小説家

小説家
私の夢はいくつもある。 今回はその中の一つ 小説家になりたいという夢について。 小学生の頃は本を読むのが苦手だった。 文字を読むのもじっとしているのも苦手だった。 数百ページあるその本を読んでいる同級生はすごいと思った。 四年生のとき仲の良い子たちはお絵描きとか読書とかをしていた。どっちも苦手だった。外で遊ぶのは好きだけど、周りについていけないから嫌だった。昼休みは大体保健室で過ごしていた。保健室の先生は優しくて好きだった。文字を読むのは苦手だったけど、静かなところで先生は仕事をしていたから誰にも気を使わずに私もゆっくり絵本が読めた。誰も見てないから気が散らなかった。文字の間が空いていて目がチカチカしなかった。少しずつ本が好きになった。 五年生になった。 保健室の先生は離任した。
華