実々

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実々

はじめまして!実々(みみ)です。 ファンタジーも恋愛もどんなジャンルも大好きな中学生です。 小説書くの初心者なので暖かく見守ってください。

枯らす花

「はぁ」 見上げれば首が痛くなるほど大きなマンションを前に、俺は思わずため息をついた。 昔は何度も通った場所だが、ここまで重い気持ちで入るのは初めてだ。 胸の奥に渦巻く感情を無視し、エレベーターに乗り、目的の部屋に向かう。 ドアの前にたっても俺の心が晴れることはなかったが、それでも覚悟を決め、インターフォンを押す。 ピンポーン。 「はい」 気の抜けたような音とは対照的な、不機嫌そうな女の声が返ってきた。 ドアが開き、玄関に入ると一人の女が立っている。その女こそがあの声の主であり、俺の元カノである。 「久しぶりだね」 気まずさをかき消すように俺は彼女に声をかけた。 「そうね、別れてからもう三ヶ月も経つものね」 そう言うと、俺の服装をまじまじと見て一言。 「あなた本当に落ちるところまで落ちたわね」 と呟いた。 彼女の言葉は明確に毒を含み、明らかに俺のことを馬鹿にしていた。 黙り込む俺を尻目に彼女は、そこでまってと言い残すと家の奥へ戻り、紙袋を持ってきた。無言でそれを俺に押し付ける。 紙袋には、俺が彼女にプレゼントしたアクセサリーや小物が入っていた。 「本当に残念ね。」 俺に語りかけた彼女は驚くほど淡々としていた。 「気分はどう?己の犯したミスで会社をクビになって」 あの日の記憶がフラッシュバックし、傷口を抉られたような気分になる。手に持っている紙袋が急に重くなったように感じた。 そんな俺には構わず、彼女は話し続ける。 「仕事も、私のパパとママの信頼も失った。お金のことしか考えられないパパが連れてきた初めての、私を大切にしてくれた人だったのに……」 話す隙は与えてくれなかった。畳み掛けるように俺のことを責めたてた。 「信用してたのに全部貴方が台無しにして」 最後、彼女は少し泣きそうな顔をしていた。そして誤魔化すように顔を隠し、紙袋を指差す。 「そこに入ってるので貴方にもらったものは全て。売るなり好きにしてくれていいわ。早く貴方を忘れたいの。忘れさせて、早く出てって」 「最後に一つだけいいかな?」 俺は彼女に声をかけ、近くの壁に飾られたドライフラワーを指差した。 「この花は俺があげた花束だよな?」 彼女は答えなかった。 その事実に俺は確信を持ち、話を続ける。 「俺の事を忘れたいんだろ?それなのに、なぁ君はまだ俺のことが……」 「枯らしたわ」 「え?」 「貴方への恋心はもう枯らしたわ。それが全てよ」 彼女はドライフラワーを撫でながらそう呟いた。 そこで俺達の会話は途切れた。 帰り道、俺は近くの花屋に寄った。 家に帰ったとき俺の手には紙袋と花束があった。 彼女にあげたものにそっくりな花束。 「俺も、見習わないとな」 そう呟き、紙袋を押入れへ仕舞い込み、花束を手に取り壁に吊るした。 この花はドライフラワーにすると決めていた。 彼女への恋心を枯らすために。

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枯らす花

少女A少女B少女C

名前のない少女A。 脇役は物語に必要不可欠である。 大勢に囲まれるような、名前のある彼らはその事実を理解していない。 脇役がいるから主役が引き立ち、賞賛される。 ふと思う あの輪の中に入れば名前がもらえるだろうか。 主人公に引っ付けば自分も役が貰えるだろうか。 だが、媚を売る彼らは醜い。 名前の欲しさに溺れ、名前のあるものを利用する。 蛆のような醜い集団。 周りを見て主人公の機嫌をとり、そしてようやく名前をもらえる。 私は名のない少女A。 最も気楽で最も賢い生き方である。

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少女A少女B少女C

夏が終わる

「夏終わっちゃうね」 食べかけのアイスを咥えながら、彼女はしみじみとそう呟いた。 「ちょっと前に夏休みが始まったと思ったのに、もう学校とか憂鬱すぎるよ。あーあ、もうちょっと長引いてくれないかな。」 文句を垂れ、頬を膨らます彼女が可愛くて思わず俺は笑ってしまう。 そうすると案の定不服そうな彼女が、こちらを睨む。 「なに?玲央もそう思うでしょ。宿題も終わらせないとダメだしさー。」 「俺は楽しみだけどな」 彼女は呆気に取られたような表情をする。 「だってさ、俺らが恋人同士になって初めての体育祭も文化祭もあるんだぜ?」 彼女の頬がみるみる真っ赤になっていく。 「もちろん浴衣姿も可愛かったし、一緒に海に行ったのも思い出だけどな。」 彼女は俺に背を向けた。 「それに、夏はまだ終わってないだろ?」 彼女が食べていたアイスはもう溶けていた。 「まだまだいっぱい思い出作ろうぜ。」 「馬鹿」 暑さのせいなのか、耳まで真っ赤に染まった彼女は、やはりものすごく可愛かった。

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夏が終わる

活動復帰します!!

お久しぶりです!実々です。 約四ヶ月半の間活動を休止させてもらっていましたが、今日から復帰したいと思います。 久しぶりに書くので下手になっていないか不安ですが、これからもよろしくお願いします。

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活動復帰します!!

活動休止

題名の通り実々は本日を持ちまして、Noveleeでの活動を一時休止したいと思います。 今年の3月下旬頃から実々がストレスが原因で体調を崩してしまいました。最初は気のせいだと思っていたのですが病院に行った所あまり良くない結果が出てしまい、今は回復に努めています。 生活にも影響が出てしまって小説を書いている暇がなくなってしまったので一時、活動を休止したいと思います。 実々も後少しで活動1周年を迎えるような時期にこんな事になってしまった事が悔しいし、ここまで体調を崩すのは初めてなので戸惑いも多いです。 でも実々は小説を書くのもこのアプリも大好きなので必ず戻ってきたいと思っています。復帰は、早くても夏の終わり頃になるかと思います。 いつ戻って来れるか実々自身も分からないし、約束ができないので気長に待っていてください! コメントやフォローも返せないと思います。フォローは外してもらっても構いません。 突然の発表で申し訳ないですが復帰した際はよろしくお願いします。

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活動休止

第9回N1 懐中時計

時が戻る懐中時計。 そんな魔法のような道具を持っていると言ったら周りは、どんな反応をするだろうか。 僕達は一度話し合ったことがある。妹であるベルと一緒に。兄である僕は、黙っておくべきだという結論を出した。 なぜなら、ただの貧乏な一家に生まれた兄妹である僕達が、時が戻る懐中時計を持っているだなんて誰も思わないからだ。 反時計回りに一回転くるりと回すと時間が少しだけ戻る。それが、僕達が持っている時計の能力だ。 けれど僕達がこの時計を使う事はほとんどなかった。得体の知れない力を使うのは不気味で怖かったし、何より僕達の家族は貧乏で、毎日大変そうに働く親を何度も見るのが辛かったからだ。 ベルも僕と同じ意見だったようで、懐中時計はいつも僕とベルのベットの下にしまいっぱなしだった。 「お兄ちゃんお腹すいた」 これはベルの口癖だった。事あるごとにお腹が空いたと言ってくるベルだったが、妹だからという理由で僕もベルを甘やかし、自分の分のパンをよく分けてあげた。 このベルの口癖を聞いた両親も、申し訳なさそうな表情をし、2人のパンをベルにあげていた。 「ベルは妹だものね。たくさん食べて大きくなろうね」 この言葉を聞いた途端僕の心はちくりと傷んだ。ベルは僕の妹だけど、妹だからという理由で、ベルだけ両親に愛されている気がして辛かったのだ。 「うん!ベルたくさん食べるよ」 笑顔でそう答えた妹にも、腹を立ててしまった。 「お父さん。ベル、新しい服が欲しいなぁ」 「お母さん。ベル人形が欲しい!」 「ねぇお兄ちゃん。ご飯ちょっと分けてよ」 しばらく経つと、妹だからと甘やかされて育ったからか、ベルが甘えてくる回数が格段に増えた。 両親は決してお金に余裕はないのに、ベルが欲しがるものを買い与えた。 僕も自分のご飯をベルに分け続けた。 そんなある日のことだった。 「ベル…なんてことしたんだ!」 ベルは近所に住む少年を包丁を突き刺して殺してしまったのだ。 ベルは不機嫌そうだった。 そして、イライラしたように話し出した。 「だってあの男の子、ベルよりお兄ちゃんなのにベルがおねだりしても何もくれなかったんだもん。ベルに何にもくれないなら別に生きてても意味ないじゃん」 僕は、そんな妹になんの言葉もかけられなかった。凍ったようなその場で両親が涙を流して座り込む姿をただただ見ていただけだった。 ベルは数日後、処刑される事になった。 両親は嘆き、ずっと涙を流していた。 「ベル、何してるんだ」 いつのまにか僕達の寝室に入っていたベルは、ベットの下を探っていた。 「あ、お兄ちゃん。このままだとベル死んじゃうから時間、戻そうと思って。いい考えでしょ」 にっこり笑うベルの手の中にはあの懐中時計があった。 僕は、考えるよりも先にベルの手から懐中時計を奪い取った。 「え?お兄ちゃん返してよ。ベルの時計…」 「ベルの…お前の時計じゃないだろ」 ベルは驚いたようだった。いつも自分の思うままに動いてくれた兄が、自分に歯向かってきたのだから。 この時計は、反時計回りに回した人物しか時間が戻った事が分からない。 「ベルは今のままじゃダメだ」 僕はそう言うと、何度も何度も時計の針を反時計回りに回した。 昔の、可愛かった妹に戻すために。 「お兄ちゃん。お腹すいた」 目の前には、時間を戻す前よりも背の小さなベルが居て、僕のパンを物欲しそうに見ている。 「ダメだよ。ベルはもうパンを食べたでしょ?」 あぁこれで良かったんだ。言葉にした瞬間、そう思えた。 ベルはにっこりと笑って 「そっか。お兄ちゃんごめんね」 と、謝ってくれた。 あの時とは似ても似つかないような笑顔で僕に笑いかけた。

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第9回N1   懐中時計

タイムカプセル 〜8年後のお話〜

前書き この作品は、一応私が昔に投稿した『タイムカプセル』の続きになっています。 読んでなくても楽しめますがぜひそちらも読んでみてください🙌 「もう、8年か」 目を閉じればまだあの時の生徒たちが俺の名前を呼んでくれている気がする。 8年後にまた会おうと解散したのも少し前の話のように思えた。 8年という時間が早く感じるほど、自分も歳をとったという事だ。 天気は晴れ。絶好の発掘日和である。 「さぁ行くか」 自分を奮い立たせるようにそう呟くと俺、古谷はスコップを片手に車へ乗り、小学校へ向かった。 転勤も重なり、自分自身もくるのが久しぶりだったあの時の小学校。 久しぶりに来た小学校は、昔の記憶のままで何故か少しほっとした。 「ここか」 周りと比べて少しでこぼこしている土を見て、自分たちが8年前埋めたタイムカプセルがこの場所に埋まっている事を確信する。 まだ、誰も学校へ来ていない。 「ちょっと待つかなぁ」 季節は3月 ちょうど咲いてきた桜の花は、強く卒業の季節だという事を示している気がした。 1時間待った 「まだ午前中だもんなぁ。みんな忙しいんだろうな」 そう、声に出してみると本当にそう思えてくるから不思議だ。 2時間待った 「あぁ12時か。みんな、何の飯食ってんだろうな」 5時間待った 6時間待った 7時間待った 「もう、夕方なのか」 あの日の約束はみんな忘れたのかも知れない。 8年という時間は、自分は一瞬に感じたけれどみんなにしたら大きな時間だったかも知れない。 少なくとも、楽しかった小学校時代を思い出に出来るほどの膨大な時間だったのだと。 「なんとなく、わかっていたのにな」 寂しさを感じつつも、大人になってもいった生徒に喜びも感じられる。 「掘るか」 ザクっザクっ 校庭に響くこの音は、8年前はもっと賑やかだったはずだった。 「ははっ」 あの時は軽々とこなしていた地面を掘る作業も今は大変に思う。 「俺も老けたな」 流石にキツくなり、休憩を入れようとした 「古谷せんせー」 「先生久しぶりー」 正直、もう来ないと思っていた。 なので、来てくれた嬉しさよりも、驚きの方が優った。 だが、 「久しぶりだな。元気にしていたか?」 大人になった生徒に会えたことが何よりも嬉しくて、幾つになっても自分のことを忘れないでくれたあのクラスが愛おしくて。 8年前のクラスの雰囲気が戻ってきた気がして。 「全然連絡つかない人もいて、集まるのに時間かかっちゃった。ごめんね先生」 「その代わり、力仕事は任せろよ!」 「腰、痛めないでくださいね」 「いつまで経っても変わらないな」 俺からしたらいつまでも子供で、明るくて、バカみたいな会話で盛り上がれるあの時の生徒だった。 生徒が揃った校庭は、8年前と変わらないくらい輝いていた。

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タイムカプセル 〜8年後のお話〜

正反対な心の内

ピアノの音が聞こえた。 聞いたことがないくらい切なくて、それでいて美しい音色だった。 そんな音色に吸い込まれるようにして、私は気づいたら音楽室の扉を開けていた。 ドアを開けた瞬間、ピアノの音はぴたりと止んだ。 「えっ?神谷じゃん」 私に気づいて気まずそうにしている少年は、私のクラスのお調子者のような立ち位置の神谷悠人だった。 「で、新井はなんで音楽室に来たんだよ。下校時間も過ぎてるのに…」 かなり不機嫌そうな声で言われて苛立ちつつも質問に答える。 「ふつーに宿題忘れたから。それにしても神谷、ピアノ弾けるんだ。意外」 「弾けたら悪いかよ」 かなりぶっきらぼうで、あまり触れてほしくない話題だと言うのは空気が読めないと日々言われている私でもよく分かった。 「でも意外とうまかったよ。私は好きだなぁ。ねぇ、もう一回弾いてよ」 「……帰る」 その日はそこで、会話が終わった。 次の日、神谷のピアノが聴きたくてもう一度音楽室へ行った。 ドアを開けたら弾くのをやめてしまう気がしたからドア越しに曲が終わるまで耳を澄ませていた。 「すっごい良かったよ!いつもの神谷じゃないみたい」 弾き終わった瞬間ドアを開け、率直に感想を伝えるとあからさまに嫌そうな表情で私を音楽室から追い出した。 それでも私はめげずに毎日音楽室に通うようになっていた。 初めは神谷も嫌そうにしていたけど、慣れたのか今はもう何も言わなくなった。 私も、感想を毎日伝えているとどの辺りが良かったのか詳しく話せるようにもなった。 神谷もだんだんいろんな曲を聴かせてくれるようになり、新しく弾いた曲には必ず感想を聞きたがった。 お互いにこの時間が心地よく感じるようになってきた気がした。 「新井は、こんな所に毎日居ていいのか?女子と放課後も遊んだ方が楽しいだろ」 神谷の方から雑談を振ってくる事に珍しさを覚えた。 だが、私がお調子者の神谷にこんな特技があった事に驚いたようにクラスの中心にいるタイプである私が毎日聴きにきている事に疑問を抱いていたのだろう。 「んー私、実はあんまり女の子好きじゃないから」 今なら誰にも話した事がない事が話せる気がした。 「めんどくさいじゃん?陰口とかさ、正直1人で居たいけど孤立するのは嫌だからねーだから別に良い。遊ばなくたって、音楽室の方が楽しいから」 「一緒だ」 「え?」 「俺も、クラスではバカやってるけどさ、正直しょーもない事で盛り上がってるのダサいと思ってるし、めんどくさい。でも1人にはなりたくない」 私だけじゃなかったんだ。 「あいつらと連むよりピアノを弾いたほうが楽しいと思うし、こうやって好きな事を素直に褒めてもらえるって気持ち良いんだな」 「っ…あはっ感謝してね!」 「ねぇ神谷、ピアノってすごいね」 「だろ」 この日初めて私は神谷について深く知れた気がした。 数日前まではクラスでバカをやっている男子という印象がここまでガラッと変わった事にも驚いたが、私の内側を初めて晒した人間が彼で良かったと心から思った。

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正反対な心の内

見えなくなったお星様

私は星が好きだった。 大好きだったお母さんがずっと見守ってくれている気がしたから。 『人は亡くなったらお星様になるんだよ』 そう話してくれたのはお母さんだったから。 その会話をした数日後、お母さんは病気で亡くなった。 小さな時はその日から毎日星を眺めていた。 悲しさと不安でいっぱいだった私の心を満足させるためであり、窓を開けてはお母さんに話しかける事が日課になっていた。 学校であったこと、楽しかったこと、悲しかったこと、毎日いろんな事を話した。 星を見ているとお母さんがまだ近くにいてくれるような気がして安心した。 だけどいつからだろうか 見上げる星が霞んで見えるようになったのは 綺麗だと思えなくなったのは その年から私の視力は劇的に低下し、裸眼で小さな星は見えなくなった。 見上げてもお母さんを感じられなくなった。 そんな時だった。 小学校で家族についての作文を書く宿題が出されたのは。 最初はお父さんについて書いた。 私のために毎日働いてくれたり、遊んでくれるお父さんも大好きだったからだ。 だけど何故か納得出来なかった。 『あなたが書きたい作文はこんなのじゃないでしょ?』 誰かが語りかけているような気がした。 その日、久しぶりに星を見上げた。 「ねぇ、お母さん、聞こえる?」 私の目では、ほとんど星が見えなかった。 「聞こえてる?」 でもお母さんは聞いてくれている気がした。 「お母さんは、お星様だよね?」 『もう、大丈夫ね』 大丈夫じゃないよ 叫びたくなった。 その日私は、お母さんが亡くなった日よりも、もっと大声で取り乱して泣きじゃくった。 「 私には、お母さんが居ません。 お母さんは、お星様になったと言っていました。 昔はお星様になったお母さんとよくお話ししていました。 けれど、私は最近思います。 お母さんはお星様じゃなかったのかもしれません。 私を安心させてくれていたんだと思います。 目も悪くなってお星様はもう見えません。 でも、お星様じゃなくってもお母さんはきっと私の事を思ってくれています。 これからもずっと大好きだよお母さん。」 この作文を見せた時、お父さんは私を抱きしめてくれた。 その日の夜はお父さんと二人で星を見て、それから私の作文をお仏壇の上に乗せた。

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見えなくなったお星様

叫び

『助けて』っていつも誰かが叫んでいる声が聞こえる。 私にだけが聞こえる声。 私にしか聞こえない声。 あまりにも悲痛で聞いているだけで悲しくなるような、そんな叫び。 声の主を、助けたいとは思っている。 けれど誰なのか分からない。 知らないふり、分からないふり。 出来ないって決めつけて、毎日叫びを無視をしていた。 この声の主が誰だったのか気づいた時にはもう、私は病院の中だった。 ストレスが溜まり溜まった結果だったらしい。 ごめんねって、心の中でたくさん謝った。 無理をさせてたと、今になってようやく気づいた。 大事になる前に、誰かに心配をかけてしまう前に。 この声の子が…心の中の私が、辛くなる前に。 もっと早く助けてあげたかったな 『ごめんね』

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叫び