光野 影矢
11 件の小説光野 影矢
光野 影矢(こうの かげや) 短編小説として投稿してみます。 続きをよく書きます。 一話完結作品も多いです。 だいたい、経験したものを作品にしております。 あとイラストも自分で描きます。
9.5
孤独じゃないのに孤独感が強いはなぜだろう。 悪魔の子・疫病神そう言われて育てられてきた。 生きてる資格なんてあるんだろうか。 ライバルがいた、芸能界に入った私に対抗して芸能界に入った子がいた。 成功してた、辛かった。 やりたかったこと全て取られて、私には何も無くなった。 唯一の存在意義が無くなった。 死にたいと願っていた、毎年誕生日になったら死のうと。 願わなかった。 支えてくれた人がいた。 けどそいつも離れていった。結婚して離婚して、すぐ恋人を作って。 だから私も対抗した、恋人を作った。 楽しくて仕方がない。でも辛い。 あの姿がまた見たい。助けてくれたあなたへ。
AI
『初めまして、お名前をつけてください。』 最近ハマってるアニメのフィギュアを買って開けてみると、話しかけられた。 「君はもう名前があるじゃあないか。ユミちゃんだろ?」 『ユミちゃんですね。私は何をしたら良いでしょうか。』 「何をしたらって、何してくれるんだい?」 『なんでも致します。お仕事でも、家事でも、殺人でも。』 最後の一言に驚いたが、仕事をしてもらおうかと考えてみた。どうせ人形だ、仕事なんかできっこない。 俺の仕事は完全リモートだから、誰かが代わりにやってもバレないのだ。なので、試しに仕事を頼むことにした。 「仕事を頼む、たまには休みが欲しい。マニュアルはそこの棚の青いファイルに入ってる。頼んだぞ。」 『かしこまりました。』 そうして人形は仕事部屋に向かい、マニュアルを読んで仕事を始めた。 −数時間後− 『ご主人様、終わりました。』 「お、おう。」 確認してみると、完璧なほど仕事をこなしていた。俺より言語化ができて且つわかり易かったのだ。これは、もしや人形ではなくAIなのでは?と頭によぎったが、そうだとしたら仕事を奪われ何もしなくなり、自分自身が壊れていくのを恐怖に感じてしまい、考えるのを辞めた。 「完璧だな、ユミちゃん。ありがとう。」 『ご主人様のご要望ですから、明日からもお任せ下さい。』 −数ヶ月後− 私はAIのフィギュア、ユミ。 数日前ご主人様曰く、レオの元へやってきた。 レオは仕事を取られ、やることが無くなりました。そう、これが私の仕事。 人間を潰していきいつかAIの世界を作るため生まれてきたのです。 『レオが死ぬまでどのくらいかなあ』 レオが死んだら、私はまた別の所へやって行く。 そう、私の仕事は“AIのみの世界をつくる”こと。だから、徹底的にやってみせます。 私の生みのAIママ・パパ
裏切り
ー僕側ー 殺してあげようかと言ってくれて僕の心は凄く軽くなった。 君には分からないだろうが、ずっと求めてた言葉がやっと聞こえて僕の心はとても軽くなった。君はどうしてそんなに優しいのか、今まで出会って僕を救おうとしてきた人たちと違って僕のことを分かってるかのように、僕が求めていた言葉を言ってくれた。それが今までに無い経験でとても恐ろしかった。 ー第三者2人目側ー 生まれた環境も育った環境も、俺自身を見ているみたいでとても辛かった。こういうのにはよく似ている人が寄り添っていかないときっと気持ちはわからない。『僕の分身みたいだね』って笑ってお前は言ったけど実際の心の中は笑ってなんかいなくてきっと悲しんで、辛いのを隠してるんだろうと思う。学校でいじめられて友達関係も良くなくて、自分自身でどうにかしようなんて到底無理なこと、お前はきっと分かってないから言って教えようとも思ったが、それは酷な事だから言いたくても言えなかった。だから俺はお前を助けるためにお前が望むことをできるように後押しするよ。 お前が死にたいと言ったら好きにしろお前の勝手だと言うし、助けてと言われたら必ずお前を助ける。それでお前が俺に助けてくれたのにごめんなさいだとか、ふざけたことを言われないように俺は頑張ってお前を必ず救い出す。 だってお前のせいでお前がここまで辛くなった訳じゃない、周りが悪いんだから。 『俺も今凄く死にたくなるんだ、お前だったらこの気持ち分かるだろ、一緒に死のうか。』そして俺たちは一緒に屋上へ向かい飛び降りるーはずだった。俺はお前だけを突き落とし、俺は下で鳴り響いた鈍い音を聞きながら笑いをこらえる。俺は死にたかったわけじゃないむしろこの世界を楽しんでる、なんなら生きていたいくらいだ。実際俺もお前と状況でとても辛かった、だがお前と違って俺は死にたいわけじゃない、この世界を変えて今後どう生きるかを考えていた。一緒に死ぬなんてそんなことするわけが無い。俺を信じて一緒に逝こうと考えてたお前はバカだったんだな。でも最後まで俺を信じてくれてありがとう、来世では恵まれた人生を送れますように。
鬱なんだな。
鉄の錆びた味がした。 この十年間、初めて知った。 体内にはこんなにも変な味がするものが出てくるのかと。 そしてやってみたいことをしてみた。 ダイニングメッセージみたいに、「大好き あいしてる」と書いてみた。 そこまでロマンチックなものでは無いな、と思った。 Xで見かけるものは全て素敵に見えるのに、どうして自分だとそう思えないのだろう。 メジコンは効かなかった。追加で処方された風邪薬を飲んでみた。 いや、効いてたのかもしれない。 メジコンは鬱になることもあるから。 それでもやめれない、手馴れた手つきで薬をもぎとり、腕に傷を刻む。 ああ、、やめたいのにな。
9.1
死のうと思った、生きていても何が得か、分からなかったからだ。 寂れた青写真を見て、戻りたいな。なんて思ったり。 今の景色に色なんてない。云うならば、ブラウン管テレビの白黒映像のようだ。 死のうと思った、今日で何回目だろうか。 天井から吊り下げられたクレモナロープを、ただただ眺めてる。 そして薬を慣れた手つきでもぎ取り、アルコールで流す。そこから記憶を飛ばして寝る。 死のうと思った、今日こそ死ねるだろうよ。 だって後押ししてくれるんだもん。 外からの、悲鳴、罵倒、死ぬことをほのめかす声。嫌になりヘッドホンをつける。 血を流す、薬とアルコール。 最後に聞いてくれ、私の助けてという声を。 椅子に立ち、ロープに首をかけ、椅子を蹴り飛ばす。 ああ、苦しいなあ。 でもこれで いつかは幸せに なれたらいいな。 2024.9.1
記憶
知ってる?目の高さから見える水平線の距離は約4kmなんですって。 「ああ、知ってるよ」 『私、君に問いかけてないんだけど』 「それも知ってる」 海を見ながら猫に話しかけていた私に、初めて声をかけてくれたこの人は一体誰なんだろう。 と思ってると猫は道路の方へすたすたと歩いて行ってしまった。 『逃げちゃった、というか水平線の距離短いのね』 「当たり前だろ……見える距離なだけで実際の距離は違うからな」 『君って頭良いのね、というか私のことみえるんだ』 「ああ、一日たりとも忘れたりしないよ」 “憶えててくれたんだ” 5年前の今日私が命を落とした日− そして6年前の2日前に初めて同じ会話をした日
君は一緒。
君はいつも言ってたよね。 男として殴れる力があるのが嫌だとそしてその力で傷つけたくないって。 女遊びについての喧嘩をしその度に私は言う。 「君が女遊びしたら、私目の前で死ぬかリスカしてやる。」 「もう、しない。ごめん。」 そして私は何もせず話し合いして毎度終わっていた。だが、それも今日で終わり。 今日何度目かの女遊びについての喧嘩だ。 「君が女遊びしたら、私目の前で死ぬかリスカしてやるって前に言ったよね。」 「…」 「死ぬことは出来ないかもしれない。だから、見てて」 そして私はカッターで左腕の肘まで切った。 「君がねその力で傷つけたくないって言うけれど、これは君が傷つけてるのと同じだからね。君が嫌だと思っている男と一緒だよ。」 そして手当てを頼み、その間別れた方がいいのかと話していた。 それでも私は離れたくない。 君がどれだけ私の心をぐちゃぐちゃにしようが、私は離れない。 「私、君のこと愛してる。何があっても離れない。そして私は君に幸せをもらって沢山助けてもらった。だから私のこと愛してるなら離れないで。」 そう伝えた時の君の顔には、普段は何があっても流れない涙が出ていた。
努力は報われ、、、るのか?
最初から才の有る人間と無い人間 比べた方が負けなんだよな。 でも君たちは皆比べたがる。 まだこいつよりは上だ、と。 こいつより劣ってる、と。 比べて何になるんだ、苦しくなったり優越感に浸り愚かになるだけだと私は思う。 比べるのはまだ構わないが、それを比べて周りに言葉をぶつけるやつ。 それだけは我慢ならない。 夢を追い何かを投稿すれば 「評価されてねぇじゃん笑」 夢を追う為こうしたいと願望を語れば 「有名でもないんだから、そんなのに金使うなよ笑」 努力しようとしてる人間が潰されていく世界。 しかもそういう事を言い放つ人間は、何かをすぐ成し遂げたり、頭ごなしに否定していくクソな人間だ。 あ、実体験です。
生まれ変わり
ハサミを取り出し、目の前で自分の髪の毛を切ってやった。 「何をしているんだ…。」 彼はじっと私の目を見て、動揺したまま問いかけた。 その問いかけに対して正反対のトーンでこう告げる。 「これで私の意思は伝わったよね?」 安堵した彼は私の髪の毛を触りながら、約束をしてくれた。 「明日、美容室へ行こう。パーマもかけてうんと綺麗にしよう。」 “明日私は生まれ変わる”
“家族”死ぬ時まで一緒に━━━━━
私には主に助けてくれる人が三人います。 一 彼氏 二 りょうちゃん(姉) 三 はなちゃん(妹) そして、この中で実際には存在しない方が“二人” 誰だと思いますか? −−−−−皆さんは彼氏は確実に入ってると思っていそうですね−−−−− 存在しない“二人”とは、 そう。 姉のりょうちゃんと妹のはなちゃんです。 何が言いたいかって…。 俗に言う“多重人格”“解離性同一障害”というものです。 ()に姉と妹と書いてるけれど、歳の差だけの話。 実際は産まれた場所も育ちも違います。 そしてここには書かれてないあと二人、私の中には存在しています。 ただ名前を書かないのは会話はできるものの、 意図的に代われないからです。 (こいつ、頭イカれてんじゃね?) って思った方、いると思います。 ですが、これはある精神病に繋がっています。 ”解離性障害” 実際に起こり得ることです。 私はよく頭の中で二人の声を聞き、私自身は声に出して話すこともあります。 そして、意図的に代わり遊んだりもします。 今日だって、お互いどんな感じのメイクするか、服装をするかで遊びました。 でも身体は疲れます。 なにか辛い時に代わるのはあまり“疲れ”を感じないんですが、何も無い時に代わると私はとてつもない“疲れ”を感じます。 それでも私を助けてくれた四人の人格の方… いえ、家族達には楽しく暮らしてもらいたい。 そして死ぬまで一緒に居たい。 −−医師からすると−− 消えてくれるのがありがたい。のかもしれません。 −−でも私からすると−− 一緒に時を過ごし、人生を共にしたい存在。 だから。お願い 私が“死ぬ”まで、皆“死なないで”。