよ」 らいか(笑って、さりげなくなぎさの手を握る) 「じゃあ、こうしてたら安心じゃない?」 (なぎさ、ちょっと驚いてでも嬉しそうに手を握り返す) ―― らいか「まずはジェットコースター、行く?」 なぎさ「……嫌だって言っても乗せるでしょ」 らいか「当たり前!」 (ジェットコースターの列) なぎさ「めっちゃ高いし、やっぱり無理かも」 らいか(なぎさの手をギュッと握って) 「俺がいるから大丈夫。叫んでもいいし、目つぶってもいいし、全部見ててやる」 なぎさ(深呼吸して小さく頷く) 「……じゃあ、頼んだよ」 (絶叫マシン中、ふたりで笑いあったり、なぎさが思いきり叫んだり) ―― (お昼の後、観覧車) らいか「観覧車ってカップルには定番なんでしょ?……って陽向が言ってた」 なぎさ(少し緊張した様子) 「狭いし、なんか落ち着かない……」 らいか 「二人きりだし、いっぱい話そう。 ――なぎさ、俺と付き合ってどう?楽しい?」 なぎさ(照れくさそうにうつむいて、でも素直に) 「……楽しいよ。 前は、誰かとこうやって出かけるなんて思えなかったし、 “彼氏”ができるとか、まるで想像できなかった」 らいか 「俺もだよ。なぎさといると、何しても特別な気がする」 (しばらく沈黙。ゆっくりと景色が広がる) なぎさ 「……ありがとう。こんな俺と一緒にいてくれて」 らいか(なぎさの肩にもたれて) 「これからも、ずっとそばにいるから」 (観覧車のてっぺんで、ふたりは少しだけ寄り添う) ―― (帰り道、売店の前) らいか「お揃い、買って帰らない?――このクマのキーホルダーとか」 なぎさ(ほんの少し笑って) 「うん、いいじゃん。“彼氏感”とかちょっと照れるけど……」 (ふたりでクマのキーホルダーを選ぶ) らいか「これからも、たくさん一緒に思い出作ろうな」 なぎさ「……うん。また、デートしよ」 (手をつなぎながら、そっと歩き出すふたり――)

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保健室から始まる距離〜後日談〜

文化祭の夕暮れ、君と手をつないで

文化祭当日、クラスのアクセサリーワークショップ 陽向(はしゃぎながら) 「お客さんすっごい並んでるよ!なぎさ先生、大活躍!」 なぎさ(緊張した笑顔で) 「みんなが手伝ってくれたから……でも、思ったより楽しいかも」 らいか(なぎさの肩をぽんと叩く) 「なぎさが一番人気、ってこっそり噂になってたよ」 (なぎさ、ちょっと恥ずかしそうに手元を見る) なぎさ 「……ありがとう。らいかがいれば、なんとかなる気がしてた」 (ワークショップ終了後、夕暮れ時の校舎裏――二人きり) らいか(ゆっくりと口を開く) 「なぎさ。ちょっとだけ、俺の話聞いてくれる?」 なぎさ(静かにうなずく) 「うん」 らいか(少し照れながら) 「なぎさが変わってくの、すぐそばで見てた。 強がりなのに、本当は誰より優しいところとか……どんどん目が離せなくなって、気づいたら――好きになってた」 (なぎさ、驚いた後にふっと柔らかく笑う) なぎさ 「……俺も。最初は怖かったけど、らいかと過ごして、 “こんな自分でも誰かの特別になれるのかな”って初めて思えた」 らいか 「なれるよ。間違いなく、俺にとっては特別だもん」 (沈黙――でも、心地よい間) なぎさ(勇気を出して手を伸ばす) 「だったら、もっと一緒にいさせて。……俺、らいかが好き」 らいか(なぎさの手をしっかり握る) 「ずっとそばにいるよ。これからも、ずっと」 (優しく寄り添う二人。どこかから文化祭の音楽と笑い声が響く) 陽向(遠くから小声で、でもしっかり聞こえるように) 「おーい!二人ともおめでとうー!」 (なぎさとらいかは顔を見合わせて、声をあげて笑う) ―― なぎさ(モノローグ) 「怖がってばかりだった自分にも、“大丈夫だよ”って言ってあげたい。 この手があれば、これからは、きっとどこまでも歩いていける」

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文化祭の夕暮れ、君と手をつないで

友情の先に生まれた恋

放課後、美術部の部室。 (教室を借りて、なぎさが陽向にアクセサリー作りを教えている。らいかは横で見守る) 陽向(工具を持つ手がぎこちなく、苦笑い) 「ねえねえ、なぎさくん、これ本当に丸くなるの? 私、不器用すぎてやばいかも!」 なぎさ(陽向の手元を見ながら少し笑う) 「大丈夫。最初はみんな上手くできないから。……ほら、こっちの持ち方試してみて?」 (なぎさが陽向の手を軽く添えて教える) 陽向「あ、なんか分かりやすい!なぎさくん、やっぱり先生向きじゃん!」 らいか(頷いて) 「ほんと、説明分かりやすいよ。……なんか、なぎさ先生モードだな」 なぎさ(ちょっぴり照れる) 「先生ってキャラじゃないけど……誰かが“教えて”って言ってくれたの、ちょっと嬉しかった」 陽向(頷きながら作業) 「なぎさくん、ずっと一人でいるイメージだったから変わったなって思う。最近、表情柔らかいし」 なぎさ(手を止めて少し驚いた顔になる) らいか 「俺も思った。昔より全然目を見て話してくれるし、なぎさの笑う顔、最近のお気に入り」 (なぎさ、赤面して視線をそらす) なぎさ 「……みんなのおかげ、だよ。この居場所ができたから。 前は、友達をつくるのも怖かった。自分なんてって、ずっと思ってたし……でも、今は少し違うかも」 陽向(ポジティブに) 「なぎさくんはなぎさくんのままで良いって、みんなも思ってるよ。私も、もちろん、らいかも!」 (らいか、小さく頷く) なぎさ(ほっとしたように微笑んで) 「そうやって言ってくれるの、すごく嬉しい」 ―― しばらく和やかに作業が続く。 ――陽向が荷物をまとめはじめる 陽向 「ごめん、そろそろ部活行かないと!また一緒に作ろうねー!」 なぎさ「うん、また一緒に」 (陽向、元気に出て行く) ――部室にはなぎさらいか、ふたりきり らいか(真剣な目で) 「……なぎさ、今日も楽しそうだったね」 なぎさ(少し恥ずかしそうに) 「うん。……昔の俺は、多分ここで逃げてた」 らいか「今は?逃げなくていい?」 なぎさ(小さく息を吸って) 「今は……逃げたくない。みんなと一緒にいたいし、 らいかとも、もっといろんな話、したい」 (らいか、穏やかに微笑む) らいか 「俺もだよ。なぎさといると、気持ちが素直になれるから……」 (ドキドキしながら自然と距離が近づくふたり) なぎさ(モノローグ) 「気づいてしまった。この胸の高鳴りが、特別なものだってことを。 友達も大事。でも、らいかは、それ以上――」 らいか 「これからも、ずっと友達……だけ、じゃ嫌だって言ったら、どうする?」 (なぎさ、返事を詰まらせ赤くなる) なぎさ 「――もうちょっとだけ、考えさせて」 (お互い照れ合いながら、肩を並べて笑う)

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友情の先に生まれた恋

特別な気持ち、居場所になる放課後

昼休み、教室のベランダ前 陽向(手を振りながら寄ってくる) 「おーい、らいか!あ、なぎさくんも一緒だ!」 らいか(軽く笑って) 「おう、陽向、おつかれ。――なぎさ、こいつ陽向。結構うるさいけど悪いやつじゃないから」 陽向(人懐っこく笑って、なぎさの隣に座る) 「なぎさくん、やっと直接話せたー!てか、そのリング可愛いじゃん。自分で作ったの?」 なぎさ(ちょっと戸惑いながらも小さく頷く) 「うん……。昔から作るのだけは、好きで……」 陽向「やっぱセンスある!あたしもアクセ作りたいって思ってたんだけど、色々むずそうでさ~」 らいか(なぎさに微笑んで) 「なぎさ、今度陽向にも教えてあげたら?」 なぎさ(驚いた顔、でもほんのりうれしい) 「……いいの?俺、上手く説明できるかわかんないけど……」 陽向「えっうれしい!やったー!じゃあ、放課後とかどう?」 なぎさ(緊張しつつも頷く) 「……うん、いいよ」 ――(昼休みの終わり) らいか(半分ささやくように) 「なぎさ、頑張ってるなって思った」 なぎさ(照れくさそうに) 「……陽向ちゃんみたいな子、苦手だって思ってたけど、ちょっとだけ楽しかった」 らいか「なぎさが笑ってるの、やっぱ新鮮だな」 (なぎさ、ドキッとして、視線を落とす) なぎさ(モノローグ) 「なんでだろう。 らいかと話してると、苦しいのに、心が熱くなる。 こんなの――初めてかもしれない」 陽向(元気よく手を振って去る) 「またあとでねー!なぎさくん、たのしみにしてるから!」 (なぎさ、自然と小さく笑う) らいか(優しく) 「緊張した?」 なぎさ 「……うん。 でも、今は大丈夫。 らいかがそばにいてくれるから」 (しばらく二人で目を合わせて、沈黙。どこかお互い照れくさい) ―― なぎさ(モノローグ) 「もしもこの気持ちが“恋”だとしたら―― もう少しだけ、素直になりたい。 自分の居場所も、気持ちも、大事にできるようになりたい」 (静かな昼下がり、頬を染めたなぎさが空を見上げる――)

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特別な気持ち、居場所になる放課後

君の好きな物

保健室に到着。なぎさがベッドに腰かけ、らいかが椅子に座る。 なぎさ(小声で天井を見つめて) 「……わざわざ付き添わなくてもいいのに」 らいか(カーテン越しに壁にもたれて) 「先生から“様子見てあげて”って頼まれたし。それに、俺もヒマだし」 なぎさ(ちょっと苦笑して) 「……らいかって、なんか、距離感ふしぎだね。どこまで踏み込んでいいか分からないっていうか」 らいか 「それはお互い様でしょ。なぎさは、どこまで俺を信じてくれる?」 (なぎさ、一瞬目を伏せる。指先でベッドのシーツをいじる) なぎさ 「……分かんない。『信じていいのかな』って思っても、次の瞬間には怖くなるんだ。君に嫌われるのも、裏切られるのも」 らいか(優しく) 「無理に期待しなくてもいいよ。信じるも信じないも、なぎさが決めればいいから」 なぎさ 「……それでも、ちょっとだけ期待したくなる。知らなきゃよかったって思うくらい、少しだけ。でも……やっぱりこわい」 らいか(静かに) 「それなら、“ちょっとだけ”からでいいじゃん。俺も、なぎさのこと、まだ全然知らないし。……だから、これから色々教えてほしいな」 なぎさ 「俺のことなんて、知ってもつまんないよ。……むしろ、イヤになるかも」 らいか 「じゃあイヤになったら正直に言うし、面白ければもっと知りたいって言う。……それが俺だよ」 (なぎさ、クスッと小さく笑う) なぎさ 「ほんと、かわってる……。でも少しだけ、ちょっとだけだけど、居心地いいかも」 (窓から差し込む昼下がりの光。保健室の静かな時間が心地よく流れる) らいか 「居心地悪くなったら、いつでも言ってね。全速力で逃げるから」 (なぎさ、吹き出す) なぎさ 「走るのは俺より遅いくせに」 らいか(肩をすくめて) 「それじゃ、教えてほしいことその1。なぎさって、好きなものとかある?」 なぎさ(少し困ったように、でもどこか嬉しそうに) 「……地雷系の服とか、アクセとか……基本みんなイタイって言うけど」 らいか(にっこり) 「俺、そういう趣味とかカッコイイと思うよ。今度オススメ教えて」 なぎさ(うつむきながら、ふっと表情がやわらぐ) ――少しずつ、心を寄せ合う放課後が始まる。

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君の好きな物

教室の隅と、君のとなり

――昼休み、教室の隅。なぎさが机に伏せている―― らいか(そっと近づいて) 「なぎさ、調子悪い?」 なぎさ(顔をあげず、つんとした声) 「……別に。放っといてくれない?」 らいか「先生に頼まれてるんだよ。保健室、行く?肩貸してあげるよ」 なぎさ「……いらない。……苦手なんだ、そういう“優しさ”。どうせ、本心じゃないし」 らいか(苦笑して) 「酷いな。でも、偽善でもなく、ちゃんと心配してるんだけどな」 (なぎさ、無言のまましばらくらいかを見る) なぎさ「……なんで俺なんかに構うの」 らいか「“なんか”じゃないよ。クラスメイトだし。……ひとりぼっちそうだったから、気になっただけ」 (なぎさ、ふと目をそらして小さくつぶやく) なぎさ「……本当に、ただそれだけ?」 らいか「うん。でも、それってダメな理由?」 (なぎさ、呆れたように息をつき、そっと立ちあがる) なぎさ「……どうせ、すぐ裏切られるのに。だったら、最初から近づいてこないで欲しい」 らいか(穏やかに笑って) 「裏切ったら、その時に殴ってくれていいよ」 (なぎさ、驚いた顔) なぎさ「……本当に変なやつ」 (保健室へ向かう廊下、静かに二人並んで歩き始める――) らいか「変なやつ同士、案外気が合うかもよ?」 なぎさ(小さな声で) 「……少しだけ、期待してみてもいい?」 らいか「もちろん」 (その言葉に、なぎさはほんの少しだけ、心がほどけていく)

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教室の隅と、君のとなり

鏡の中の夜語り

自室、深夜。淡い明かりに照らされて、なぎさひとり。 なぎさ(心の中) 「……また今日も誰かと話せなかった」 もう一人のなぎさ(内的な声、ダークな調子で) 「当たり前でしょ?どうせ、君のことなんて誰も必要としてないよ」 なぎさ 「でも、らいかが声かけてくれて……」 もう一人のなぎさ 「それだって本当に信じてるの?君なんて傷だらけで、見てられないから近づいただけじゃない?」 なぎさ 「違う……と思いたい。ほんとは少しだけ、嬉しかった」 もう一人のなぎさ 「ふふ、期待しない方がいい。また裏切られるだけだって、何回繰り返すの?」 なぎさ 「……でも、裏切られてもいい。少しだけでも、あったかかったから」 もう一人のなぎさ 「うそつき。信じるのが怖いくせに。どうせ明日になれば誰にも会いたくなくなるよ。またヒトリだ」 なぎさ(涙ながら、小さく) 「それでも、会いたいって思った……。ほんの一瞬でも、信じたいって思った……」 もう一人のなぎさ 「……バカみたい」 なぎさ 「……バカでもいい。たまには、……ほんとの自分を信じてみたいから」 (静かに、なぎさは毛布にもぐりこみ、瞳を閉じる) なぎさ(心の声) 「――もう一人の僕へ。 今はまだこわいけど、少しでいいから、僕のこと許してもいい?」 (部屋に静寂が戻る) ――fin.

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鏡の中の夜語り

誰にも届かない夜

――深夜のファストフード店、窓際。なぎさが一人、カラフルでダークな服に身を包み、イヤホンをしている。目の下には大きな隈。―― (らいかがドリンクを持って、なぎさの向かいに座る) らいか「……お前、またこんな時間にここで何してるんだ?」 なぎさ(皮肉っぽく笑い、そっぽを向く) 「別に。……知らない人にかまわれるの、うざいんだけど」 らいか(落ち着いた様子) 「俺はヒマつぶし。お前がここにいるのも、ヒマだからだろ」 なぎさ(険しい目で睨み返す) 「違う……。俺は、“ここ”にしかいられないから……」 らいか(少し静かになる。しばらく無言) なぎさ(ぼそっと) 「――うるさい。そんな目で見んな。俺のことなんて、どうでもいいくせに」 らいか「本当に、どうでもよかったらここに座らないから」 (なぎさ、ふと手首のリストバンドをきつく握る) なぎさ「……俺、誰にも信じてもらえない。誰かを信じるのも、こわいんだ。自分のことさえ、よく分かんなくて……たぶん、明日は違う“俺”かもしれなくて……」 らいか(目線をそらさず、静かに) 「それでも、今ここで話してる“お前”は確かにいる。俺はそれでいいと思うけど」 (なぎさ、一瞬ぎょっとしたような目になる) なぎさ「……なにそれ。そういうこと、簡単に言うもんじゃない」 らいか「簡単じゃないけど、俺はマジで言ってる」 (なぎさの目が潤みそうになる。でも、必死で顔をそむける) なぎさ「もう……放っておいて欲しいのに、なんで……」 らいか「それもお前の自由だよ。でも、俺は時々ここに来るから。その時は、話しても話さなくてもいい」 なぎさ(ふるふると小さく首を振る。一人ごとのように) 「……信じて、裏切られるのは、もう嫌なんだ……」 らいか(苦く笑う) 「じゃあ、別に信じなくていい。……でも、何かあった時は、俺に文句言えばいい」 (なぎさ、じっとらいかを見つめ、少しだけ――涙を滲ませて、 いつもよりほんのすこしだけ小さくうなずく) ――fin.

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誰にも届かない夜

君が居るから安心するんだよ

――朝、窓の外では小雨がやんだばかり。 らいかが目を覚まし、ほんの少しだけなぎさより早く目を開ける。 らいか(ぼそっ):「……いつまで寝てるんだよ、こいつ……」 (なぎさの無防備な寝顔を見つめながら) らいか(心の声):「……なんでこんなに、ドキドキするんだ……」 (なぎさが寝返りをうって、無意識にらいかの胸元に顔を埋めてくる) らいか(動揺しつつも、そっと手でなぎさの髪を撫でる) なぎさ(むにゃむにゃと目を開ける)「……ぁ、らいかくん、おはよ……」 らいか(目を逸らしながら):「あ、ああ……ちゃんと寝られたか?」 なぎさ「うん……なんだか、らいかくんの匂いがして安心した」 (らいかの胸に指をそっと置く) らいか「な、何言ってんだよ……朝っぱらから……っ」 なぎさ(にこりとして)「だって、らいかくんと一緒にいると、すごくあったかいんだもん」 らいか(顔を赤くしながら、でも嬉しそうに小さく笑う) 「……俺も……、お前がそばにいると不思議と落ち着くんだ」 (なぎさ、ゆっくり近づき、らいかの頬にキスをする) なぎさ「……これ、好きの気持ち」 らいか(一瞬固まるが、なぎさの手をそっと握り返す) 「……ばか。……俺だって、同じ気持ちだよ」 (2人、ぴったり寄り添い朝のほんのりした光の中、幸せそうに微笑み合う) ――fin.

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君が居るから安心するんだよ

君と居たいから

らいか(フードを深くかぶってベンチに座っている) なぎさ(小走りでやってくる) なぎさ:「らいかくん、またここにいるんだね。」 らいか:「……別に誰にも邪魔されたくないだけだよ。」 なぎさ:(ふんわりと笑い)「でも、ひとりは寂しくない?」 らいか:(少しムキになって)「……慣れてるから。」 (沈黙。なぎさが隣にそっと座る) なぎさ:「……今夜、星が綺麗だよね。」 らいか:「…見ても、別に何も変わらないだろ。」 なぎさ:「そんなことないよ。……誰かと一緒に見る星は、ちょっと違う」 (ふたり、しばらく沈黙。でもらいかの表情が少し和らぐ) なぎさ:「……ねぇ、らいかくん。もし辛いことがあったら、僕は話を聞くよ。」 らいか:「……何でそんなこと言うんだよ」 なぎさ:「らいかくんが、ひとりで抱えてるのが辛そうだったから」 (らいか、黙って俯く) なぎさ:「……ごめんね、余計なお世話だったね」 らいか:「……違う。……誰かに言われたの、初めてだったから。……なんか、変な感じ。」 (なぎさ、優しく微笑む) なぎさ:「じゃあ、これからもそばにいてもいい?」 らいか:(頬を赤らめて、少しだけなぎさに寄りかかる)「……勝手にすれば」 (なぎさは嬉しそうにそっとらいかの肩に寄り添う) なぎさ:「ありがとう、らいかくん」 らいか:「……うるさい。……でも、もう少しだけなら、一緒にいてもいいよ」 (ふたり、寄り添いながら星空を見上げる) ――fin.

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君と居たいから