おりひめ

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おりひめ

低クオリティかもしれませんが、是非時間がある時にでも読んでいただけたら幸いです

偽りの笑顔

「なんかさ、目怖いよw」 え? 突然友達に言われた言葉。 「真顔になると目怖いw睨まれてるみたい!w」 そしてその後に続いて言われたもう1人の言葉。 傷ついた。 泣きたいくらいに傷ついた。 「でも、真顔だったらみんなそうじゃない?」 言い返してみた。なんでか分からないけど、辛くて、そう言い返してた。 だけど、友達はそれにうんとは言わなかった。 「いや、他のみんなは違うよ?○○ちゃんだけだよw」 私がもしもこの時、「だよねw私って目怖いよね!?w」なんて笑って返せていたら良かったのかな、 でも、その頃の私はメンタルが凄く弱かった。部活中いやな事があるとすぐ泣いてしまうくらい。 だから、素直に落ち込んでしまった。 そんな事、私が一番最初に気づいていた。 私は一重で、少しつり目だったから、鏡を見ながら毎回思う。笑顔でいないとって。 そして、そんなコンプレックスを大好きだった友達にいじられた。凄く辛かった。 でもね、クラスの男子にある日こんな事を言われたの。 「○○ちゃんって、笑うと涙袋凄いよね」 って。 当時の私は、涙袋っていう存在を憧れていたから、すごく嬉しかった。 そして私はその日以降、笑うのが楽しくなった。 そして、毎日鏡の前で涙袋を出していたからか、笑っていたからか分からないけど、以前より涙袋が出来ていた。 私は自分の涙袋を見る度あの男子の言葉を思い出す。 人を傷つけるのは人だけど、人を暖かくするのも人。 これは、私の大好きな人の名言だけど、私もこう思う。現に、私が経験したから。 これを見てくれている人は、人の気持ちに寄り添って、暖かい言葉をかけられる人になって欲しい。そして、誰かが誰かの言葉に傷ついてしまうなんて事、無くなって欲しい。

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偽りの笑顔

恋のかたち

恋 それは男女限定のものですか? はたまた、歳の近いもの同士限定のものですか? 今この瞬間も、世界では様々な人が、それぞれの形で恋をしています。 歳の近い男女で恋をするもの。 生徒と教師で禁断の恋をするもの。 同性同士で恋をするもの。 歳の離れたもの同士で恋をするもの。 テレビに映る遠い存在の人に恋をするもの。 誰かの恋人に恋をするもの。 動物や物に恋をするもの。 漫画やアニメの人物に恋をするもの。 そして、悲しい恋をするもの。 みんな、それぞれの形で恋をしている。 それは、他人が止めることはあってはならないし、否定することもあってはならない。 あなたは今、恋をしていますか? あなたの形の恋で、大丈夫ですよ。

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恋のかたち

プロローグ

さて、突然ですがこれを見てくれている皆さんに問います。 皆さんは、男女の友情は、成立すると思いますか? きっと、この問いに正解も不正解も無いでしょう。 ですが、 どちらか一方がもう一方に好意を寄せてしまった場合、今まであった友情は灰のように全て消え、無くなってしまうでしょう。 そして、この先の物語は、そんな男女の友情が崩れてしまった、ある方のお話です。 この話を読み切った後、あなたは最初の問いに、なんと答えるでしょうか。

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プロローグ

涙を流した夜を超えて

いよいよ、私の誕生日も明日に迫った。 私(明日ってデート何時からだろう…?) 私は思い切ってたくまに電話をかけてみることにした。 プルルルル…プルルルル…… たくま『もしもし?』 私「あ、たくま?」 私「明日って何時から…」 私が明日何時からデートか聞こうとしたその時、遠くの方から声が聞こえた 私「…誰かといるの、?」 たくま『え?あ、まぁ…』 私「…明日ってさ、何時から?」 たくま『え、何が?』 私「え、だって明日は私の」 たくま『明日?なんかあったっけ?』 私「え…?」 たくま『わりぃ、今忙しいから、またな!』 私「え、まって!」 ツー、ツー… 私「嘘…でしょ……?」 たくまに誕生日を忘れられた。 それも悲しかった。もちろん、すごく悲しかったけど、あの時聞こえた声、若い女の人の声だった。 たくまーって、名前呼んでた。なんであの時はぐらかしたの?お姉ちゃんや妹なら普通に言えばいいのに。 ていうか、たくまは一人っ子のはず。じゃあ、あの声は一体誰の声なの…? 考えれば考えるほど具合が悪くなってくる。もしかして…と、最悪な考えをしてしまうが、そんなはずないと、たくまを信じたい。でも… そんな時、電話が鳴った。 それは、れおからだった。 私「…もしもし…」 れお『え、大丈夫か?』 私「うん…大丈夫」 れお『…明日、10時に迎えいくから。』 私「え、?」 れお『じゃ』 私「あ…」 正直、今は行く気分じゃないけれど、せっかくの誕生日、ただ家にいるのは寂しかった。 私「れお…」

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涙を流した夜を超えて

涙を流した夜を超えて

そして、曖昧なまま冬休みに突入した。 私(明日から冬休みか〜) れお「おい」 私「わっ、れお?どうしたの?」 れお「どうしたのじゃねぇよ。元気無いじゃん」 私「別に…?元気だよ?ほら!」 れお「話聞くけど。」 私「だから、私は別に元気だって…」 れお「元気なやつはそんなしょげた顔しない」 私「れお…」 れお「ほら、話聞くから、帰るぞ」 私「うん。ありがとう、」 れお「ん」 れおはいつも優しい。そばに寄り添って支えてくれる。 いつからだろう、こんなふうにれおに色んな事相談するようになったの。 れお「え、デートドタキャンってまじ?」 私「うん。当日にドタキャンされた。」 れお「まじか…」 私「たくまは、私とのデート楽しみにしてくれてなかったのかな…」 れお「きっと、ほんとに優先しなくちゃならない大事な用があったんじゃないのか?」 私「街中を普通に歩いてたのに?」 れお「…え?」 私「友達から聞いたの。街中を普通に歩いてるたくまを見たって。しかも、上機嫌だったって。」 れお「…」 私「…私ね、誕生日もうすぐなんだ。」 れお「え、いつ?」 私「12月22日」 れお「じゃあ、きっと誕生日プレゼント買ってたのかも」 私「だといいけど…」 れお「…まぁ、そんなに落ち込むなって、その分誕生日楽しめよ」 私「うん…」 れお「…」 れおがそんなに悲しい顔、しないでよ。

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涙を流した夜を超えて

涙を流した夜を超えて

あの日、たくまに一緒に帰ろうと誘われてからまた、たくまと帰る日が多くなった。そしてその度れおはあの日と同じ顔をする。あんな顔をされると、なんだか調子が狂ってしまう。 たくま「りの、?」 私「えっ、どうしたの?」 たくま「なんか、元気ない?」 私「そんな事ないよ!いつも通り!」 たくま「なら良かった…」 たくまは安心してほっと一息ついていた。 たくま「あ、そうだ。今週の土曜空いてる?」 私「空いてるけど、どうしたの?」 たくま「じゃあさ、映画行こ!」 私「映画!?うん!行く!」 たくま「やった!じゃあ10時に迎え行くから!」 私「うん!」 たくまとの久しぶりのデートで、私は浮かれ過ぎていたのかもしれない。 楽しみにしていた分、ドタキャンされた時のショックが大きかった。 私「え、行けないって、どういう事?」 たくま『ごめん、急用ができた』 私「いつもいつも用事ができたって…」 たくま『ほんとごめん!また今度行こ!な?』 私「…分かった」 たくま『まじごめん!じゃ!』 私「あ、ちょっ、!」 ツー、ツー、 今は朝の9時。たくまから突然電話がかかってきた。私が電話に出ると、『行けない』そう言われた。 私(楽しみにしてたのに…) 頬を静かに涙が伝う。私はただ、泣くしか出来なかった。 私(もう準備…しちゃったよ…) 鏡を見るとそこにはメイクもヘアセットも済ませた私の姿が映っていた。 私(楽しみにしてたのは、私だけ、?) 私はベッドに潜り込み、静かに泣いた。

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涙を流した夜を超えて

涙を流した夜を超えて

それからは、佐野くんといる時間が多くなった。 私「ねぇ、佐野くん」 れお「あのさ」 私「ん?」 れお「その苗字呼び辞めない?」 私「え、なんで?」 れお「なんか、距離ある感じしてやだ」 私「じゃあ、“れおくん”?」 れお「れおでいい。」 私「…れお、?」 れお「ん」 私「じゃあ、れおも私の事りのって呼んで?」 れお「やだ。」 私「えぇ!?なんでよ!?」 れお「俺は桃瀬のこと桃瀬で呼ぶ」 私「私はりのがいい」 れお「んー…いや。」 私「ね、お願い!」 れお「…はぁ、」 れおはため息をついた後小さく口を開き れお「…りの…」 名前で呼んでくれた。 私「うん…!やっぱりそれがいい!」 名前で呼んでもらえた事が嬉しくて、思わず笑みが零れた。 その時初めてれおも笑ってくれた。 れお「で、最近たくまとどうなの?」 私「…」 れお「?」 私「たまに冷たいんだよね、なんか」 私「なんかしちゃったかな〜……」 れお「カップルなんてそんなもんだろ」 私「そうなの…?」 れお「んー多分?」 あと一ヶ月後にはクリスマスが来るし、その前には私の誕生日だって来る。その時までには仲直り…?したい。だって、今年の誕生日も、クリスマスも、一緒に過ごしたいから。 たくま「おーい、りの!」 私「え、たくま!?」 たくま「一緒に帰らない…?」 私「え…いいの?」 たくま「最近一緒に帰れてなかったし、今日は用事ないからさ!」 私「うん!待ってて、今すぐ行く!」 たくま「おう!」 久々にたくまと帰れる為、私はうきうきで帰り支度を始めた。 れお「良かったな。」 私「うん!」 私が満面の笑みで答えると、れおは安心したような、でもどこか突っかかるような顔をしていた。

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涙を流した夜を超えて

涙を流した夜を超えて

−数日後− 私「たくまー!一緒に帰ろ!」 たくま「あーわりぃ!今日帰れないわ!」 私「えぇ〜なんでよ〜」 たくま「ちょっと用事できちゃってさ…あ、今度ジュース奢るからさ!な?」 私「ん〜分かった…」 たくま「よし!いい子だ!」 そう言って頭をぽんぽんするたくま。私はジュースくらいの価値しかないの? 私「はぁ…」 私(最近忙しいのかな…) 最近たくまは一緒に帰ってくれなくなった。いつも用事ができたって言って1人で颯爽と帰ってしまう。 「おい」 私(?) れお「今日はたくまと帰らないのかよ」 背後から声がして、振り返ると佐野くんが立っていた。 私「あ、佐野くん…」 れお「喧嘩でもしたのか?」 私「いや、用事があるんだって。」 れお「ふーん…」 私「私ってさ、ジュースと同じくらいの価値しか無いのかな、?」 れお「え、?」 私「あ、ごめん今の忘れて!」 私(何言ってんの私〜!) 私「じゃあ、もう帰るから!」 れお「あ、おい!」 私が帰ろうと走り出すと、突然腕を掴まれた。 私「え、?」 まるで少女漫画みたいな展開だった。 れお「家、どこ方向」 私「あっちだけど、」 私が家のある方向を指さすと、佐野くんは驚いた顔をしていた。 れお「俺も家あっち」 私「え、ほんと!?」 れお「俺も一緒に帰る人いないし帰ろ」 私「え…うん!」 私(初めてちゃんと佐野くんと話すかも…) やっぱり佐野くんは相変わらず塩だったけど、佐野くんの事をよく知れた気がして嬉しかった。 私「ごめんね、わざわざ家まで…」 れお「別に」 私「ありがとう。じゃあ、またね!」 私が家の扉に手をかけたところで呼び止められた。 れお「あ、桃瀬」 私「え、どうしたの?」 れお「LINE、交換しよ」 私「え?」 れお「ほら、早く」 私「あ、うん」 LINEを交換したあと、佐野くんは早歩きで帰ってしまった。 私「…?」

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涙を流した夜を超えて

涙を流した夜を超えて

「付き合ってください。」 その一言がどれだけ嬉しかったか。どれだけ待ち望んでいた言葉だったか。今でもあの時の胸の高鳴りを覚えてる。あの時は嬉しくて一晩中泣いていたな。それぐらい、私は池橋拓真が好きだった。 私「たくま!一緒に帰ろ!」 帰り支度を終えた私は、直ぐにたくまの席へ駆け寄った。 私達は今高校2年生で、付き合ったのは1年生の冬だった。 たくま「おう!ちょっと待っててな」 私「うん!」 たくまは優しくてかっこよくて頭もいい。私には勿体ないくらいの最高の彼氏だ。 れお「おーいたくまー」 たくま「お、れお!」 彼はたくまの親友の佐野怜央。小学校からの中らしい。 れお「担任が呼んでたけど」 たくま「え、まじで!?」 れお「何やらかしたんだよ」 たくま「え…全く心当たりが…」 れお「とりあえず、早く行ってこい」 たくま「おう!あ、りの、ごめん!待っててくれる?」 私「うん!行ってらっしゃい!」 たくま「ごめん!すぐ済ませてくるから!」 手を振りたくまを見送ったはいいものの、佐野くんと2人きりは気まずい。 私(佐野くんと話した事無いからな〜…) れお「あのさ、お前って、桃瀬梨乃だっけ?」 私「え?うんそうだけど…」 れお「あいつ、口を開けば桃瀬の話しかしないからな」 私「え!?そうなんだ…なんか、嬉しいな。」 れお「…」 私(…あれ、もう会話終了…?) 会話が終わると、佐野くんはバッグから1冊の小説を取り出し、読み始めた。私は気になって表紙をチラッと覗いて見たが、なんだか難しそうな本だった。 私(やっぱり佐野くんってよく分かんないや) 佐野くんは学年中の女子が絶賛する程の美青年で、何人もの生徒から告白されたという。 私(私は断然たくま派かな〜) 私は窓の外を眺めた。沈みかけた太陽が‪紅く染めるその空は、凄く綺麗だった。

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