安眠まくら

安眠まくら
 K博士より電話があって 「安眠まくらを発明したぞ」  と言う 「また、らしくないものを作ったんですね」 「とにかく寝に来てくれ」  そういう訳で研究所を訪ねると、部屋の真ん中に布団を敷いてあって、そこにありふれた感じの枕があった 「本気で寝てみてくれ」  本気で寝るには明る過ぎるし、様々な機械の音が煩いぞと思いつつ、横になり、枕に頭を乗せると、途端に暗く静かになった  えっ、と頭を起こすと元の明るく煩い室内である  驚いていると、博士が得意げに笑う
病葉
病葉
SF、ファンタジー、ミステリー、コメディが好きで、本、映画、ドラマ、どれをとっても鑑賞範囲が狭くて 自分好みな話を好き勝手に書いてます でも、読んでくれたらとても嬉しい 水瓶座 宜しくお願い致します