未夢
8 件の小説未夢
はじめまして、未夢(みゆ)と申します。見てくださってありがとうございます。少しでも何か響くような文章を書けるようになりたいです。Twitterは鍵垢な上、適当なイラスト(それも低浮上)しかあげてないのでフォロー推奨しません。 好きを大事にしたいです。
夏
夏の色、夏の音、夏の匂い。 夏の世界。 大好きだけど、 このまとわりつくような暑さだけは好きになれる気がしないなぁ。
悲恋
ああ、ダメ。ダメでしょう? 友達として傍にいるって決めたばかりなのに。 この想いが溢れてしまえば、きっと君の枷になる。 それに、きっと私は君の愛を望む醜いバケモノに成り果ててしまうだろう。 だから、そうなる前に。そうなる、前に−−。 ……さようなら。
嘘も本当も
嘘も本当も 抱えていたい 嘘も本当も 覚えていたい 嘘も本当も “わたし”だから 嘘も本当も つくっていきたい
伝えたいこと
「あのね、あのね、愛しているよ」 ……ああ。どうして、今更気がついてしまったんだ。君は何度も何度も、僕に気持ちを伝えてくれていたというのに。どうして、君がいなくなってしまう直前で気がついてしまったのか。どうせならこのまま、気づかずにいたかった。 でも、気づいてしまったのなら伝えるべきだと思う。そうは思うのに口はうまく動いてくれない。酸素を求めるようにパクパクと口を閉じては開いてを繰り返した。 ……早く、早く。 「っ……!」 言葉が、詰まる。これが君の最期なのだから、頑張らなくては。 「……ずっと、ずっと」 「大嫌いだったよ」
死にたい今日を抱えて
死にたい今日を抱えて ただひとつ 息を零す 死にたい明日を抱えて ただひとつ 涙を落とす 生きた昨日を見つめて ただひとつ ため息を吐く 生きてしまった今日を見て ただひとつ
恋
彼女が欲しいと何度も呟く君に、私はひとつの言葉を零す。 「じゃあ私と付き合ってみる?」 ほら、びっくりした。私がそう言うなんて想像もしていない。知ってた。わかってた。私はあなたの対象外。いくら頑張っても私のことなんて見てくれない。それでも無性に腹が立って言ってしまった。ああ、なんと断られるのだろうか。
チューインガム
ひとつ、口に含む。 ……辛い。ヒリヒリして、スースーする。 まだまだお子ちゃまな私にはまったく口に合わない。それでも今寝てしまうわけにはいかないので、必死に噛み続ける。 喉を通る空気が冷たく感じる。辛いのはあまり得意じゃないけど、この感覚はなぜか好きだった。 ただひとつ、小さく息を吐く。 ……うん、頑張ろう。
終わり
本当に、お疲れ様でした。 あなたは、小説を書いて書いて書き続けて。 ……そして、死んだのです。 ああ、いえ。 悲しむことはありません。 あなたは充分頑張りました。 充分なんです。 充分過ぎたんです。 お疲れ様でした。 もう頑張らなくていいんです。 もうキラキラしなくていいんです。 もう何もしなくていいんです。 今までありがとうございました。 きっとあなたの言葉は誰かに届いたでしょう。 きっと、きっと、誰かに。 だから、さようなら。 おやすみなさい。