病葉

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病葉

SF、ファンタジー、ミステリー、コメディが好きで、本、映画、ドラマ、どれをとっても鑑賞範囲が狭くて 自分好みな話を好き勝手に書いてます でも、読んでくれたらとても嬉しい 水瓶座 宜しくお願い致します

英雄なのに

「世界を滅ぼしてやる」  と男は言った  だから彼は近くにあった包丁で男を刺した  男は死に、彼は逮捕された 「何故、殺した?」  尋問室の中で刑事にきかれると 「世界を滅ぼすと言ったから」  と真剣な顔で答えた  すると、刑事は部屋を出て、別の部屋で警視に伝えた 「鑑定留置が要るようです」  遠い会話が彼には聞こえていた  留置場に入れられると知って、首を傾げた 「自分は世界を救った英雄なのに、何故そんな処に入れられるんです?」 「男が世界を滅ぼしかけてから犯ればよかったんだけどね。それなら待遇も変わっていただろうさ」  刑事が皮肉っぽく言うと、彼は天を仰いだ 「いや、それでは遅すぎたんだ」  刑事は苦笑いを浮かべ、彼を見送った    あくる朝、彼は留置場から消えていた      あとがきです  書く事別にないのでありますが単に習慣であとがきします  サムネはミュンター  横長の絵を縦長にしました  もうちっとちゃんと描かねばとは思ふのですが、タブレットの画面が小さいのでね、と言い訳しときます  言い訳で済ませていいわけないですけどね  おまけ  加子と云う名の幼馴染がいました  好きだったのに、彼女は別の人と結婚すると言う 「遠井さんが好きなの。だから結婚するの」 「それだけは止めろ」  と言ったんですけどね  彼女は結婚して、  遠井加子の思い出になった  おまけのあとがき  なに書いてるんでせうね  いや、ふと駄洒落が浮かんだので、誰かに言いたかったと云うそれだなんけです      なんも知らぬあなたに昔の僕を見た  だから拗ねていないで早くお帰り

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英雄なのに

暗殺者のナイフ 出会い

 昨夜、愛し合って、熱い身体を抱いて寝たのに、朝起きると彼女は冷たくなっていた  胸にナイフが刺さっていた  何故? 誰が?  窓には内側から鍵が掛かっていて、扉にはチェーンまで掛かっている  密室殺人である  フェル博士は居ない  とすれば、警察はぼくを犯人と決めつけるに違いない  だって、ぼくしか居ないのだから……  仕方ない、百計逃げるにしかずと考えて、逃げ出す準備を始めた  夕食の食器を洗って棚に仕舞い、その辺を拭いて指紋を消す  一通り終わり、最後に彼女の横に立って 「悪いけど、帰るわ」  と言ったら、彼女は「ダメよ」と答えてよろよろと起き上がり、胸にナイフを刺したまま真っ青な顔でベッドに座った  怨霊化した?  慌てて弁明した 「俺じゃないぞ」 「わかってる」 「しかし戸締りは完璧で、ここには俺しか居ない  ナイフが勝手に飛んできて胸に刺さるはずもないし……」  言いかけるのを遮って、彼女が笑ったのが不気味だった 「あら、ホームズさんも言ってるわ、『不可能を消去して、最後に残ったものがどんなに信じられなくても、それが真実だ』って」 「ナイフが一人で飛んできて、君に刺さったと?」 「そう、厄介な奴」  馬鹿なと思うけど、目の前にナイフを胸に刺したまま喋っている女がいる  自走式のナイフぐらい何だというのだ? 「しかし………」  言いかけるの再び遮って 「付喪神って知ってる?  物って、百年とか長い歳を過ごしてる間に魂を持つようになるの  このナイフは戦国の頃にポルトガルから渡ってきて、それから何百年か経つうちに妖怪化してしまった、人を殺めたりするから、あたしが特別な鞘に入れて封印したのね、それであたしを恨んでる  神社に納めてあったのだけどこの間の地震で鞘が緩んだのかなあ、抜け出して、あたしが寝てる隙に刺したんだわ」 「なるほど」  とぼくは深く首肯いて、ドアの方に顔を向けた 「わかったけど、ぼくに出来ることは何もなさそうだから、もう帰ってもいいかな?」  しかし彼女は首を振った 「ナイフで刺された恋人を置いて帰ろうというの?」 「そうか」  少し考えて 「救急車か、葬儀屋か、どっちを呼べば?」 「どっちも呼ばなくていい、兎に角、ナイフ抜かなくっちゃ」 「うん?」  ナイフを掴んで足踏ん張って、大根を引き抜くイメージでシャドーをやってみたが、ダメだと言う  ナイフはもっと深く刺さろうと押しているのを内力で止めているのだそうで、引っこ抜くとまた勢いよく差し込んでくるだろうというのだ 「じゃあ、どーすんだ」 「緑池公園に神様がいるから、その方に抜いて貰う」  緑池公園とは車で半時間ほど行った処にある公園なのだが、そんな処に神様がいるのか?  まあ、日本の場合、方々にお社があるわけで、其処に一々神様がいても不思議ではないのだが……、なんにせよ、胸にナイフを立てた体温のない女が普通に喋っているのだから、この世に有り得ない事など一つもないと云う気にもなる  そもそもの間違いはなんでこんなのを恋人にしてしまったのかだが、こんな美女に言い寄られて拒めるぼくではなかったのだ  彼女を車に乗せ、公園まで走った  奥まった辺り、池のそばに古びた小さなお社があり、前に小さな賽銭箱があった 「十円放り込んで」  投げると、放物線を描いて賽銭箱に入った  チャリン、チャリン、と綺麗な音がして、社の背後からこの世のものとは思えぬほどに美しく不気味な女が現れた  何匹もの蝮を腕輪のように手首に巻いている  思わず一歩下がった 「なに?」  蝮女が面倒くさそうにきいた 「見ればわかるでしょう」  彼女が面倒くさそうに答えた 「抜いて欲しいわけね」  蝮女が手をのばしナイフの柄を握ると、蝮が彼女の血に染まった柔肌に噛みついた 「わっ」  思わずぼくは叫んだ 「大丈夫、死人に毒は効かない、付喪神は毒を嫌うけど」  そうなのか?  死んでるのか?  体温ないものなあ、歩いてるし、喋ってるけど……  俺、なんでこんな処にいるんだろう?  素朴な疑問が湧いた  蝮女がナイフを力任せに引き抜くと、はずみで手を離れ、地面には落ちずに一瞬空中で止まると、ぼくの心臓目掛けてまっしぐらに飛んできた  人生が悪夢だとは知ってはいたが、ここ迄とは!  あまりの事に驚いて、思わず真剣白刃取りをしてしまった  二人が驚いたようにこっちを見ている 「殺す気かぁ⁉︎」  蝮女が戸惑った様子で、 「手が滑ったのね、悪気は全然ない、でも…… あんた何者?」  彼女も言葉を濁らせる 「愛する人を殺そうなんて…… するわけない…… でも…… なに?…… その白刃取り? ……」  あんたらの方こそ何者か聞きたいくらいだったが 「夢に隻眼隻手の男が現れて、俺を柳生十兵衛の生まれ変わりと言ったんだ」 「隻眼隻手って、丹下左膳じゃん?」  蝮女が言った 「メッセンジャーなんじゃない? 片腕で白刃取りはできないから」  彼女が多少生気の戻ってきた顔で言った 「あんたらこそ何者なんだよ?」  問い返すと、蝮女が答えた 「あたしは蝮の化身、そっちは人魚の肉を食べた女」 「人魚の肉って、不老不死になるんだろう、死んでたじゃないか」 「死んでないわ。仮死状態になってただけ。ほら、体温も戻ってきてる」  ぼくの手をそっと握った  逃げたいのだが、両掌でナイフを掴んでるから逃げられない  握られた手は温かくて気持ち悪かった  蝮女がニヤリと笑って 「そのナイフ、離して大丈夫。あなたに敵意は無いみたい、其れ処か、懐いてるみたいよ」 「その懐いてるってのはなんなんだ?」 「武器だからねえ、強い主人を求めてるのね、真剣白刃取りで受け止められたから、あなたを卓越した武人と見て、家来に成りたがってる  ちょっと待ってね」  と近づいてきて、ぼくの手を握り、むにゃむにゃと唱えた 「これでもうあなたの部下になった、あなたの云うがままに動くわよ。最強の護身具と言っていい」  手を離すと、ナイフは刃先を向こうに、ぼくの反対側に向き直った 「鞘を作るから、それに入れて、身につけておけばいい」 「どう動かすんだ?」 「初めは話せばいい。その内に、思うだけで通じるようになるわ」  ナイフは宙に浮かんだままでいたが、暫くして蝮女が鞘を持って来て、ぼくの腰につけた 「鞘にはいれ」  ぼくが言うと、ナイフはすっと鞘に収まったのだった    あとがきです  サムネはマリアンネ・フォン・ヴェレフキンの超雑な模写です  暗い感じの絵だったんですけどねえ  まあ、気にせずに    運営さん、もうちっと絵を大きくしてよー  と言いたいけど、仕方ないか、諦めよう  諦観諦観、諦観詩

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暗殺者のナイフ 出会い

魔大戦

 <  魔大戦 序  >  美しい娘がいた  名をマナといった  山深い寒村に暮らしていた  多くの若者がいて、皆、村を出て行き、そして多くが帰って来た    マナもまた、一度村を出てみたいと言った  外の世界を見てみたいと  しかし、ダメと言われた 「なぜ?」 「お前が村を出ると世界が滅んでしまう」 「そんな馬鹿な」 「お前には印があるんだ」  ええ、とマナが言った  胸についた不思議な模様  クッキリあるのに、ハッキリ見えない 「この村は結界に包まれている。世界中の力が此処に集まってくるのだ。その全てをお前が吸い込んで溜め込んでいる  この村は力のダムだ  お前の溜め込んだ力が外に出ないように堰き止めている  もし、お前が村を出ればその力が奔流のように流れ出すだろう  世界は再び魔大戦の昔に戻るだろう  そして、滅び去るだろう」  そう? とマナは言った  でも、あたしは村を出たい  そして、世界を滅ぼしてやる  <  魔大戦 1  >  夜陰に紛れて、マナは村をでた。  誰にも知られず  誰にも気づかれず  僅かなお金と僅かな食料を持って。  行く当てはなかったが、南に大きな町があると聞いていたから、南をめざした。  深い森、深い闇を、目の前に黄色く光るものが二つ現れるまで。  大きな剣歯虎がいた。  あたしを食べようというの?  無理だわ。  あたしにとって死は贈り物だけど  でも世界が許さないと思う。  あたしは世界を滅ぼさなくてはならないから。  世界が灰の中から蘇られるように。  世界は不死鳥で、あたしは炎  燃やさなくては  燃え尽きるまで  世界が燃え尽きたら、あたしは死ぬ  それ以上は意味がないから。    剣歯虎🐅はひと声唸って、マナの前に跪いた。  まあ、あたしの家来になるというの?  じゃあ、ついておいで。  剣歯虎の肩に手をおいてマナは歩き続けた。  やがて朝の光が森の小道を照らす頃、マナと剣歯虎は道を外れて、小さな泉の傍で眠った。  目覚めると鴉がいた。  木々の枝という枝に折り重なるように、何千羽もの鴉がとまっている。  その中に、一羽、ティアラをした鴉がいて、マナをじっと見ていた。 「なんなの?」 「わたしは鴉の女王だ。  一千年余りの後に、昨日、強い力の流れを感じて不思議に思い、追ってきたら、あなたがいた」 「ええ、あたしが流れ出る力の源。力を湛えた海なの」  と、マナが答えた。 「あなたに渡したいものがある」  と数羽の鴉がバタバタと運んできて、マナの前に落としたのは美しい宝杖だった。 「前の破壊神が持っていたもので最強の武器だ」 「あら、あたしは破壊神?」  笑いながら拾うと、ルビーにサファイヤにダイヤモンドが散りばめられた短い杖だった。 「破壊神、殺戮者、色々言われるだろうけど、それがあなたの使命だから、挫けず、或いは挫けてもいいから、頑張ってね。  わたし達はいつもあなたの味方だから。  最後の日、埋葬の時には、あなたを濡羽色の羽の中に埋もれさせてあげる」 「ありがとう。なんの慰めにもなってないけど、なんとか頑張ってみるわ」 「それじゃ」  と、何千羽の鴉がバタバタとうるさく飛び立っていった。 「ばか鴉。なんだって言うのよね」  マナが剣歯虎に話しかけた。 「とにかく行きましょう。他に道はないもの」  <  魔大戦 終  >  魔風が吹き荒れている  人々は救いを求めて、巨大な神像や仏像を作ったけれど、それらの神像や仏像が動き出して、祈る人々を踏み潰した  大地を様々な魔物達が闊歩している。人々は魔法や武力で守られた砦や城の中で辛うじて生き残っているばかり、そんな時代だった  そんな大地を二人の男が馬に跨がり進んでいた  少し向こうに見える森を目指している 「あの森に魔女がいるのですね」  従者がきくと 「そうだ」  と主人が短く答えた  森に入ると、馬を降り、細い道に沿って歩く 「襲われたりしませんか」  従者が不安そうに言う 「そういうことはないと思うが・・・」 「保証はしかねる、と」 「そうだな」  しばらく行くと立て札があった 【武器はここに置いて下さい】 【魔法は使わない方が安全です】 「どうします?」 「武器を置いていこう。剣ばかりでなく、尖ったものは全てだ」 「柵も城壁もない。なのに魔物がいませんかね」 「魔女の森だからな、魔物は入れないのだろう」  やがて空き地に出た。中央に噴水があり、周りに花壇がある。小鳥が囀っている。ここには魔法的な生き物がいない  噴水の横に娘が座っていた。二十歳前くらいに見える美しい娘だ 「久しぶりね、アル」  とその娘が言った 「三十年ぶりかな、マナ」 「歳を取ったわね」 「君は変わらない」  アルが近づいて、マナの頬に口づけした  二人は思い出を語り合った  アルは平和で美しかった村のことを話し、マナは腐り果てて澱んでいた村のことを話した  同じ村の思い出・・・ 「一緒に帰らないか」とアルが言い 「火刑にされそう」とマナが笑った 「君は世界を滅ぼすと言って村を出た。もう十分じゃないか」 「世界を救おうと思って、あたしは村を出たけれど、救いきれなかった。あたしの所為じゃない。皆んなが馬鹿だから、あたしだけではどうにもならない」 「うん?」 「一人の少女の中に千年分の力を溜めておこうなんて無理なのよ。いつか溢れだす。あたしが壊れたら、この千二百年間に溜まった全ての力が一気に解放される。ダムが破れて、世界は力の洪水の中で溺れてしまったでしょう。だからあたしは村を出て、少しづつ力を流れさせた。三十年、一万日、それでも世界には多すぎたみたい」 「そうなのか」 「そうなのよ」 「言ってくれればよかったのに」 「無駄だわ。千数百年ごとに魔大戦が起こる。人々は懲りて力を封じ込めようとする。印を持つ少女達に力を封じ込める。でも、やがて、自分が壊れると知って、少女は逃げ出す。また魔大戦が起こる。その繰り返し。どうにもならない」 「変えられると思うが」  アルが言うと、マナは首をふった 「無理だと思う。もう何年かすれば私の力が尽きて、あたしは消える。すると、次の少女が現れるわ」 「そもそも力を溜めなければいいのか?」 「それも難しいみたいね。力には多すぎる時期と少なすぎる時期があるから、多すぎる時期に小規模な魔戦が起こってしまう。だから、このシステムができたのね。そして、結局の処、魔大戦が起こってしまう。どうしようもないのよ、多分。千年の平和か、何十年毎の戦争か、その選択になるのね」 「この荒廃した魔物だらけの世界がもうじきに平和になる。戦いのない時代が千年続く、誰が千年先のことなんか考えるものかって?  そうだな。そうなりそうだな」  アルは上を向いて空を見た  美しく青い空が広がっている  他の地の濃く暗い雲が広がる空とは違っている 「ここの空は綺麗だ」 「暫くここに留まりませんか? あなたが懐かしい。村に家族がいるの?」 「いない。ずっと君を思っていた。昔のままの君に会えるなんて夢みたいだ。それに比べておれは歳を取った」 「あの頃のあなたは頼りなかったし、子供過ぎたから、今の方がいいわよ」 「そう言ってくれると、嬉しいな」 「なら、決まりね」 「しかし、カロが退屈するかな」  と従者を指した 「ふふふ」と笑い「リナ」と呼ぶと大人の美しい女が現れた 「娘なの。ここには誰もいなくて、寂しがっていたから、丁度いいかも」  リナがマナの横に立った 「母親の方が若いなんて巫山戯てるけど、宜しくお願いします」 「こちらこそ」  とカロが満面の笑みを浮かべて言った  あとがきです 「魔大戦」の序と終  遠い昔に書いた物を再度の投稿です  前は一生懸命書いてたのね、と思う  今は適当に書いてる……  そんな事はあるのですが…… 🤭    サムネは変態で天才の画家、エゴン・シーレを見て描きました  変態で天才とはYouTubeにあった紹介です

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魔大戦

賽銭

 先日、法事があってお寺に出掛けましたな  そこで、人が少なかったので、二メートルくらい手前から賽銭箱に小銭を放り投げたら  姉に 「投げたらあかん」  と言われた 「えっ、お賽銭って、投げるもんでしょ?」  と言ったら、言下に「ちがう」と  賽銭は投げるものだと思っていたので、姉の勘違いを正すべく、帰宅後ネットで調べましたなあ  すると「賽銭は感謝の心を持って、そっと入れるものです」とあった 「うそ!」と思い侍りましたが、神社の公式ホームページにもそう書いてある    日本の神様は穢れを嫌うから、不浄のものであるお金を投げ捨て穢れを払ってお参りするのだとそう思っていた  まず、お水で手を洗い、唇を軽く拭いて身の汚れをとる  それで身体の穢れは取れたけど、心には強欲や妬みなどの穢れが残っているから、10円玉にそういったものを乗せて投げ捨てる事で、心の穢れを祓って、神様にお参りできるのだと思っていたのに ……  家内安全、無病息災の御礼と感謝で十円は少な過ぎない?  気は心とはいうけどねえ  それに神様はお金なんか要らんだろうとも思うし ……  しかしながら ……  お賽銭はお米やお魚なんかをお供えしたのが起源で、散米(さんまい)やおひねりなどになり、それが貨幣経済の発展とともに、現在のスタイルへと変化して銭を入れるようになったと  確かにねえ、そう言われると、そうなのかなあ、とも思うけれど ……  どっちかねえ?  ネットには、お金を捨てる事で穢れを祓う、というのも古くはあったとも書いてあるしねえ  私的には、妬みや私欲をお金と一緒に捨てるんだあ、の方を取りたいけどね  難しい問題ではある  だからまあ、10円玉を遠くからではなく、賽銭箱の手前から手首で軽く放り上げる感じで行こうかな、と思っております  それなら人に馬鹿にされることもなかろうかと ……  あとがきです  絵はマリアンネ・フォン・ヴェレフキンの例によって下手な模写です

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賽銭

また会えるかも

 どんな死に方がいいか、とそんな話になって 「朝起きたら死んでた、と云うのがいいな」  と彼が答えるから 「馬鹿ね、死んだら朝起きられないでしょう」  と笑ったものだったが ……  ある朝、彼が夢枕に立って、部屋に来て欲しい、と言った  半信半疑で部屋を訪ねると、彼が横たわっているベッドの枕元に彼が座っていた  横になってる彼と座っている彼を見比べながら、あたしが茫然としていると 「前に笑われたけど、朝、起きたら死んでたんだ」 「えっ、ええ?」 「望み通りの死に方だったが ……」 「ちょっと早すぎない?」 「同感だけど、仕方ないかな」 「これからどうなるの?」  彼と別れるのは悲しいけれど、映画のゴーストみたいに居座られるのも迷惑だ 「うん、あの世に旅立つよ」 「もう会えないのね、寂しくなるわ」 「いや、また会えるかも…… だな」 「そうね、天国で」  そう言うと、彼はニッと笑って、流れる霧のように消えていった  何年か後、あたしは結婚をして、子供も出来た  子供の顔が彼に似ていた  その子がニッと笑うたび、落っことしそうになって、困ってる  あとがきです  サムネはミュンターの自画像  あまり似てないのはいつもの通りです  

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また会えるかも

炊飯奮闘記

 昔に貰った五合炊きの炊飯器で、自分用に一合のご飯を炊いていたら 「それでは美味しいご飯が炊けない」  と知り合いに言われたので、半合から一合半炊きの炊飯器を五千円程も出して買ったのである  しかし、巧く炊けなかった 「五合炊きで一合炊いてた方が美味かった、五千円では無理か、三合炊きを二万ほど出して買ってみるか」  そう、友人にぼやいたら、 「ガスはあるか」と聞かれた 「うむ、だが、なぜだ? 有って当然だろう」 「オール電化もあるからね」 「なるへそ、確かに」 「ならば、ハリオの炊飯釜を買うべし」 「なんだ、それは?」 「お釜だよ、昔ながらのを現代風に簡単にしてる  ガスに火を点ける、炊き上がるとピーッと笛が鳴って知らせてくれるから、火を止める  十分ほど待てば美味しいご飯が食べられると云う訳だ  電気炊飯器とは段違いらしい  値段は六千円弱である」 「らしいって、オタクは違うん?」 「うちは普通の電気炊飯器、弟がそれで一合炊いてるんだってさ  美味しいんだとさ」  成程と……  早速買い求めました  そして炊いてみる  コンロの上に乗せ、中火で点けて、笛を待つ……  じっと待つ……  三十分待っても鳴らない  調べると10分から15分で炊けるとある  笛が鳴らない理由として、火が弱過ぎるとか、笛が付いてないとか……    待て、笛が付いてなかったら鳴らないって、そりゃなんだ  と調べてみたら、確かに笛らしき穴がない  なんなんだ?  まあいいか、蓋がガラスで中が見えるようになっているから、沸いてきたら、暫し待って火を止めろとあるから、見張っておれば良いだけだろう    それでやってみました  確かに、まあ見張ってなきゃいけないのは面倒だが、電気で炊いたより美味しく炊けるようである  それに電気で一時間弱炊くより、ガスで十数分炊く方が経済的だろう、多分  そう云う訳でガスを止めるタイミングを模索しつつ炊飯釜で日々ご飯を炊いてる私である  確かに美味しい気がするから、暇な方や美味しいご飯を食べてみたい方はお試し下さいませ  あとがきです  サムネは 梶田半古の適当な模写であります  

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散る桜の下、墓の上で

 桜の花びらが舞い落ちて墓場に降り注ぐ  俺は墓の上に座って、失敗に終わった人生を振り返っていた  次は今のままの自分が良いか、別の自分が良いか、と閻魔さまに聞かれたけど  同じ自分に生まれ変っても、又失敗するだけだろうな、と思うけど  別の自分だから巧く行く保証もないわけで  今の自分が嫌なわけでもないしなあ  同じ自分を生まれ変わる毎に繰り返しておれば段々と自分である事が上達したりするんだろうか?  前世はどうだったのだろう?  自分だったのだろうか?  別人だったのだろうか?  わからない  記憶がない  どうしよう  墓の上に座って、失敗に終わった人生を悔やみつつ、来世に悩む俺だった  桜の花びらが俺を通り抜けて俺の墓の上に降り積もっていった  あとがきです  サムネは前回と同じで、日本画のニ  前が酷かったので描き直し  その三も描くべきかもですが、飽きるかもです  

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散る桜の下、墓の上で

再度の挑戦

 まえがきです  絵は日本画の巨匠のものなんですが、模写と云うには余りにも似てないので、その内に又巧く描けた時に言います🤭  昭和の日であります  昭和天皇の誕生日  逝く春や 昭和は遠く なりにけり       * 元歌ありです  そう思っていたら、出光のタンカーがホルムズ海峡を通過したとか  昭和の日に出光タンカーって処が、昭和二八年の「日章丸事件」と関連してて興味深い感じです  昭和はまだ遠くなかったのかな?  学生の頃から、光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」という小説がお気に入りでありました  萩尾望都の漫画にもなってます  滅びゆく世界の中で、世界を救おうと虚しく戦い続ける阿修羅王とシッタータとオリオナエ、弥勒の救いもイエスの天国もすべて嘘っぱちであり、阿修羅の如くに悪神とされてるものの方が救いへの戦士であったが、皆滅ぼされてしまった……  仏教的世界観のSFといった感じかなあ  そんな話で、ちょっと理解不能なところもありますが、私的にはすごく影響を受けてます    < 再度の挑戦 >  世界の終わりを一度だけ見た  もう一度見たいとは思わなかった  そう言ったら  そんなん二度も見るもんじゃない  と言われた  なるほど  確かにそうだから  次は頑張る  と答えておいた  あとがきです  本文はおまけ程度に考えて下さいませな🙀

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再度の挑戦

花屋の店先で

 まえがきです  サムネは歌川国芳の浮世絵を見ながら描きました  模写と云うには似て無いし、参考にしましたは偉そうな感じがする  ちっとも上手くならなくて、その進歩がないあたりがわれながら奥床しい    < 花屋の店先で > 「花って癒されるわね」  老女が呟いた 「わしなんか、孫に嫌々されてる」  老人が答えた 「倍なのね」 「うん」 「可愛いの?」 「うん」 「愛してるの?」 「うん」  老人は微笑んだ 「愛されてるの?」 「うーん」  老人は唸った

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花屋の店先で

旅立ち

 前書きです  サムネは瀧夜叉姫の第二弾  しかし、妖女の雰囲気が出てないなあ  と、詠嘆  もっとも、陰陽師の瀧夜叉姫もイマイチ妖女っぽい感じじゃなかったですよね  題の割には、瀧夜叉姫より平将門の方がメインだったし  読んでて思ったんだけど、将門の首が話したり叫んだりしますよね  あれって非科学的な気がする  だって、声って肺で空気吸って、吐き出して、声帯を震わせて出すんですけど、首だけじゃ肺がないから、吸えないから、吐き出せない  声って、空気の振動だから、口から空気出さないといけない  でも肺が無いから、空気を震わせられない、空気が出てこない  うーむ🤔  どういう理論で、叫んどるんじゃ  と、二日ほどの間、寝る前に考えたが、理屈が、いや、科学的説明が浮かばなかった    オカルトに理屈を捏ねるな、の意見もありますが、オカルトも科学的に説明可能であろう、と考える私です  無論無論、科学なんて殆どが迷信の類いさ、とも思ってますがね  とは云うものの、骸骨はどうやって喋っとるんだ、そう聞かれても困るところではある  まあ、なんでも良いか  兎に角 ……  兎🐇にツノって何やらん?     *兎角(ウサギのツノ)」と「亀毛(カメの毛)」は、この世に存在しないもののたとえです。     *他の事柄はさておき、何はともあれ、いずれにせよ、という意味です。  だそうですが、やはり意味不明なこと ……  まあ良いか  兎に角、陰陽師シリーズ、刊行順の新しいものから古いものへとせっせと読んでます  「付喪神ノ巻」迄きました  もうちょっとかな  頑張って、最古まで行かねば  しかし、話を憶えてるのって、十にひとつだけくらいかなあ  もうちっと少ないかもです  <  旅立ち  >  彼に出来ることはもうなかった  自分に出来ることは何もない、だから ……  この街を出て行こう  そう言って、彼は夜明けに旅立った  死屍累々の街を後に ……  次の町を目指して ……  あとがきです  彼は死神で街の住民を殺し尽くしたのか?  彼は勇者で街を守ろうとして死神と戦って失敗したのか?  どっちなんだろうね?  てな話を書こうとして、百点中五点の出来でありました  何処がいけないのだろう?  能力の欠如だわ  車の中で昭和の歌を聴きながら走っております  歌詞カードがないのと運転しながらなのとでうろ覚えになる  この前鼻歌で  真っ赤なバラと白いパンティ🎶  て歌ってたら、違うと言われた    真っ赤なバラと白いパンジー🎶  が正しいそうな  大して変わらんじゃないか  と言い返したら、意味が全然違うだろ、と言われた  細かい事に五月蝿い奴ではあった    予告編です  宇宙の創成と終焉について ……  黒く透き通った球体が仏のたなごころ(掌)の上に浮いている  中に微かな灯りが見える 「それはなんです?」  菩薩が尋ねた 「宇宙である」  と仏が答えた 「えらく小さな宇宙ですね」 「いや、君の住む宇宙だ  中に居れば広大無辺だが、外から見ればほんの豆粒」 「握り潰せてしまえそうな ……」 「うん、握り潰せば点となり、終わる」 「えっ、終わらせるんですか?」 「未だ生きている宇宙を終わらせたりはしないが  無限空間の中では有限の物質は外へ外へと散ってゆき、やがて互いに離れ過ぎて形を造れなくなってしまう  因縁生起と云うのに、全ての因縁がもう無ないのだ  それが宇宙の死、終焉  それを私が握り潰して、点にして  その点を私が指先でピッと弾くと爆発、破裂して世界が再生する」 「ビックバン理論ですな」 「うむ、科学とは所詮宗教的なものなんだが  世界の存在そのものが宗教なのでもある」  こんな話を書こうとしつつ進まなくて  オチが浮かばないんですよね、最近  あとがきの二です  うーん、今のnoveleeでは運営さんに気に入ってもらっておすすめに乗っけてもらわないと読んでもらえない  読んで貰えないので、フォローも増えない  読んでくれる人がどんどん減っていきますねえ  でもしかし、運営さんに胡麻するようなのを書いても仕方ないし  まあ良いか  気にすまいぞえ

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