天才な兄

天才な兄
僕の兄は天才だ。 それも、超がつくほどの。 兄はなんでも出来るスポーツでも、勉強でもだ。 僕は兄と違って平均的な能力なのでよく比べられてしまう。 僕はそれをあまり望んでいないが、ついたあだ名は「弟」だしもう遅いと思っている。 そんな僕にも唯一兄と張り合えるものがひとつだけある。 それはピアノだ。 と言っても、兄にできなくて僕に出来るものはないんだが。 そんな兄に勝てるものをひとつでもつくるために、今日も僕はそっとピアノの鍵盤に手を置く。
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僕はカス野郎です。何時も誰かに支えられて生きています。