病葉
326 件の小説病葉
SF、ファンタジー、ミステリー、コメディが好きで、本、映画、ドラマ、どれをとっても鑑賞範囲が狭くて 自分好みな話を好き勝手に書いてます でも、読んでくれたらとても嬉しい 水瓶座 宜しくお願い致します
鍾馗様
鍾馗様にノートを貸したら設定が使い難いとか言って初期化再設定してしまった 「他人(ひと)のノートを初期化するとは…… あんた正気か?」 問うと 「われは鍾馗である」 と答えた あとがきです 初期化、と正気か、と鍾馗様、で作った駄洒落話し それだけです笑 どうも長いのを書く根気がなくて…… でもななんか書かなくては、と…… 書かない方が良いのかも? ……ですが
記憶
スナフキンってこんな丸顔でしたっけ? 記憶と違う………
ぼくだった
田舎にある我が家を取り壊すことになった 立ち会って欲しいというので、車に乗って、妻と出かけた 立派だったボロ屋がガラガラと崩れていくとそこに隠し部屋があって死体が横たわっていた 「わっ!」 と驚いてその死体をよく見ると、ぼくだった 世界が揺らいだ あとがきです 東野圭吾氏の「むかし僕が死んだ家」と云うのをにページほど読んでこんな話かなと思って書いてみました 違うだろうね😆
コインロッカー
百円で歌うロックンローラー あとがきです ノベリー内の宣伝てなんだ? と試す為に書きました けど、つまんなかった…… 😂
コインロッカー
開けると赤子の死骸があって、 お父さん、 とか言って取り憑かれてしまうんじゃあるまいか? そう思うと、とても開けられなくて 荷物を持つ手が固まる
鷽
< うそ > 鷽の囀り、鬱蒼と樹々繁げれる森の中、ピノキオが鞍馬の天狗に言った 「嘘つき!」 あとがきです いや、ピノキオ的考察では、鼻と長い天狗は嘘つきに思えるだろうな、とそれだけの話 (ポリポリ) 鼻が高い 天狗になるな は日本でも言うけどね もうちっとなんとかしたかったけど、何にも浮かばなかった 暑いしね🫠
馬鹿者たち
小野豆腐君が明日遥か天竺への一万里の旅に旅立つというので前夜に様子を見に行くと、四斗樽を前に右手に柄杓左手に大杯を持って呑んだくれていた その様子を見て思わず口づさむ 君の行く道は果てしなく遠い だのに何故なにを考えて 君は呑むのか、アテもないのに 豆腐はどんよりとした目を彷徨わせる 「アテはない、明日、万里の旅に出るから、置いてけないので全部食っちまった。その後で馬鹿な安麻呂が旅立ちの景気付けに呑めと、この四斗樽を送ってきたんだ。持っていけないし、置いてくわけにもいかない、呑むしかねえなと呑み始めたが、なかなか底が見えてこない。困り果ててる処へ君が来てくれた。天は吾を見捨てず、とにかく飲んでくれ」 私に大盃を差し出した 「うーん」 呻きつつ呑み始める しかし、四斗樽、この時代には未だないが、2リットルペットボトルで36本になる 今夜中に呑める訳がない そう知りながらも我らは呑み続けた そして酔い潰れ、倒れ込んで、気づけば、荷車に小野豆腐と並んで横たわっていた 「どうなってる?」 荷車を引く者押す者にきくと、彼らは笑った 「天竺まで行くんだろ? 次の宿場まで送ってくから、あとは勝手に行ってくれ」 「いや、おれは行かないんだが」 「細かい事を気にするんじゃない」 なるほど…… と、そういう訳で、私は豆腐と天竺へと旅立つ事になったのだった あとがきです サムネはホール・セリュジエの模写 絵がちっこくなって寂しいな まあ、下手な絵故、相応な気も致しますが
李白と白居易のお相撲
李白と白居易が相撲をとった 両者もつれるようにして土俵を割ったが僅かに李白の方が有利に見えた しかし、行司は白居易に軍配をあげた 「なぜだ?」 物言いをつけた審判がきいた 行司、答えて曰く 「いや、だって、白居易残った残った、って ……」 あとがきです サムネは李白のつもりです😛 お相撲を知らない人には、なんのこっちゃ、かな 気にしませぬ
くらがりで一首
先日、何年かぶりにくら寿司に行きました ガリが生姜じゃなくて大根だったのに吃驚😧 しょうがじゃねえのかしょうがねえな とブツクサ言って 次いでに和歌をひとつ詠んだ 大根を ガリと称する くらがりの 化けても所詮 大根役者
時のスペル
「時間旅行の呪文って、あったよな?」 俊介が憔悴しきった面持ちできいてきた 「あるが、でもなぜ?」 ぼくが問うと 「麻衣子が死んだんだ」と答えた 麻衣子は俊介の婚約者である…… いや、あった、と言うべきか 「昨日の夜、酔っ払い運転の車に轢き逃げされた、助けに行かねば…… 呪文を教えてくれ」 「いや、あれは碌でもない呪文だぞ。不都合な事が起こったから、時を戻して無かった事にしようなんて考えは間違ってる、失敗したら戻ってやり直せばいいなんて安易すぎるだろ」 彼は首を激しく振った 「起こった事が間違いなんだ、間違いは正さねばならないだろう 教えてくれ」 うーん、言って聞く俊介ではあるまい、教えるしかないだろうと書庫の奥にある時の呪文の冊子を持ってきて渡した 「使う気が無いから、調べた事がないんだ。自分で覚えてくれよ」 俊介は冊子を開いて唸った 「漢文じゃないか? 読めねえ」 「いや、万葉仮名らしいよ、ひと目では読めない様になってるけど、その気になればそう難しくないってね」 「なるほど」 俊介は冊子を持って机に座るとタブレットで万葉仮名を調べながら呪文を解析していった 数時間の後「よしっ」と叫んで立ち上がった 「理解したぞ、行って来る」 「何処へだ?」 「昨日へさ」 そう言って、ブツブツと低く呪文を唱えると、ぼくの目の前から消え去った どうなったものやら、気になりつつも、仕方なく酒など呑んで、さて寝るかと思っている処に俊介がふっと現れた 「やったぞ、酔っ払いの車をパンクさせてやった。あの馬鹿は運転できず、酔っ払っているから警察にも言えず、途方に暮れてやがった、ざまみろだ、未遂の殺人犯め。麻衣子は無事に家に帰ったし、万事OK」 嬉しげに叫んでいる 「しかし、帰ってきたのか?」 と、ぼくが呟く 「当たり前だろ? 麻衣子を救って無事帰還だ。万事めでたし」 「いや、ここでは麻衣子さんは死んでる。死んだと君から聞いたから、確かだ。死んだと言う認識は消えてない。大体、彼女が死んでなきゃ君が過去に行く理由がそもそもないから」 「しかし、おれは麻衣子を救ったぞ。だから、麻衣子は生きてる」 「うん、昨日の世界では…… だろ? しかし、今日の世界では死んでるんだ だから、君は帰ってきてはいけないんだ 昨日にとどまってなきゃ」 「しかし、昨日の世界にはもうひとりおれがいるぞ」 「彼は昨日の明日に昨日に旅立つだろ?」 「いや、おれが彼女を救ったから、もう一人のおれには旅立つ理由がもうない」 なるほど、とぼくも頷く 昨日には俊介二人に麻衣子一人、今日には俊介一人に麻衣子ゼロ 「もう一人の俊介を殺して、代わりに居座るとか?」 言ってみたが、俊介は首を振った 「自分は殺せないよ。それに、昨日のおれが幸せなら、今日のおれが不幸でもいいって気もする」 「昨日も今日も同じ君だからねえ、幸不幸の両極端だが」 「しかし、昨日はやがて今日になるから」 「昨日が今日になれば、今日は明日になるだろうさ。昨日は決して今日に追い付けない」 「アキレスと亀のように?」 「違うと思うけどね」 あとがきです サムネはガブリエレ・ミュンターの雑で下手な模写です 暑いですねえ 今年の夏は涼しくなるの予想していたのに大外れ 北半球が全体的に暑いらしい これは何かの予兆か 単に暑いだけか 知らないけど