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38 件の小説
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小説さらに上達させたい! 短編かSS書いてます!

連続妖精失踪異変 湖の霧

⚠️こちらもバッドエンドです。苦手な方は読まない事を推奨します! また、リリーホワイト目線です。(最後は霊夢目線) 「あれ?湖の霧が濃い…。」 チルノちゃんと一緒に飛んでいた中、私は湖がいつもより霧が濃かったことに気付いた。 「あれー?アタイが前来た時は無かったのに…って、え?」 チルノちゃんが池を上から見た瞬間、固まった。 「どうしたのチルノちゃん?」 「大ちゃんが…溺れてる!」 チルノちゃんは湖に向かったが、その目を見て私はぎくっとした。 チルノちゃんの目は見開いていて、とても正気とは思えなかったからだ。 「待ってチルノちゃん!本当に大ちゃんが溺れてるの!?ねぇ!」 止めようと声をかけたが、チルノちゃんは真っ直ぐに湖に飛んでいく。 「待ってよ!大ちゃんはたしか博麗神社だよ!ねぇ!聞いてよ!止まって!!」 バシャンと、湖に飛び込む音が響いた。 「なんで…!」 その時、私にも見えた。 大ちゃんが。チルノちゃんが。背中が浮いた状態で。 その時、頭の中にチルノちゃんの声が聞こえた。 大ちゃんはそこにいるよ 覚えてないの? 大ちゃんはあの時に溺れちゃったんだよ 私達は待ってるよ 湖の底に さぁ、早く 「違う…!チルノちゃんの声じゃない!違う!違うんだ!」 頭の中に何度も響く。体が何度も湖に行こうとする。 「違う!違うもん!チルノちゃんじゃ…な…!」 湖に戻るんだ その時、私は湖の方を向いた。 「知ってるか霊夢、チルノとか大妖精、リリーホワイト、その他の妖精が忽然と姿を消す異変が起きてるらしいぜ?まだ見つかってないらしいし。」 博麗神社を掃除してると、魔理沙が飛んできてそんな情報を伝えた。 「…どこか行ってるだけじゃないの?」 「私もそうだと思ったけど、紫が本気で探してもいなかったらしいんだぜ…?」 「ええ…?……まあ、」 私は湖の方を見て、続きを言った。 「連れ去られてなければいいけど…。」 SCP-2316 校外学習 特別収容プロトコル: 如何なる状況でも財団職員がSCP-2316へ接近することは許可されません。 私は水中の死体に見覚えがありません

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連続妖精失踪異変 湖の霧

僕のじぃじは雨が嫌い

注意:戦争描写があります。 また、ほんの少し残酷な描写もあります。 「ああ、また雨か。」 僕が子供の頃、実家にいるときにじぃじは外を見てこう呟いた。 じぃじは雨が嫌いだ。 それで機嫌が悪くなったりはしない。でも、雨の時は絶対にじぃじは外に出ない。 買い物に行く時も、雨が降っていれば傘があっても外に出ようとしない。 家族はその事について特にどうとも思わなかった。 でも、僕は気になるところがある。 なんでじぃじは雨があんなに嫌いなのか。 そして、じぃじはなんで雨を見る時悲しそうな、寂しそうな顔をするのか。 お母さんに聞いてみたが、初めて知らないと言われた。 この時の僕は親はなんでも知ってると思ってたので、親の『知らない』発言は子供ながら衝撃的だった。 だが、子供はこういう時に機転が効く。親が知らないなら、いつもじぃじと一緒にいるばぁばなら、何か知ってるだろうと考えたのだ。 早速僕はばぁばに聞きに行った。 「それはねぇ、じぃじに聞いた方がいいと思うけどねぇ。」 ばぁばはゆったりとした口調で言った。 「ばぁばはしってるの?」 もし親のように知らないなら、聞く相手はじぃじ本人だけになる。 じぃじに聞くのが怖かったわけでは無かったが、少し失礼な気がしていたから、――まぁその事を誰かに聞くのも失礼だが――そう易々と聞きたくはなかった。 「知ってるよ。」 そういうとばぁばは思い出すように目を閉じた。 「…自分で調べてみる。」 当時の僕にとって、なにかを調べる所は一つだけだ。 図書館。少し大きな図書館では、大体のことなら書いてある。だが、もちろんじぃじが何故雨が嫌いなのかを調べるわけじゃない。雨にまつわる話について調べる。 じぃじに聞くのは、最終手段だった。 結果。全く分からなかった。 雨が不吉な話は幾つかあったが、どれも違うような気がした。風水とか言われても意味が分からなかった。第一、不吉な理由が全部じぃじに当てはまらない。雨が降っていたら傘があっても外に出ないような人だ。 その時、また冴えない頭が機転を効かせた。 図書館で調べても理由のヒントすら見つからないという事は、じぃじが雨を嫌いな理由は個人的な理由なのかもしれない。例えば僕の場合、犬が嫌いな理由は昔散々追っかけ回されたトラウマからだ。もしかしたら、じぃじも雨に関するトラウマで嫌いになってるのではないだろうか。 もしそうだとしたら、知る手段はじぃじに聞くしかなかった。 「雨が嫌いな理由?」 家に帰って恐る恐るじぃじに聞くと、じぃじは手に持っていた新聞紙を机に置いた。 「うん。ちょっと気になって。」 じぃじはうーんと唸った。 「でもなぁ、お前にはまだ早いかもしれんな。この話は。意味すら分からんかもしれんぞ。それでも聞くか?」 急な選択肢に、僕は動揺した。 でももうここまで来たんだ、今更止める気にはなれない。 「それでもいい。分かんなかったら未来の僕が分かってくれる。」 僕がそう言うと、じぃじはハハハと笑った。 「そうか。未来でも覚えててくれるのかぁ。なら話すとするか。ちゃんと聞けよ。」 じぃじが真剣な表情になったので、自分も真剣に聞く。 「あれはなぁ、まだじぃじが若い頃だった。まだ日本が勝てるはずのない国と戦っていた頃だった。 じぃじは兵隊として戦ったんだ。ほら、じぃじの身体傷多いだろ?…まぁ、じぃじにも当時友達はいたんだ。兵隊の中にも友達や顔見知りが沢山いた。その人たちと一緒に、戦いに行ったんだ。銃を持ってな。じぃじはまだその感触を覚えてるよ。…そして、その兵隊みんなで荒れた平原を全力で走った。 ありゃ人生で一番怖かったぞ。いつ死んでもおかしくなかったし、ついさっきまで横にいた人が倒れて動かなくなったりしたからな。その時に雨が降って、土砂降りになった。もちろん傘なんかないぞ。まぁ、雨に濡れるのはどうだってよかったけどな。そして、じぃじはなんとか生き残ったんだ。 でも、じぃじが生き残ったのは勝てかったから、隊長が戻れと命令したからだったんだ。ホッと胸を撫で下ろしてさっき死ぬ気で走った平原を戻ろうとした。 …でも、そこには友達だった奴や顔見知りが沢山倒れて、その体に雨が当たってたんだ。泣き叫びたかったし、抱き抱えて一緒に逃げたかったけど、そんな事許されなかったんだな。 だから、涙を流しながらただ走り抜けた。それが、雨が降っていた時だったんだ。 ……じぃじの雨が嫌いな理由は、そういう悲しい事を思い出すからだよ。まぁ、嫌いというか怖い、というのがしっくりくるな。」 じぃじは一通り話し終えると、僕の頭を撫でた。 「今はじぃじが話した事がただ怖い話に思えるだろう。仕方ないさ。でも、お前が大人になったら分かるさ。じぃじが伝えたかったことが。」 その時、お母さんが来た。 「もうお父さん!そんな怖い話しないの!息子が怖がったらどうするのよ!」 お母さんがじぃじにそう言うと、じぃじはハハハと笑った。 「たまにゃあこういう話もせにゃいかんってことだ。さて、雨止んだし買い物に行ってくる。」 じぃじはそう言って外に出かけた。 あれから十年後、僕はあの図書館で戦争の資料をパラパラと繰って調べていた。 じぃじが言っていた戦争についてや、その悲惨さを、じぃじが話してくれたあの日から調べた。 おかげで、平和の大切さ、そして、じぃじがなんで雨が怖いと感じていたのか、改めて分かったと思う。 そして、じぃじの墓に行くと、お供物と共に必ずこう言う事にしている。 「じぃじ、話してくれてありがとう。」 ※この話は一部フィクションです。登場人物と実際の人物などとは関係ありません。

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僕のじぃじは雨が嫌い

魔理沙はねこをみました よろしくおねがいします

注意⚠️ 魔理沙が主体の物語です。また、SCP-040-jpとのクロスオーバーです。 また、バッドエンドです。 「魔理沙さん知ってますか? 人里で有名な『井戸のある古屋』の話。」 私が人里を歩いていると、文がそんな情報を持ってきた。文は新聞記者だから、大体の情報はいち早く知るのがこいつとなる。 「『井戸のある古屋』が、なんで有名なんだ?」 私が聞くと文はまるで子供に怖い話をする大人のような顔になった。 「井戸の中に、『なにか』がいるんですよ。」 「はぁ?」 曖昧な情報に、私は拍子抜けた声を出した。 「ちょ、待ってくださいよ魔理沙さん〜!」 「私は子供の噂話を解決したいんじゃないんだぜ! まったく、異変の話かと思えば……。」 呆れて去ろうとしたが、次の言葉で歩みを止めた。 「まさしくその異変ですよ。数名被害者も出てます。」 この誘いを断ってもいいが、もし断れば文に面倒な噂を流し込まれる可能性がある。 それは、私のプライドにも関わっていた。 「……分かった。その場所を教えてくれ。」 私がそう言うと、文はニヤリと笑った。 「あそこですね。『井戸のある古屋』は。」 文が指差した先は、小さい橋で小川を渡った先にある、小さな古屋だった。相当古いのか、橋や古屋は苔やツタが生え、橋はギィギィ音をたてた。 「なぁ……マジでここか?」 あまりの気味の悪さに流石に入る事を躊躇う。 「なんですか魔理沙さん。びびっているんですか?」 文がからかい気味にそう言った。 「うるさい、別にびびってないぜ!」 私はそう言うと足早にドアの前まで行った。 ドアノブを回し、ドアを開ける。 ギィィィと古い音と共に、暗く埃っぽい一室があった。そして、真ん中に井戸がある。 「この井戸の中か。」 私はその中を覗き込んだ。 「なんだよ。なにもな…」 その時、私は堪らず叫び声を上げた。 「うわぁぁぁぁぁ!!!!」 もうプライドなんて関係無い。古屋を飛び出し、橋の前にいた文に縋りついた。 「え、なんですか魔理沙さん?そんなにヤバいのがあったんですか?」 「いる…いるんだよ…」 何故か言いたい事がうまく言えない。恐怖で呂律が回らない。 「何があったんですか?魔理沙さん。魔理沙さん!」 肩を掴んだ文の顔を見ながら、私は震えて言った。 「ねこが居た」 「霊夢さん知ってますか?人里で有名な、『井戸のある古屋』の話。」 ある日文がそんな情報を持ってきた。 ――ねこです よろしくおねがいします――

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魔理沙はねこをみました よろしくおねがいします

妹紅vs輝夜 バトル場面練習

「遅いわよ、妹紅。待ってあげてるのに…。」 輝夜の視線の先には竹籠を背負った妹紅がいた。 「うるせーよ。私はあんたと違って仕事してんだよ。お前もやったらどうだ?」 「聞いて呆れるわ。」 「それは…こっちのセリフだよ。」 空の竹籠を傍らに置き、妹紅は戦闘体制をとった。 「じゃあ…やるか。いつもの殺し合い。」 「ええ。」 輝夜は笑みを扇子で隠した。 妹紅はニヤリと笑うと、全身に炎を纏い一気に距離を詰め、輝夜に回し蹴りを食らわせた。 輝夜は勢いで吹き飛ばされたが、上手く着地するとスペルカードを発動した。 「スペルカード発動。『難題 龍の頸の玉 -五色の弾丸』」 同時に輝夜から無数の五色に光る弾幕が放たれ、妹紅に降り注いだ。 妹紅は舌打ちをすると加工した竹筒を投げた。 「火焔竹筒!!」 竹筒が弾幕に当たった瞬間、竹筒の火薬により大爆発を起こした。しかも、他の竹筒にも引火し連鎖爆発を引き起こしている。 (巨大な爆発を引き起こして弾幕を遮る…。でも、その爆発は視界も遮るでしょう?) 輝夜はまだスペルカードの弾幕を発動し切っていなかった。鋭く速い弾幕を放ち、妹紅に飛ぶ。 「チッ、クソが…」 左手から出血したまま、右手で火炎攻撃を放った。 「当たる訳がな…」 炎の中から妹紅が飛び出し、飛び蹴りを放った。 「火焔脚!」 攻撃を受けた輝夜は大きく吹き飛ばされた。また、あちこち火傷を負っている。 そのスキを、妹紅が見逃さなかった。 「スペルカード発動!『不死 火の鳥 -鳳翼天翔-』!」 炎を全身に纏い、まるで火の鳥のように輝夜に突っ込みパンチを放った。 「うぐっ…!」 輝夜は燃えたまま地面に叩きつけられた。 「ら、ラストワード発動!」 輝夜が上空に飛び上がり、妹紅を見下ろす形になった。 まるで輝く漫月のように。 「『蓬莱の樹海』!」 花弁のような弾幕がシュルシュルとまとまっていき、ある一つの形となった。 「龍…!」 まとまって龍の形となった弾幕は、まるで荒れた川のように流れ込んできた。 「…でもよ、私は諦めるって言葉を知らないんだよ…!」 妹紅は頭や腕、腹から血を飛び散らせながら輝夜の正面の方向に来た。 「ラストワード発動!!『フェニックス再誕』!!」 妹紅の背中からは紅い火焔の羽が生え、周りにいくつもの火球が浮いていた。 その妹紅の目は、炎に燃えるように紅い。 その瞬間、輝夜の視界から消えた。 「な、どこに…」 その時、人影が自分を包んだ。 「…!まさか!?」 輝夜が見上げると、月を背景に妹紅が飛んでいた。 妹紅の指示で、次々と火球が輝夜に飛ばされた。 「この程度、弾幕でどうにでもなるわ!」 輝夜は弾幕を無数に出したが、火球は弾幕を突き抜け、輝夜に命中した。 「…っ!」 妹紅が輝夜の一瞬のスキを見逃さず、羽を一度羽ばたかせると、一気に輝夜にぶつかった。 大爆発が起き、妹紅は地面に着地した。 輝夜は、まるで撃ち落とされたように地面に落ちた。 ちょうど、火を纏いながら。 「……今回は私の勝ちだな。」 辺りはまだいくつか燃えていて、大穴があいているところもあった。 (いってぇ…足で着地したからこれ折れたな…。) その時、ゆっくりと輝夜が立ち上がった。 リザレクションである程度は治っていたが、顔などの擦り傷や火傷はまだ治りきっていなかった。 「今日は私の調子が悪かっただけよ。次は私が勝つわ。」 「はいはい。負けたのが悔しいから負け惜しみ言ってるだけだろ?」 「違うわよ!」 妹紅は輝夜の負け惜しみ(?)を無視しながら、月を見上げた。 (今夜は月が綺麗だな…。) そう思いながら、妹紅は頭から流れた血を腕で拭い取った。

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妹紅vs輝夜 バトル場面練習

能力バトルロワイヤル 第三話

「なぁ、勉。確かこのゲームのポイントって、モンスターからもとれるよな。さっきから発見出来ないんだけど…。」 二人は人気がない街中をウロウロとしていた。 「んー。他のプレイヤーに先越されたのか…?」 「あ!あれ!」 拓也が指差した先には、ゾンビが数体群れていた。 ゾンビらは二人に気がつくと、よろよろと近づいてきた。 構えの体制をとった勉を、拓也が止めた。 「ちょっと俺にもやらせてくれ。」 拓也が天に腕を掲げると、まるでプログラムが段々と現実の物になるようにピストルが生み出された。 「すげぇ!」 「で。多分…」 拓也はピストルをゾンビに向けると、次々に発泡した。 さすが弓道部の人であって、全弾が命中し、ゾンビは全員その場に倒れた。 その時拓也のタカッチが喋り出した。 「藤上拓也!藤上拓也!ゾンビ5体討伐により5ポイント獲得!」 「やっぱりな。」 だが、勉はタカッチが示した順位表を見て険しい顔をしていた。 「お前、人が説明してるってのに…」 「これ、ポイントが上がれば上がるほど、狙われやすくなるな。」 勉が指差すと、確かに一番ポイントが高い人は一番上に表示されていて、探そうと思えばいつでも探し出せる。 「ってことは上に上がれば上がるほど他のプレイヤーとの戦闘も増えるってことか。弱ったな…。」 「ん?この人…」 プレイヤー表を見ていた勉が声を上げた。 「浅黄 那奈、順位は12位、所持ポイント数は31ポイントだな。名前からして女性か?この人。」 「…嫌な予感がする人だな。」 一方、街中で積み上がった車のスクラップの上に女性―浅黄那奈―が座っていた。 「まったく、誰もかれも私を馬鹿にしやがって…。まぁ、何とも思わないけど。」 血の付いたナイフをクルクルと手で回しながら下の方に目をやった。 「みーんな、死んじゃったもんね。」 そこには、あちこちにプレイヤーの死体が転がっていた。 那奈はニコリと不敵に笑った。

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能力バトルロワイヤル 第三話

みいつけた

真夜中の仕事帰り、俺は電車から降りて暗い公園の中を通った。 この辺りは街灯が少なく、この公園もたった二つ程度の街灯が立っているだけで暗い様子になっている。 ふと砂場の方に目をやると、赤いワンピース小さな女の子がしゃがんでいた。 こんな真夜中に子供が一人…普通なら大問題なんだが、この時何故か、この子が怖く見えた。 その時、その女の子が俺に気づき近づいてきた。 「おじさん。遊んでくれるの?」 「…君は、何でここにいるんだい?」 女の子は不機嫌そうにすると、長い髪をいじった。 「だってみんなすぐ見つかっちゃうんだもん。」 (かくれんぼのことか?) 女の子はクルッとこっちの方を向き、笑った。 その表情は、狂気という名が似合うような、背筋が凍る表情だった。 「かくれんぼしよう?私が鬼ね?」 女の子に言われるままに、数を数えている間に適当な所に隠れた。 こんなことしてる暇じゃないだろ…警察に言い渡さないと。この子の親が心配になっているに違いない。いや、待てよ? この子は本当に普通の子供か? その時、後ろから影が俺を覆い、声が聞こえた。 「だめだよ。ちゃんと逃げないと。」 俺は後ろを振り向かずにただ走り出した。 後ろに何がいたかは想像したくなかった。 あれは、ただの子供じゃない。 そう考えている内に、いつのまにかマンションのエントランスの入口に着いていた。 ホッとして入口のドアに手を伸ばしたが、不意にこんな考えが出てきた。 あの子が目の前にいたら? いつのまにか全身に冷や汗をかき、腕も震えていた。 呼吸が荒くなっている。心臓の音が耳に響く。 俺は、ドアを勢いよく開けた。 誰もいなかった。普通の、温かな電気のついたエントランスだ。 「はぁ。良かった。なんだったんだろ…」 「はい。」 誰もいないはずのエントランスから声が後ろから聞こえた。 「みいつけた」 『昨日午後十一時頃、30代男性が失踪しその後行方不明になりました。警察は3人目の連続失踪事件と判断し捜索を続けています。 次のニュースです。公園で起きた悲惨な少女殺人事件が起きてから今日で1ヶ月が経ちました。』 The end

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みいつけた

東方学園物語 学年設定

中1 リグル・ナイトバグ キスメ 少名針妙丸 スターサファイア ルナチャイルド 中2 チルノ 大妖精 サニーミルク ルーミア 多々良小傘 清蘭 鈴瑚 クラウンピース 火焔猫 燐 中3 ルナサ・プリズムリバー メルラン・プリズムリバー リリカ・プリズムリバー 射命丸文 姫海棠はたて 犬走椛 赤蛮奇 風見幽香 秋穣子 高一 博麗霊夢 霧雨魔理沙 東風谷早苗 フランドール・スカーレット アリス・マーガトロイド 魂魄妖夢 橙 河城にとり 古明地こいし 蘇我屠自古 秦こころ 秋静葉 高二 小悪魔 八雲藍 鈴仙・優曇華院・イナバ 藤原妹紅 蓬莱山輝夜 諏訪子 神奈子 古明地さとり ヘカーティア・ラピスラズリ 高三 レミリア・スカーレット 紅美鈴 十六夜咲夜 パチュリー・ノーレッジ 西行寺幽々子 八雲紫 星熊勇儀 八意永琳 四季 映姫・ヤマザナドゥ 豊聡耳神子 注意:霊夢と魔理沙などは高一ですが、基本的に高三の幽々子などにもタメ口で話してます。高一高二的ではなく、中学と高校で立場が分かれてる的な感じです。 (すごい分かりにくいが、つまり中学生は高校生に敬語で話すが、高校生同士は学年違いでもタメ口で話す的な感じです。妖夢みたいに誰に対しても敬語の人もいます。)

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東方学園物語 学年設定

東方学園物語 〜霊夢の自転車〜

注意⚠️ 東方学園の日常物語です。(まさかの三次作!?) 学園のくせに能力は使えます。(ただし、それは幻想郷の人以外の人には見えず、なるべく使わないようにしています。) キャラ設定?物語で出すつもりです。 よろぴ。 魔理沙が休み時間に霊夢の席に行くと、霊夢は自転車屋のパンフレットを読んでいた。 「自転車買うのか?霊夢。」 「まぁね。人前で空飛んだりできないから、歩きで行くんだけど、流石に遠出の場合は徒歩がキツくて。自転車買おうかと思ってるんだけど…」 「実質何がなんやらさっぱりってとこだな。」 霊夢はパンフレットをヒラつかせながらため息をついた。 魔理沙は自慢げな顔をした。 「私が一緒に行ってやろうか?」 霊夢は驚いた。 「あんたって自転車よく知ってたっけ?」 「そういうわけじゃねぇけど、ほら、見比べるのは得意だぜ!」 霊夢は少し考えたが、フッと微笑んだ。 「まぁ確かに、あんたは見る目とか結構ありそうだし、一緒に来てもらってもいい?」 魔理沙はニッと笑った。 「いいぜ!」 放課後、二人は近くの自転車屋に来ていた。 「うひゃー!かなりの種類だなこれ!」 魔理沙が店内を見渡して驚いた。 店内は沢山の自転車がこれでもかと並んでおり、壁にや板のようなものを取り付けてそこに自転車が置いてあったりもした。 「しっかし、流れで言ってなかったけど…」 魔理沙がニヤニヤしながら言った。 「『博麗の巫女』が自転車に乗る、ね…。私には想像がつかないぜ。」 「うっさいわね。それしか方法ないでしょ。」 「まぁなー。……お、これとかどうだ?」 魔理沙が指差したのは、電動のカゴ付き自転車、いわゆるママチャリと言われる自転車だった。 霊夢はその自転車の値段を見て絶句した。 「ろ…6万!?何この値段!」 魔理沙が慌てて札を見た。 「うわー…。これは高いのばっかだな…。」 魔理沙は苦笑いをしていたが、霊夢は頭を抱えていた。 「私、自転車買うのはまた今度にするわ…。」 「まぁお前金欠巫女だもんな。仕方ないぜ…。」 魔理沙の慰めも、何故かバカにされてるようにしか聞こえない。 「あれは金欠じゃなくても買う気になれないわ…。」 霊夢は空の賽銭箱を思い出し、唸った。 「まぁ買ったとして、紫に煽られそうだな。『自転車巫女』とか言われてからかわれたり。」 「あー…。紫…。それ忘れていたわ。」 なぜかさっき聞いたことがある煽りを霊夢は頭の中で握りつぶした。 「まっ、仕方ないぜ。お前アルバイトしてないし。てか何でしてないんだっけ?」 何度も言ったはずのことを聞かれ、霊夢は思わずムッとした。 「『博麗の巫女』だからよ!巫女は副業ダメなの!前も言った!」 「あ…そうだっけ?でも早苗なんかやろうとしてなかったか?」 「それも前言った。前に早苗がやろうとして神奈子と諏訪子に大目玉食らってたじゃない。」 「マジかー。巫女は自由効かないな。」 「魔理沙は一言余計!ていうかあんたもなんかちゃんとしたやつやりなさいよ。あんたの霧雨魔法店、まったく営業がなってないじゃない!」 「知ーらね。……あ、博麗神社着いたぞ。」 魔理沙が博麗神社の鳥居を指差した。 「あー。知らず知らずに送ってもらっちゃってるわね。」 「いいって別に。じゃーなー。」 魔理沙は霊夢に手を振って帰った。 (巫女は自由が効かない…ねぇ…。) 沈んでいく夕暮れを見ながら、そんなことを考えていた。

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東方学園物語 〜霊夢の自転車〜

東方学園物語 〜日常茶飯事〜

注意⚠️ 東方学園の―日常物語です。(まさかの三次作!?) ちなみに中高一貫制です。教師は基本モブキャラ。大人の方のキャラは最高学年です。あくまでも幻想幻想郷のキャラは全員生徒です。 学園のくせに能力は使えます。(ただし、それは幻想郷の人以外の人には見えず、なるべく使わないようにしています。) ちなみに卒業式、入学式系はほとんど考えない方です。(つまり、時空がおかしいです。) キャラ設定?物語で出すつもりです。 よろぴ。(説明が長ったらしい) (あ、今日課題出す日か。) 中高一貫東方学園の高校一年生、博麗霊夢は、いつものように高一年生で一番早い登校を迎えていた。 周りを見ても誰もおらず、静かな空間。 実質霊夢にとって、一番リラックスできる時だ。 霊夢はふぅとため息をつくと、校門をくぐった。 「おーっす霊夢!」 霊夢が教室に入って10分後、他の生徒と共に、霊夢と同じ高校一年の霧雨魔理沙が霊夢の席に来た。 「…もう何言われるか分かってるけど、一応聞くわ。何?」 「宿題見せてくれー。」 魔理沙がごめんと手を合わせると、霊夢は机に頭をぶつけた。 「いい加減自分でやって来なさいよ…。あんた今んとこ3回連続でこの茶番繰り返してるわよ。」 「私が有能なのは運動系だけだって!頼むぜー。」 「あんたも頭悪い訳じゃないでしょ。さとりに頼みなさいよ。」 「前そうしようとしたら言われる前に嫌な顔されて案の定見せてくれなかったんだよ。霊夢だけなんだ、頼むー。」 「はいはい。」 霊夢はバックから課題を取り出すと、魔理沙に手渡した。 「朝のホームルームまでに返しなさいよ。」 「分かってるよ。助かるぜー。」 魔理沙は課題を受け取ると、自分の机で課題を写し―まわま 「なぁ、お前さ…。」 魔理沙が霊夢の課題を返しながら聞いた。 「何?」 「この数学のさ、①の五から十、やってなかったぜ?」 「え!?本当に!?」 霊夢がノートを開くと、確かにやってなかった。教師はもうすぐやってくる。 「ちょっと!もっと早く言いなさいよ!」 霊夢は大急ぎでペンを走らせた。 「おおー。私がやるより早いな。」 魔理沙は席に戻った。 昼休み、霊夢が返された課題を開いた。 それを見た魔理沙が思わず笑った。 「①の五から十が少し乱雑になってるって言われてんじゃねぇかww結局バレたなー。」 「うっさいわね…。元はといえ…」 「今回私は関係ないぜー文句言うなら過去の自分に言いな。」 魔理沙は笑いながら教室を出ていった。 霊夢が机につっぷしていると、妖夢がひょこっと覗いて来た。 「…まぁ…乙ですね…。」 「…あんたどこでそんな言葉覚えたのよ。」 「妹紅さんが言ってたので意味聞きました。」 霊夢は大きなため息をつくと、突っ伏したまま課題を机に直した。 「…大丈夫ですか?」 「あんた絶対乙とか使わないでよ。」 「あ、はい…」 妖夢はトコトコと何処かに行った。 「まったく、疲れるわ…。」 …これが、実質三日に一回レベルで行われている日常茶飯事だった…

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東方学園物語 〜日常茶飯事〜

能力バトルロワイヤル 第二話

「やばいって…何が起きてんだよ…」 勉は頭を抱えたが、拓也はふと何かを思いつくと、タカッチに聞いた。 「タカッチ!今現在のプレイヤーのポイント状況を教えてくれ。」 すると、飛んでいたタカッチの足からタブレットが出てきて、タカッチがそれを掴む状態になった。タブレットには所持ポイントが多い順でプレイヤーがずらっと並んでいた。 「今現在、トップは長谷和正様、ポイントは25ポイントです。」 「もう、そんなに…でも、確信がついた。」 「どういうことだ?」 「このデスゲーム、多分全員が死ぬやつとか、一人が生き残るとかじゃない。クリア条件をクリアした人だけが生き残れる。そして、今トップの和正ってやつは、何回も生き残ってて、ここのルールを完全に理解している。じゃないと、この短時間でここまでポイントは取れない。しかも、他のプレイヤーのポイント状況を見ても、多分そういうやつはいっぱいいる。」 「つまり、ほとんどのプレイヤーはこのデスゲームに慣れてるってことか…。」 勉らが考えてると、急に凄いスピードで石が飛んできた。勉は間一髪で体を退けぞり避けた。 (すげぇ、普通なら避けられねぇぞ!これが、驚異的身体能力…) 勉が体を戻すと、パーカーを着た若者が立っていた。その手には数個の石がある。 「おいお前!危ねぇぞ!」 勉がキレると、パーカーの男はびっくりしたような目つきをした。どうやらキレたことに驚いたわけじゃなく、発言に驚いたようだ。 「危ねぇ?ここじゃ殺すか死ぬかなのにそんな生ぬるいことよく言えるな。」 「おい、タカッチ。あいつの情報は?」 「天治 悟。取得能力は、「投擲力強化」です。」 「つまり投げる力がバカ強いって意味か。」 「そういう、意味だよっ!」 天治悟は石を持って振りかぶると、異常なスピードで投げた。 だが、なんと勉は素手で止めた。勢いの反動で勉の足元のコンクリートが割れる。 「いっっ…てぇ…」 勉の手の中で完全にスピードを失った石は、ポトンと落ちた。 不思議とその勉の手は赤くなっただけで、血すら出てない。 だが、一番驚いたのは天治だった。 「嘘だろ?車も貫通するレベルなのに…」 「隙ありぃぃぃぃ!!!!」 勉はダッシュで天治の所へ走ると、すれ違いざまに強烈なパンチを叩き込んだ。そのスピードは、まさに「驚異的」だった。 天治は10mほど吹っ飛び、気絶した。 その時、タカッチが羽ばたいた。 「杉目勉!杉目勉!天治悟の戦闘不能のため天治悟の5ポイントが与えられます!」 「こういう仕組みなのか…。」 勉は自身の拳を見つめながら呟いた。 「どういうことだ?」 拓也は尋ねた。 「気絶させるとかでも『戦闘不能』として扱われる。つまり、プレイヤーを殺さなくてもポイントは稼げるってわけだ。」 「なるほど。学生の俺たちが人を殺さなくても生き残れるってわけだな。」 拓也は上を見上げた。 「でも、そんな甘ったるくて大丈夫か?最強のやつらは本気で潰しにかかってくるぞ。」 「そん時は…こっちも本気でいくだけだ。」 勉は拳を握りしめた。 「なぁ兄貴。周りにいたやつらってこれだけか?」 勉が天治を倒したと同じほどの時、所持ポイントが20ポイントの二人がいた。辺りにはプレイヤーとモンスターの死体が転がっていた。 「みてぇだな。ったく、最近のデスゲームは雑魚プレイヤーが増えたな。」 兄の方が舌打ちをする。 「今一番のポイントが長谷か。面白いことにもなるんじゃね?」 弟の方がニヤニヤと笑いながら言った。 「知るかよ。んなもん。」 兄の方が立ち上がった。 「どこいくんだ?」 「場所変える。雑魚どもを潰しに行くぞ、凪。」 第三話に続く… 今回のプレイヤー 天治 悟(てんじ さとる) 取得能力 投擲力強化

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能力バトルロワイヤル 第二話