きみどり
9 件の小説可哀想なのは誰?
今から20数年前に、私の人生は激変した。 普通に結婚をして幸せに暮らすであろう人生を壊してしまったのだ。 毒親育ちの私は幸せの定義がわからない。 暴力を振るわれ従うだけが結婚生活だと信じて暮らしていたある日、まるで救世主のように私の前に現れた彼に連れられるまま逃げてしまったのだ。 何もかも捨てて知らない土地に来たその時は不安もあったがそれ以上に期待もあった。 日が経つにつれ失くしたものの重さを感じ始めた時はもう後戻りする事は出来なかった。 精神も崩壊して前の生活以上に苦しみが私には覆いかぶさった。 同じく救世主の彼も職を失い2人はどん底まで落ちた。 これが天罰ってものなんだと自分の行った罪の重さを知った。 ただ無我夢中で底辺から元の場所まで這い上がった。自分の行いに反省すると言うよりも間違っていなかったと証明する為にも必死だったように思う。 新たな場所で始めた生活は2人で支え合いながらも何とか周りからは仲良し夫婦のように見える立ち位置まで来た。 でも人間って欲深いもので元の場所までで良かったのにそれ以上を求めてしまった。 家族が増え家を建てはたから見れば素敵な家族だ。 そこに行き着くまでの苦労を忘れることはなかったが結局私たちは本当の幸せではなく外観から見た幸せを選んでしまっていた。 家族の為に必死で働く旦那 その家計を助けるために幾つもの仕事を掛け持つ私。 旦那が定年を迎える来年から私は今3つ掛け持ちの仕事にプラス1また増やすことになるだろう。 朝の5時半に置き6時半には仕事を開始、 昼からご飯も食べずに次の仕事夜に帰って来たら夕食を作りまた仕事 きっと日が変わる頃には寝れるだろう。 こんな毎日を送らないと行けなくなる。 同じく旦那も夕食を食べたら同じくらい働くだろう。 今思えば、今更思えば、 救世主なんて現れなければ私は痛みに耐えるだけで3度のご飯と睡眠は確保出来たのに 彼もこんなにがむしゃらに働かなくても良かっただろうに やはり天罰だったんだな。 神様は許してくれないんだよね。 次ゆっくり眠れるのは私の生涯が終わった時だろう。 救いは私がご飯をきちんと食べなくても体力がある事だ。 ここでも思う。 誰が一番可哀想なんだろうと 毒親になってしまった私の両親 暴力を振るう前の旦那 こんな私に出会ってしまった今の旦那 精神崩壊の私 こんな私に育てられている子どもが一番の被害者になるんだろうか。
アンハッピーバースデー
「お誕生日おめでとう」 朝起きると旦那が満面の笑みで言ってくれた。 結婚してから何度も繰り返された年に1回だけのお約束。 「ありがとう」 もうおめでとうなんて年でもないのに、何が嬉しくって笑っているの? 今年も任務完了の笑顔ですか?と心で呟く私は可愛くない妻。 そしてこれも例年のお約束の旦那も私も休みでお出かけの日。 休んでまで出かけなくってもいいって、どこへ行きたいなんて言われても結局本当に行きたいところなんてたった1日では、行けっこないし、 可愛くない私はまた心で呟く。 行くところも食べるところも私自身が決めるなんて面白くもない。 疲れて帰ってきたら結局晩御飯は... ハイハイ私が作ればいいんでしょ 食後にケーキも無ければもちろんサプライズのプレゼントもなし 今日出かけて買ったものはあなたの(旦那)服だけ行くところも食べるところも私が準備して出かけた1日誰の誕生日なの?これは心だけでは済まずに声に出てしまった。 今日は私のアンハッピーバースデー。 こっそり自分で作ったケーキを1人で食べる。 また新しい1つ歳をとった私はもっと可愛くなくなった。 誕生日は前日の方が明日の期待で少しウキウキするもの。 当日は何も無くガッカリするもの。 それを歳を重ねると言うことなのだろうか?
許しませんか?
さっき母から電話で叔母が亡くなったと連絡が入った。 父の弟の奥さんである叔母は母にとっては義妹では、あるが年齢は母の十歳上。 その為に母には色々あったのかも知れないがいつも叔母にいじめられたと愚痴を聞かされていた。 それだけなら、どこにでもありそうな話しだがその事があってか私たち姉弟は人を憎む心を教え込まれた。 私は結婚をして、この自縛から逃れられた。 どうでしょう? もう亡くなられた人を恨むのは辞めませんか? 人を許す事は自分も楽になるから 私は覚えています。 叔母が優しかった事を 嫌いな義姉の子どもなら本当に悪い人なら優しくないはず。 従姉妹のお姉さんたちは頭も性格も良くて学校でも人気者だった。 そんな子どもに育てた叔母は母が思うほど悪い人ではなかったと思う。 許しませんか?
ホンマに怖いのは
ホンマに怖いのは結構近くに沢山ある。 幽霊やおばけより生きている人間が怖いってよく聞くけど、その通りだ。 その中にはもちろん自分自身も含まれている。 友達からの悩みのLINEを親身に聞きながら少し自分の方が幸せだって感じている。 そう思いたくなくても、もしも私も幸せでなく悩みがあれば彼女の話しを聞いている余裕なんて無いはずだ。 つい最近だって「ここだけの話し」って言ってる直後に「知ってる〜?」と直ぐに他の人に話しに行くおばさん。 一瞬コントか?ここ、突っ込まなあかんの?とビックリしてしまった⁉️ ホンマに怖かった。
私だけ?
私には見えないものを見る力がある。 生まれつきの事なのでそれが、誰もが見えていないなんて思いもしなかった。 小さい頃から変な事を言う子どもだと周りからは思われていただろう。 それがある程度の年齢になると嘘つき呼ばわりをされるようになり私は見える事を話さなくなった。 こんな力があるのは困る事が多い。 肝試しやお化け屋敷は大嫌いだった。 何が皆んなに見えていて何が見えていないのかわからないからだ。 奴らはタチが悪いからこちらが見えているのがわかると追いかけてきたりする。 私には四人子どもがいるが2番目と4番目は少しこの血を引き継いでいるようだ。 子どもたちにはこの事は誰にも言わないように言ってはいるがその意味がわかるまでには幾年か要した。 またお盆になると沢山の人が帰ってくるからか見える数も半端ない。 今横で石碑に手を合わせている人はどちらの世界の人だろう? 今年は初めて義両親が自宅に居るのを見た。 二人一緒に居るのを見て懐かしく感じた。 帰りに旦那がなんか懐かしい匂いがしたって言ってた。気がついていたんだ。 と、悪くない事もたまにはある。
手抜き料理でいいじゃない 3
昨日は週一の食品宅配便。 久しぶりに冷蔵庫がいっぱいになった。 そこへ近所の方から新玉ねぎのおすそ分け。 新鮮なうちに使いたいから今日は玉ねぎを沢山使って夕食を作ろうっと。 では玉ねぎを輪切りにしてバラバラにしたらポリ袋に入れて薄力粉をふりかけ今度は片栗粉と薄力粉と、とき卵とコンソメを入れた衣に混ぜてオニオンフライ。 ついでに冷凍で作り置きしてあったチキンカツも揚げて。 その間に 今度はハヤシライスの玉ねぎを薄く切ってお肉とオリーブ油で炒める。塩コショウすれば玉ねぎから水分がでるから早く炒められる。 目に沁みるけど新鮮な証拠かな? 玉ねぎって冷やして置けばあまり目に沁みないんだって。 薄力粉を少し入れて粉が見えなくなれば水とコンソメをいれる。 こうすればその後に入れるルーの量を減らす事ができるんですよ。 ズボラなだけでは無く貧乏性なんです。 お肉も本当は牛肉が良かったんだけど豚肉で。 ルーを入れたら隠し味にオイスターソース。 これを入れると不思議とルーを減らした事もわからなくなっちゃう。もちろん美味しい。 オイスターソースには日頃からこうやって助けて貰っている。 この場を借りてお礼を言わせてください。「いつもありがとう」 後はレタスをちぎってサラダに。 玉ねぎのスライスとツナ缶も お気に入りのドレッシングをかけて。 はい出来上がり。 今日は品数少ないかな? でもご飯にかけて食べるからこれでいいよね。 煮込み時間が少しかかったけど今日も1時間以内に完成。 残りの玉ねぎは薄く切って冷凍しておこうっと。
手抜き料理でいいじゃない 2
今日も仕事に行く前に朝から夕食の準備。 さぁ何を作ろうかな? 冷蔵庫の中を思い出してみる。 昨日半額で買った焼き肉セットと鮭のハラスを使わないと。 まず鮭のハラスに塩をふりかけグリルに入れて加熱。 その間に焼き肉セットのお肉をフライパンで焼きながらキャベツとピーマンも切っておこう。 お肉が焼けたらお皿に移しその油の残ったフライパンで野菜たちも弱火でじっくり焼いていく。 しんなりしたら塩コショウ。 また食べる前に温めよう。っと 半熟卵を作って麺つゆに漬けて冷蔵庫へ 鮭が焼けたらほぐして 胡瓜と新玉ねぎの薄くスライスした物も水にさらしておく。 食べる前にご飯の上にのせて味玉になった半熟卵もトッピング。 じゃがいも、玉ねぎ、大根、にんじん、冷蔵庫に残っている半端の野菜たちを刻んでお味噌汁に 3パックに入った酢の物モズクにカニカマと胡瓜を加えて4人分にかさ増し。 今日も1時間切ったかな? 何を目指しているんだろう。 でも仕事に行くまでのこの残り時間が私の自由時間。 あ〜 洗濯物干さなくっちゃ、
手抜き料理でいいじゃない
今日の夕食メニューは 豆腐のチーズハンバーグ 甘辛生姜ソース サーモンもち麦丼 茶碗蒸し アオサの赤だし味噌汁 凄いご馳走みたいなメニューだけど実は思いっきり手抜き料理。 冷凍豆腐ハンバーグにとろけるチーズをのせて、ソースは麺つゆに砂糖を足し生姜汁も加えてトロミをつけただけ。 サーモンをもち麦を加えて炊いたご飯にのせワサビと刻み海苔をかけて出来上がり。 茶碗蒸しは卵を溶いて麺つゆを薄め混ぜて蒲鉾、シューマイ、カニカマ、まいたけ、を加えて茶碗蒸しの容器に入れてアルミで蓋。お湯を入れたフライパンにそのまま浸けて加熱。 赤味噌でアオサとネギと豆腐をいれて味噌汁。 30分あれば完成。 最近の冷凍食品は優れ物が多くて助かります。 味噌汁のネギも豆腐も冷凍だよ。
自分の為に生きること
今、私は不幸だ。 幾つものパートを持ちダブルワークなんて聞こえはいいが寝ずに働く毎日。 住宅ローンの支払いの為自分を犠牲に働いている。なのにこの家は旦那の名義。 やってられない。 こうなったのはいつからだろうって考えてみると ローンを組んでからは間違い無いけど 子どもが小さい頃は私は今ほど働いてなかったのにそれなりに生活が出来ていた。 子どもが大きくなってお金が必要になったから?予備校や大学の入学金 それですね。 いつからか働くのが当たり前 格好なんか気にならない.もちろんメイクなんかも 知らない間にファンデーションがカチカチになっている。 心に余裕も無くなっていつもイライラ こんなんじゃダメだ。 誰も私を大切にしてくれない 私が私を労ってあげなきゃ もっと自分を大事にしたっていいはず。 家族だけの為犠牲にしてきた自分はもうおしまいにしよう。 明日から、いや今から私は私の為に生きる事に決めてもいいよね。