永希夢

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永希夢

初めまして ときむ、と申します。 主にファンタジーの小説 詩、作詞。を投稿します。よろしくお願いします

脱殻

この心から剥がれ落ちた殻が今もこの肌に残り 焼ける痛みを放つ。 今までベールに厚く被せていた僕の瞳に、 赤色の涙が溢れる。 手に持っていた花束が枯れ朽ち、手から溢れ 足元で揺らぐ。 それが僕の影に、なんて無能だと嘲た。 分かっている。人は皆、貪欲で己の目の前だけに灯を照らし足元を照らさず、底にある、ほのかなる黒煙にギュッと目を閉じて口元を抑えるのだから。 爪の先ですら感じないこの先の矛先にボクの苦い影が絡んでいると思えば、五臓六腑が青く染まる。 ひび割れた霜焼けがボクの心を潰すのは 恐らくこの世界の歪みかけた角度と醜さを身に刻々と刻むためだと、僕は思う。 塗り薬。絆創膏。そんなものはこの心には効かない。声も届かない。 ただ、黒煙と闇。 おかしいだろう? 笑ってくれ、これがボクの心情で心境だ。 そして君たちに何もボクは害を反してない 何故か? 厚く瞳にベールを掛けて君を見つめているから。 ベールを掛けて 笑い、泣いて、怒って、楽しんでる。 全て青いと灰色の狭間だと謳いながら。 ボクは灰色。 僕は青色。 なら君は、何色? 君の心の脱殻を肌で感じてご覧? きっと色が滲むから。 それが今、とても君が受け止めるべく、底にあるものだ。 ただ慈悲であれ。

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脱殻

傍観者

何時だったろう。 己の目に浮かんだ漣(さざなみ)が赤く染まり、 この心に芽を生やしてそこに居る。 そのような感覚が今、此処に揺らいでいた。 その情景を透明な四角の箱の上から 覗くソレは目を細め、ただ見つめている。 憎悪、怠情、煩悩。 そのようなものまで作り上げてしまうこの世界で体を揺らすモノは一体、この心の何処に有るのか。 理に達しなければならない。 いや、理に達せやしないモノなのかもしれない。 ならば我々は上から見つめているソレに謳を聴かせよう。 誰にも届かぬ曲調と、詞の中で奏でる。 ソレが好奇心を燻るモノならとても安楽なことではないか。    眼に映し、喉を鳴らす。 木の葉一つの繊維さえも届くように謡う。 微かに揺れる一輪の花がふと咲き誇る如く潤びる想いが、そこにある。 ただ見つめ、ただそこにある ある少年は未知の丘に立ち翠の眼を輝かせ、肺に酸素を貪るように取り込んだ後、何処までも続く世界線に沿うように微笑みを浮かべた。 ただ咲き誇る傍観者の前で 少年は美しく、お辞儀をした。

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傍観者

僕とボク

瞼を開けば今日も同じ天井が除く。 カーテンから差し込む日差しがここに居るボクの影を淡く照らし、僕の中に溜息のまま消えた。 この肌の温もりがそこに何かがあると謳っている。 でも、このボクは全て枯れた正夢だと云う。 この財政にまみれた羅針盤はこの世界に一体どのような情の色素で覗いているのか、理に達せやしないだろう。 分類に依存している僕らは何故、そこまでして心中に怪物を飼い、心を赤く染め、争うのか。 こんな歪みと苦味が今日も、ボクの心で青色の音と灰色の鈴が鳴っている。 朝焼けの一欠片を落としてしまった早朝に、僕は一つと欠伸を落とす。 そこに何も無いと語っているボクが、僕を見下ろしたままの裸足で、氷の上を鉛を巻き付けた足取りで歩く。 本当に愚かだ。 アイなんてただ人が作り出した肩書きでしかない。己を擁護しこの醜い世界から瞼を閉じる為に生み出した術でしかない。 中身なんてパンドラの箱のように見えて、 何も無く空っぽ。 それを僕らは咀嚼できず舌で苦味を感じながら喉を鳴らしている。 良い加減、頑張るのをやめてくれないか。 何故そのように足掻きもがき苦しんで、自分の存在をこの醜い世界に刻もうとするのか。 失うのが怖いからか? 自分をジブンが認めないからか? もうこの世界に生まれた時点で僕らは、この世の生命体で、ホメオスタシスの中で貪りながら息をして、生きてる。 もうそれでいいだろう。 自分が今もキミを後ろから指を刺し、ニヒルに笑っている声が聞こえないのだから。 なぁ、教えてくれ。 ボクって何だ?

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僕とボク

慈悲と僕

君にこの声が届くのなら 一体この心に何が見えるだろう 空っぽに埋もれたこの空の下で 何時、ボクは何処へ行ったのだろう 辿って喘ぐだけのメモリーに 君とのシナリオを深くあの日 僕はこの眼の裏に刻み込んだ 声にならないボクの月は 深く脆く音ともなく消えて そこにただ残るのは一欠片の温もり ねぇ教えてよ君の正体を このボクで包むからさ ねぇボクと僕の境界にその輝きが 届く日が来るのにな 君にこの歌が届くなら 一体、どんな花が咲くだろう 一つの色彩では作れやしない  この未知の音色は、また一つと 何時、灰色のネオンに溶けてしまったのだろう 君が奏でたその音にボクの音が重なり合って この僕の耳に木霊と色素を彫り込んだ 言っても枯れて云っても朽ちて 喉にひり付く程震えたモノがあるのに なんでボクは居ないのか 声にならない秒針が とても深く僕の心を突き刺す もう、壊れちゃいそうだよ 声にならないこの青色は 深くいたくボクを消して 喉に突っ掛かった温もりを ねぇ叫んでよ この心で抱きしめるからさ ねぇ、ねぇ、ネェ 後ろを見てよっ 君にこの声が届くなら きっとこの心に光が有る 美しく埋もれた空の下で 今、ボクは此処で生きてる 辿って笑ってのこのメモリーに 君とのシナリオを深くあの日 僕は愛をこの声に深く儚く 慈悲で飾った

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慈悲と僕