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小説家

私の夢はいくつもある。 今回はその中の一つ 小説家になりたいという夢について。 小学生の頃は本を読むのが苦手だった。 文字を読むのもじっとしているのも苦手だった。 数百ページあるその本を読んでいる同級生はすごいと思った。 四年生のとき仲の良い子たちはお絵描きとか読書とかをしていた。どっちも苦手だった。外で遊ぶのは好きだけど、周りについていけないから嫌だった。昼休みは大体保健室で過ごしていた。保健室の先生は優しくて好きだった。文字を読むのは苦手だったけど、静かなところで先生は仕事をしていたから誰にも気を使わずに私もゆっくり絵本が読めた。誰も見てないから気が散らなかった。文字の間が空いていて目がチカチカしなかった。少しずつ本が好きになった。 五年生になった。 保健室の先生は離任した。 新しく好きになった先生は司書の先生だった。 優しくて、私の話を聞いてくれるから嬉しかった。この先生には六年生でもお世話になった。 毎日図書室に行くようになって、どんどん長くて、細かい字の本も読めるようになった。 苦手なことが得意になって少し自信が付いて卒業した。 中学生になった。 大きな図書室に心が踊った。 小学校にはなかったたくさんの本が読めて楽しかった。 二年生になった。 仲良くなったグループはあんまり図書室に行くような子たちじゃなくて、本を読む機会が少なくなった。 三年生になった。 久しぶりに行った図書室はなんだか少し懐かしかった。 久しぶりに本を読んだ。 素晴らしい本を書ける人間になりたい。 小説家になりたい。 小さい頃は本を読むのは苦手だったけど、割と周りからは想像力があるとかお話作りが上手とか言われてきたから、やってみようと思った。 現実は甘くなかった。 短編的なものは作れるけれど、あんまり面白くない。 自分が作りたい大まかな物語はあるけれど、どうやって言葉にしていけば、どうやって繊細な物語として成り立っていくのか分からなくなってしまう。 そして私はこの夢を諦めた。 物語は書けない。 小説家にはなれない。 でも自分語りのように文を作っていくことならできる。 自分が経験したものを少し誰かに見せれるように美化したり、ときには少し掘り深めたりして文を作る。 そうやって私は日頃の苦しみを吐き出して、諦めた夢を叶えているような気持ちになる。

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小説家

ポリアモリーって知ってる? 私も最近知ったんだ。 複数愛 お互いの同意を得て複数のパートナーと関係を築く。 私はその考えに惹かれた。 私も似たような考えをしているからだ。 私は幼稚園も小学校も市立だったから、みんな近所の子で、今思うと世界が狭かった。 世界が広がったのは中学生になってから。 いつも歩きだったのが、自転車で30分になった。 一学年30人だったのが、100人になった。 初めて恋をした時はなんの違和感もなかった。 次に恋をした時に違和感を感じたんだ。 違うクラスの男の子が好きだった。毎日話しかけて、学校に行くのが楽しかった。でも同じぐらい好きな人ができた。同じ部活の先輩だった。その人は女の人だったし、先輩だったからもうすぐ卒業だった。いろんな理由が重なって、先輩に恋した期間は少なかった。それでも大きな違和感があった。私にとってその男の子も先輩も同じぐらい好きだった。どうしていいか分からなかった。そのまま月日が経った。 また好きな人ができた。その人は私のことが嫌いだった。だから眺めているだけで何もしなかった。そしたらとあるクラスの男の子が私にアプローチしてきた。その人は優しいし、私を一番に考えてくれた。これで好きな人がまた2人になった。その時私は、同じ生活班の男の子といるのが気楽だった。その人のことも好きになった。自分が自然体でいられるから。3人の好きな男の子の中で2人は私を好きでいてくれた。2番目の子と付き合った。3人好きな男の子はいるけれど、自分を1番大事にしてくれる人と付き合おうと思ったからだ。でも3番目の男の子といい感じになっちゃって、ああこの人とも一緒にいたいって思った。でも彼氏はそれを許さなかった。愛情深いところが好きだった。だからそうなることもわかっていた。3日考えた今やっと自分がどうしたいかわかった気がした。 私はポリアモリーかもしれない。 それでも相手が複数の人と関係を持つのは嫌だ。 自分勝手な奴だと思う。 それでもこれは仕方がない。 変えられない。 だから付き合う人は1人。 それでも好きな人はたくさんできると思う。 今の彼氏にもこの先たくさんの経験をしていく中で言わないといけないと思った人にも自分のことを伝えて、理解してもらおう。 きっと普通じゃないと言われる。 だからこそ言おう。 そこで傷つけられたり、差別されたりするのならその人の本質はそうなんだ。 私は男も女も好きになる。 私は何人もの人を好きになる。 普通を望まれるこの世界で、私はきっと異端者だ。 だからこそ、それを武器にして生きていこう。 これは私の決意だ。

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愛

始まり

私の心を狂わせた。あの人は今でも私の心を締め付ける。 助けて。助けて。助けて。 私はこれからどうやって生きてけばいいのだろう。 動けば動くほど苦しくなる。 息をすればするほど、苦しくなる。 終わりのない道をずっと走るような。 終わりのない道をずっと走り続けるような。  洸との恋が終わって1年経った。あの時1年生だった私は今3年生になった。 時の流れは速かった。 私が泣いている間に 私が後悔している間に 1年経つものなんだな。  3年生の始業式。私は隣の席が男子でものすごく機嫌が悪かった。右は女たらしで有名な弘。弘は女の扱いに慣れていて、いつ聞いても彼を好きな人がいた。でも弘自身の浮ついた話は聞いたことなく、だからこそなのか人気だった。左は洸の親友の荘。荘はガードが固いというか、人を寄せ付けないというか、独特な人だった。私は彼らと接点を持つ事になるだなんて思わずに、過ごした。待ちに待った席替えの日。2人と離れて軽くなった心。仲のいい子と同じ生活班で踊る心。今年一いいとこかもしれないと思った。そんな幸せな生活を5ヶ月過ごした。そして2回目の席替え。彼らと同じ生活班になった。 終わった。 最初の感想はそれだった。 それでも時が経つにつれて、あの2人にも慣れていった。 そしてわかったことは2つ。 荘はものすごく性格が悪い。 弘はものすごくいい人。 弘は学校での生活が苦手な私をさりげなくサポートしてくれることが多かった。 そう。弘こそが彼なのだ。 「志望校どこなの?」そんなよくあるDMから始まった。1ヶ月の時を経て。「話したいことあるから一緒に帰ろ」ドキドキしてしょうがなかった。 こんな何かの物語みたいな事があっていいのだろうか。いつも友達と笑いながら帰る道。いつも散歩する私の大好きな道。そんな道を今彼と一緒に歩いてる。帰り際「俺は華の事しか考えれないぐらいあれだから」。『あれ』好きじゃなくてあれって言われた。『あれ』がなんなのか聞けずじまいで終わった今日。もしかしたらキープだから好きって言わなかったのかもしれない。それでも幸せな今を噛み締めていたい。キープかもしれない。そんな不安はいらない。幸せだからそれでいい。  今まで私は不安で仕方がなかった。 あの人に狂わされた心。 またあの人のときのような結末を辿るかもしれない。 恋への愛への不安。 好意を向けられると出てくる吐き気。 それでも、私を不安にさせずに私の欲しいことをしてくれる人がいる。 私のことを理解してくれる人がいる。 だから弘との恋が上手くいかずとも、きっとこれからは大丈夫。

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始まり

始まり

「華のことが好きだ」その言葉が私の人生を狂わせた。  通知が鳴る。あの人からじゃない。彼からだ。あの人は私の人生を狂わせた元凶。彼はいま私の人生を狂わせている人。 あの人と出会った時の話からしようか。  その日は入学式から少し経った日。なんの変哲もない日。でもその日から私の人生は色付き始めた。 「名前なんて言うの?」「華」「俺は洸!」それがあの人、洸との出会いだった。その日から少しずつ言葉を交わし始めた。同じクラスじゃないから朝2人でお互いの教室に着くまで。帰りお互いの分かれ道まで。朝も帰りも約束はしない。毎日じゃない。偶然出会えて、偶然誰かとの約束がないそんな日だけ。それでも私は幸せだった。しばらく経つと、朝も帰りも2人で行けなくても、「おはよう」と「バイバイ」は必ずになって。休み時間も時々話すようになった。そのとき私は幸せだった。一年の終わりがけ。12月か1月か。「俺好きな人出来た」心臓がぎゅってなった。私の恋は散るのかもしれない。おそるおそる聞いた。「誰?」「できればその人と付き合いたいと思ってる」「華だよ」「華のことが好きだ」嬉しかった。「私も洸のことが好き」でも付き合わなかった。付き合えなかった。それが今の私を狂わせる。 ごめんなさい。私はあの時洸と付き合いたかった。気づいたら好きだった。自覚したその日から洸以外の人との未来は考えてなかった。それでも、あれを目にして付き合いたいと思えなかった。 小さい時からの夢だった。 「好きです。付き合ってください。」私以外は見ずに、真っ直ぐこっちを見ている。そんなシチュエーションが夢だった。洸が放った言葉は、「じゃあ、付き合う?」だった。私にとって、誰かと付き合うのは奇跡で、もっと大切なもので、こんな風に冗談みたいに軽く言うものじゃない。だから私は付き合いたいと思えなかった。 洸との恋が終わった。 幸せの終わりはこんなにもあっけないものなのか。 あの時付き合わないことを選んだことを間違いだとは思わない。でも付き合えばよかったと何度も泣いた、何度も後悔した。 あの人が私の人生の何を狂わせたか。それは私の心だ。 次の話は彼についてです。

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始まり