傍観者

傍観者
何時だったろう。 己の目に浮かんだ漣(さざなみ)が赤く染まり、 この心に芽を生やしてそこに居る。 そのような感覚が今、此処に揺らいでいた。 その情景を透明な四角の箱の上から 覗くソレは目を細め、ただ見つめている。 憎悪、怠情、煩悩。 そのようなものまで作り上げてしまうこの世界で体を揺らすモノは一体、この心の何処に有るのか。 理に達しなければならない。 いや、理に達せやしないモノなのかもしれない。
永希夢
永希夢
初めまして ときむ、と申します。 主にファンタジーの小説 詩、作詞。を投稿します。よろしくお願いします