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小説初心者です🔰 仲良くしてください!!

実家にいる付喪神の話

 あなたは神様を信じますか?  ……いや、別に宗教勧誘ではなくてですね。神様とか幽霊とか、妖怪とか。見えはしないけれど、昔から「いる」と言われ続けているものってあるじゃないですか。  実は私、結構信じてるんですよね。そういう感じのオカルトチックな話。  今日お話しするのは、私が神様を信じるきっかけになった……実家にいる付喪神の話です。 「付喪神」とは古い器物に霊が宿って誕生する日本妖怪の総称、と日本では言われています。物に命が宿るという、何とも神秘的な話ですね。  私の家にいる(と、勝手に私が思っている)付喪神は、私が小さい頃作った1つの「てるてる坊主」です。  もう記憶も曖昧な、小学生にもなってない幼い私は、夏休みに祖母の家へ遊びに行きました。2泊3日の初めてのお泊まり。夏だし外にプールでも出して遊ぼうと、ウッキウキで向かったわけです。  しかし、残念ながらその3日間の天気予報は雨でした。しかも当日は笑えるくらい土砂降り。当然外には出れず、プールも中止です。  しょんぼりした私は、雨が止んでほしい一心でてるてる坊主を作りました。母がくれたガーゼにティッシュを詰めて、顔を描いて。丹精込めて作ったそれを窓に吊るし、こう願ったわけです。 「てるてる坊主〜てる坊主〜、あーした晴れにしておくれ〜♪♪」  晴れでなくても、せめて曇りくらいになればと思って。    翌朝、カーテンを開けた私は思わず声を上げました。外は雲ひとつない快晴だったんです。子供だった私は本気で思いました。「てるてる坊主が願いを叶えてくれたんだ」って。    そこからでした。  運動会の日。  旅行の日。  部活の大切な試合の日。  何かしらのイベントの日。  私は何かあるたび、そのてるてる坊主に願うようになりました。すると、不思議なくらい晴れるんです。予報が雨でも。降水確率100%でも。  これには何か、不思議な力が宿っているのではないかと。付喪神がついているのではないかと。信じてしまうには充分すぎました。  分かっています。そんなのただの偶然だと、たまたま運が良かっただけだと、そう思われるかもしれません。  でも、もう一つだけ話があるんです。    てるてる坊主って、本来は晴れを願う物だと思うんですよ。でも、一度だけ雨を願ったことがあるんです。  高校三年生の夏。私は野球部で、最後の大会を控えていました。ずっとレギュラーを目指して練習して、ようやくスタメンが見えてきた頃に事故が起きました。  ピッチャーが投げたボールが、私の顔面に直撃したんです。顔面デッドボールです。いや〜痛かったですね、初めて救急車乗りましたよ。無事?鼻を骨折し、即入院の即手術でした。そこまでひどくはなかったのと、大会があるからとお願いして一週間で退院させてもらいました。  しかし、退院したとて一週間は運動禁止。私がまともに動けるようになった時には、試合まで残り5日しかありませんでした。このまま試合に出場することは、残された時間的に叶いません。  そこで私は思いました。 「てるてる坊主に土日雨にして貰えば、試合が一週間後になるからワンチャン出れる。」  邪な考えでした。でも、そんなこと考えるくらいにはショックと焦りでいっぱいだったんです。だって考えてみてください。2年半くらいの努力が、一回の怪我で全て水に流れるんですよ。もう藁にもすがりたくなりますよね。  私は願いました。どうか雨にしておくれ、と。野球一筋の日々の最後がこんな終わりは嫌だから、と。  そして、試合の日。  なんと雨が降ったんです、それも土砂降り。晴れ予報だったのに。  朝起きてガッツポーズしました。てるてる坊主にありがとうとお礼まで言いました。今思えば、だいぶ不謹慎な奴ですよね。  試合は一週間延期になり、その間に調子を取り戻した私は無事スタメン出場することができました。試合には負けてしまったけれど、不思議と悔しさや悲しさよりも達成感が強かったのを覚えています。  ……長くなりましたが、これが私の実家にいる付喪神の話です。  どうでしたか?少しは信じてもらえたのではないでしょうか。これ全部実話です。あなたの身の周りにも、こんな感じの不思議な話があるかもしれません。信じる信じないはあなた次第ですが。    実家では、今でもそのてるてる坊主は吊るされています。もう10年以上前の物なので、布は黄ばんでいるし、糸もほつれています。普通なら、とっくに捨てられていてもおかしくないんですけどね。でも、ずっと窓際に吊るされたままなんです。この子はきっと、この家を守ってくれているのでは無いかと、そう思ったりもします。    だから、私は信じています。神様とか、幽霊とか、そういう“見えないもの”を。   ……だって、その方が面白いじゃないですか。

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小説ではありません。

 あ、どうもこんにちは。タイトル通りこれは小説ではありません。それでもいいよという方に、少々お聞きしたいことがありまして。  まー変な深読みせず、頭空っぽにして次の質問に答えて欲しいんですよ。 「好きな異性のタイプを3つ。」  なんでもいいですよ。ちなみに私は、年上で美人なお姉さ……ゲフンゲフン。 ・話しやすくて ・ギャップがある ・ロングヘアな人 とかですかね。  3つ思い浮かべましたか?  では2つ目質問です。 「あなたの前に、その3つを全て満たした人が2人いるとします。その2人から同時にアプローチされたら、あなたはどちらを選びますか?」  直感で構いません。  性格?顔?趣味?判断材料は色々あると思います。  思い浮かべましたか?  ではネタバラシです。 「2つ目の質問で、あなたが2人のうち1人を選ぶときに決めた判断条件。それが、あなたが恋愛において最も重要視する点…だそうです。」  どうです?当たってますか?  実はこれ、私が大学一年生の時に先輩に仕掛けられた心理テストでして。まーゆうて心理テストなので、外れた人も知ってた人もいると思います。  当時何も知らなかった私は、2問目で勘と答えました。はい、今でもネタにされてます。  でもこれ結構友達にやったりしてるんですけど、今のとこ高確率で当たってるんですよ。たまたま当たってるだけなのか、割と信憑性あるのか気になってしまって投稿した次第であります。  飲みの席でやると盛り上がるので、合コンなどの話題のネタにできるのではないでしょうか(学生同士の飲みの席だけかもしれないし、私は合コンとか参加したことないので、空気が地獄になっても責任は負いかねます。)。  以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。    あと余談なんですけど、当時の飲みの席に嫌いな先輩がいましてね。顔カッコよくないし、結構嫌われているくせにめちゃくちゃ面食いな人だったんですけど。その先輩が2問目で、 「顔が可愛いほう!!」  って答えてて腹ちぎれるくらい笑いました。  

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願いを叶える悪魔

『ワシは悪魔や。』  仕事終わりでヘトヘトになったぼくを待っていたのは、自分を悪魔と言う珍妙な生き物だった。 「悪魔ってもっと、こう……バイ◯ンマンみたいな見た目じゃないの?」  部屋の真ん中に立つそれは、象の頭と人間の体を持つ化け物に他ならない。大きな耳に長い鼻。海外の神様に、こんな感じの奴がいた気がする。 『そないなこと言われても、生まれてこの方この格好やねん。』  なんでそんな話し方なのとか、なんでうちにいるのとか、色々突っ込みたいとこはあるが。 「とりあえず、出てってくれません?」 『なんでや!!』 「なんでって…。普通に不法侵入だし、あともう寝たいし。」  ぼくは上着を脱ぎながら適当に答えた。   『まぁ待ちや。君、目の前に人生最大のチャンスが転がってるんやで?』 「それってどういう……」 『ワシが君の望みを何でも叶えてやるっちゅうことや!』 「……はっ?」  なんでも。その言葉に思わず手が止まる。 『な、ワシをこのまま追い出すのは損やと思うんやけど。』 「……信じると思ってるんですか?」  冷静に考えてみたら、こんな胡散臭い話はない。   『疑うんならこれ見てみ。』  すると悪魔は両手を前に合わせ、目を閉じた。するとポンッと軽い音が鳴る。白い煙が晴れたあと、奴の手には分厚い札束が握られていた。 『現ナマで一千万、偽札やないで。』 「まじか……。」  思わず息を呑む。  疑念だらけの心の中に、徐々に高揚感が満ちてくるのを感じる。もしやこの悪魔は、ぼくに幸福をもたらしてくれる天使か何かなのではないか。 『さ、君は何が望みや?なんでもええで。金でも、女でも、名誉でも。君が欲しいと思うものを言ってみ。あ、叶えてやれるのは一個だけな!』 「ち…ちょっと考えさせて!」  ――チャンスだ、これは千載一遇のチャンスだ!今年で33歳、彼女いない歴イコール年齢で、平凡でしがないサラリーマンのぼくに振って沸いた幸運!どうする?何を願う?やっぱり女か、橋本◯奈似のFカップ美女を嫁にもらうか。いや、それよりも金か?金さえあればどんな美人でも抱けるチャンスはある!待てよ…有名人になれば金も女も両方手に入るんじゃないか?だとしたら願いごとは有名人になりたいでいいのかな……。いや、有名アイドルにすれば顔だってイケメンになるかもしれない! 「ん…?ちょっと待てよ……。」  ぼくはハッとして、悪魔の方へ振り向いた。 「おい悪魔。」 『なんや?』 「ぼくの願いが叶った時の代償はなんだ?」 『……………………ちっ。』  露骨な舌打ちだった。 『なんや、君以外と理性的やな。』 「……やっぱりあるんだな。」    悪魔はやれやれと肩をすくめる。 「で、代償はなんだ?」 『まーそれ聞かれたら答えないかん仕組みやからな。説明したるわ。代償は、願いの大きさに応じた寿命や。』  やっぱりそうだった。こんな上手い話があるわけなかった。ただより高いものはないって、どこでも耳にする言葉を自分が体験することになるとは。   「ちなみに、ぼくが一億円欲しいと言ったらどのくらい寿命を取られるんだ?」 『せやなぁ、君だと…ざっと40年ってとこか。』 「よんじゅ……ふざけんな!!いくらなんでも取りすぎじゃないか。」 『妥当やろ。普通のサラリーマンが一生かけて稼ぐ額の半分やぞ?』  ぐうの音も出ない。   「じ、じゃあ、橋本◯奈と結婚したいって言ったら?」 『せやなぁ、120年くらいか?』 「死ぬじゃねぇか!!」 『そのくらい可能性薄いっちゅうことや、分かるやろ。ただのサラリーマンが芸能人と結婚できるわけないやろ。』  ケラケラと笑う悪魔に心底腹が立つ。しかし、何も反論はできなかった。   「待てよ、もしぼくが有名アイドルだったら、代償はもっと少なくていいってことか?」 『程度によるけど、5.6年とかになるんちゃう?』 「…………理不尽だ。」  結局そうだ。ぼくみたいな平凡な人間は、わけわからん自称悪魔にさえ下を見られるのだ。 「普通に生きたかっただけなのに……。」  毎日働いて。  上司に怒られて。  恋人の1人もできなくて。  それだけで時間が過ぎていく。  なんともつまらない、平凡以下の人生。 「やっぱりこの世は理不尽だ……。」  ぼくは床に腰を下ろし、天井を見上げてハァと溜息をついた。 『この世が理不尽?何を当たり前のことを言っとるん。』 「え……。」 『生まれ、育ち、環境。人間は生まれながらに平等やない。金を湯水の如く使う人間の横で、泥水すする子供がおるのも当たり前。それがこの世界や、そうやろ?』 「……。」  上から見下ろして、悪魔がそう言ってくる。  こいつの言ってることは概ね正しい。それは分かっている。だが、土足で家に入られて、望みを叶えるだの言っておきながら代償は途方もない寿命。おまけに上から目線でなんか諭されてるこの状況に、ぼくは腹が立ってきた。 『さ、もうええやろ。さっさと望み言わんなら、ワシはそろそろ退散するで。』 「……教えろ。」 『ん?』 「お前をギャフンと言わせる方法を教えろ!!」  ぼくは立ち上がり、悪魔を指差してそう言い放った。 『はぁ??なんやその願い!!』 「なんでも望みを1つ叶えてくれるんだろ?」 『そうやけど…。』 「だったら叶えられないとは言わないよな?ぼくは今お前に腹が立ってるんだ、さっさと教えろ!」 『んな無茶苦茶な…。』  悪魔はハァと溜息をついた。 『分かった、教えたるわ。ちと長くなるけど。大前提、ワシら悪魔は人間が欲に溺れていくのを見るのが好きやねん。』 「クソ悪魔め。」 『まぁ聞きや。せやからな、ワシは人間の願いを叶えるんや。なんでも叶えると言ったときの人間は、よう本性が出るからな。色んな奴いておもろかった。』  聞けば聞くほど、清々しい程のクソ野郎だ。やはりこいつは悪魔だ。 『逆に言えばな、ワシは心の底から幸せそうにしてる人間が嫌いやな。金持ちでも、有名でもないのにニコニコしてるやつ見ると腹立ってくるわ。足るを知るっちゅうんかな、ああいうの。』 「そうなのか。」 『あとあれや、なんやったっけ。一日一善とか言う言葉が一番嫌いや、何の得もないのに他人に善意働くっていう考え自体が嫌いやな。理解できへん。』 「へぇ……。」  ぼくは少し考えた。 「つまり……。」 『うん?』 「ぼくが他人に善意振り撒いて、幸せそうにしてたらお前は嫌なんだな?」 『まぁな。腹立つわ。』  悪魔は即答した。 「分かった。今教えてくれたことをぼくの願いにするよ。絶対君に嫌な顔させてみせる。」 『君……ほんま変わった奴やな。』  悪魔は呆れたように笑った。   『まぁええわ、契約成立や。大した願いやないし、寿命は1日だけもらうわ。せいぜい頑張りや。』 「……1日でも取るのかよ。」 『悪魔やからな。』  そう言い残し、悪魔は煙のように消えていった。  一年後……  悪魔に会ったその日から、ぼくは一日一善を心に掲げて過ごしてきた。道端にポイ捨てされたゴミを拾ったり、困ってそうな人に声かけたり、会社では相手を問わず手助けしてみたり。そんなことを毎日毎日続けてみた。  別にそれをしたからって何か変わったわけではない。変わらず上司には怒られるし、彼女ができたわけでもないし、給料が上がったわけでもない。  でもなんだろう。前よりも、ちょっと体が軽い。そんな気がする。……なんとなくだけど。 「あ、財布……。」  道端に落ちていた財布を見つけ、ぼくはそれを手に取る。 「……交番行くか。」  夕暮れの街を歩きながら、ぼくは小さく笑った。  いつもと変わらない景色が、なぜか少しだけ綺麗に見えた。   『ふん……。』    ビルの屋上から彼を見下ろしながら、悪魔は不機嫌そうに鼻を鳴らした。   『金もない。女もおらん。相変わらずしょーもない人生。』    それなのに、男は笑っていた。前みたいに世界を恨む顔じゃない。何かを諦めた笑顔でもない。ただ静かに、満たされたように笑っている。 『……。』  理解できなかった。欲望を叶えられなかった人間は不幸になるものだ。報われない人間は世界を憎むものだ。なのにあの男は、何も持っていないくせに幸せそうだった。   『わからん。人間わからんわ、ほんま。』  吐き捨てるようにそう言って、悪魔はどこかへ去っていった。

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第五話 煽り運転ダメ絶対!!

『ハロー!私はキラリ!いずれ世界を救う魔法少女だよ♡今日は他県で野暮用があるから、新車で高速をかっ飛ばしてるよ!』  三日前に納車されたばかりの真っ赤なオープンカーは、陽光を浴びてきらきら輝いていた。風を切る感覚が気持ちよくて、彼女はご機嫌で鼻歌を歌う。 『ん〜♪ やっぱり新車って最高だね〜♡』    平日の昼間ということもあり、高速道路は比較的空いている。流れる景色、青空、心地いいエンジン音。実に平和。実に素晴らしい。    その時だった。    後方から、ぴったり張り付くように黒いSUVが迫ってきた。   『わっ、近い近い。』    ルームミラーいっぱいに映るフロントグリル。SUVは車間距離を詰めたまま、何度もハイビームを点滅させている。車の運転席では、サングラス姿の男が何か喚いているようだった。   『ん〜? そんな急いでるのかな?』    彼女は首を傾げ、とりあえず左車線へ寄る。すると車は爆音を響かせながら、一気に追い越していく。 「チンタラ走ってんじゃねぇぞ!!」    助手席に座る男が、窓を開けて怒鳴ってきたうえにスマホでこちらを撮影している。運転席の男も、それを見てケタケタ笑っていた。   『元気だねぇ。』    これで終わりかと思った。だが次の瞬間、SUVは彼女の前へ無理やり割り込んできた。 『わっ!?』    ギリギリの距離。さらに、    ――キキィィィィィッ!!!    突然の急ブレーキ。   『わわわっ!?』    彼女は咄嗟にブレーキを踏み、どうにか回避する。しかし相手はそのまま蛇行運転を始め、右へ左へふらつきながらわざと進路を塞いでくる。    まるで「逃がさない」と言わんばかりに。   『…………。』    せっかくの楽しいドライブなのに。風は気持ちよかったし、新車はぴかぴかだったし、今日はすごくいい日だったのに。台無しである。  車の窓から、男がニヤニヤ笑いながら中指を立てる。   『……むぅ。』    それを見て、彼女は少し頬を膨らませた。   『ま、仕方ないよね。煽ってきたのは向こうだしね?変身――キラリン♡ドライブ!』    彼女は車内で変身し、魔法少女の本気衣装に身を包む。そして次の瞬間、彼女はアクセルを深く踏み込んだ。 『交通ルールを守れない子には〜、キラリン♡安全講習〜。』    オープンカーのエンジンが唸りを上げ、一気にSUVへと接近。   「は?!」    男がバックミラー越しに目を見開く。そして、    ――ドゴンッ!!!    凄まじい衝撃音。    彼女の車は、SUVの後部へ勢いよく突っ込んだ。バランスを崩したSUVは激しく蛇行し、そのままガードレールへ。  ――ガシャァァァァンッ!!!!  轟音が高速道路へ響き渡った。   『解決解決!』    彼女は満足そうに頷く。 『あ、もしもし〜。私はキラリ!いずれ世界を救う魔法少女だよ♡ 田辺〜、高速で事故ったからレッカー車お願い!……いやいや、私煽られた側だからね?……うん。そう、その辺。……救急車?あー救急車はいらないんじゃないかな。じゃ、よろしく〜。』  スマホをしまった彼女はハンドルを握り直し、再び爽やかな風の中へ走り去っていった。

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自己紹介!

1.ノベリー始めてどのくらい? →1ヶ月ちょいの新参者です。 2.始めたきっかけは? →ノリです。 3.読むジャンルや好きな作家さんは? →正直言うと、普段あんまり小説読まないんですよね…。もし、おすすめがあれば教えていただきたいです!あとアニメをよく見るので、元になった小説は読んだりします。最近読んだのは「死亡遊戯で飯を食う。」です。 4.書きたいジャンルは? →私は性格がひねくれていますので。読んでくれた方が虚無感や悲しみ、後味の悪さに苛まれるような物を書きたいです。メリーバッドエンドって良いですよね。 5.名前の由来は? →No.2から来てます。高校生の時から、ゲームで使う名前ずっとこれです。 6.今後の目標は? →最近書いている「魔法少女キラリ世界を救う!」のクオリティを上げたいです。スプラッター系魔法少女の活躍を読んでいただけたら嬉しいです! ……はい、宣伝です。

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第四話 怪獣退治は私の特権だ!!

『もしもし〜、ハロー!私はキラリ!いずれ世界を救う……』 「ごめん、今それやってる場合じゃない。」 『田辺〜、なーんで私の決め台詞切っちゃうのさ!』 「一大事だからに決まってるだろ。てかタメ口やめろ、おれ上司だぞ。」 『はーい。』 「はぁ……。横浜駅周辺に怪獣が出現した。直ちに殲滅に向かってくれ。」 『りょーかーい。』  この世界では、時折“怪獣”が現れる。    それは災害のように突然現れ、街を踏み潰し、人を喰らい、文明を破壊する。戦車も戦闘機も通じない。そんな化け物を殺せるのは、“魔法少女”だけだった。   『キラリ到着。田辺〜さっさと自衛隊退けて。銃どころか、核兵器でも倒せないよあの怪獣。』 「了解、あとは任せた。タメ語やめろ、以上だ。」 『ほーい。……さてと。』  探さなくてもすぐわかる。街のど真ん中で、恐竜みたいな怪獣が、好き放題暴れているからだ。ビルは積み木みたいに崩れ、車は玩具みたいに吹き飛んでいる。このまま放っておけば、被害は横浜全域に広がるだろう。 『やっちゃうよん!怪獣退治は私の特権だからね!――変身、キラリン・ドライブ♡』    彼女が魔法ステッキを掲げると、空中に無数の光輪が浮かび上がった。    制服のリボンが桜色の光へ変わり、その帯が彼女の身体へ巻き付く。セーラー服は粒子のようにほどけ、代わりに純白と桃色のフリルドレスが形作られていく。黒タイツには銀のラインが走り、胸元にはハート型の宝石が輝く。半透明のマントが背後に揺れ、肩までの黒髪は鮮やかな桃色のポニーテールへ変わった。    次の瞬間、轟音と共に、横浜駅前のアスファルトが陥没する。   「なっ……!」    離れた場所で避難指揮を執っていた隊員たちが息を呑んだ。キラリの姿が消えていたからだ。いや、違う。速すぎて見えなかった。    怪獣の懐に潜り込んだ彼女は、軽やかに笑う。   『でっかいだけじゃ、私には勝てないぞ♡』  ――グゥオオオオオオッ!!!!    怪獣が咆哮を上げ、大樹の幹のような尾を振るう。音の壁が砕けるほどの一撃。しかしキラリは、その尾の上にひらりと着地した。   『おそいおそい!』    ステッキを振る。淡い桃色の光が尾を包み込み――消えた。切断ですらない。“存在そのもの”が抜け落ちたように、怪獣の尾が根元から消失した。   『大人しくしなきゃダメでしょ?』  ――グゥオオ!?!?    絶叫。その巨体が苦悶にのたうち回り、ビル群が連鎖的に崩落していく。避難中の人々から悲鳴が上がった。   「おい、まずいぞ! 二次被害が――」 『あー、うるさいなぁ。』    彼女は不満げに頬を膨らませると、空中でくるりと回った。ステッキの先端が、怪獣へ向く。   『じゃ、一気に終わらせるね!!』  その瞬間、空が裂けた。雲を押しのけるように、巨大な魔法陣が展開。桃色の光が横浜一帯を照らし、人々は思わず足を止めた。   「……なんだ、あれ……。」 『キラリン☆ディメンションロスト〜♡』    光が落ちる。そして、怪獣の上半身が、音もなく消滅した。数秒遅れて、残された下半身が崩れ落ちる。    轟音。土煙。沈黙。   『いえーい、討伐完了〜。』    彼女は瓦礫の上に降り立ち、ピースサインを浮かべた。通信機の向こうで、田辺が深いため息をつく。   「……毎回思うんだが、もう少し被害を抑えられないのか?」 『えー?でも街半分で済んだよ?』 「“済んだ”の基準がおかしいんだよお前は……。」  彼女はきょとんとしたあと、悪びれもなく笑った。   『まぁまぁ、私いなかったら日本消滅してるからさ!多めにみてよ!』 「それ毎回言ってるぞ。とにかくよくやった、撤収してくれ。」 『了解〜。』  電話を切り、彼女は思い切りのびをした。 『ん〜、疲れた。今日は帰りにスイーツ買ってこ!!』  こうして、魔法少女としての大仕事は無事終わったのであった。    一週間後…… 「田辺さん、先週の怪獣討伐の報告書できました。」 「見せてみろ。……はぁ、相変わらずひでぇもんだ。いつも通り、うまく揉み消しといてくれ。」 「はい……。でも、このまま黙認したままでいいのですか?」 「仕方ないだろ。実際、あいつがいなければ日本人の大半は死んでるからな。ま、犠牲はつきものってやつだ。」  ――X月XX日 横浜 怪獣討伐の被害報告――  …………  …………  …………  うち怪獣による被害者 4521人  魔法少女キラリによる被害者 ※※※※※人  (被害者数はマーカーで消されている。)

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兄妹と写真の中の末っ子

 写真の中の私は、満面の笑みでピースしている。  私の肩に手を置いて、キメ顔でポーズを取るのが兄だ。6つ上の兄は、小さい頃にずっと私の面倒を見てくれていた。そして、隣で照れ臭そうに笑ってるのが弟だ。年は私の2つ下。成人した今でも、私にとって可愛い弟だ。  まだ幼かった3人の、微笑ましい一枚。    でも、弟が写っている写真はこれしかなかった。これ以外の写真は、母が全て捨ててしまったから。  だから私は、これを大切に持っている。いつだって肌身離さず。だって、この写真が…この写真こそが私たちの絆だから。    私たちの家では、弟はいないものとして扱われていた。外出する時は弟を家に残し、同じ食卓を囲むこともなく、弟が話しかけても母は返事をしなかった。  それがどうしても理解できなかった幼い私は、母に聞いたことがあった。 「なんで無視してるの?」 「なんでお外に連れてってあげないの?」 「なんで一緒のご飯じゃなくて、お金だけ渡してるの?」  母は少し困ったように目を伏せ、それから悲しそうにこう言った。   「……あの子は、うちの子じゃないからよ。」  意味がわからなかった。後で兄に尋ねると、言いづらそうに教えてくれた。 「あいつは母親が違うんだ。」    弟は、父の不倫相手が産んだ子供だった。父は不倫相手と一緒に事故で亡くなったらしい。  父が死んだあと、行き場を失った弟を母が引き取った。引き取るしか、なかったのだと思う。けれど母は、弟を愛せなかった。弟を見るたび、父の裏切りを思い出してしまったのだろう。  暴力を振るっていたわけではない。弟の服は買っていたし、学校へ行くためのお金も置いていた。ただ、そこには何もなかった。  言葉も。笑顔も。愛情も。  その頃からだったと思う。弟が少しずつ笑わなくなっていったのは。  学校にも行かなくなり、部屋に閉じこもることが増えた。顔を合わせても、もう以前のように笑ってはくれなかった。  そんな弟を見ているのが辛かった。   「お母さんが違っても……あの子は弟でしょ!!」  ある日、私は兄に怒鳴った。 「それは…そうだけど……。」 「だったら助け合おうよ!ピンチの時に支え合うのが兄弟でしょ?」 「……そう…だよな。……うん、その通りだ。おれが悪かった。」  兄はゆっくり頷いた。その日から、私たちはうんと弟を構うことにした。  弟の部屋に忍び込んで、一緒にご飯を食べたり。  母の目を盗んで、3人で外に遊び行ったり。  誕生日には、兄妹でお小遣いを出し合って贈り物をしたり。  最初はほとんど喋らなかった弟も、少しずつ笑うようになって、学校もちゃんと行けるようになった。  あの時、兄に怒鳴って良かったと、心の底からそう思った。   「ねーちゃん何してんの?」  物思いにふけていた私は、はっと顔を上げた。振り向くと、そこにはスーツ姿の弟が立っている。 「にーちゃんの結婚式そろそろ始まるらしいよ。」 「あ、もう?わかった、そろそろ行かないとね。」  慌てて写真をカバンにしまうと、弟は少し落ち着かない様子でネクタイを触った。   「てかさ、おれほんとに来て良かったの?母さん来てるんでしょ?」  弟が不安そうに尋ねてきた。 「良いも何も、私たち姉弟でしょ。兄さんの結婚式に出るのは当然よ!」 「いやまぁ、そうなんだけどさ。顔合わせるの久しぶりだから。」 「それもそっか。」  弟は中学卒業後、家から離れた高校に進学し、そのまま一人暮らしを始めていた。母と顔を合わせるのは3年ぶりなのだ。顔を合わせずらいのは、言うまでもない。    そんな弟を連れて、私は式場へ向かう廊下を歩いていた。 「……変じゃない?この格好。」 「似合ってるよ。」 「ほんと?」 「ほんとほんと。背も高くなったし、立派な社会人って感じ。」 「なら良いけど……。」    弟は少しだけ照れくさそうに笑った。その笑顔を見るたび私は安心する。    式場の扉の前まで来た時、弟の足がぴたりと止まった。 「母さん、おれのこと見たら嫌な顔するかな。」 「するかもね。」 「即答なんだ。」 「別に良いでしょ。」 「え……。」    弟が目を丸くする。   「母さんがどう思おうと、あんたは私の弟で、兄さんの弟よ。」 「……。」 「今日呼ばれてるのは、“他人”だからじゃない。“家族”だから。」    弟は何かを言いかけて、結局口を閉じた。代わりに、小さく「そっか」と呟いた。    その時だった。   「おーい、お前ら何してんだ。」    前方から兄がやって来た。白いタキシード姿で、いつもより少しだけ大人びて見える。   「主役がうろちょろしてていいの?」 「緊張して逃げてきた。」 「にーちゃんも緊張するんだ。」 「当たり前だろ。」    兄は笑いながら、私たちの前に立った。そして、少しだけ真面目な顔になる。 「……来てくれてありがとな。」    その言葉が、誰に向けられたものなのかはすぐにわかった。弟は目を逸らしながら頭を掻く。   「別に。にーちゃんの頼みだし。」 「それでもだよ。」  兄は一呼吸置いて、こう続けた。 「昔、お前に悪いことしたから。」    弟の肩がぴくりと揺れる。   「にーちゃん…。」 「見て見ぬふりしてた。母さんに逆らうのが怖くて、お前が苦しんでるの、ちゃんと見ようとしてなかった。」    兄は苦笑した。   「でも、こいつに怒鳴られてさ。」    兄の視線の先には私がいた。   「“兄弟なんだから助け合おう”って。」 「ちょ、ちょっと!今その話する!?」 「する。今日くらい。」    兄は弟の方へ向き直る。   「だから今さらかもしれないけど……来てくれて、本当に嬉しい。」    弟はしばらく黙っていた。 「……おれ、さ。」    弟は俯いたまま言った。   「昔ずっと、“なんで生まれてきたんだろ”って思ってた。」    胸がぎゅっと締めつけられる。   「母さんにも嫌われて、家にも居場所なくて。にーちゃんもねーちゃんもおれのこと嫌いだと思ってた。」 「そんなわけ——」 「でも、違った。」    弟は顔を上げた。目が少し赤い。   「ありがとう、家族にしてくれて。」  静かな声だった。けれど、その一言は何より重かった。   「当たり前だろ。お前はおれの弟だ。」    兄が笑顔でそう言った。 「そうだよ、私たちの大切な弟だよ!」  弟の目から、一粒の涙がほろりと落ちる。   「やめて、泣きそうになる。」 「泣いてんじゃねぇよ。まだ早いわ。」    私もつられて涙が滲む。   「ちょっと、式前なのにみっともないなぁ。」 「ねーちゃんも泣いてるじゃん?。」 「泣いてませんー。」    3人で笑った。  その時、式場スタッフが扉を開けて顔を出した。   「間もなく開式となります。ご準備をお願いします。」  兄は「はい」と返事をして、それから私たちを見る。 「……行くか、兄弟達よ。」    兄弟。その言葉が、たまらなく嬉しかった。  私と弟は顔を見合わせ、同時に笑った。  式は無事終わり、兄夫婦を見送った私と弟は並んで会場を後にした。 「やー結婚式っていいもんだねぇ。私も結婚したいな〜。」 「ねーちゃん相手いんの?」 「最近フラれた。」 「……ふふっ……あ、ごめん。」 「貴様笑ったな。」 「ごめんって。ねーちゃんならすぐ見つかるよ。」  帰り道、色んな話をした。将来の話、仕事の話、好きな人のタイプの話。あっという間に、帰りの駅に着いてしまった。 「じゃあね!仕事がんばってね!あとたまには連絡よこしてよ?」 「うん。ねーちゃんも変な男に引っかからないようにね。」 「うるさい。はよ帰れ。」 「あはは。じゃ、またね。」    弟を見送った後、私はスマホの中の写真を見返した。  写真の中の私は、満面の笑みでピースしている。私の肩に手を置いて、キメ顔でポーズを取る兄。そして、私の隣で照れながらもニッコリ笑っている弟。着慣れないスーツとドレスに身を包んだ私たちは、幸せそうに笑っていた。  その姿が、幼い頃の三人と重なる。    あの日の小さな私たちは、ちゃんとここへ繋がっていた。母がどう思おうと関係ない。  この写真は、やっぱり私たちの絆なのだ。

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第三話 いじめダメ絶対!!

 私は学校の屋上に立っていた。    フェンスの向こうから吹く風が、制服のスカートを揺らす。あと一歩踏み出せば、全部終わる。そう思ってここへ来た。でも、そんな私の目の前に、1人の少女が現れた。 『ハロー!私はキラリ!いずれ世界を救う魔法少女だよ♡ あなた、名前は?』 「えっ…えっと、その……。アミです…。」 『アミちゃんか〜、可愛い名前だね!』  彼女は嬉しそうに笑ったあと、不思議そうに首を傾げた。   『でも、なんで自殺しようとしてたの?』 「……っ!?」  心臓が跳ねた。私は何も言ってないのに、彼女はそれを言い当ててみせたのだ。 「その……私クラスメイトにいじめられてて…。もう嫌になっちゃって…。」 『なんでいじめられてるの?』 「……私ちょっと前にサッカー部の先輩に告白されて。」 『うん。』 「断ったんだけど、その先輩のことが好きな子に目をつけられて。」 『あーよくあるやつね。』  軽い口調だった。でも、不思議と馬鹿にされた感じはしなかった。   「私地味だし冴えないし。標的になっちゃうのはしょうがないから。」 『でもさ、それアミちゃん悪くなくない?』 「……。」 『悪いのいじめてる側じゃん。』  そんな風に言われたのは初めてだった。胸の奥がじわっと熱くなる。 「でも……もう疲れちゃって。」 『そっか。』    彼女は少しだけ困った顔をした。  すると、何か思いついたように笑みを浮かべ、私の手を引いた。 『こっちおいで。』 「えっ…?むぐ…。」  私は彼女に力強く抱きしめられた。それでも、彼女の体は暖かくて、すごく柔らかい。 『誰にも相談できなくて、辛かったね。』  彼女の手が私の頭を優しく撫でる。 『よく頑張ったね。』  耳元で優しく語りかけられて、私は思わず泣き出してしまった。 「辛かった……苦しかった……。誰も助けてくれなかった……。」  彼女は何も言わず、ただ頭を撫で続けてくれた。   「大事なもの……全部取られちゃった……。お母さんからもらった大切なカバンも捨てられて……。男の子に、酷いことされて……。」 『……うん。』  思いの丈を全て彼女にぶちまけた。 『死ぬのは嫌?』 「うん……。」 『いじめてきた子が憎い?』 「うん……いなくなって欲しい……。」 『わかった。私に任せて。』 「えっ……。」  彼女は、にっこり笑っていた。 『いじめてきた子を教えてくれる?』  私は戸惑いながらも、クラスメイトの名前を口にした。   『その3人だけ?』 「うん。」 『わかった。じゃあ、今日はちゃんと家に帰るんだよ?』  そう言い残して、魔法少女は駆け出していった。        次の日、いじめっ子3人は学校に来なかった。    最初はみんな「サボりかな」って言ってたけど、一週間経っても姿を見せず、やがて担任の先生にこう告げられた。 「家庭の事情で転校しました。」  詳しい説明は何もなかった。 『ハロー!アミちゃん、1週間ぶりだね!調子はどう?』  放課後の帰り道。聞き覚えのある声に振り向くと、彼女が手を振っていた。   「あ、魔法少女さん!先日はありがとうございました。」 『お礼なんて大丈夫だよ!それより、いじめは無くなった?』 「はい!おかげさまで。」 『うんうん!良かった良かった。』  彼女は本当に嬉しそうに笑う。    それから、ふと思い出したように大きな紙袋を持ち上げた。 『今日はアミちゃんにプレゼントがあるんだ!』 「プレゼント?」 『じゃーん!』  袋から取り出されたのは、新品のカバンだった。誰でも知ってる有名ブランドのものだ。   「えっ、これ……私に?」 『うん!君のお母さんが贈ったカバンとは別物だけど。アミちゃんは頑張ったから、私からのプレゼントってことで!貰ってくれない?』 「で、でも…こんな高いもの。」 『いいのいいの!これは私の気持ちだから、お金の事は気にしないで!だって……』  彼女は満面の笑みでこう言った。 『あの3人、結構高く売れたから!』

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第二話 痴漢ダメ絶対!!

『ハロー!私はキラリ!いずれ世界を救う魔法少女だよ♡最近電車で痴漢が増えてるらしいから、そんなことする悪い奴を懲らしめにきたぞ♡』  朝の通勤ラッシュの時間帯に、彼女は電車に乗り込んだ。通勤ラッシュに紛れるため、女子高生のセーラー服を着用している。 『うぅ…苦しい。』  すし詰めにされた車内で、彼女は苦悶の表情を浮かべる。 『あっ……。』  次の瞬間。自分の尻を撫で回す感触が伝わってきた。  ……かかった。彼女は口元をわずかに吊り上げ、相手の姿を目の端で捉える。スーツを着た冴えない男性だった。 『なーんだ、おっさんかぁ。』  彼女は手に持つ魔法ステッキで、くるり、と宙をなぞった。 「あ、あぁぁぁぁぁぁ!!!腕が!!腕がぁぁぁぁぁ!!!」  痴漢をしてきた彼の腕は、肘から下が綺麗に消えていた。両腕共にだ。 『ふふん、これで一生痴漢できないわね!解決解決!』  次の駅…… 『あ、またかかった。』  その次の駅…… 『…はい、2人目♡』  そのまた次の駅…… 『今日は当たりの日かも!』    この日、10本の腕が電車内から消え去った。

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第一話 ご飯は楽しく食べようね♡

『ハロー!私はキラリ!いずれ世界を救う魔法少女だよ♡ 今日もみんなの笑顔を守るために、街をパトロールしま〜す!』  しかし、昼下がりの商店街は穏やかだった。八百屋のおじさんは昼寝をしているし、公園では子供達が元気に走り回ってる。実に平和。実に素晴らしい。 『うんうん、今日もいい世界だね〜。』    満足げに頷いた瞬間、ぐぅ、とお腹が鳴った。世界平和には栄養補給も必要である。彼女は近くのファミレスへ入店した。 『ん〜おいしい♡』  ふわふわの卵をスプーンですくい、彼女は満面の笑みを浮かべる。やっぱりオムライスは正義。世界を救う魔法少女には、こういう幸せが必要なのだ。 「おい!!!店長呼べ店長!!!」  突然、店内に怒鳴り声が響いた。向かいの席では、中年の男が店員に詰め寄っている。 「大変申し訳ございません…。」 「うるせぇ!!お前じゃ話になんねぇわ、店長呼べって言ってるだろ!!」  店員はずっと頭を下げているが、男の怒りは収まらない。テーブルをばんばん叩く音に、店内の空気がぴんと張り詰めた。子供も怯え、母親の袖を掴んでいる。 『うるさいな〜、せっかくの昼ごはんが台無しだよ。』  これはよくない。みんなが楽しくご飯を食べられる世界こそ平和なのだ。彼女はカバンから、ハート型の魔法ステッキを取り出すと、 『えいっ!』  と一声。すると次の瞬間、ステッキから放たれたピンク色の閃光が、男の喉元を貫いた。   「――ぁ……!!!」  男は声にならない悲鳴をあげながら床に崩れ落ちた。喉を抑え、床でもがき苦しむ男を見て、店内は静まり返る。 『これで静かになったね!』  彼女は満足そうに頷くと、再びオムライスを口に運んだ。

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