ちほつ

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ちほつ

初めまして暇つぶし程度に見てくたら嬉しいです

愛してる

「先輩、どうして人は簡単に【愛してる】  なんて嘘がつけるんですかね」  先輩は咥えた紙タバコを吹かしながら笑って答えた 「なんだよ急に」  先輩のくしゃりとした笑顔に真面目な視線を送っていると、 先輩はゆっくり答えた 「そうだな、人間ってのはみんなバカだから一人でいたくないんだよ。人は孤独が嫌いなんだ」 「孤独が嫌いだから嘘をつくんですか」 「誰かをそばに置きたいんだよ。どれだけ嫌いなところがあっても、好きだって感情で隠して見て見ぬ振りをする。だから嘘ってわけじゃないのさ」  先輩はタバコを大きく一吸いし、続けた 「人はみんな馬鹿で弱虫なのさ」  「先輩も一人は怖いんですか」 「ああ怖いさ、だから俺はタバコを愛してる」 先輩は自分のタバコを少し眺めながらそう話した 冷たい風が先輩の髪をなびかせ、暖かい店の光が路地裏に漏れて先輩を美しく見せる 「先輩、愛してるってなんなんですか」 「愛してるに意味なんてないさ」 「どうして【愛してる】で人は落ち着けるんですか」   先輩はしつこい俺にきまり悪そうな顔で答えた 「コーヒーに入れるミルクみたいなものだよ」

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自由

「我に自由を与えよ、しからずば死を与えよ」 これはある偉人が吐いた言葉である この世に存在する全ての万物が望む自由 犬も猫もネズミも猿も、70億もの人間も みなが追い求める自由とは一体なんなのだろうか なぜ全ての欲望の終着点が一つの「自由」にたどり着くのだろうか 自由とは 全てを動かす財力があると言うことなのだろうか 確かに財力ある家系とない家系では 財力あるものが自由と言えよう では、世界を旅する旅人は 自由といえないのか モンゴルの草原を転々と移住する人々は 自由と言えないのか いや、他の人々より自由と言えよう 自由とは 好きなように幸せを持てると言うことなのだろうか 確かに恋人のいる者といない者とでは 恋人を持つものが幸せと言えよう しかし、恋人がいる者は 自由といえるのだろうか むしろ、縛られているような者が 自由と言えるのだろうか いや、幸せではあるが自由とは言えないだろう では自由とは 孤独ということなのか 自由とは 本当に幸せなのだろうか 求めるほどの価値はあるのだろうか なぜ皆が同じ自由という夢を見るのだろうか

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強欲な神

 私は強欲の神である 神は死ぬことがない 私はこの世の全てが欲しい 富も名声も力も 欲のままに欲する  私は強欲の神である だから欲を叶えることができない 叶わないからこそ欲であり 叶ってしまったら欲ではなくなるからだ  私は強欲の神である はたしてそれは神と言えるのだろうか 実は愚かな人間なのかもしれない  私は強欲な神である 富も名声も力も もうなにもいらない だから代わりに 寿命をください

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一品目 恋

おやおや?ここにお客さんなんて珍しいですね、 ん?貴方のことですよ?この文を読んでる“貴方”。ここにくるとはよっぽど物語がお好きなようで、なにがお好みですか?特に好みはないって?んーそうですねぇ、この話なんてどうです?ハチミツのようにドロドロし、なおかつ甘い恋のお話です。でも物語って話長くて嫌だって?安心してください、これは話を短くギュッとまとめたものですよ。じゃそれにするって?かしこまりました、あッ、一つ言い忘れていました。この物語を読んだ後、もう読む前の貴方には戻れません…まぁ、死にはしないので大丈夫ですよ笑、では、ごゆっくり。 “恋”それは匂いも形もなく、世間的には愛をもたらす美しい恵とされている、だけど俺はそう思わない、世間は間違っている。恋が美しくて綺麗だなんて、誰がそんな馬鹿げた常識を作ったんだろう。そして俺はいつからこんなことを考えるようになったんだろう… 「夏くん!!早く早くー!」 彼女はそう叫びながら手を振り俺に声をかける、彼女の名前は梨奈、俺の可愛い彼女だ。 これは俺と梨奈の関係が崩れていく話。いや、まぁ、崩れたのは関係じゃなくて俺なんだけどね笑笑 これは梨奈と付き合って半年くらい経った頃かな、ちょうど新学期が始まって梨奈とクラスが別れてしまってからだ、俺は梨奈のことをすごく信用していたし信頼していた。だからクラスが別れたからって別に他の男に取られる心配なんかしてなかった、新しいクラスが始まって2ヶ月くらいかな、それくらいから隣のクラスから梨奈の変な噂が流れ始めたんだ “しってる?B組の梨奈ちゃん、隣の席の河野君と浮気してるんだって” 俺はその噂を聞いた時、どっかの誰かが勝手に流した嘘だと思ってたよ。でもそんな噂がどんどんエスカレートし、ある日俺の耳にこんな話が入ってきた “ねぇ聞いた?梨奈ちゃん河野君と休日デートしてたらしいよ” ただの噂だと思っていた、だけど俺は日に日に深まる梨奈の噂がもし本当だったらって考えるようになって恐怖を感じていたんだ。そこで俺は放課後部活をサボって梨奈の後をつけることにした。梨奈を後ろからつけていくなんて彼氏としては最悪だが心配でたまらなかった。 帰りのホームルームが終わり、梨奈が教室から颯爽と出ていくのが見えた。俺はそれに隠れながらついて行く。梨奈はいつものように学校から出ると、すぐには帰らず校門で立ち止まった。誰か友達でも待つのだろう。そう思っていたんだが、そこにきたのは噂の河野だった。        は? 俺の顔から血の気が引いて行くのがわかった。でもまだなにか理由があるのかもしれない、たとえば帰り道が一緒だとか、同じバイト先だとか、俺はそれを期待し二人の後をつけた。 え…ここ…、 今俺の目の前にあるのは河野と書かれたプレートのついてる立派な家。今の、俺の見間違えだよな、そうであってよ、なぁ。 俺は目撃してしまった。梨奈と河野が同じ家に入っていくところを。俺は頭の中が混乱した そっか…そうだよね…俺なんかより……… 今まで梨奈と一緒に作ってきたたくさんの思い出が頭の中で蘇る。あぁ、グロい、考えたくない。考えたくなくても梨奈の笑顔は頭の中から消えない。 「大好きだよ」 梨奈が夏休みに俺にいったセリフは今でも忘れない。気づいたら目に大粒の涙が溜まり視界が歪んできていた。 …そん……な…… 心の中で悲しみと怒りが湧き上がる。この時の俺は何も考えられなかったけどさ笑、考えて見てよ、俺が世界で一番大切にしてきたものを顔も性格もよく知らない奴に横取りされた気持ち。俺は悪くないよね… 俺は梨奈が家から出てくるのをずっと待っていた。何時間経ったかな、2時間?3時間?もしくは10分しか経ってないのかもしれない。でも一つわかるのはこの時の俺は1秒がものすごく長く感じたんだ。 ついにこの時が来た、リナが出てきた。 俺は自分の鼓動が激しくなり、息が荒くなるのをそっと落ち着かせようとした。でもこの衝動を我慢しろなんて無理に決まってるよね… 「…リナ…お前……何してるの…」 「ナッ……………」 リナの顔は青ざめていた。顔から伝わってくる、なんでここにいるの?と俺に語りかけている。でももうそんなのどうでもいい。ごめん梨奈、俺我慢できなかったんだ。 そこからはあまり覚えていない。意識がハッキリした頃にはリナは血まみれになって倒れていた。 俺の右手は赤く染まったカッターが握られていた。 【酷い】 リナの頭を地面に何度も叩きつけたのだろうか、リナの顔は"昔"の可愛いかったあの頃とは違いもう原型を留めていなかった。体の肉は何箇所も切り刻まれていた。 その光景を見てやっと自分のやった罪がわかった。あぁ、俺はなんてことをしたんだ。そう自分に言い聞かせるように口に出す。しかし心なんて全くこもっていなかった。 俺は警察に自主し懲役13年の刑でなんとか許してもらえた。世間は俺のことを罪人だとか悪魔だとか言うけどさ笑俺、悪くねぇよな 全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部 リナがワルイんだよ笑笑 世間が間違っているんだ俺は悪くないんだ、なんで俺が恨まれなきゃいけないんだよ。 ここからは後に聞いた話だが、リナが死んだ時、リナは河野の子を妊娠していたらしい。 やっぱり俺が間違ってたみたい(笑) −終わり− お帰りなさいませ、どうでした?貴方も恋がして見たくなったでしょ?え、そんなことないって?まぁこの作品の感じ方は人それぞれですよ笑。貴方は、彼は悪くないと思いますか?彼が正義だと思いますか?彼を許せますか?彼氏が言った「酷い」とは何に対して酷いと言ったのでしょうかねぇ、自分?それともリナさん? 私はこう言う逆襲嫌いじゃありませんよ?笑 ん?そんなこと聞いてないって?あくまで私の意見ですよ。というかもうこんな時間ですね、お会計済ませますか?ん?コーヒーの香りがするから一杯だけくれって?注文が多い客ですねぇ。でも今回は初めてのお客さんですから大サービス、今回は私の奢りにしてあげますよ笑 人間は我慢ができない生き物ですからね。コーヒーが飲みたいなら飲めるうちに飲んでおかなきゃ。貴方も、心配ごとがあるなら早めに片付けたほうがいいですよ?まぁ、またのご来店、お待ちにしております

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一品目 恋

不思議な道

「はぁあ〜..朝は都会も冷えるなぁ」 私は大きくあくびをしながら最寄りの駅まで向かう。パッとスマホの画面を見てみると、時刻は6時ちょうどを指している。 「ちょっと早く出過ぎたかな、まぁいっか」 極力同じ学校の生徒に会いたくなかった私は人の少ない朝イチを選んだのだ。学校をサボる分、これくらいの我慢は承知のうちだ。 平日の朝からお気に入りのキャリーケースを転がしてながら歩くのはなんだか罪悪感があった 駅までは片道10分、私が乗る電車は6時30分、まだまだ余裕を持ちながら歩ける。  駅に行くまでの時間はそんなに長く感じなかった。ずっと会いたかったミッくんに会えると考えてるだけで私は幸せになれた。 「まっとってね、ミッくん..」 「次は〜終点、南小国〜南小国です。足元など、お忘れ物ないように、お気をつけください」 「あ、もう着いたんだ」 私は電車の中でぐっすり寝てしまっていた。急いで荷物をまとめ、電車から飛び降りる。スマホを鞄から取り出し、時刻を確認する。 ー8時27分ー どうやら2時間まるまる寝てしまっていたらしい。無理に早起きなんてするもんじゃないな。 私は改札で切符を通し、懐かしい駅のベンチに腰をかける。ただいま、私は心の中で呟く。 私はバスの時刻表を確認しながら自分の乗りたいバスを確認する。 「うげ!10分前にバス出ちゃってるじゃん!えっと、次のバスは...2時間後?!あぁ、都会に慣れすぎてバスのことなんかすっかり忘れとった」 少し悩んだ私は歩いてミッくんの家に行くことにした。 「ミッくん、びっくりするかな、」 きっとスマホを持ってないミッくんに突然会いに行ったらびっくりするだろう、ミッくんの驚いている顔を想像してると自然とクスクス笑ってしまう。 そんなことを考えながら見慣れた道をまっすぐ進む。どれもが懐かしい。2年ぶりとはいえ、田舎は田舎だ、まったく変わってない。私はそれが少し嬉しかった。 「あぁ、2時間我慢してバス使えばよかったぁ」 近いとは言え、なかなかの距離がある、お腹も空いてきた。 −シャン− 長い道のりに愚痴を言っていたら突然、山の方から鈴の音が聞こえた。 「なんの音だろ?」 私はその音の方に近づいてみる。こんな誰もいないような道に人がいるなんて珍しい。 「誰かいるんですかー?」 私は音の鳴った茂みの方に声をかける −ポンッ− しかし帰ってきた返事は甲高い小太鼓の音だった。まるで祭りでもしているのだろうか、もし祭りをやっているのならなにか美味しいものが食べられそうだ。私は音のなる方へ茂みをかき分けながら歩いていく。その奥にあったのは一本の道だ。 「あれ?こんなところに道、あったっけ」 誰も踏み入りそうにない道だったが、かなり綺麗にされている。まるで誰かが毎日掃除をしているようだ。 −シャン− 見たことのない道唖然としているとまた同じ音が鳴った。気味悪くなった私は戻ることにした。しかし振り向いた瞬間。後ろに見えているのは長い一本の細い道だ。 「あれ?私がきた茂みわ?、」 私は確かに今茂みにいたはずだ、しかし私が今いるのは長く細い道のど真ん中。 「どうなってるの?!」  −ポンッ− 焦っている私に追い打ちをかけるように次は太鼓の音が鳴った。ハッとした私は周りを見渡す。しかし何も変化はなかった。 「うわ!姉ちゃん誰?!尻尾ないの?!」 小さな子供の声が私に語りかけてきた。声のする方を向いてみると、さっきまでは誰もいなかったはずだが、今、私の目の前には狐の尻尾と耳の生えた幼い少年がこちらをじっと見つめている

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不思議な道

第一章この街にさよなら

「綺麗だな....」 そう呟きながら私は美しく欠けている三日月に手を伸ばす。ひんやりとした涼しい風が、私の肌を撫で泳ぐ。寒い、 「ミッくん元気しとーかな..」 慣れない都会のベランダから、宝石のように輝く街灯を見つめる。12階から見える風景は溶けてしまいそうなほど美しい。 はぁ、田舎が恋しいな... 私は都会をそこまで気に入っていない。 「ミッくん、私もう疲れちゃったよ、学校ではいっつも一人だし、都会ってもっと楽しいもんやと思っとった、」 届くはずもない声をミッくんに対して呟いてみるが、ミッくんからの返事は帰ってこない。当たり前だ、私が今いるのは東京、あんな田舎に声が届くはずもない。 「はぁ、もう寝よ、」 会えるはずもないミッくんに会いたいと願う自分が馬鹿馬鹿しく感じてきた私はベットに飛び込んだ。その勢いでミッくんから貰った御守りが机の上から飛び降りる。 あぁ、これ、ミッくんが作ってくれたやつ... ミッくんとの青春が頭の中で蘇る。もう会えないのはわかっている、だけど会いたいな。 じっと御守りを見つめる。不器用な刺繍で可愛いイチョウの模様が描かれている。 私はそれを見ながら一つ面白いことを考えた、 「そうや、、明日学校サボってミッくんに会いに行ってみようかな、たまには休むのも大事だよね、」 会いたい気持ちを我慢できなくなった私は明日田舎に会いに行くことにした。 トクンッ 胸の奥底で、何か硬いものが体に落ちた気がした。

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第一章この街にさよなら

不老不死の薬 第一話

『来世はもっと幸せになりたいな』 私はそう呟きながらどこまでも広く、キラキラと美しい海を見つめる。私は大きく息を吸った。塩っぽい風が私の髪を靡かせる。口の中にほんのりと柔らかい海の味を感じた。私は目を閉じる。心に決めた私は足の力を抜いた。 私は海に飛び降りた。浮かばないように体につけた重りが、私を海の底へと引き摺り込む。もう未練はない。口に含んだ酸素がなくり、息が苦しくなってきた。でもこれでいい。海の底へと降り注ぐ光が瞼を通して感じられる。私はもがくことなく海の底で眠りについた。 「おはよ」 誰かが私に声をかけている、その声で私は意識が戻ってきた。体が暖かい。 ここはどこだろう、天国かな。ポカポカと暖かい光を体に感じる。 「意識が戻ってきたみたいだね」 どこか懐かしく、聞き覚えのある声だ。若い青年くらいの声が私に語りかけてきた。 「フフ、可愛い顔してるのに勿体無いよ。自殺なんて。」 風のようにふんわりした笑い声で彼はそう言った。私はこの声をだれか懸命に思い出す。 しかし、記憶に靄がかかったように思い出せない。それどころか瞼を上げることができない。 「あなたは誰?」 私がそう言うと、彼は冷たい私の手を掴み、自分の頬を触らせた。手に生物の体温が伝わる。触った感じ、とても綺麗な肌で整っていることがわかった。きっとかなり美形なのだろう。 「僕のこと、忘れちゃった?僕はーーー」 そこから先は変なノイズのせいで聴くことはできなかった。まるで途中で電波が悪くなったような感覚だった。 「ねえ、まだ君ならやり直せるよ。君が生きてみたいならもい一度だけやり直せる」 優しい声で彼はそう続けた。でも、私はも生きたくない。生きててもいいことなんかない。私は左右に首を振る。 すると彼は拗ねたように優しい声で怒ってきた。 「僕のためにも生きてよ、最後のチャンスだよ、楽しいこともあるかも」 私は彼の甘く可愛らしい声に鼓動がトクンとなった。こんな言われてしまったら断りにくい。でも私はもう生きたくない。 申し訳ない気持ちでいっぱいになったが、でも断ることを決めた。 「わかった、生きてみる」 あれ?今私なんて言った?自分の思っていたことと反対のことが口から漏れた。私は自分の言ったことを否定しようとしたが、否定する前に彼が答えた。 「わかった」 彼はそう呟くと、私の唇に優しくキスをした。あまりにも急なことに私は驚き声を出す。 「え?!」 「起きた時に記憶に少し支障が出るかも、でも君には無限の時間をあげるよ。次は君が誰かを助ける番になるんだ。そしたらこの呪は解けるよ、頑張って。」 そう言って、彼は消えてしまった 私は目が覚めた。見慣れた天井が目に映る、ここは自分の部屋だ。何かすごい夢を見ていたような気がする。しかし思い出せない。 私はベットから立ち上がりグンっと背伸びをした。死ねと大きくペンで書かれた学生鞄が目に入る。これが目に入るといつも気分が悪くなる。よし、捨てよ。この鞄、どうせもう使わないよね。私は燃えるゴミと書かれた透明な袋に自分の鞄をつめた。他にも嫌な思いをさせる物を全部詰めた。これでよし!ゴミ出し行ってくるか。私は鏡の前で身なりを整え、お気に入りのグレーのパーカーを着てゴミ袋を担いだ。そして家の近くのゴミ捨て場まで向かった。今日は何して時間を潰そうかな、私は考えた。  数分するとゴミ置き場へついた。私は自分の私物の入ったゴミ袋をゴミ置き場に置き大きく息を吸った。 「ふー!スッキリした」 私はそう独り言を呟き気持ちが楽になる、あとは家に帰ってゆっくりするか。そう考えながら家の方へ向きを変えると、 グチャ トラックが私へ突っ込んできた。大きなクラクションの音とともに肉が鉄に飛ばされる鈍い音がした。飛ばされながらトラックの運転手と目が合った。すごく青ざめている。無理もない、この人は今私を殺した。 ゴッ 数秒間の出来事なのにやけに長く感じる。跳ねられた衝撃で私は吹っ飛び石の塀に頭を強打した。不思議なことに痛みを全く感じない。体が浮く感覚だけが私に走る。気づいた頃には私は血を流し倒れていた。車の中から運転手が飛び降りてきた 「ああああ、そんな」 運転手は青ざめ血の気が引いている。そんな顔しないで、私は全然恨んでないよ、やっと死ねるもん。そう考えていると、ふと自分に疑問を持った。あれ?私いつまで意識あるの?死ぬ前ってこんなにピンピンなものなの?私は体を動かそうとしてみる。 あれ?すると普通に体動く、それどころか元気なくらいだ、強打した頭を触ってみるともう血が止まっている。私は自分に驚きながら立ち上がる。しかしそれよりも運転手は驚きながら叫んだ 「ええええええ?!たっ、、え?」 そう、私は死んでいなかった。それどころか無傷だ。傷口はもう塞がっている。私は運転手に近づき喋りかける。 「なんか大丈夫みたいなんで気にしないでください」 運転手は轢いた時より顔から血の気が引いている。びっくりして顎が外れそうになっている。 どうやら、私は不死身の体を手に入れてしまったらしい。

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不老不死の薬 第一話