白崎ライカ
166 件の小説白崎ライカ
アニメ、ファンタジー、剣戟アクションが好きです。 最近はノリと勢いで詩をよく書いています! 自分の好きな時に書いてるので、 不定期投稿です。 今更ですが、誤字癖があります。 温かい目で見て下さると作者は喜びます! 使用しているイラストは画像生成AIで作成したものです! よろしくお願いします〜
わがまま
もう何度目だろう? 朝が怖くて毛布にくるまるのは。 生きていたくない。 でも死ぬのはやっぱり怖くて、 消えてなくなったら何も感じずに済むのかな。 やり場のない感情が行ったり来たりを繰り返す。 その度に僕はもがき苦しんで、 自分の弱さを呪う。 強くなりたいとも祈るけど、 この世界は僕が強くなるにはあまりにも環境が悪い。 どうしたら周りの人達みたいに普通に生きられるのだろう? そもそも普通ってなんなんだ? 世間体を気にしすぎて怯えることは、 果たして「弱さ」なのだろうか? 答えは出ないままだ。 そのままでまた朝を迎える。 いつか答えが出るのかな? 多分僕一人じゃこの世界を生きるのは難しい。 だから君に隣にいてほしい。 慰めてほしいし、 褒めてほしいし、 頭を撫でてほしいよ。 僕のこの願いは、 わがままですか?
優しい世界へ
正直者が馬鹿を見る。 真面目な人ほど苦しむ。 優しい人ほど痛めつけられる。 そんな世界はもうたくさんだ。 変えてやりたい。 この残酷な世界を僕らでひっくり返すのだ。 できるできないじゃない。 やるしかないんだ。 そしていつか訪れる優しい世界を前に、 僕たちは笑い合うんだ。 大丈夫。 僕らならできるさ。 噛み締めた悔しさと握りしめた怒りを力にして、 真新しい明日への扉を開くんだ。
生と死
生きづらい。 生きている実感も湧かない。 ただの屍と成り果ててしまったようだ。 この世界はどこまでも無慈悲で残酷だ。 そんな世界で生きていくなんてとても酷なことだ。 いつか笑える日々が来るのかな? 前向きに生きられる日が来るのかな? もしそんな時がやってきたら、 僕は精一杯生きてみようと思う。 生と死の狭間で苦しまないように、 行けるところまで行ってみようと思う。 だから見ていてほしい。 そして手を差し伸べてほしい。 きっと一人きりじゃ、 涙に溺れてうまく歩けないだろうから。
旅路
強い僕に変わりたい。 どんな理不尽にも抗える力が欲しい。 そう願っても僕は弱いままだ。 ふと涙が溢れる夜がやって来る。 懸命に前を向こうとして、 その度にもがき苦しんで、 サイコロを振って「はじめから」。 結局弱い自分に逆戻りだ。 ──いっそのこと死んでしまいたい。 何度そう思ったかわからない。 でも死ぬ勇気なんて無くて、 そんな自分が情けなくなる。 どうすれば軽くなるんだろう? どうすれば生きやすくなるんだろう? 神様に尋ねたって答えは返ってこない。 だから自分で見つけるんだ。 「何の為に生まれてきたのか」 その答えを探す旅を始める。 少しのお金と明日への希望があれば充分だ。 必死に足掻いて、 この暗闇から抜け出してやる。 一人だって構わない。 だって心の中にはいつも君がいるから。 だからもう大丈夫。
翼
閑散としたこの世界に僕は産み落とされた。 これから感じるであろう感情の数々を想像しただけで、 胸の高鳴りが抑えられない。 鼓動が早くなるのを感じる。 これは緊張なのだろうか。 それとも期待? どちらだとしても、僕の気持ちは変わらない。 ──希望で満ち溢れたこの日々をどう生きるか。 絶望なんかしない。 塞ぎ込んで夜の闇に葬られはしない。 僕はこの命を目一杯楽しむんだ。 さぁ、いこうか。 明るい未来に向かって一緒に羽ばたこう。 その背中には大きな大きな翼があるじゃないか。
この歌が届くまで
何度も逃げ出したいと思った。 その度に誰かの歌う声が聞こえてきて、 僕はまだこの場所に立っている。 消えてしまいたい。 いっそのこと無くなってしまえたらどれほど楽だろうか。 でも世界は自分が思っているよりもゆっくりと回っていて、 そこには善も悪も光も影もない。 誰かを愛してみたかった。 そんな願いを抱えたまま僕は今日も突き進んでいる。 きっと僕はまだ未熟なのだろう。 弱いまま大人になっていく。 その不安や焦燥と言ったらこの世のものとは思えない苦痛だ。 でも僕はまだ生きている。 どんなに挫けても転んでも笑われても生きていく。 それが正解だと信じて前を向く。 今日も僕は唄を歌う。 誰かに届くと良いな。 願わくば今を懸命に生きようとする君に、 届いてほしい。
命の在り方
人はいずれ死ぬ。 例外はない。 誰しも等しく平等に「死」という呪縛を背負って生きている。 人生とは死ぬまでのカウントダウンだ。 死ぬまでに自分がどう生きたいのか、 どんな自分で在りたいのか、 それを模索していく。 「命を簡単に投げ出すのは愚か者のすることだ」 そんな綺麗事は言わない。 ただ僕は貴方に死んでほしくない。 貴方の人生を貴方らしく生きてほしい。 せっかく神様から与えられた命なんだ。 簡単に投げ出すのは勿体無いと思う。 だからこれからの人生全てをかけて、 貴方らしい命の在り方を見つけるんだ。 大丈夫。 きっと見つかるさ。 だって貴方は、 一人じゃないから。
君と超えて虹になる
君が死んだ時。 それは僕も死ぬ時。 君が泣いた時。 それは僕が君を慰める時。 君が笑った時。 それは僕が君を笑わせた時。 君が生きることを諦めかけた時、 僕はまだこの世界に希望を持っているだろうか。 その残酷さにひどく絶望しているかもしれない。 だけど君がいるなら、 どんな困難も乗り越えられると思う。 そう願っているし、 そう信じている。 君と二人で虹になる。 大空の上に七色の絵を描こう。 真っ白なキャンバスに色を足していこう。 二人でいくつもの試練を乗り超えて、 前人未到の地に降り立つんだ。 さぁ、始めようか。
演目「人生」
さぁ寄ってらっしゃい。 みてらっしゃい。 楽しい楽しいショーの始まりだ。 観客は君自身。 そして舞台に立つのも君だ。 これは君だけのためのショー。 不安や葛藤なんて窮屈なものはさっさと捨てて、 一晩中踊り続けようじゃないか。 何か不安かい? 家族が心配? それともお友達と離れ離れになって寂しいのかな? でも大丈夫。 ここにいるのは優しいピエロだけ。 遊ぶのが大好きなお茶目な道化師だけだ。 だから全て君の自由で良い。 演目も楽曲も全てが君の意のままなんだ。 準備はできたいかい? それじゃあ始めよう。 君の「人生」を。
桜の花が降る頃に
「あの桜の木が満開になった頃に、もう一度会いにくるね」 そう言って君は笑った。 車椅子を押して桜吹雪の中に消えていく君の姿を、僕はただ見ていることしかできなかった。 夏になった。 ジメジメとした湿気を帯びた梅雨が開け、太陽が燦々と顔を出し始めた。 秋になった。 紅葉の葉っぱが地面を彩り、世界を赤く染め上げる。 冬になった。 雪が降り積もり、氷の結晶が手の中でやんわりと溶けていく。 もうすぐ次の春が来る。 その時になったら、僕が君を迎えにいく。君は多分「私から行ったのに」と少し困った様に言うのだろうけど、今度は僕が君を迎えに行きたいんだ。 約束したから。 君とまた会える春の午後。僕は本を抱えて桜の木の下に向かった。君が前から読みたいと言っていた本だ。 「持ってきたよ。前から読みたいって言ってたやつ」 「ええ! ありがとう!」 君は満面の笑みを見せてくれた。 僕は本を開いて、彼女と一緒に文章を読み進めた。 優しい風が桜の花弁を撒き散らす。 君の身体は、徐々に透明になっていく。 消え始めた君の姿を見て、僕はもう終わりなのだと悟った。 「ありがとう。楽しかった」 僕は通り抜ける彼女の手を握る。虚空を掴んで必死に彼女の手の感触を確かめようとする。もう彼女の手は遠くの昔に無くなっているのに。 「うん私も。それじゃあ、またね」 彼女は車椅子を押して、再び桜吹雪の中に消えていった。 ふと、僕の頬を一筋の涙が伝った。