伝えたいこと
「あのね、あのね、愛しているよ」
……ああ。どうして、今更気がついてしまったんだ。君は何度も何度も、僕に気持ちを伝えてくれていたというのに。どうして、君がいなくなってしまう直前で気がついてしまったのか。どうせならこのまま、気づかずにいたかった。
でも、気づいてしまったのなら伝えるべきだと思う。そうは思うのに口はうまく動いてくれない。酸素を求めるようにパクパクと口を閉じては開いてを繰り返した。
……早く、早く。
「っ……!」
言葉が、詰まる。これが君の最期なのだから、頑張らなくては。
「……ずっと、ずっと」
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文字数: 282
カテゴリー: その他
投稿日時: 2024/4/20 12:51
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
未夢
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