病葉
346 件の小説病葉
SF、ファンタジー、ミステリー、コメディが好きで、本、映画、ドラマ、どれをとっても鑑賞範囲が狭くて 自分好みな話を好き勝手に書いてます でも、読んでくれたらとても嬉しい 水瓶座 宜しくお願い致します
クラクション Part 2
前書きです サムネは滝夜叉姫 平将門の娘で妖術を使う 父の無念を晴らそうと、妖魔を集めて挙兵するも、残念無念で討ち取られます 夢枕獏の小説の題材にもなったそうですけど、覚えてなくて、今度探してみるつもり < 1 > この前ねえ、三叉路の道で私が青信号で直進してたら、右から右折車が出て来てねえ、ぶつかりかけましたですよ クラクションを鳴らさねば…… しかし鳴らし方に自信がない…… 悩んでる暇はない…… と、ブレーキを力の限りに踏みましたが…… まあ、ぶつからなかったからいいのですけど、近頃変なのが多いから、やはりクラクションの鳴らし方は学んでおかねば、と考えましたですよ しかし、その後で ひょっとしてあたしの方が赤だったのでは? の疑問を感じてしまって、目的地の駐車場でドライブレコーダーを、どうやったら見れるのだろうと、悩みつつ、試行錯誤しつつも確認したら、やはり私が青で向こうが赤だった うーむ、青だと言って安心して走ってられないなあ、と思った次第でありました < 2 > 別の日でしたが、切手を貼ってハガキを出そうと、郵便局に行きましたですよ 切手を買って、ハガキに貼ろうと思って、見渡したら、スポンジ🧽のある机の処で叔父さんがせっせと何か書いてて動いてくれない 切手は裏を舌で舐めて張り付けるものであるけれど、私は切手の裏を舐める趣味は無いのでスポンジを求めおりますのに、叔父さんはどいてくれない 戸惑っておりますと、局員のお姉さんが こちらで貼りませう、と 切手とハガキを渡したら…… これが、なんと吃驚‼️ 舐めもせず、スポンジにも浸さず、切手をシールから剥がしてそのままハガキに貼り付けてました うーむ🤔 切手の裏は舐めんでいいのか? 裏に毒を塗って毒殺するという手法はもう古いのか? 裏側に着いた唾液からDNAを調べて犯人を特定するのはもう無理なのか? なんて色々考えてしまいましたですよ それ以上に局員の彼女の前で恥かいたなあ、と詠嘆の心でもありました うーむ🤔 普通、ハガキに切手なんて貼らないもんね 年賀状でもなんでも、初めから運賃込みのを買うからね 封書は、局員のお姉さんに渡したらハンコペタンで終わるしなあ 切手なんか貼らないもん、知らなくて当然であるよう と思った次第でありました しかし、最近、とみに時代とずれて来てるなあ、と痛切に感じる私です あとがきです 本棚にあった 「滝夜叉姫」の上下巻 読んだはずだけど、ほぼ忘れてる感じかな 明日から読み直さめ
クラクション
今日、交差点に止まっている前の車が信号が変わっても発進しなかった しばし待ったが、進む気配がない 仕方ないからクラクションを鳴らそうとして、はたと困った 分からない クラクションてどうやって鳴らすんだっけ? そういやここ十年ほど鳴らしたことがなかったなと思ふ 今の車になってから一度も鳴らしてない 前の車でも、多分、鳴らしてないと思う どうする? 確か、ハンドルの内側を叩くんだっけ? 軽く叩いてみるが、動かない 違う? 力の入れ方が足りない? 騒音だから、環境重視の今の車にはそもそも着いてないとか? まさかね⁉️ 悩んでいる間に前の車が発進してしまった うーむ🤔 クラクションの鳴らし方くらいは覚えなくてはいけないな 今度、人気のない処で練習してみようと決心したのでありました あとがきです サムネは蝦蟇の背に乗った児雷也 浮世絵の模写です 三すくみの蝦蟇 蛇とナメクジもいます 児雷也はナメクジおばさんと結婚して、二人で宿敵大蛇丸を倒します 多勢に無勢で卑怯ではないか、と思われる向きもあるかも知れませぬが、だったらゴレンジャーとかはどうなるんだ? ていうのもありますから気にしないでおきませう
なんにょきょうがく
灯油買いに行ったら驚愕の二千七百円だった 善男善女、皆吃驚 これがホントの男女驚愕 あとがきです 最近壊れてる、わたし
プルーストの肖像
少し時間を掛けて真剣に描いてみましたが、 苦心の作の割には余りにてな無いなあ、と詠嘆 マルセル・プルースト(1871年7月10日 - 1922年11月18日)は、フランスの小説家。畢生の大作『失われた時を求めて』は後世の作家に強い影響を与え、ジェイムズ・ジョイス、フランツ・カフカと並び称される20世紀西欧文学を代表する世界的な作家として位置づけられている ー ウィキペディアより 高校の頃に「スワン家の方へ」を読んで、その中での主人公が紅茶に浸したマドレーヌの香りと味から幼少期の記憶が鮮明に蘇る場面が印象的で、母様に「マドレーヌ買って来てきてえな」と頼んでました 勿論、そこがあの長大な物語の1番のツボだとは予め知ってはおりましたが…… 記憶って不思議 良い思い出は軽く 嫌な思い出は重くて 摺鉢に放り込んで、すりこぎで押し潰すと 思い出の様々な断片が溜まって 浮いた良い思い出だけを楽しもうとするのに 時に嫌な断片が浮き上がって来て 心に引っ掛かる 馬鹿野郎と喚きたくなる
ロジャー・フライによるヴァージニア・ウルフの肖像画の雑な模写
ヴァージニア・ウルフってこんな顔してたのね、とか思わずに原画を見てくださいませ ウィキペディアのヴァージニア・ウルフか、ロジャー・フライを見れば出てます 偉大なる作家だそうですが、読んだこと無いです
創造神と破壊神
「出会いと別れ 誕生と死 善良な人々 愛と平和 完璧な秩序 …………… もう飽きた 終わりにしよう」 神はそう言ってスウィッチに手を伸ばした 「待って!」 女神が口を挟んだ 「世界を丸ごと消してしまおうだなんて……… することがなくなって退屈だからって…… なにも全て終わらさなくても あたしが破壊と混乱を撒き散らしてくるから あなたはそこに創造と秩序をもたらせばいい 無から創るよりその方が楽しいわよ」 神は暫し考えた 「混乱と無秩序の世に愛と秩序をもたらすのか 楽しそうではあるな そうしよう」 話がまとまって、破壊神シヴァは出て行った…… 「悪を憎み、無秩序は許さんとか言って、なんやかややって、世に愛と平和と秩序を定着させると、自分の仕事は終わった、退屈だ、とか言って世界を消してしまおうとするんだもの 世界が続いているのは、あたしが破壊と無秩序をもたらしているから あたしのおかげなんだわ 世界は創造神なんかより破壊神であるあたしを信仰しなきゃいけないのに…… …… 不条理なんだわ」 ブツクサ言いながら あとがきです サムネは仏女優のミレーヌ・ドモンジョの殆ど似てない肖像画です ヤッーターマンのドモンジョの由来になった人です
餅は餅屋
酒代はこちらで持つから、餅代はそちらで持ってくれよ」 そう言うと、万事にケチな今田君は不満げだった 「なんでだよ」と怒る 「怒るなよ、」と気の弱い私 「餅は持ちや……て言ってるだけやんか」 あとがきです 駄洒落小咄ですが今弍な 正月のお屠蘇気分では仕方なかんべか サムネはシルビー・バルタンを描いたのだけどちっとも似てないんね 人の顔を描くといつもなんとなく同じような顔になる これが癖というものかは
東方見聞録 補遺
シルクロードを旅してみた 遠かった 疲れた くたびれた 二度と行かね ー マルコポーロ あとがきです 年末の大掃除をしていて遂に悟った 整理整頓とは単に物を移動することである
終わり
よいお年をお迎えくださいませ < 一年 > 彼女と出会い、別れた なにがあったのだろう なにがなかったのだろう わからない あなたの世界がもう終わるのだと彼女に納得させるのは難しかった あとがきです 年の女神様のお話です
宇宙航路パズル
ぼくらは宇宙船油公林間(アブラハムリンカン)号に乗って、修学旅行に出発した 目的地はコーヤ星である そこでタタール人に「呪詛から身を守る方法」を学ぶ予定だった。 コーヤ星までの距離は三千二百光年である 普通に行くと十二万年ほどかかるので、空間の接点を六箇所ほど経由して、二日で行く予定だった その原理は難しい ぼくらは陰陽師学の生徒で、宇宙物理学には詳しくないので上手く説明できないが、簡単に言うと、宇宙空間とはクシャクシャに丸められた紙のようなものであるらしい クシャクシャの紙の接点から接点に移っていけば、どんなに距離があろうとも、一瞬で行ける ただ、行きたい場所にたどり着くためには、接点から接点へと、何度か移動する必要があるのだ 適切な接点を見つけるのは非常に難しい 難解極まるパズルのようなものである その為に、SSNS(スペースシップナビゲーションシステム)があって、目的地を設定すると、自動運行システムとともにぼくらを目的地まで運んでくれる しかし、今回は、天の川で鵜飼をするというので、天の川接点が混みそうだと、迂回することになった 為に、六回の接点通過が九回に増える 時間的には3時間ほど多くかかるだけで、問題はない・・・はずだった 七つ目の接点を通過した時だった SSNSがピーと鳴って停止した スイッチを入れ直したり、再起動してみたりするけど、直らない 「嘘! 百年間故障なしって保障付きの機械よ」 と未来先生が叫んだ 「百年間無故障の船だから安心してお乗り下さいって、船の紹介に有ったわね」 と加子が言った 「要するに、寿命か」 と鮫田が呟いた 鰐が首を振る 「いや、呪いだと思う。その証拠にキタローレーダーが赤い」 キタローレーダーとは呪に交われば赤くなるという異溶海の土を使って作られた呪詛探知機である まあ、探知機といっても、瓶の中に半分ほどその土を入れてあるだけだが 「とにかく、機械を修理しなくっちゃ」 と未来先生が言う 「蘇我乃君がこういうの得意だよね」 加子が答える 「蘇我乃いるか?」 鰐が叫んだ 「大声出すなよ。いるに決まってるだろ、狭い宇宙船内だ」 と蘇我乃が言って、機械の前に座った 「でも、直らなかったら? 宇宙のさすらい人になってしまうのね。一生宇宙を彷徨うのね」 清和が泣きだした こういう時に泣かれると鬱陶しい 「中臣かまったりいな」 と鰐が言う 「大丈夫だよ、一生彷徨っていられる程食料がないからね」 と訳のわからないことを言って、中臣が慰めはじめた 「宇宙航路は一種のパズルだというわね、誰かパズルの得意な人?」 未来先生が手を上げると、数志が答えて手を上げた 「宇宙航路パズルてのは、実際にあって、売ってるんです。解いたことがあるけど、現実のは難しいだろうなあ」 と言いながらテーブルの前に座った 「誰か、ファーストフード、持ってない?」 ファーストフードというのは人間の脳の働きを一・五倍早くしてくれるという被り物のことである 「おれ持ってるよ」と幕戸が部屋から取ってきて渡す 「紙ないか?」 「紙は死んだの。コンピュータの時代だもの」 と、新知恵が答えた 「紙の籠ならあるけど」 と実子 「神の加護があれば安心ね」 清和が呟く 「スケッチブックじゃダメ? 紙じゃないけど」 加子が広げて見せる 薄くて畳めるタブレットである 「それでいいよ。仕方ない」 受け取って、数志がゴチャゴチャとなにか書き始める 半日ほど経ったが、なんの進展もない 「間違った方向に進んでいる気がするな」 鮫田が呟いた、低い声でぼそっと話すので、その声は加子にしか届かなかった 「宇宙船が?」 「ぼくらの専門は陰陽師学だろ。ナビが壊れたのは呪の所為みたいだ。なら、その呪詛を解消する方向に進まなきゃ。蘇我乃にナビが直せるとは思えないし、数志に宇宙航路パズルが解けるとも思えない」 なるほど、と加子は思い、鰐にその趣旨を伝えた 鰐は、陰陽師としては全然だが、リーダーとしてのカリスマがある 全員でもって呪詛の解析にあたることになった 皆いきいきしはじめた コンピューターとか、パズルとかは苦手な連中なのだ 物理より仏理なのである 再び数時間後、呪詛の解析が終わった それほど複雑なものではなかった 「どうする? 呪詛を無効にするだけにするか、意呪返しをするか」 「そりゃ、なんか仕返しはしたいわよね」 清和が答えた。悲観がきつかった分だけ、恨みも深いという訳だ 「じゃあ」と鰐 「向こうさんの周りのコンピュータを全部止めてやろう」 全員でもって、強力かつ多少複雑な呪を送ると、キタローレーダーの色が元の土の色に戻り、ナビを再起動すると、ナビの機能が戻った 「さて」と未来先生が言う 「一日遅れなるけど、コーヤ星に向かいましよう」 コーヤ星の宇宙港に着地すると案内人が迎えにきた 「早かったですねえ、さすがです。しかし、先生方がまだ戻っていません。そろそろ帰ってくる頃だと思うんですけどねえ」 と案内人が頭を掻きながら言う 「どういうことでしょう? 遅刻したと思っていましたが」 未来先生が答えると、案内人が笑った 「いや、実はですね、こちらに来る生徒さんには、SSNSを故障させる呪詛を送って、実力をテストするんです。一日遅れで来られたのは素晴らしい。普通は四、五日かかるし、中には到着しなかった生徒さんもいらっしゃるくらいです」 「その到着しなかった生徒はどうなりました?」 と鰐が口をはさむ 「さあ、多分いまだに宇宙を彷徨っているんじゃないでしょうか」 「そんな・・・」 「それはさておき」と案内人がまた頭を掻きながら「先生方は天の川の鵜飼を見に行って、今朝には帰ってるはずが、まだなんですよ。連絡もつかないし、どうなっているんですかね」 「うわっ」と鮫田が呟く その呟きを鰐が翻訳する 「えーと、そのぼくらへの呪詛は先生方の宇宙船から発してます?」 「そうですが」 ……………… 「えーとですね、我々は呪詛を返してしまいましてね。最強力なのを。先生方はひょっとして宇宙を彷徨ってられるとか・・・ないとは思いますが」 「うわっ」 今度は案内人が叫んだ 「それは大変です。申し訳ないですが、皆さんはすぐにでもお帰りください。大変なことになる」 「どういうこと?」 「タタール人はとんでもなくプライドが高い連中で、生徒さんごときの呪詛に一瞬でもかかったと分かれば、千年は祟ります。だからバレないうちに逃げてください」 「マジかよ。そんな怖い処に修学旅行なんてありなんか。しゅわっち、とにかく逃げよう。タタール人の祟りはマジ恐ろしいと聞いてる」 鰐が言うと、今度は未来先生が笑って 「だから遥々ここまで来てるんだけどね。でも、そういうことなら、逃げましょう。皆さん、出発の用意を」 そう云う訳で、ぼくらは慌てて、コーヤ星を後にした どうやら間に合って逃げ切れたのだけれど、この事は、その後、いつ果てるともなく続いたタタル人と晴明陰陽師学校の呪術合戦の始まりになった