一ヶ月と1日後

一ヶ月と1日後
サナは焦っていた。 どこを探してもフォルトが見つからないからだ。 ニーナのためだと思っても、闇雲に探し回って早3日。 大きくて綺麗な街だとはしゃいでいたのも最初の1日だけである。 今となってはこの大きさが恨めしい。 「はぁ…」 思わずため息を吐いた時 「おねーちゃんどーしたの?」 まだ幼い声が聞こえて前を向くと、いつだったかオークに教われているところを助けた家族の子供である少女が、サナの顔を覗き込んできた。 ニーナの治癒が良いからか血だらけだった時とは程遠く、元気な姿を見てサナは胸を撫で下ろした。
実々
実々
はじめまして!実々(みみ)です。 ファンタジーも恋愛もどんなジャンルも大好きな中学生です。 小説書くの初心者なので暖かく見守ってください。