白崎ライカ

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白崎ライカ

アニメ、ファンタジー、剣戟アクションが好きです。 自分の好きな時に書いてるので、 不定期投稿です。 温かい目で見て下さると作者は喜びます! 使用しているイラストは画像生成AIで作成したものです! よろしくお願いします〜

どうしたら閲覧数って伸びますか?

皆さん、いつも私の小説を読んで下さり、ありがとうございます。 単刀直入に言います。 助けて下さい。 最近、小説の閲覧数が伸びません。 まあ私の書く小説が面白くないのも一つの要因だとは思いますが(万人受けするものを書いていないので)、 それでもへこみますね… どうしましょ… 誰か助けてください…

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どうしたら閲覧数って伸びますか?

あとがき

皆さん、こんにちは! 白崎ライカです! ここまで「アナザーライフ・ファンタジー」を読んで下さり、誠にありがとうございました。 モチベーションの低下やら閲覧数の減少やら色々ありましたが、 どうにか完結させることができました。 そのどれもこれも、 いつも私の作品を見て下さる皆さんのおかげです!  本当にありがとうございます! 残された連載は「聖なる戦いのその果てに。」のみになりましたが、ここで新たに、新しい連載を始めてみようと思います! 題名は「Soul ー対能力者取締本部特殊部隊ー」です! もしよろしければ、是非読んでみて下さい! 以上、白崎ライカでした! それでは、またいつか!

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あとがき

アナザーライフ・ファンタジー 最終話「この世界で生きていく」

「だめよ。一人じゃ危険だわ。私も一緒に行く」  ユーリがルキアにそう返した。 「だったら俺も行くぜ」  俺もそう続いた。 「お前ら……わかった。だけど危険だって感じたらすぐに離れてくれ。良いな?」 「さっきも言ったでしょう? 引き際は心得てるわ」 「──それじゃあ行くぞ」  ルキアの合図をもって、俺達は同時に駆け出した。  ユーリとルキアは俺を挟み込むように左右に分かれて走る。中央を走る俺は大剣を横に振りかぶり、一思いに振り切った。  しかし黒い竜は再び四肢に力を溜め込んで飛び上がり、俺の斬撃を回避する。 「レイド・カルストロム!」  俺は魔法を放つ。《メルヘス迷宮》の魔獣から奪い取った氷魔法だ。氷の槍を生み出し、奴に向けて投てきする。だが奴は細長い尻尾を振り切って氷の槍を弾き返す。 「ナインセール・アズガルド」  俺は続けて魔法を行使した。空間を切り裂く魔法だ。俺が《暴食の魔剣》を振り切ると斬撃が空間を切り裂きながら奴に迫っていく。そして斬撃は奴の腹に命中した。 「グルアアアァァァッ」  奴は悲鳴を上げて地面に落ちる。  その隙を、ルキアとユーリは見逃さなかった。 「イグノワール・アクセルト」  ユーリは二本の剣に炎を纏わせて、斬撃を放つ。 「グルアアアァァァ」  炎刀から発せられる斬撃は奴の体躯を焼き焦がす。 「イグノワール・フルエルト!」  ルキアも剣を黒い竜の乾いた体躯に突き刺し、雷撃を加えた。 「グルアアアァァァッ」  竜は悲鳴を上げる。だが、まだ討伐できない。 「ヤーネルラインド・ファルクロン」  俺は再び魔法を行使した。地面を操る魔法だ。大剣を突き刺して地面を操作する。地面から鋭利な槍が飛び出し、奴の体躯に突き刺さる。 「グルルルルッ」  効いている。  このまま押し切れば勝てる。 「──ヴィルドル・ゴーゼ」  俺は畳み掛けるように魔法を行使した。刀身を肥大化させる魔法だ。元々《討伐士》が持つ武器の中で数倍ほどの横幅を持つ《暴食の魔剣》だが、この魔法によってさらに刀身が肥大化する。  俺は二倍にも三倍にも肥大化した《暴食の魔剣》を振るった。  剣は奴の四肢を切断することに成功した。これでもう以前のように攻撃を回避することはできないはずだ。《イレギュラー・モンスター》の四肢が切断されたのを確認すると、ルキアがヴォルドラに合図を送った。 「ヴォルドラ! 今だ!」 「──全く、待ちくたびれたぞ」  ヴォルドラはにっと笑みを浮かべ、拳を後方に振りかぶった。拳に炎を溜め込む。そしてバネを弾くように一思いに拳を振り落とし、業火を放出した。  ヴォルドラの灼熱の業火に体躯を焼き尽くされ、《イレギュラー・モンスター》は悲鳴を上げる。 「グルアアアァァァッ!」 「トドメじゃ」  次の刹那、ヴォルドラは口から強烈なブレスを吹いた。深紅の炎が《イレギュラー・モンスター》を焼き尽くし、奴は魔石を残して消滅した。  なんとか《イレギュラー・モンスター》を倒すことに成功した。 「やった……倒せた」  俺は地面に座り込んだ。 「おつかれ、ユキト。あれだけ魔法を行使したんだ。疲れただろ?」  ルキアが手を差し出してきた。 「サンキュー。悪いな」  俺はその手を掴んで立ち上がる。 「よし、流石に今日はこれで終わりにしよう」  ルキアはそう言って場を仕切った。 「わかったわ」 「ちえ、もう終わりか」  ヴォルドラは少し不満そうだった。  俺達は疲労感に苛まれながらも無事に『街』に帰ってきた。 「ふぅ」  俺は家のベッドに全体重を預けた。  流石に疲れたが、とても楽しかった。スリルがあってたまらない。癖になりそうだ。この世界でならば、俺は生を謳歌できる。前の世界でできなかった危険と隣り合わせの冒険を、これからも全力で楽しんでいくのだ。  朝になった。  俺達は酒場で朝食を済ませた後、《ギルド》にて《ダルム迷宮》で回収した魔石を換金した。全部で金貨十八枚。かなりの大金だ。それもそのはずだ。《イレギュラー・モンスター》を討伐したのだ。これぐらいの額でなければ割に合わないというものだ。  俺達は金貨が入った革袋を手にした後、提示版を見て受ける『依頼』を吟味していた。 「これじゃ!」  ヴォルドラが何も考えずに直感で依頼書を手に取る。もう見慣れた光景だ。 「じゃあ、それにするか」  俺は呆れたように息を吐きながらも笑みを溢した。  受付カウンターにて『依頼』を申し込んだ。  俺はそうしてこの世界での新たな一歩を踏み出すのだった。  

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アナザーライフ・ファンタジー 最終話「この世界で生きていく」

アナザーライフ・ファンタジー 第十七話「その先へ」

 ルーリッドを討伐した俺達は各々武器を納める。 「まさか初っ端からBランクが出てくるとはな……」  ルキアは魔石を拾い上げてそう呟く。 「まあでも、討伐できたんだから良かったじゃない。先、進みましょ」  ユーリが眼前に広がる暗闇を指差してそう言った。 「そうだな」  俺はそう返した。 「早う行くぞ。わしはもっと強い魔獣と戦いたい」 「それじゃあ《イレギュラー・モンスター》が出てくることを願うんだな。まあ、俺達からしたら出てきてほしくはないが」  ヴォルドラに俺はそう言った。《イレギュラー・モンスター》。迷宮の上層・下層関係なく出没するSランククラスの魔獣。なるべく遭遇したくはないが、迷宮に潜っているのだから《イレギュラー・モンスター》に襲われる危険も考慮しなければならない。用心するに越したことはないだろう。 「よし、進もう」  ルキアが場を仕切り、俺達は暗闇の中を突き進んだ。  道中、数体ほどの魔獣と会敵したが、ヴォルドラが炎で全て焼き尽くしてしまった。おかげで比較的容易に迷宮探索ができているが、《暴食の魔剣》で魔法を奪う隙がないのが難点だ。しかしパーティとしての連携は上手くいっている為、文句を言うことはできない。  俺達は迷宮内にある階段を下っていき、第二十層までやってきた。《ダルム迷宮》は《メルヘス迷宮》と違い、遭遇する魔獣一体一体が一定以上の強さをほこっている。二十層まで降りることができたのは《討伐士》としての経験が豊富なユーリとルキアがパーティメンバーに加わっているからだろう。俺とヴォルドラだけでは間違いなくここまで潜ることはできなかった。 「今日はここまでにするか」  ふと、先頭を行くルキアが俺たちの方を振り返ってそう言ってきた。確かにヴォルドラがかなりの数の魔獣を討伐した為、魔石は回収できている。これ以上深追いする必要はないだろう。 「そうだな」  俺はそう返した。 「なんじゃ、もう終わりか。つまらんのう」  ヴォルドラは口をとんがらせて愚痴を溢した。 「そう言わないの。引き際を心得ておくのも大切なことよ。《討伐士》は危険と隣り合わせな職業だからね。私も今回は引き上げるのに賛成よ。かなり魔石も回収できたし」  ユーリはヴォルドラを宥めつつ、ルキアにそう返した。 「よし、それじゃあ帰ろうか──」  その時だった。  突如、地震のような強烈な揺れが迷宮内を迸(ほとばし)る。 「な、なんだ……?」 「この地響き……まさか──」  ルキアがそう呟いた途端、俺達の眼前に巨大な生物が落ちてきた。上の階層を突き破ってきたのだろう。細長く乾いた黒い体躯を持つ竜がそこに立ち塞がっていた。俺は直感した。《イレギュラー・モンスター》だ。 「全員戦闘準備だ。ただし気をつけろ。《イレギュラー・モンスター》だ」  ルキアは《雷の魔剣》を構えつつ、そう注意を促した。 「わかったわ」 「了解した」  俺とユーリはそう返した。 「《イレギュラー・モンスター》か……少しは楽しめそうじゃのう」  ヴォルドラは一人ニヤリと笑みを浮かべる。  黒い竜は俺達を見るや否や、地面を踏み締めて駆け出した。そして一瞬で間合いを詰められる。 「──エルブレス・ロードキルス!」  俺は咄嗟に大剣を地面に突き刺して魔法を行使した。俺達を透明な膜が囲い、奴の突進を防ぎ切る。 「グルアアアァァァッ」  黒い竜は鳴き声を発した。   そして防御魔法を壊そうと前足の鋭利な爪を振るう。 「ユキト、魔法を解け。わしの炎で焼いてやろう」  ふと、ヴォルドラがそう言ってきた。 「──信じるからな?」 「わしを誰だと思っている。ヴォルドラ・ナイグ・エグゼレースト様じゃ。これぐらいの魔獣、どうってことはない」 「わかった」  俺は彼女を信じて魔法を解いた。  次の刹那、彼女は拳に炎を溜め込んで一気に放出した。灼熱の業火が《イレギュラー・モンスター》を焼き尽くす。 「グルアアアァァァッ」  黒い竜は悲鳴を上げる。だが、四肢に力を溜め込んで飛び上がり、奴は炎の中から脱出した。 「チッ」  ヴォルドラは舌打ちをする。  なんて速さだ。俊敏すぎる。動きを目で追えなかった。それにヴォルドラの炎を掻い潜るとは……。流石は《イレギュラー・モンスター》と言ったところか。 「俺が奴を引きつける。合図をしたら、ヴォルドラはもう一度炎を放ってくれ。ブレスでもいい」  ルキアがそう指示を出した。  

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アナザーライフ・ファンタジー 第十七話「その先へ」

アナザーライフ・ファンタジー 第十六話「ダルム迷宮」

 酒場にて朝食を済ませ、俺達は《ダルム迷宮》の入り口にやってきていた。《ダルム迷宮》の扉は《メルヘス迷宮》と同じように鉄ごしらえの巨大な扉になっており、幾何学的な紋様が刻まれていた。 「ここが《ダルム迷宮》……」  俺は息を呑んだ。  これから真新しい迷宮での冒険が始まる。そう考えるだけでワクワクが止まらない。心が躍っている。先に待ち受ける未知との遭遇に魂が震えている。ああ、なんて楽しいのだろう。  俺は思わず口角が綻んだ。 「よし、それじゃあ行くか」  ルキアの合図に俺は「おう」と返した。  そして彼が先陣を切って扉をこじ開けた。  俺達は《ダルム迷宮》の中へと入っていく。  薄暗い閉鎖的な空間が俺達を迎える。  ルキアは腰に携帯していたランプを取り出し、マッチで火をつけて暗闇に明かりを灯す。《ダルム迷宮》には《メルヘス迷宮》のように紫色に煌めく鉱石は点在していなかった。純粋な暗闇が場を支配している。緊張感が張り詰める。  ガチャガチャと鎧を揺らしながら突き進んでいると、先頭を歩いていたルキアがおもむろに足を止めた。 「──いるな」  彼はそう呟いた。    次の刹那、眼前に巨大な岩石が現れた。それは人の形を成し、目を赤く光らせていた。暗闇にその生物の眼光が揺らめく。岩石で構成された体躯を動かし、その生物はゴロゴロと岩同士がぶつかり合う音を迷宮内に響かせる。 「岩石の魔物……『ルーリッド』ね」  ユーリがそう呟いた。 「ランクはB。強さの尺度としてはそこそこってとこかしらね」 「『ルーリッド』……」  俺は背中に帯剣していた《暴食の魔剣》を引き抜いた。  そして剣先を中段に置く。  ルキアとユーリも各々の剣に手をかけた。  ヴォルドラは身体を伸ばし、戦闘準備に入る。  次の刹那、ルーリッドは岩石の拳を振り下ろしてきた。 「エルブレス・ロードキルス!」  俺は咄嗟に防御魔法を行使した。《メルヘス迷宮》の深層に潜った際に討伐した魔物から奪い取ったものだ。俺達四人を覆う半透明な膜が展開され、奴の拳を正面から受け止める。拳と膜がぶつかり合い、火花を散らす。しかし防御魔法はルーリッドの拳に耐えきれず、亀裂が走る。 「防ぎきれない……」 「いいや、大丈夫だ。そのまま引きつけてくれ」  ルキアがそう叫んだ。 「──わかった」  次の刹那、パリンっと甲高い音が響き、防御魔法は崩壊した。  しかし防御魔法が壊れるよりも先にルキアが駆け出していた。 「──イグノワール・フルエルト」  彼がそう詠唱すると、《雷の魔剣》に刻まれた《魔法文字》が光沢を放つ。そしてその鉄剣の刀身を雷が包み込む。  ルキアは迷宮の壁を走り、ルーリッドの間合いに入る。  そして渾身の力で《雷の魔剣》を振るった。  雷を帯びた斬撃はルーリッドの岩石の体躯を斬り裂いた。  キリキリと岩石が軋む音が響く。  効いている。 「イグノワール・アクセルト!」  ユーリも詠唱し、二本の《炎の魔剣》の刀身に炎を纏わせる。彼女は一思いに駆け出し、二本の太刀を振り切った。放たれた斬撃はルーリッドの腹を斬り、奴は後方によろめいた。 「ここじゃな──」  咄嗟にヴォルドラが翼を生やして滑空し、炎のブレスを吹いた。業火はルーリッドの岩石の体躯を焼き焦がす。ヴォルドラのブレスを受け、ルーリッドはついに地べたに背中を付けた。  畳み掛けるタイミングは今しかない。  俺は駆け出すと同時に魔法を行使した。 「オルファンス・エグゼビア」  俺がそう詠唱すると空中に透明な階段が顕現する。俺はその階段を駆け上がり、大剣を逆手に持ち替えて宙に飛び降りた。そして自由落下の法則に従って全体重を乗せた刺突を喰らわせた。  ルーリッドはキリキリと岩石を軋ませ、四肢をジタバタと動かして必死に抵抗する。  俺は大剣をさらに深く突き刺し、奴を仕留めようと動く。 「ユキト、そのまま抑えてろ!」  ルキアがそう叫んだ。 「おう!」  彼は剣を振るい、地面に倒れ込むルーリッドの両足を切断した。  ユーリもルーリッドに近づき、二本の炎刀を振るって奴の両腕を斬り落とす。  俺は大剣を引き抜いて上段に振りかぶった。 「ウィン・スフィア」  魔法を行使し、《暴食の魔剣》の刀身に風を纏わせる。この魔法も《メルヘス迷宮》の魔獣から奪い取ったものだ。  俺は風剣を振り落とし、奴の胴体を真っ二つに切断した。  ルーリッドはついに動かなくなり、巨大な魔石を残し、黒い塵となって消滅した。

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アナザーライフ・ファンタジー 第十六話「ダルム迷宮」

それでも世界は回るから

絶望した。 この世界のありとあらゆる理不尽に耐えた。 もう、疲れたんだ。 楽になりたい。 いっそのこと死んでしまいたいと願う。 でも、それでも、 今日も世界は回るから。 僕はまだ命を灯しているから。 きっと、これから先、 降りかかるであろう不条理と戦う為に、 僕は今日も生きるのだ。

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それでも世界は回るから

アナザーライフ・ファンタジー 第十五話「パーティ」

 朝。  俺は眠気で霞む目をゴシゴシと擦り、ベッドから起き上がった。 「起きるか……」  ふわぁっと大きな欠伸をしたのち、自分の部屋を出た。リビングに向かうと既にルキアとユーリは起きていて、身支度を済ませていた。 「二人とも、起きるの早いなぁ」  俺はまだ寝巻き姿のままだ。少し恥ずかしい。いや、逆にこの二人がきっちりしすぎているのかもしれない。ベッドは想像以上にふかふかで程よい弾力もあり、俺はすぐに眠ってしまった。だからこそ、起き上がるのも一苦労だったと言うのに……。 「おはよう。ユキト。遅かったじゃない」  ユーリはテーブルに座って頬杖をつきながらそう挨拶してきた。 「よう、おはようさん。ユキト」  ルキアもそう挨拶してくる。 「悪りぃ……寝過ぎた」 「別に謝らなくても良いわよ。ただ早く顔洗ってきなさい。今日は迷宮に潜るわよ」 「迷宮って……《メルヘス迷宮》か?」 「いいえ。《ダルム迷宮》よ」 「《ダルム迷宮》?」  初めて聞く迷宮の名前だ。  いや、そもそも俺は《メルヘス迷宮》にしか潜っていなかったが、他に迷宮が存在していたとしても何も不思議ではない。一般的な観点から、迷宮が複数存在していると考えることは当たり前だろう。 「《ダルム迷宮》か……俺は初めて潜るな」 「あら、そうなの? それじゃあパーティの連携を試す良い機会ね」  彼女は笑って答えた。 「確かにそれもそうだな」 「それじゃあ、寝坊助の女王様を起こしてきてくれるかしら?」  ユーリはニヤニヤしながらそう言ってきた。 「あー、ヴォルドラ、朝弱いんだよなあ」 「あら、可愛いことじゃない」 「なんか意外だなあ……いや、あんだけ食べるんだから、そりゃあよく寝るわな」  ルキアはそう言って一人で納得した。 「とりあえず、起こしてきますわ」  俺はヴォルドラの部屋へと赴き、扉をこじ開けた。 「おーい、ヴォルドラ。朝だそ。起きろよー」  ヴォルドラはベッドの中ですやすやと寝ていた。普通異性の寝ている姿を見たら多少なりともドギマギするものだろうが、ヴォルドラには全くと言って良いほど魅力を感じない。酷な話であるが、事実なのだからどうしようもない。面倒臭さがいつも勝ってしまうのだ。 「うーん、あと五分……」 「思春期の中学生やってねえで、とっとと起きろや!」  俺はヴォルドラの頭にゲンコツを叩き込んだ。  刹那、「いっっっった!」という彼女の声が響く。  彼女は赤髪を押さえ込んで、目に涙を浮かべる。 「何するんじゃ!」 「いや、起きないから」 「もっと他に起こし方があるじゃろうが! 体を揺さぶるとか、耳をふーってやるとか!」 「いや、お前そんなことしても起きねえじゃん。挙げ句の果てに、機嫌悪くしてこっちにブレス吹いてくるし。なら、やられる前にやってしまおうかと」 「鬼! 悪魔! 小心者! クソガキ!」 「はいはい。分かったから、早く身支度してリビングに来いよ〜」 「お主だって寝巻きのままじゃろうが!」 「身支度の前にお前を起こすようにユーリに言われたんだよ。文句なら彼女に言ってくれ」 「あの小娘ぇ〜」 「じゃ」  俺は扉を閉めて身支度に向かった。  そして俺が身支度を終えて再びリビングに向かうと、ヴォルドラがユーリを睨みつけていた。無論、ヴォルドラは身支度すら済んでいない状態だ。  「お主のせいで、朝からユキトに頭を殴られたんじゃぞ⁉︎」 「あー、はいはい。すみませんでしたー」  ユーリは耳を塞いで適当に受け流す。  ルキアは困り果てていた。 「おい、ヴォルドラ。ルキアとユーリを困らせるなよ」 「いや、そもそもお主がわしの頭を殴らなければこんなことになってないんじゃが⁉︎」 「悪かったって。次は優しく起こすから」 「言ったからな⁉︎ 忘れんぞ!」 「分かったから、早く身支度して来い。今日は迷宮に潜るんだとさ」 「全く……!」  ヴォルドラは頬を膨らませながら身支度に向かった。 「二人とも悪いな」 「別に良いわよ。なんかもう日常茶飯事になりそうだから。あまり気にしないでおくわ」 「頼むから家だけは壊さないでくれよ?」  ルキアはそう言って俺に釘を刺した。 「……きつく言っておきます」 「よろしくな?」 「ああ」 「それじゃあ、ヴォルドラの支度が終わり次第、酒場で朝食食べて、《ダルム迷宮》に潜るか」  ルキアは両手をパンっと叩いて場を仕切るのだった。  

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アナザーライフ・ファンタジー 第十五話「パーティ」

アナザーライフ・ファンタジー 第十四話「家」

「ここが俺の家だ」  ルキアに連れられて街中を歩くこと数時間。  俺達は彼の家にやってきていた。眼前には三階建ての木造の家屋が立ち塞がり、その豪勢さを体現していた。 「すごい……まさかこんなに大きいなんて……」  ユーリはとても驚いていた。無理もない。他に立ち並ぶ家屋とは一線を画すほど彼の家は大きかった。 「ああ、本当にすごいよ。確かにここまで大きいと一人じゃ持て余すな」  俺がそう溢すとルキアが俺の方を向いて「だろ?」と言って笑ってきた。 「一人じゃ広すぎてな……お前ら全員に別々の部屋を分けられるぐらい部屋数もあるし、ちょうど良いだろうと思ってな」 「ありがとう。ルキア。助かったよ」 「礼なら良いさ。これから仲間になるんだからな。これぐらいどうってことないさ」  彼はそう言ってにっと笑った。 「もう分かったから早く中に入ろうぞ。わしは歩き疲れた……」  ヴォルドラは大きな欠伸をしてそう言った。 「俺に荷物全部持たせておいてよく言えたなお前……」  俺は彼女を睨みつけるが、ヴォルドラは口笛を吹いてそっぽを向いた。 「こんにゃろう」 「別に荷物ぐらい良いじゃろうが。けちんぼ」 「誰がけちだ。誰が」 「まあまあ言い合いはほどほどにして、早く中に入ろうぜ? 部屋割りも決めねえとだろ?」  咄嗟にルキアが俺たちの仲を仲裁してくれた。 「悪いな、ルキア。迷惑かける」 「良いってことよ。気にすんな」  そして俺達は彼に先導されて家の中に入った。  入った瞬間、ハーブの香りが漂ってきた。出窓に小さな植木鉢が並んでおり、いくつかハーブが植えられている。とても良い香りだ。内装は全て木の板の骨組みで構築されていて、家具もほとんどが木製のもので統一されていた。玄関のすぐ目の前には大きなテーブルが置かれている。椅子も四人分用意されていた。 「この椅子は元々この数なのか?」  俺はルキアにそう尋ねた。 「ああ、そうなんだよ。大工に『おまけだ』って言われてな。一人で住んでたから使ってなくて……お前達が家に来てくれたから、使い道ができたよ」  彼は笑って答えた。 「それじゃあ各自部屋を選んでくれ。部屋の空きもちょうど三人分あるからな。好きなところで良いぞ」 「分かったわ。ありがとう」  ユーリは彼に礼を告げた。 「おうよ」 「部屋割りはどうする? 別に俺はどこの部屋でも良いけど……」 「私もどこでも良いわ」 「ほいよ。それじゃあじゃんけんで勝った奴から好きな部屋を選んでいくってことで」 「良いわよ」 「じゃんけんってなんじゃ?」  ヴォルドラは首を傾げてそう訊いてきた。  そうか……。  ヴォルドラの頭の中には“じゃんけん”という概念がないのか……。  俺は彼女にじゃんけんのルールを簡単に教え、その後三人で部屋割りを決めるのだった。  ***  夜になった。  俺達は再び酒場にやってきていた。 「そんじゃあ、パーティ結成祝いってことで……乾杯っ」 「乾杯っ!」  ルキアの合図で俺達は酒が入った木のジョッキを交わした。  そして一気に酒を飲み干す。  勿論、料理も頼んだ。テーブルには肉や魚をふんだんに使ったご馳走が並んでいる。 「今日は俺の奢りだ。好きに飲んで食べてくれ」  ルキアはそう言った。 「良いのか? ヴォルドラ、結構食うぞ?」 「まあ今日ぐらいは良いさ……次から自重してもらえれば」 「多分こいつに自重するっていう概念ないと思うけどな」 「すぅー……やっぱ割り勘で良い?」  ルキアは申し訳なさそうに訊いてきた。 「良いよ。パーティなんだから、割り勘が普通だと思うぞ?」  俺はそう答えた。 「ユーリもそれで良いでしょ?」 「ええ、問題ないわ」  ユーリは笑ってそう答えた。 「すまねえな……」 「家に住まわせてもらうんだから、むしろここの会計奢るぐらいしないと割に合わねえって」 「たしかにそうね……私達が払いましょうか?」  俺達はそう提案したが、ルキアは首を縦に振らなかった。 「良いや。割り勘で良いよ。逆にお前らに奢ってもらうとこっちが申し訳ねえからな」 「ルキアがそう言うなら良いんだが……」  結局、その場は割り勘で支払うということで満場一致した。  その話し合いの間も、ヴォルドラは我関係なしにと料理を絶え間なく口に運んでいたのだった。    

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アナザーライフ・ファンタジー 第十四話「家」

モチベーションが上がりません…

はい、タイトルの通りです。 皆さんは小説書くモチベーションが低下した時どうしてますか? もしよろしければ、コメントで教えてくれると嬉しいです… 今日は「アナザーライフ・ファンタジー」の投稿は お休みさせて下さい… それでは!

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モチベーションが上がりません…

アナザーライフ・ファンタジー 第十三話「自己紹介」

「てことで、今さっきそこで会って、俺達のパーティに入ることになったルキア・ナイトロード君だ」  俺はヴォルドラにルキアを紹介した。 「ルキアだ。よろしく、竜人族の女王様」  ヴォルドラは肉を喰らいながら「うむ」と短く返した。そして肉を飲み込んだ後「わしはヴォルドラ・ナイグ・エグゼレーストじゃ。敬うように」と口にした。 「ははぁ」  ルキアは頭を下げて敬意を見せる。  ヴォルドラはその光景を見て上機嫌になった。 「ユキト、こやつ、良いのう!」  満面の笑みでそう言ってきた。 「お気に召したようで何よりですよー」  俺は感情を乗せずにそう返した。 「なんか……展開が早くてついていけないんだけど……」  ユーリは頬杖をついてそう溢した。 「いやあ、我ながら急すぎるなあとは思います」  俺は頭をポリポリと掻いて笑った。 「自覚はあるのね……」  彼女ははぁとため息を吐いた。 「でも、なんだか面白そうね。ねえ、ユキト。私も今フリーだし、貴方のパーティに入っても良い?」  ふと、彼女からそう申し出があった。 「え、良いの? ユーリがいてくれると、こちらとしても助かるよ」 「それじゃあ決まりね。ルキア。今ちょうど私もパーティに加わっ たわ。よろしくね」  彼女は手をひらひらとさせてルキアにそう告げた。 「お、おう……これまた急だな」  彼は少し動揺しているようだった。 「それはお互い様でしょう?」  ユーリはそう返した。 「まあ、確かにそれもそうだな」 「一気に二人もメンバーになってくれて嬉しいよ。ヴォルドラの相手、正直俺一人じゃ大変だったからさ……」 「ん? わしか? 何故じゃ?」 「すぐに稼いだ金を使い切ろうとするからだよ! 貴方様のせいでいつも金欠なの! 俺がどれだけ苦労していることか……」 「金が無くなったら稼げば良いじゃろうが。迷宮に潜るなり、『依頼』を受けるなり」 「お前、簡単に言うよな……」  相変わらずの傍若無人ぶりに俺は肩を落とした。  ふと、俺の肩にルキアの手が置かれる。 「ユキト……苦労してるんだな」  彼はしみじみとそう言った。 「分かってくれるか? 俺のこの苦労……」 「ああ。同情するよ。これからは俺も頼ってくれ。もうパーティなんだからな。一人で何回か『依頼』もこなしてる。少しは役に立つと思うぜ」 「ありがとうな、ルキア」 「良いってことよ」  彼はにっと笑った。 「なんか、早速男子が絆を深めてるんだけど……私達も何かする?」  ユーリは俺達を見て、ヴォルドラに耳打ちした。 「わしは肉を喰う!」  しかしヴォルドラから返ってきた返答はそれだけだった。 「あ、そですか」  ユーリは再び頬杖をついて俺たちを凝視する。 「パーティ入ったの、失敗だったかしら」  彼女はそう呟いたが、すぐに笑みを浮かべる。  どうやら、本気でこのパーティに嫌気がさしたわけではないようだ。 「ユーリがパーティに入ってくれて俺は嬉しいよ?」  俺はすぐにそう言った。 「はいはい。そういうことにしておいてあげる」  そしてしばらくの間、俺達は酒場で交流を深めた。 「そういえば、ユキトとヴォルドラはいつも宿に泊まってるのか?」  ふと、ルキアがそう尋ねてきた。 「ああ。そうだけど……」 「俺の家、来る?」 「え?」  家?   今、家と言ったか? 「え、なになに、ルキアは自分の家があるの⁉︎」  ユーリも驚いた様子だった。 「あ、ああ。『依頼』で稼いだ金で『街』に家を建てたんだ。《討伐士》は何かと遠出することが多いだろう? だから宿代を毎回払うのは痛手だと思ってな。大工に頼んで、家を建ててもらったんだ。長い目で見れば、プラスになるぞ?」 「確かに……毎回宿代出すの結構きつかったんだよな……」 「私も……家を建てるって発想はなかったわ」 「部屋数が多くて一人じゃ広くてな。持て余してるから、もし良かったら来てくれ。歓迎するぜ?」 「そ、それじゃあ、お言葉に甘えようかな」  俺はそう返した。 「私も……お願いしても良いかしら?」  ユーリもそう言った。 「ああ。良いぜ。そんじゃあ荷物とかまとめて、日没頃にまた酒場集合な」 「わかったわ」 「了解した」  僕とユーリはすぐに返事を返した。 「話は終わったかえ?」  ヴォルドラはまだ肉を食べていた。 「ヴォルドラ……お前どんだけ食べるんだ?」  ルキアは思わずそう尋ねた。 「わしの腹が満たされるまでじゃ!」 「あ、そっすか……そ、それじゃあ日没頃にまた会おうな!」  ルキアはテーブルに銀貨を三枚置いて去っていった。ヴォルドラの底なしの食欲に引いていた。無理もない。 「じゃあ私も荷物をまとめてくるわね」  ユーリも席を立って酒場を出ていった。 「ヴォルドラ、俺達も荷物まとめるぞ?」 「お主に任せる! わしはまだ肉を食い切れておらん!」 「さいですか」  俺は立ち上がり、ヴォルドラを一人残して酒場を出るのだった。

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アナザーライフ・ファンタジー 第十三話「自己紹介」