小枝

5 件の小説
Profile picture

小枝

たまに投稿します。 一話一話が大体短いです。 初心者ですがよろしくお願いします!

童話の主人公 4話

「…さい…のよ…」 「早く起きなさいシンデレラ!いつまで寝てんのよ!」  「ん…」目を開けると私は見知らぬ部屋、それもかなり汚い部屋で寝ていた。ドアの外からは、知らない声の誰かがわめいていた。え、シンデレラ…? すると、頭の中に 『ここが架空の世界です。どうやら古川様はシンデレラの世界にいるようですね。ですのであなたはシンデレラを演じればいいのです。ちなみにドアの外で騒いでいる方は多分シンデレラの義母だと思われます。では私は忙しいのでここら辺で…。頑張ってください!』と、あの三田さんの声が聞こえてきた。えぇ、どうしよう…。とりあえず、まだ眠っていたいけど、身体を起こしドアを開けると、40〜50代ほどの女性が睨みつけるように私を見て、 「何時だと思っているんだい、早く支度して仕事をしなさい!」 そして、見渡すと現代の日本の家とは思えないような綺麗な家の内装だった。

0
0

童話の主人公 3話

「それでは、今から説明をさせて頂きます。」 三田、と申すその人は表情をピタリとも変えぬまま話し始めた。 「ここは空想実現世界、といい、ここに来た人がその人に合った世界を体験することができる世界になっています。簡単に言うと、我々空想実行委員が古川様に今必要だと思った世界、に古川様が入り込む事ができる、という事です。」 は?何言ってんだこの人。 「古川様は今、大変お疲れのようですね。そんな古川様が元の世界に戻った時にはきっと、今よりもずっと元気になると思います。」 「ちなみに古川様に今必要な世界は…童話…のようですね。」三田さんはタブレットのような形をしたものを見ながら言った。 「それでは素敵な旅をどうぞ、お楽しみくださいませ。いってらっしゃ〜い!」 「え⁈ちょっと、あ…」 その時、時空が何となく歪んだような気がしたが、またもや私の意識はそこで途切れてしまった。

1
0

少しだけ自己紹介。

こんにちは。 小枝と申します。今回は私の自己紹介を軽くしようかと思います。 本を読む事が好きだったのですが、本を書く事にも興味があったので始めてみました! ファンタジーが好きなので、これから書いていく小説もファンタジーが多いと思いますが、私の他の作品を読んでくれたらすごく嬉しいです! 初心者ですが、私の小説を読んで楽しんでもらえるといいです。あと、もし気に入っていただけたら、ぜひぜひいいねやコメントをしていただけたらなと思います!それでは、また!

2
0
少しだけ自己紹介。

童話の主人公 2話

まぶたが重い。今日は確か土曜日じゃなかったか?少しだけ目を開けると、 「おはようございます」 「ひっ⁈」 そこにはおよそ20代後半の、眼鏡のかけた男の人が私の目の前にいた。誰だこの人は?おかげでさっきまでの眠気は一瞬で無くなってしまった。 「わたくし、空想実行委員の三田、と申します。」 「えぇ?ちょ、誰ですか、人の家に勝手に入らないでください!…え…あれ…ここ…どこ?」 そこは私の家ではなく、なんだか現実世界ではないような、おかしな空間だった。例えるならあの、画家のピカソの絵の中のような場所だった。というか私は昨日、池に落ちなかったか?そんな事が頭によぎる。 「古川奈々様でよろしいですか?」 「そうですけど、どうして私の名前を…」 「突然でびっくりするかと思いますが、今から全て説明をするので、安心をして下さい。」 「いや、どゆこと?」 安心?何が?というか、そもそも誰⁈ 訳がわからず私の頭の中はパニックに陥った。

3
0

童話の主人公 1話

今日も上司に怒られ、イライラしながら仕事をしていると、時間はいつの間にか11時をまわっていた。最近は仕事を間違えてばかりだし残業も多くなった。 正直この仕事を今すぐにでも辞めたい。だけど、今辞めてしまうと、どこにも転職できず自分は無職になってしまう未来しか見えない。昔はこんなんじゃなかったと思う。大学生ぐらいまでは何事も恐れない、強い自分だったと思う。だけど今は、失敗を恐れて結局何も出来ない自分になってしまった。こんな苦しい生活は、いつまで続くのだろう。 昨日、雨が降って水溜りができている。あぁ、その水溜まりの中、裏の世界に入ってみたいものだ。できないと思いながらも足を踏み入れようとすると、 「へ?」 自分の足が中に入って…? どんどんと沼のように水溜まりに体が入っていった。助けを求めようとしても周りに人はいないし、怖くて声が出せずに私の意識はそこで途切れた。

3
0