僕とボク

僕とボク
瞼を開けば今日も同じ天井が除く。 カーテンから差し込む日差しがここに居るボクの影を淡く照らし、僕の中に溜息のまま消えた。 この肌の温もりがそこに何かがあると謳っている。 でも、このボクは全て枯れた正夢だと云う。 この財政にまみれた羅針盤はこの世界に一体どのような情の色素で覗いているのか、理に達せやしないだろう。 分類に依存している僕らは何故、そこまでして心中に怪物を飼い、心を赤く染め、争うのか。 こんな歪みと苦味が今日も、ボクの心で青色の音と灰色の鈴が鳴っている。 朝焼けの一欠片を落としてしまった早朝に、僕は一つと欠伸を落とす。 そこに何も無いと語っているボクが、僕を見下ろしたままの裸足で、氷の上を鉛を巻き付けた足取りで歩く。
永希夢
永希夢
初めまして ときむ、と申します。 主にファンタジーの小説 詩、作詞。を投稿します。よろしくお願いします