紅野レプリカ

4 件の小説
Profile picture

紅野レプリカ

こんにちは。紅野レプリカといいます!ここでは主にポエム、詩を書いています!プリ小説というアプリでは小説も投稿しています!

君を描いては紙に落ちる色雫

今日君が主役のプロットを書いた 窓に映る初夏の残像 書き慣れた万年筆 透き通る藍色のボトル 消せない人生すら君の人生みたいだ 理想郷は遠すぎて頭の中 桃源郷は書けないって井の蛙 書き慣れた人生俯瞰すらまだ海を見たことがない シナリオ通りに君は踊ってくれるかな それじゃここから飛び降りて 今日の空は君の涙が滲んだような色みたいで インクが滲んだ紙でさえ君の人生みたいだ。 君を描こうにも僕の記憶が邪魔だ 笑った顔しか浮かばない記憶が。 またも白昼夢に溺れる昼下がり 今日僕が主役のプロットを書いた 夏風揺れる風鈴 紙に滴る色雫 窓に映る入道雲 指で触れようにも遠すぎる 思い出は捨てたって頭の中 思い入れは閉ざされた箱の中 書き慣れない人生主観すらまだわからない シナリオ通りに僕と踊ってくれるかな それじゃ ああ、君を描こうにもインク不足だ 明日の空は君を描けるだけの藍で溢れてるかな それなら藍で溢れた空からインクを吸って君を描こう。 僕を書こうにも藍で溢れた紙が邪魔だ 君に溢れて書く場所のない紙が。 またも線も書けずに夜に散る 紙に落ちる色雫 滲まないインク 消えない文字 薄まらない色 僕には描けない君の人生のようだ ノートを破く音 地面に落ちる音 ボトルが倒れる音 藍で溢れた紙をただ眺める 時々止まりながらもただ描き続ける

0
0
君を描いては紙に落ちる色雫

五月は夜の街中で一人惑う

ああ、もう歩き疲れたよ。人生なんてやめにしない? 「やめるってどうやって」? わざわざ言葉にしないといけないの? 中身のない詩ばかり書いて楽しいの? 金にもならないような詩ばっか書きやがってさ ああ、もう人生なんてやめたいな 足りない。明るさが足りない 街の明るさが脳裏に響くんだ 消せない。君の顔が消せない 街灯の明るさが思い出させるんだ 痛かったよね。怖かったよね。 人を殺すのは心が痛む 「この痛みがわからない」? その口で何人殺してきたんだよ そっか、口先だけの言葉なんて価値ないもんね そんな言葉でも紙に書いて文字にしたらお金になるんだって ああ、やっぱり人生って簡単だね この先どうやって生きていこうだなんて決定権は私にありますか? この先勝手に騙されとけば死ぬまで生きれますか? 冬がまだ残る街を歩いて 思い出が残る味を食べて 月明かりごと飲み込みたい 足したい。思い出に水を足したい。 皐月雨では薄まらないんだ 書きたい。人生を書きたい。 白紙の人生を白紙の紙に 好きだったよね。嬉しかったよね。 人を泣かすのは心がいる 「この感情がわからない」? その口で何人泣かしてきたんだよ そっか、口先だけの言葉一つでも涙は出るんだよね そんな言葉でも紙に書いて文字にしたら涙は出るのかな ああ、人って難しいね どれだけ歩いてもまだわからない 生まれながらにして生きる意味があったらつまらないかな やっぱりやめるのは後にしよう 君の分まで生きないと この世界を透過してこの人生を投下したい 中身のない詩でもいいから 金にならない詩でもいいから 君を淘汰したいから

3
0
五月は夜の街中で一人惑う

四月は嘘に踊って君と出会う

ごめんね 今の私ならそう言うかな でもそれが全てではなくて、でも嘘でもなくて ああ、やっぱり分かんないや ありがとうを伝えてしまった今を後悔してます 今から忘れた話をするね 君に会ったのは少しだけ散った桜の木の下 君の「よろしく」を私は信じた 人間なんてつまらないと思ってた日々も君といると人でいたいと思ったの 疑ったことはなかったよ。本当だよ。 ああ、やっぱり忘れたことだからわからないや 私の人生は桜吹雪だ 君との思い出もくだらない思い出も全部飛ばされてしまえ 流れる季節でさえ止めることはできないだろう この目から溢れる涙が桜の海に沈まないように いっそのこと私ごと飛ばして欲しい 今から忘れる話をするね 私が心を亡くしたその日々は君を忘れる不安で溢れてた 何もないって言った時も涙はでなかった 一人の日々には何も感じないのに 独りの日々には寂しさを感じた あれ、最初から独りだよな… やっぱりそうだよね そうことにしようかな 君との人生は春泥棒だ 舞い落ちる花びら一枚でさえ盗みとりたい 今の私ならこの思い出の上で踊れるかな その口から溢れる嘘が私を止めないように いっそのこと私ごと盗みとって欲しい 今だって私の心はとられてるんだよね でもなぜか減っていく感じかしないんだ とられて足されての繰り返し? そんなのもううんざりだ だから私はもういくよ とったもの、置いたらとりに来るから 君に出会えてよかった 今の私ならそう言うから やっぱり嘘じゃなかったんだね ありがとうを伝えてよかったのかな ごめんねを伝えたかった今を後悔してます

2
0
四月は嘘に踊って君と出会う

三月は別れの季節に涙する

さよなら 死んでください あなたがいる日々に飽きました 今日を最後にさよならだ 「もう一度あの頃に戻りたい」だなんてそんな大それたこと言わないよ 「もう二度とあの頃に戻れない」だなんてそんな事実は言わないで 今日だってそんな一日なのかな そんなわけないか 別れは必ず訪れるって誰かが言ってた 人っていつか死ぬんだってそんな事実言わなくてもわかってるよ あなたとの別れに涙は出るのかな そんなわけないか 言いたいことはたくさんあるし 伝えたいことはたくさんある 罵倒も感動も批判も感謝も なんで言えないのか なんて言えばいいのか そんなのわからないよ 人はいついなくなるかわからないから明日いなくなるって思えないよ 「もう一度だけ声を聴かせて」そんなこと言ったって意味ないよ 「もう二度とあなたに会えない」なんてそんな嘘言わないで 明日になったらいないんだよね やっぱそうだよね 失ったものばかり数えるなって誰かが言ってた 無いものは無いなんてそんなことわかってるよ。ただ無くしたもののほうが心に残るんだ あなたをなくしても心の傷は増えないかな そんなことないか 言いたいことは言えないし 伝えたいことは伝えられない 詩も歌も文字も言葉も なんで伝わらないのか どうやって伝えればいいのか そんなの、わからないよ 「思いは伝えとけ」って明日あなたがいなくなるってわかったらとっくに伝えてるよ 君のさよならが消えない 君のさよならが消せない 生きてください あなたがいる日々が当たり前だった 僕とは、今日を最後にさよならだ ありがとう

5
0
三月は別れの季節に涙する