太陽みたいな君がハグする

二年の春に転校して来た彼は、 頭脳明晰運動神経抜群、しかも底抜けに明るかった。 誰にでも分け隔てなく接して、 困っている子がいればすぐに手を差し伸べるような優しい人。 クラスどころか学年のみんなと仲が良くて、 いつもかわりばんこに誰かがそばにいた。 俗に言う『太陽みたいな人』だった。 決して自分を否定せず、明るく励ましてくれる転校生。 恋に落ちるには十分すぎたのだろうと今でも思う。 そして、それが間違いだったのだと、今でも思う。思ってしまう。
∅刹那の舞∅
∅刹那の舞∅
基本単発