∅刹那の舞∅

30 件の小説
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∅刹那の舞∅

基本単発

そんなひもある

YES BOSS!!ずっとあなたに着いていきます! みたいなメンタルと 偉そうに指図するやつは全員殺してやる みたいなのが交互に訪れる。

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太陽みたいな君がハグする

二年の春に転校して来た彼は、 頭脳明晰運動神経抜群、しかも底抜けに明るかった。 誰にでも分け隔てなく接して、 困っている子がいればすぐに手を差し伸べるような優しい人。 クラスどころか学年のみんなと仲が良くて、 いつもかわりばんこに誰かがそばにいた。 俗に言う『太陽みたいな人』だった。 決して自分を否定せず、明るく励ましてくれる転校生。 恋に落ちるには十分すぎたのだろうと今でも思う。 そして、それが間違いだったのだと、今でも思う。思ってしまう。 なにかを太陽に例えるのは意外と多いかもしれない。『おひさまの香り』だったり、先に言った『太陽みたいな人』であったり。 そして存外、太陽がいかなるものであるかを私たちはよくわかっていないものである。 お日様の香りは一度嗅いでしまえば忘れられないし、 太陽に照らされれば影は色濃く地面に伸びる。 日の下に居続ければ肌は黒く日焼けは痛いし、 そのくせ太陽ってのは一切の悪気なく私たちに光を浴びせる。 太陽のような人というのは、そういうものなのだ。 憧れを抱いてはいけない。近付き過ぎれば体は焼け焦げ、たった一度でも関わりを持てば、その魅力は脳内にしっかりと焼き付く。 彼の放つ暴力的なまでの善性は、私の心を灰にした。逃れられない劣等感、彼はそれすら受け入れて、私を何度も励ました。次第に彼の手を煩わせる自分に嫌気がさした。醜い心は自分の身体に刃を突き立て、それすら受け入れる彼の優しさは心の傷を焼いて固めた。彼から離れるのは難しかった。いつしか学年を超えて学校全体でも有名になっていた。 どこに行っても彼の話題は尽きることがなく、一人になれば彼からもらった優しい言葉が渇いた心をヒリヒリと抉った。 多分これは罰で、呪いなのだろう。 太陽に近付き過ぎたイカロスは死んだ。 太陽に憧れを抱き、同じように太陽に近付いた私への罰は、現代において能動的に私を殺すことはしない。 太陽みたいに大きな腕に包まれた私は、逃れることも出来ず、 全身にくっきり残った火傷の痕は、明日も私を蝕み続けるのだと思う。

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むかしむかし

紅に   染められた頬    拭い思ふ 咽ぶ角子と   誰が鬼の子か くれないに   そめられたほお    ぬぐいおもう むせぶつのごと  たがおにのこか (赤く染まった頬を拭いながら考える。咽び泣く角の生えた子供と私は、果たしてどちらが鬼の子であろうか)

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誰より近くて何より遠い

私には好きな人がいる。今日はお揃いのピアスをつけて、一人 映画を見に来た。 デートじゃない、彼女は簡単には会えないところにいるからだ。 彼女のことを知ったのは今から二年前、直接会ったことはなく、 スマホや手紙でやり取りをしている。 今日見るのは彼女のおすすめの謎解き映画、彼女は公開初日に見に行ったらしい。 私が探偵より先に謎が解けたら、褒めてくれるだろうか? いや、彼女のことだ『僕の英才教育の賜物』だなんて言い出すだろう。 こぼれそうになる笑みを抑えていると、劇場内の照明が消えた。 映画が終わって建物から出る。はっきり言って最高だった。彼女が勧めたくなる気持ちもよくわかる。 映画の余韻に浸りながら土産でも買おうとアクセサリーショップに立ち寄る。 店員に声をかけ、一際目を引くネックレスを試着した 「お客様、とてもおにあ「これ買います、お会計お願いします」 店員のお世辞を遮りクレジットカードを取り出す。 「お客様、こちらで着けていかれますか?」 「いえ、プレゼント用の包装をお願いします」 店員の申し出を断り、包装をしてもらい、小さな紙袋を揺らしながら帰路へついた。 今日の夕飯は軽めにとる。浮腫みは明日に響いてしまう。好きな人には、一番輝いた姿でアクセサリーをつけて欲しいのだ。 映画の感想を長々と手帳にしたため、机の上に紙袋と並べる。 きっと彼女は喜んでくれるだろう。 返事を楽しみにベッドに潜る。 おやすみ、私の好きな人。 また“明後日”お返事が来るのを楽しみにしています。

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わかって

揚げ足とりたいわけじゃなくって、そこに美しく紡がれた言葉があるから、付いた糸くずを取り払いたいだけなのです

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兎(作者の知り合いの通称)

「あなたとたくさん思い出を作りたい、  付き合ってください」 SNSで知り合った人に告白された。 ミルクティみたいに甘い声で、 誰にでも優しい人だ。 DMが続くうちに、 家が近かったことを知り、 実際に会ってみようということになった。 リアルとして現れた彼は 「荷物持つよ」 彼女思いで、 「次どこ行こっか」 いつの間にか車道側を歩いてるような人で、 「大好きだよ」 たくさんの愛を惜しみなく注いでくれた。 「今日も可愛いね」 でも、 「会いたいな」 私の心のティーカップには 「ごめん「へ?」 その愛は、少し多くて甘すぎる。

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七夕

たとえ遠距離恋愛であっても、私たちならやっていけると、そう思っていた。 でも時間の流れは残酷で、サンタが来なかった翌朝の残念感も、一昨日のお昼ごはんのメニューも、大事に育てた、彼への大好きまでもいつしか ブラックホールのように呑み込んでいく。 彼も今頃は夜を眺めていたりするのだろうか。 会うことの出来ない一年は永遠のように長く、 『次はいつ会えるかな』 なんて言葉を打っては消し、打っては消した。 『明日..いや、今日か。久しぶりに休みが取れて、えっとそれで......そっちに行ってもいいかな?』 夜の底でまどろむ彼女の隣で、愛する人からの言葉にスマホが体を揺らしたのは、 7月6日が幕を引いた頃だった。

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嫌ならやらなければいい

嫌ならやらなければいい。 やりたくないならやらなければいい。 勉強したくないならしなければいいし ゲームがしたいならゲームをすればいい。 カラオケに行きたいなら行けばいいし 誰も咎めはしない。 でも無責任にそう言ってるわけじゃない。 全ての行動には責任が伴うし、 何も行動しないことにも責任が伴う。 だから僕は、 テスト勉強はしないし ゲームをする。 Twitterばっかり見るし 夜遅くまで眠らない。 でも責任はとる。 再試は中間テストだけで四つあるし、 ゲームは禁止になったし、 TwitterはAPI制限かかった。 学校も遅刻しかけた。

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死にたい夜に 第三夜

こんばんは、久しぶりの投稿かしら。 いつも通り、句読点もぐちゃぐちゃでお届けします。 さぁ本題。 今回はいつもと違って『死にたい』ってのとは少し違う。 実は舞、高校のときの生徒会やってまして、そのグループLINEってやつがあるんですね、 それで元々そこに属してる人同士のカップルがあるんです。男の子は退会したけど。 問題はここから。 彼氏は病みやすいやつで連絡返さなかったりとかが多かった、まぁそれをグループに残ってた彼女が相談するのは分かる。 ただ、LINEの履歴スクショして貼るのは無いだろ。それをグループLINEに貼り付けてみんなで通話しながら文句言ったり。 彼氏側と話してたやつもそっち側のLINEをスクショして貼るし。 もう何も信用出来ないだろこんなん。信用して話してもどこで何言われてるかもわからん。 舞はあんまり人間関係築くの得意じゃないしグループとかに属することもあんまりできないから舞が居ない別のグループで舞が悪口言われてないとも限らないしTwitterで好きな人の話とかしてるけどそれをリア友が見てスクショして流さないとも限らない。舞が好きなのはグループの人達とある程度関わりある人だから共有されて気持ち悪いとか言われてるんじゃないかとか色々考えてしまうわけで。 舞元々あんまり人を信用するの得意じゃないから、小学生の時から学校では外面、家では親兄弟の顔色を伺う、素が出せるのは一人で歩く登下校だけ、みたいな感じ。それが中学最後くらいから段々素が出せるようになってきたけど(家では相変わらず)もう無理だよね。全部信用出来ないしまた元に戻っちゃったな。人間ゴミすぎるだろほんとに

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死にたい夜に 第二夜

すごく死にたくなってるのでゲロって行こうと思い。 この状態までの過程やら色々吐き連ねるだけ 前回の理由のない死にたさとはちょっと違って今回は舞の好きぴとでも言いましょうか、 好きな人が関わってくるのですけれど、 みんなで遊びに行くからって舞が誘ってみて、メンバーによるって言われただけで色々考えて今ですね。 メンバーによるなんてもう実質遠回しの断りじゃないですか。 誘われる ◀︎ お前いるならやだ ◀︎ 直接は言いづらい ◀︎ 『メンバーによる』 ◀︎ 誰が行こうと『なら今回は無しで』 ってことじゃないですか。 そんなの確実に地雷は舞ですし、 だとしたら行って 楽しんでもらうなら舞が行かないのがベストでして、 僕がなにより一番邪魔で 死んでしまいたい。始めっからいなかったことにしたい。 消えてしまってもう誰も僕のことなんて知らなくて覚えていなくていなかったことになっててほしい。 前回とは違って感情の明確な起点があるからよりしんどい。 少し頑張ったからって調子に乗るなよお前なんて必要ないから死ねばいいのに誰もお前を求めてないしいなくなった方がこの世のためになるむしろ価値がないからこの世のためにもならん 病みアピすんなよクソブスが。ゴミ。 きえちゃえ

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