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13 件の小説売れない小説家
「はぁ……。」 部屋も気分も暗い中、僕はひとつ溜息を零した。 僕は売れない小説家、最初はキラゞと輝いた目をしながらこの文学の世界に飛び込んだが、自身の作品が全く売れずにこうやって項垂れる事しか出来ない始末……。 もう辞めてしまおうか。 なんて発想が頭をよぎる、自分の夢であり、憧れの対象であったこの小説家を。僕は辞めてしまうというのか、諦めてしまうというのか。 脳内でそんな葛藤を繰り広げていたその時、 ピコン とスマホの通知が僕の静かなこの部屋に鳴り響いた。 画面を見てみると、どうやら僕のSNSアカウントにメッセージが来ている様だった。 「高校生です、DM失礼します。私は学校でいつも虐められてます。そして、父は私が幼い頃に他界し、母は男と何処かへ出掛けてばかりです。正直言って生きる希望も何も私にはありません。そんな時に、貴方の作品を読みました。貴方の作品は平凡ながらとても共感が出来ました。唯一の私の救いって感じです。これからも応援しています、頑張ってください。」 平凡とは失礼な奴だなとも思ったが、応援メッセージの様だった。 「偉そうな奴……」と言葉に零しながらも、僕は無意識に頬が緩んでいた。 自分の作品が誰かを救っている、誰かの心に響いている。そんな事実が、僕にとっては大きなモチベーションになった。 僕は売れる作品を書きたかったのではない、誰かの心を救う、誰かの心に響く作品を作りたかったのだ。と、改めて認識した。 その時、ふと目をやったデスクライトに照らされる万年筆が、僕にはとても美しく見えた。
ピース
まず、ピースの手を作ってみろ そっから、人差し指を下ろしてみたら? 中指になるんだ そゆこと(?)
ふと思ったんだけどさぁ
俺って、特技らしい特技がないな。 こんな事をふと思ったんだよ、 俺が2年前居た小学校では兼部ありだったんだ。 今までの短い人生で色んな事やってきたよ。 バスケなり、サッカーなり、野球やバレー。 絵とか描いてみたりしたよ。このアプリで小説を書いてみたりもした。 でも、自分はこれが得意だ!ってもんが見つからなかったんだ。 一応良いとこまではいったんだぜ? バスケやサッカーではレギュラーになったし、バレーとかでは一年目ながらベンチには入れるくらいには行けたんだ。 これを見た人の中には、「十分特技じゃん」 って思う人も多分いる。 それでも、自分にしか出来ない! 俺が一番上手い!って物が見つからなくてさ、 これでも努力は結構したんだぜ? 広い公園でドリブル練習してみたり、シュート練習してみたり、YouTubeで調べて、試合中の動きとか学んで、ルールとか頑張って覚えようとしてみたりしてさ、 これを見てる君は、自分の特技ってやつを自覚してるか? 自分の才能とかを自覚することは多分簡単じゃない。 それでも、自分才能を自覚する為に色んな事してみるよ。
空に聞く
「空が泣いてる。」 「ハァ?」 そんなことを言うそいつに思わず俺は素っ頓狂な声を出す。 「行かなくちゃ、」 「いや待て待て待て。」 俺は隣の席のそいつの肩をがしっと掴みながらそういう、 俺が肩を掴んでる奴の名前は大澤優希、成績優秀、容姿淡麗、女子からモテモテ、運動神経抜群...で、俺の幼なじみの大澤優希だ。 対してこの俺、今宮大輝はなにもかも平均的で女子にもモテないようなやつだ。 しかし、そんな優希が中二病拗らせたみたいなこと言うから俺は動揺を隠せない。 「空が泣いてるって……そもそもどうやって分かるんだよ……。」 「空に聞いた。」 「はぁ……?」 「あと……、何処に行くつもりだ?」 「空まで。」 当然そうな顔でそいつはそう言う。 「行ってくる!」 俺の手をバッと取り払い、走り出す。 思わず俺を優希を追いかける。 「ま……まて!」 俺はゼェハァと息を出しながら追いかける そもそも……あいつは空へ行くなんてどうするつもりだ……? それにしても……あいつ速い……っ!! あいつはチラチラこっちを見ながら余裕そうに街中を走っている あいつがスピードを落とす。 「体力切れか……?」 俺はスピードあげる。しかし! キキーっ! 「危ない!」 優希が俺を押す。 どうやら俺が車に轢かれそうなところを優希が庇ってくれたみたいだ。 しかし、それを当時の俺は気づかなくて…… 「え……は?……」 「優……希……?」 血がダラダラと垂れ流れる それからのことはあまり覚えてない。 その出来事から数日後、俺は1人帰路に着く。 優希は重症で意識も戻ってないらしい、 「俺はどうすりゃ良かったんだよ……」 と、俺はそうやって``空に聞く``
君へ、
僕があと一歩踏み出せば、 僕があと一回手を伸ばせば 僕があと一声かけられたら 君へ届いたかもしれないのに、 それでも僕は、 君が幸せなら、 ただ、 ただ、 嬉しい
もしも。
もしも君が明日死んだら、 もしも世界が明日終わったら、 もしも僕がこう生きられたら、 もしも僕が明日生きていられたら。
紅葉
今日は11月25日、そろそろクリスマスと言っても差し支えない季節になってきました。 しかし僕は友達との下校中、ふと街路樹が目に入りました。 その街路樹の葉の色は黄色でした。 僕の地域では今更ながら紅葉がはじまったみたいです。 僕が美しいもみじを見られるのはクリスマス当日あたりになるのでしょうか。
無能
真に恐れるべきは有能な敵ではなく、無能な味方である by ナポレオン
生死
生きてて偉いってなんだよ、死んだら偉くないのかよ。
天才な兄
僕の兄は天才だ。 それも、超がつくほどの。 兄はなんでも出来るスポーツでも、勉強でもだ。 僕は兄と違って平均的な能力なのでよく比べられてしまう。 僕はそれをあまり望んでいないが、ついたあだ名は「弟」だしもう遅いと思っている。 そんな僕にも唯一兄と張り合えるものがひとつだけある。 それはピアノだ。 と言っても、兄にできなくて僕に出来るものはないんだが。 そんな兄に勝てるものをひとつでもつくるために、今日も僕はそっとピアノの鍵盤に手を置く。