裏切り
ー僕側ー
殺してあげようかと言ってくれて僕の心は凄く軽くなった。
君には分からないだろうが、ずっと求めてた言葉がやっと聞こえて僕の心はとても軽くなった。君はどうしてそんなに優しいのか、今まで出会って僕を救おうとしてきた人たちと違って僕のことを分かってるかのように、僕が求めていた言葉を言ってくれた。それが今までに無い経験でとても恐ろしかった。
ー第三者2人目側ー
生まれた環境も育った環境も、俺自身を見ているみたいでとても辛かった。こういうのにはよく似ている人が寄り添っていかないときっと気持ちはわからない。『僕の分身みたいだね』って笑ってお前は言ったけど実際の心の中は笑ってなんかいなくてきっと悲しんで、辛いのを隠してるんだろうと思う。学校でいじめられて友達関係も良くなくて、自分自身でどうにかしようなんて到底無理なこと、お前はきっと分かってないから言って教えようとも思ったが、それは酷な事だから言いたくても言えなかった。だから俺はお前を助けるためにお前が望むことをできるように後押しするよ。
お前が死にたいと言ったら好きにしろお前の勝手だと言うし、助けてと言われたら必ずお前を助ける。それでお前が俺に助けてくれたのにごめんなさいだとか、ふざけたことを言われないように俺は頑張ってお前を必ず救い出す。
だってお前のせいでお前がここまで辛くなった訳じゃない、周りが悪いんだから。
『俺も今凄く死にたくなるんだ、お前だったらこの気持ち分かるだろ、一緒に死のうか。』そして俺たちは一緒に屋上へ向かい飛び降りるーはずだった。俺はお前だけを突き落とし、俺は下で鳴り響いた鈍い音を聞きながら笑いをこらえる。俺は死にたかったわけじゃないむしろこの世界を楽しんでる、なんなら生きていたいくらいだ。実際俺もお前と状況でとても辛かった、だがお前と違って俺は死にたいわけじゃない、この世界を変えて今後どう生きるかを考えていた。一緒に死ぬなんてそんなことするわけが無い。俺を信じて一緒に逝こうと考えてたお前はバカだったんだな。でも最後まで俺を信じてくれてありがとう、来世では恵まれた人生を送れますように。
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2025/8/9 16:39
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
光野 影矢
光野 影矢(こうの かげや)
短編小説として投稿してみます。
続きをよく書きます。
一話完結作品も多いです。
だいたい、経験したものを作品にしております。
あとイラストも自分で描きます。