如月 紅葉
11 件の小説記憶
記憶が消える前に。僕の記憶は、後ちょっとで消える。君の事もあいつの事もあの子の事も消える。だけど、君には、覚えていてほしい。君と笑い合った事、抱き合った事、大泣きした事。その事をこの先もこの先も覚えていてほしい。あの時、手を離してしまった事、ずっと後悔している。だから、忘れてもきっと傷として残るだろう。後、心残りがあるとすればひとつだけ。「愛してる」。そう君に伝えたかった。いつの間にか、目の前が暗くなり僕の記憶は、なくなった。
合格発表
「好きです。」 5歳の時だったかな。近所の公園で好きな人に告白したんだ。 「ごめん、他に好きな人がいるから。」 そう言って彼は、断った。私は、心の底で分かっていた。きっと、私の好きな人は,私を好きじゃない。でも、その時私の心は、軽くなった気がした。 「それを聞けてよかった。」 そんな事は、なかった。本当は、彼から僕もという言葉を聞きたかった。私は、それがなかったかのように、彼に手を振って公園を出た。帰り道、私は大粒の涙を流しながら歩いて家に帰った。 あの日から約10年、 ケータイのアラームが鳴って目が覚めた。久しぶりに、あの日の夢を見たな、、。今日は、高校の合格発表の日。結果が出るのは、10時だったな。私は、ゆっくり準備をしてから、家を出た。自転車をこいで30分。ようやく高校についた。もう、結果は、張り出されていた。急いで駆け寄って、自分の受験番号を探した。210.210。 「あった、、」 いつの間にか声に出ていた。私の目から涙が出てきた。嬉しい、私の心は、それでいっぱいだった。よし、親に電話しようと思った時、私の隣に男の人が近寄った。を「220、220、あった。よかったー。」 その声はどうも聞き慣れた声だった。チラリと、その人を見ると、小さい頃からずっと見てきた顔だった。そう、それは、私の初恋の相手、秋斗だった。会ったら気まずいし、速く帰ろうとした時、秋斗がこっちを振り返った。 『あ、、』 私たちは、同時に言いだしていた。
クリスマス
クリスマスは、毎年1人で過ごす。そう決めていた。親友とワイワイクリスマスパーティーをしても良いが普通に1人でいつも通り過ごせば、良いと思っていた。 12月23日 会社で仕事をしていた。すると、いつの間にか定時になっていた。ちょうど仕事も終わったし、帰ろう。そう思っていた。 「あの、鈴木さん。」 そう呼び止めたのは、同士の若井さんだった。 「はい、なんですか。」 何か仕事のミスがあったのかもしれない。だから、僕は、耳を傾ける事にした。 「あのさ、明日の15時頃ってさ、暇。」 彼女がそう問いかけた。正直に言うと1人で過ごしたい。けれど、もうこんな機会は、ないと僕は、思った。たまには、人とクリスマスを過ごしても良いのかも知れない。 「特に、予定は無いです。」 「そっか。じゃあ、明日の15時頃に〇〇公園で待っててくれる。」 「分かりました。」 そう言って彼女は、自分の席に戻った。 12月24日 待ち合わせの場所についた。時計を見るとまだ待ち合わせの時間より、速い。近くに自動販売機があったので、ホットの飲み物を買って、近くのベンチで本を取り出し読み始めた。公園には、子供が沢山いる。中には、クリスマスの話をする子もちょくちょくいた。何分経ったかはわからないけど、ちょっと後に若井さんがきた。会社の時とは、違いブランのコートを着て白のマフラーを巻いている。そして、手には何かが入っているビニール袋を持っていた。 「ごめん、遅くなっちゃって。」 彼女は、頭を下げながら僕に言った。 「全然大丈夫ですよ。本読んでいたし。」 「ありがとう。じゃあ行こっか。」 そう言って彼女は、歩き出した。彼女がどこに向かうかなんてわからない。ただ後ろをついていくだけだ。数分くらい歩いていると、墓場が見えた。1人は、誰1人いなかった。彼女は、そこに入り、(田辺家之墓)そう書かれている所に止まった。 「ごめんね、何も言わずに連れてきちゃって。」 彼女は、持っていたビニール袋から、花を取り出し、墓を綺麗にし始めた。 「全然大丈夫ですよ。それよりこの墓って、」 「うん、私の彼氏の墓。」 彼女は、そう口にした。何故か僕には、それが寂しく感じた。 「3年前だったかな。今日が彼の命日、事故で子供を助けて亡くなったの。」 後ろから見ていたから分からなかったけど、彼女の声は少し鼻声になっている気がした。 「私が、殺したようなもんなんだよね。私がクリスマスにデートしよなんて言ったから。」 彼女は、線香に火をつけた。 「彼は、速くに両親を亡くしたから、祖父母に育てられたんだ。足が悪いから、私がいつも変わりに墓参りに行くんだ。」 「毎年、1人で、行くんですか。」 彼女は、作り笑顔を見せながら僕に言った。 「私が、誰かと関わったらその人を不幸にさせてしまう。そんな気がするから。」 「じゃあなんで、今年は、僕を誘ったんですか。」 彼女は、作業をしていた手を止めた。 「本当は、誰かと関わりたいそう思っているんじゃないんですか。」 彼女は、僕のほうに顔を向けた。目に溜めていた涙を流した。 「本当は、いろんな人と関わりたい。一緒にいつも一緒にいたい。」 僕は、彼女の頬に流れた涙を拭き取った。そして彼女を覆い被せるように抱いた。 「じゃあその不幸を僕に分けてください。そして、毎年の様に一緒に過ごしましょう。大丈夫です。僕は、貴方の前から急に消えたりは、しません。」 言った後に僕は、気がついた。結構やばい事をしているんでは、ないのかと。 「すみません、急に抱いたりして。すぐに離れるので、」 「もう少し、」 少し間が空いてから言った。 「もう少し、このままでいさせてください。」 彼女は、そう僕から離れなかった。 田辺さんへ 彼女の傷は癒えることは、ないだろう。だけど、僕は、その傷を少しでも癒す事ができるのかもしれない。それは、わからない。貴方を超えられるかは、わからない。だけど、少しでも貴方の代わりになって、彼女を支えられればと思う。 目を開けると彼女が言った。 「鈴木君、行こっか。」 「はい、若井さん。どこでもついていきます。」 彼女を守っていきます。
エイプリルフール
4月1日 「お前の事好き。」 そう同じクラスの佐藤君から言われた。 「えっ、まじ?」 「うっソー、エイプリル・フールでした。」 そう笑顔で言った。私は,自分の頬を膨らませながら怒っている事を表情した。 4月2日 「昨日は、ごめん。」 佐藤君がそう謝ってきた。 「別に、もう怒ってないけど、、」 「そっか、ありがとう」 少し、静かな空気が続いた。 「あの、、、」 佐藤君が言いかけた時だった。私は、ケータイのアラームが鳴ったのに気がついた。 「あ、今から用事あるから。また明日ね。」 そう言って私は教室を出た。 4月3日 「佐藤君。昨日私に何か言ようとしてたよね。なんだった?」 「ああ、実は、、」 佐藤君は、自分の首の後ろを触りながら言った。 「俺は,お前が好きだ。」 「え、遅めのエイプリル・フール?」 私は、驚きを隠しながら聞いた。 「いや、俺はずっと前からお前が好きだ。」 それを聞いて私は、自分の耳が熱くなっている事が気になった。 「嬉しい、、」 私は、彼に抱きついた。 15年後、 今日は、4月1日 「私たちよく15年も付き合っているよね。」 「なぁ、」 「うん?」 「別れてほしい」 彼がそう真面目に言った。 「どうせ嘘でしょ。」 彼は真面目な顔を崩してから言った。 「えへへ、バレた。」 そういうと、彼は,ポケットから黒い箱を取り出した。
ムスカリ
私は、受験生だ。高校受験に向けて必死になっていた。コンコン、ドアを叩く音が聞こえた。机から離れてドアを開けると、兄の勇人が立っていた。彼は、二つのカップを持っていた。一つは、コーヒーで、もう一つはココアだった。 「少し休めよ、はい」 兄は、ココアの入ったカップを私に渡した。 「最近勉強どう?」 兄は、私のベッドに座り、私は、机の椅子に座った。 「ああ、英語がダメダメな感じかな。」 兄は、コーヒーを飲みながら言った。 「なんか分からない事あったら言えよー。」 「分かった、分かった。」 少し間が空いてから兄が言った。 「なぁ、ムスカリの花言葉って知ってる」 「え、知らないなぁ。教えて!」 イジワルな顔をしてから言った。 「教えてなーい。」 「もう、兄貴のバカ。イジワル。」 「ええ、」 受験当日。制服を着てリビングに行った。いつもならリビングにいる兄の姿が見えなかった。 「お母さん、お兄ちゃんは?」 「ああ、昨日から熱が高くて部屋で寝込んでるわよ。」 「、、、そっか」 母は、少し黙ってから言った。 「お兄ちゃんの心配は、しなくて良いわよ。貴方は,試験に集中して。」 そう言われても私は、心配で仕方がなかった。兄の部屋の前に行き“行ってきます”そう心の中で思った。そこから離れようとすると、一枚のメモを見つけた。そこには、(ムスカリ、花言葉→明るい未来)と書いてあった。何故かそれを見て勇気が湧いた気がした。家を出ると、家の前にムスカリの花が咲いていた。 「綺麗、、、」 きっと兄が植えたのだろう。全く、妹思いの兄なんだから。私は、試験会場まで歩いた。 受験が終わり家に帰った。荷物を置くと、私は、兄の部屋に言った。兄は、読書をしていた。 「ああ、帰ってたんだ」 「うん、あの兄ちゃん」 「うん?」 兄は、読んでいた本を読むのをやめた。 「私、兄ちゃんの妹でよかった。」 兄は,照れた顔を本で隠した。私は,そんな兄が大好きだ。
白いチョコレート
今日は、ホワイトデー。僕、坂内雄吾は,チョコを渡したい相手がいる。それは、幼馴染の中野愛香だ。お返しを渡すわけではない。本当の事を言うと、僕は、バレンタインにチョコをもらっていない。彼女は、俺の親友の夏に渡していた。きっと彼女は、夏の事が好きなのだ。だから、これは気持ちを落ち着かせる為だけのただの形なのだ。 放課後に、入った。僕と彼女は、いつも一緒に帰る。その時に、渡そうそう考えた。解散の合図と同時に僕は、教室を出た。彼女の教室は、もう一つ上の階。階段を勢いよく登り、彼女の教室の前に立った。しばらく待っていると、彼女が教室から出てきた。 「あっ、雄吾。ごめん待った?」 「ううん、全然。」 気持ちを整えてから彼女に言おうとした。“一緒に行こ”って。 『あの、、、』 そう言ったのが、同時で重なった。 「ああ、先いっていいよ。」 僕は、先に彼女に言った。 「あのさ、待っててくれてて申し訳ないんだけど、今日日直だから、帰り遅くなるんだよね。だから、先に帰ってて。」 「、、、、わかった。」 そう言うと、彼女は、早々と教室に戻った。 家に帰り、カバンの中のチョコを見た。本当だったら、彼女に渡していたはずのチョコ。こうしてはいられないと、僕は、自分の部屋を出た。家を出ると、あたりは暗くなっていた。彼女の家に着き玄関チャイムを鳴らした。ドアが開くと部屋着姿の彼女が出てきた。 「雄吾、こんな時間にどうしたの?」 「あの、これ、、、」 僕は,持っていたチョコを彼女に渡した。 「あー、そっか。今日、ホワイトデーだったっけ。て言うか、私バレンタインあげたっけ?」 少し困惑している彼女を見ているとなぜか、墓所まで言わないで居ようと思っていた事が口に出ていた。 「愛香、実は、僕は君が好きだ。」 彼女は、驚いた表情をした。 「私も、好き。」 愛香の口から驚きの言葉が出てきた。 「だけど、バレンタインの日、、、」 「あれは、渡そうとした。だけど、なんか渡せなくて、、、」 「だから夏に、、」 少し考えてから言った。 「じゃあ、来年からは、ちゃんと渡しあお」 彼女の目は、少し涙目になっていた。彼女は、目に溜まった涙を抜いてから言った。 「うん、ゆびきりげんまね。」 「うん、約束。」 僕たちは、星空の下で約束をした。 それから10年の時が経った。今日は,ホワイトデーの日。僕は、彼女へのバレンタインのお返しを選んでいた。店員さんにも相談をしながらプレゼントを選んだ。ホワイト色のものが彼女に似合うと思って選んだ。家で待っている彼女は、喜んでくれると良いな。僕は、店を出た。買った袋の中には、指輪が入っている。
猫と犬
私は、猫。私には、好きな人がいる。その子は、犬だ。犬と猫。それが結ばれることはない。そんな事を考えていると、一匹の年寄りの狐が私の目の前に現れた。 「ほう、猫が犬に恋をしたのか。」 「は、はい。」 「そうか、そうか。よし、そなたを人間にしてやろう。」 人間という言葉に私は、注目した。もし、人間になったら、彼と付き合う事ができるかもしれない。そんな期待があった。 「いいんですか、お願いします。」 「ただし、一つ条件がある。人間にする代わりに、猫だったことは、忘れてもらう。」 (えっ、そんなのなっても、会えないんじゃないのかな。) 「不安そうじゃのう。」 「はい、、、、」 「大丈夫じゃ、忘れてもきっと会える。心配するな。」 そう聞いて、少し心が軽くなったように感じた。 「わかりました。お願いします。」 これでまた、人間として会えるなら。 「じゃあ、わしのでこにお主のでこをつけろ。」 私は、狐にデコをつけた。 あれ、私何やってたんだっけ?私の目の前には、狐が一匹いた。その狐は、私に何か使命を託しているかのような目で私を見つめた。しばらく見つめていると狐は、私の目の前を去っていった。とりあえずお腹が空いた。とりあえず、近くのコンビニでおにぎりを買おう。私は、立ち上がって歩きだした。 僕は、犬。僕には、思いを寄せている人がいる。その子は、猫で絶対に結ばれることはない。ボーと空を見ていると、一匹の女の狐が立っていた。 「ふーん、猫と結ばれたいんだね。」 「なんでわかったんですか。」 「狐は、なんでもお見通しなんだよ。」 女の狐は、ニヤリと笑った。 「君の願い、私がかなえてあげよっか?」 そんなことできるのか、、、。 「ただし条件付きだ。彼女の事は忘れる。」 「はあ、そんなの叶わないじゃないか。」 僕は、今まで以上に怒った。 「嫌なら、一生叶わないぞ。」 「ちっ、分かった。言う通りにする。」 狐は、優しくない笑顔で笑った。 「よろしい、では、そなたのでこを見せろ。」 僕は、狐の言う通りにした。 (うう。ここ、どこだっけ?さっき狐のいう通りにしたんだっけ。うん?人間の、、、手?えっ。) 僕は、急いで立った。人間になっていた。さっきの狐が、鏡を持っているのが見えた。鏡を覗くと、20代くらいの青年の姿が見えた。そして僕の脳内には、人間である以上、知っている情報が流れ込んできた。とりあえず、腹が減った。僕は、行き先も分からず歩きだした。 私は、人間の女の子。コンビニでおにぎりやら、昼ご飯を買った。そしてコンビニを出て近くの公園に行った。ベンチに座っておにぎりを食べようとした。遊具の方では、子供達が楽しそうに過ごしている。しばらくボゥとしていると公園に1人の青年が入ってくるのが見えた。その人は、ちょっと前に可愛がっていた犬に似ていた。私の目から何か液体が流れてくるのが見えた。あれ、なんで泣いているんだろう。私は、涙を拭いとり、彼に声をかけた。 「あの、、、」 そう声をかけると彼は、振り返った。 「はい、どうされましたか?」 「一緒にご飯をたべませんか?」 僕は、元々犬だった男の人だ。さっき、あの女の人に誘われて昼食を取る事になった。 「すみません、急に誘ってしまって。」 「いえいえ。」 彼女は、自分のエコバッグから、おにぎりを出すのが見えた。 「あの、良かったらこれどうぞ。お好きかは,分かりませんが。」 「いえ、いただきます。」 人間になって初めての食事。1人では,なく2人で取れて良かった。 「うん、美味しいです。」 おにぎりは、僕の想像を超えるほど美味しかった。 「よかったです。」 彼女が笑った。なんだか、懐かしく感じた。もしかしたら、僕が探していた人は、この人だったのかも。 「あの、また誘ってくださいね。」 「もちろんです。」 何が目的で人間になったかなんて覚えていない。けれど、今の僕は、この女性と過ごしていきたいと思っている。 私は、狐だ。ただ、人間に慣れる狐だ。公園には、さっき人間にした犬がいた。家の屋根に登ると、私の師匠が座っていた。 「師匠、あの犬。人間にして良かったんですかね?」 「さあ、どうじゃのう?あいつ次第じゃないかな。」 師匠は笑顔で言った。 「人生は、自分次第で変えれるということか」 「そうじゃ、生きるってことはそうゆうことなんじゃないか。」 「師匠、、、」 私は、自分の人生を大切に、この力を動物に使って行こうと思う。空を見上げると、真っ青の晴天だった。 「人生は、自分次第か、、、」 私は、その言葉を胸に秘めて屋根を降りた。
かみのお守り
私と友達は、卒業式で伴奏をする事になった。正直、私には、向かない分野だと思う。だけど、他に、立候補する人がいないし、2人以上が条件だから仕方がない。私と友達は、毎日昼休みになると音楽室に向かう。1回弾くと、交代をする。そう何回も交代するのを繰り返す。それを毎日続ける。 卒業式の前日、指揮の人にお守りを作ることになった。お守りと言っても紙で作った。お守りのようなものだ。友達は、工作が得意だ。彼女は、なんでもすぐにできるいわゆる天才だ。きっと、明日の伴奏も一つもミスなくできるのだろう。それに比べて私は、足や手が震えている。きっと、明日の伴奏は、ミスをしてしまう。不安で不安で仕方がなかった。 「はい!」 友達が私の手にお守りを載せてくれた。後ろには、私の名前が書いてあった。 「これは、昨日私が1人で作ったんだ。」 彼女は、顔からこぼれ落ちそうな笑顔で私に話した。 「(友達)は、いいよね、頭もいいし、スポーツもできて、自分から立候補もしちゃう。本当にすごいよ。」 友達は、困った顔をしてからいった。 「そんな事ないよ、私だって(私)ちゃんと同じ普通の人間なんだから。ただ、私は運を神様から沢山もらってしまっただけ。」 その時の顔は、優しいような悲しいような顔だった。 「だから、その分こうやって相手に運を分け合うの。そうすれば、こんな私でも、1人を幸せにできるから。」 彼女は、少し変わった子だ。だけど、優しい優しい子なのは、誰から見ても分かるだろう。私は、彼女からもらったお守りを見つめた。ただのお守りの形にした紙だ。だけど、いつの間にか不安は、消えていた。 卒業式当日。私は、一回もミスする事なくピアノを弾く事ができた。友達は、少しミスがあった。私に運を渡しすぎたのだろう。だけど、この事がきっかけで分かった。私の友達は、自分の分を私に分けてくれた。これをみんなができたら、世界は、ちょっとよくなるのかな。誰かがやるんじゃなく自分からやろうと思う。私は、親友との、卒業式の写真を見て思った。
誰も来ない1人
これは、私が幼児園児の頃。私の幼児園では,年に一度園児の祖父母がくるふれあい会があった。私の母の方の祖父母は、家から遠く離れた場所に住んでいたから、きてくれる事は、絶対になかった。そして、父の方の祖母は、私や私の従兄弟が生まれる前に病気で亡くなってしまってあった事がなかった。で、唯一来れる希望があった祖父は、仕事が忙しいからと、幼児園児の間、一度もふれあい会に来てくれる事は、なかった。私は、幼稚園の先生と一緒にみんながおばあちゃんや、おじいちゃんと一緒に、やっているのを真似するだけだった。他にも、幼稚園には、絵本の舞台にした劇や運動会などをやっていた。その時は、母の方の祖父母は見に来てくれた。それが、私にとってふれあい会の傷を癒す支えになってくれた。 今思えば祖父は1人、小さなお店を営んでいるから仕方ないとは、思っている。けれど、一回くらいは,来て欲しかったとは、思っていた。私は、祖父の支えに慣れたらと思って今日も生活をしてこうと思う。
星の距離
彼氏と、ベランダから星を見ていた。 「星って、近いようで、遠い存在だよね。」 「そうだね。」 彼は星には、興味がないように言った。 「もし、(彼氏)君が、東京の大学受かったら遠距離だね。」 彼は、少し考えてから言った。 「あれ、結果って教えてなかったっけ?」 彼は、私の顔の近くまで顔を寄せてからいった。 「俺、愛知県の大学受かったんだよ。」 「つまり、、、、」 「うん、すぐに会えるよ。」 ちょっと照れてから言った。 「だけど、毎日会えたらいいのに、、」 ちょっと寂しい気持ちは、あった。 「あれ、これも言ってなかったっけ?」 彼は、少し笑っている。そして、少し間を開けてから言った。 「同じ大学だよ!」 星の距離ほど離れた恋かと思ったが、星よりも、誰よりも近い恋愛を私は貰ってしまった。