苺餅

5 件の小説
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苺餅

文章書くの下手ですがよろしくお願いします! ( ̄^ ̄)ゞ Twitterでは趣味で絵を描いてます☺️

嘘の塊

 君の後ろ姿が、横顔が私は大好きだった。    昔から、家が近くて幼馴染な君は地味な私に周りの目を気にせず毎回声をかけてくれる。私とは違い、明るくて友達も多い君。私とは学校のグループが違い友達も違う。君の世界は私の世界と違って輝いている。私と違って、君は努力家で才能もあって何でも出来て他人にも優しい。君は優秀で皆んなに認められている。女の子にも男の子にも君は好かれてて、優しそうな彼女も隣にいる君。もう私が知ってる時の君はいないね。良かった。それでも脇役の背景でも良いから君を少しだけ見ていたいんだ。もう私の事なんか忘れた君を。このどうしようもない行き場を失った「ありがとう」と「ごめんなさい」と「モヤモヤした気持ち」をせめて君に迷惑かけないよう押し潰して。  あの時君は私に言ったよね。今まで気が付かなくてごめんなさい。 「ごめん、俺○○のこと嫌い。」  君の口から直接聞いたから私もやっと踏み切れた。ありがとう。  少し同じ世界にいる赤の他人として傍観者になりたかっただけなんだ…。  今思えば私の初恋は君だったのかもしれない。 小学生の頃に友達に聞かれた質問 「○○って△△くんのこと好きなの?」 あの時の私は悟られるのが嫌で迷惑かけたくなくて「そんなことない」と答えたけど、本当は… 「誰よりも大切で尊敬していて少し嫌いで言葉にならない程好き」     あれから6年が経った。  私自身、地味な自分が嫌で見た目も垢抜けて友達もグループも変わった。手を差し伸べられる側じゃなくて君みたいに差し伸べる側になりたくて。ファッションやメイクにも気を使うようになった。言葉遣いも先輩や先生には砕けた敬語、友達や家族にはタメ口。  本当の弱くて惨めで影が薄くて気持ちの悪い自分を新しく作った表面上だけ綺麗な嘘で固めた自分に変えて。自分の嫉妬深さ、性格の悪さ、自分や他人の嫌なとこや駄目なところを見つけるたび心の奥底に押し潰して何事も無かったかのように馬鹿みたいに明るく振る舞う。  見た目も中身も嘘の自分で固めてあの時の私は 奥深くに押し潰して。  もう大丈夫君の世界を汚す私はもういないよ。 新しい私に生まれ変わった私は君と全く違う世界で君を忘れて生きるから さようなら…今でも大好きな君。

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ソフトクリーム

 外は灼熱の炎天下周りの人達は海やらプールやら外に出ているが俺は違う皆んなが外に出てステーキになりかけている中、日差しのない快適なエアコンの聞いた部屋で食べるソフトクリームがこの夏の一番の楽しみと言っても過言ではない。 そう、俺は気づいてしまったのだソフトクリームは涼しい場所で食べてこそ本領を発揮する。今まで友達と学校の下校帰りに食べていたがそれでは早く食べないと溶けてしまうリスクがある上、手がベトベトになる場合によっては落としてしまう事もある。 不意に窓の外に目を向けるとカップルがソフトクリームを食べ手がベタベタになっているのが見える。 「やはり俺の選択は正しかったようだ…」 俺は窓の外の哀れなカップルから目を逸らし冷凍庫に足を運び冷凍庫に手を伸ばす。 ガラッ 「えっ…ない、俺の最強の彼女件オアシスことソフトクリームが…確かに昨日買って冷凍庫に入れたはずだ…あぁ、あ」 ドス 俺は冷凍庫を目にして膝から崩れ落ちた。 オアシスが無ければ夏では無い。 何なら灼熱の炎天下の中で手がベトベトになっても良い。俺は今猛烈にソフトクリームが食べたい。 「くそぉさっきのカップルがうらやましい、俺はこんなに惨めだったのか…」 ドスドスドスッ 不意に駆け足で上から降りて来る兄の足音が聞こえた。どうやらこれから友達と遊びに行くようだ。あの炎天下の中外に出るなんて地獄に自ら行く様なもんだ馬鹿らしい。 「じゃあ、行って来るわ」 「おう、いってらっしゃ…」 ガチャ、ダッダッダッダ 俺はさっきの一瞬あのクソ兄の抹茶ソフトクリームのついた顔を見逃さなかった。 「あいつ、俺のソフトクリームを食べやがった。」 家にも家族と言うリスクがあったなんて計算を誤った。次からは南京錠を掛けよう…。 俺はパソコンを取り出してア○ゾンの南京錠を購入しクソ兄にメッセージを送る。 (他人の彼女を寝取ったクソ兄へ。今日から部屋に南京錠を掛けた。理由は理解している筈だ。部屋に戻りたいならば毎日、謝罪と共にソフトクリームを買ってこい。byかわいそうな弟より) メッセージを送り終え兄の部屋に南京錠を掛け俺の平穏は無事元に戻った。 「あー疲れた」 「だな!また明日遊ぼうぜ」 「おー」 僕は友人に手を振り、スマホに来ていた一通のメッセージを見る。 「彼女って何だよ!?寝取って無いけど!!てか、そもそもあいつ彼女いないだろ…あっそういえば朝冷凍庫に入ってたソフトクリーム食べちゃた件か?  そうだとしたら申し訳無いけど、ソフトクリーム一日一つとか糖尿病まっしぐらだぞ」 ピコン スマホがなり弟から南京錠の掛けられた僕の部屋の写真が送られて来た。 「まじかー」 ソフトクリームの恨みは永遠に続く…

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クリップ

俺はクリップ、何時も紙を挟む役割りを担っている。人の役に立つのは気持ちが良い。一方不満もある。人と言うものは何で俺達クリップを使った後すぐ捨てる?そしてすぐ無くす?俺はそんなにいらないやつか?役割りを終えたら捨てられてすぐ不良品へと御陀仏。こんな世の中クソだ。 「あのー、全部声に出てますよ。クリップ」 「おっと、それは悪かった。だけど良いよなお前ら紙は俺みたいにすぐ捨てられ無くて。あーあ俺も紙になりたかったなー」 「はぁ。何を言ってるんですか貴方だってリサイクルされれば私と同じくらいの役割りがあるじゃないですか。しかも結構夢のある役割りが…私は場合によってはトイレットペーパーになってそれこそ即あの世行きですよ。」 「おぉっ、確かにそれは嫌だな。すまん悪かった。 にしてもそう考えると俺クリップで良かったー。」 「クリップ…貴方一見謝ってるように見えてさては私の事下に見てますね。さすがクリップ性格が貴方の体くらい曲がっていますね。」 「良く言うなー。紙だって性格の悪さが体くらい透けてるぞ。」 「そうですか。私はこの体と同じくらい私自身の心は透明で清らかだと思っていたのですが、それが見抜け無いとは可哀想なものです。」 「あぁーもう分かったよ。俺が悪かった。」 「理解していただけたのならそれで良いのです。」 「そうか。でもよ仮にトイレットペーパーになったとしても人の生活の役に立てるってだけで俺達案外良いのかもな。」 「そうかもしれないですね。さてはクリップ…貴方ポエムチックなセリフを言って何か隠してます? 最初仰っていた事と全く逆の事言ってますよ貴方。」 「なっ…別に何も隠してねぇよ。ただお前達紙をまとめて繋げる役割りも悪くなかったって思っただけだ」 シュッ、パチン、カラン  「クリップ?…クリップ!」 ふとクリップがリズムの良い効果音と一緒に人の手によって外されると共に燃えないゴミ箱の中に捨てられる。 「クリップ起きているなら返事をしてください!」 「…あ、…が…とう」 グシャリ ビニール袋を縛る音と一緒に聞こえた微かな声と共にクリップは消え去った。 「クリップ…。貴方が繋ぎ止めた絆は決して忘れません。来世はもう一度…」 「今日からよろしくお願いします!僕はクリップです。紙先輩方を束ねられるように精一杯頑張ります!」 「そうですか…よろしくお願いします。」 「…?…紙さん元気無いみたいですけどどうかされましたか?」 「いや…何でもないよ。感傷に浸るのはあの人に馬鹿にされますからね。頼りにしてますよクリップ!」 「いっいきなり呼び捨てっ」 「お気に召しませんでしたか?」 「いえっ…少し驚いてしまって。」 「私の事はぜひ紙と呼んでください。これでおあいこです。」 「はい!紙ありがとうございます」 「ふふっ、何だか少し懐かしいですね」 「?」 「いえ、こちらの話です。」

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カニカマン

朝7時、僕の家が消えた。いや、壊された。目の前のあのよく分からんカニみたいな蛇みたいな小さい虫の集団に…。 「あっ、いいい、い、家?ぼっぼっ…ぼく、僕の家がぁぁー」 「ゆ、ゆめ、そう!夢!きっと夢だ!寝て起きたらきっと元通り。ははっ、はっはっははー」 そう、これはきっと夢だ落ち着け僕。お前はこんな事じゃ動じない例え念願の今年建てたばかりの一軒家が壊されたとしても。冷静になれ、そうだこれは夢。明日には全て元通り。 「ぐぶっ、っは」 急によく分からん生物の食べ残し?の瓦礫が僕の頭にクリーンヒットする。これがFPSなら僕は完全にkillされてゲームオーバーだよ。僕は目の前が真っ暗になり地面に倒れ込む。お願いだ夢であってくれ今から3・2・1で目を開くから元通りに戻っていてくれ!行くぞ3・2・1 「まじかよ」 目を開くとさっきよりも酷く食い付くされた我が家とご近所さんの家がある。 「あははははー」 そうだもう一度目を閉じようそうしよう。 「うわぁぁぁぁぁぁー」 目を閉じようとした矢先にさっきまで我が家を食べていた虫達が一斉にこっちへ向かってくる。 「まじかよ」 これは逃げなければ僕も食べられるのか、さよならマイホームさよならマイライフ。 絶望感に満ち溢れ緊張で立ちすくんでいたその時全身赤タイツのいかにもやばそうなおっさんが僕の目の前に現れた。 『ブフォー』 汚い効果音と共に我が家サイズの殺虫剤から白いガスが吹き出す。ナイスおっさんとゴキジェット!しかし、この量だと人間の僕も吸ってしまったらひとたまりないんじゃ…。 「そこの君!俺のナイスなマスクを渡そう」 おっさんはそう言うとぼくに真っ赤に塗装されたガスマスクを渡してきた。僕はおっさんに感謝しつつマスクをつけた。マスクから漂うおっさんの加齢臭に吐き気を覚えたが僕の命と天秤にかけたら安いもんだと思いマスクを付けて全速力で走った。後にこの2人の出会いが運命を変えるとも知らずに…。

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交差点

僕は学校が終わるこの時間帯に不思議な景色を見る。その景色は決まって夕方を過ぎると消えていく。でももっと不思議な事に夕方を過ぎると不思議な景色のあった場所に綺麗な茶髪の三つ編みの少女がいて毎回僕の名前を呼ぶ。 「○○くんありがとう」 少女は何故か分からないが初めて会った時から僕の名前を知っている。そして毎回ありがとうと言ってくる。僕には何の事かちっとも分からないのに何処か懐かしい声で透き通った瞳で優しく僕の名前を呼ぶ。 僕が不思議な景色を見始めたのは小学5年生の夏に幼馴染の七奈ちゃんと自由研究の朝顔の観察を終えた帰り道にふと僕を呼ぶ声がした。 「○○くん…」 しかし振り返って見ても誰もいない。代わりに何時もの田んぼに砂利道と違う交差点が現れる。交差点の先には東京タワーほどではないが巨大なガラスの建物が夥しく並んでいる。 まるで本の中の世界にワープしたのかと疑ってしまった。何度も夢かと思い同じ道を繰り返し通ったが決まってこの時間帯にこの異空間は現れる。 この不思議な景色別名、異空間について2年後の今少しだけ分かった事がある。まずこの場所は僕以外の人は入れない。奇妙な事にこの時間帯になると僕以外の人が突然消えてしまうのだ。更に、異空間に入ると毎回同じおばあちゃんに会う。そのおばあちゃんは毎回僕に寂しそうな顔を向けて一言も喋らず去っていく。そのおばあちゃんを見ると何故か僕も涙が溢れてきて大切な何かを忘れている感覚になる。何かは分からないが忘れてはいけないとても大切なもの。そして夕方を過ぎるとあの三つ編みの不思議な少女が僕の名前を呼ぶ。少女は何処か儚げな雰囲気を保った不思議で綺麗な子だった。 カタカタと真っ白な病室から一定の間隔で鉛筆を擦る音が聞こえる。そこには1人の男性がいた。 途端に病室へ向かう足音が不規則なリズムで大きく向かってくる。すると病室の扉が開き10歳くらいの少年が駆け足で男性へと走っていく。 「じいちゃん、じいちゃん、おれじいちゃんの書いてる物語のみつあみの少女にあったよー!」 少年はどうだと言わんばかりに歯を見せながら笑顔で言う。 「そうかぁ、そうかぁ良かったな。それで少女は何て言ってたんだ?」 「じいちゃんにありがとうだって」 「そうか、じいちゃんはもうその子に会えないがじいちゃんもその子に感謝している。」 「じいちゃん、あの子77ちゃんって言うらしいよ」 「77ちゃんてばあちゃんと同じ名前で変な感じ〜」 「ははー確かにそうだな」 「ねぇじいちゃん」 「なんだ」 「ばあちゃんはいつ帰ってくるのかなぁー」 「ばあちゃんはじいちゃんにハートを預けてくれたんだ。どこにいてもじいちゃんのそばにばあちゃんはいる。」 優しく少年の頭を撫で意識の朦朧とした交差点で貰った暖かさと名前を呼ばれた感覚を思い出す。 貰った心臓に手を当て再び鉛筆をとる。すると何処からまた名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。再び少年に視線を戻す。 「ばあちゃんはきっと人生の交差点でじいちゃん達を見守ってる。また会えるさ」

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