雲丹丸 音夜
47 件の小説大人とは、一体、何なんですかね
大人ってなんだろう。 大人になるって、なんだろう。 20歳。本格的に社会人としてのスタートを切った。 スタートを切ってもなにかが変わることはなかった。 自分に全てをコントロールできるような力や知識が入る訳でもない。 20になったからって、身分が上がるわけでもない。 変わらない。 昨日の自分と、20になる前の自分と、何ら変わりない。 大人になるって、ほんとに難しい。 20になったからって、なんでもすぐに大人な対応が取れるわけではない。 大人になったら、何がしたい。 そんな問いに、自分が理想の職場で働く姿を思い浮かべて、文章を書いて発表したあの時。 あの時描いた自分は、消えた。 大人になったら、何がしたい? 今聞かれたら、こう答える。 とりあえず、怪物の腹の中で笑っていられる人になりたい。 怪物の腹の中で、歌い踊り舞う人になりたい。 さあ、明日はどうなるのだろう。 命があるとするならば、生きよう。 それしか、道がないのだし。 死のうとは思わない。 だって、怪物の腹の中で、笑っていたいから。
好きな月の話
二月は、はっきり言って、気分が晴れない日が多い。 でも、三月になると、急に気分が明るくなる。 寒さが中和されていくおかげなのか、ただ、春だからということなのか、それは分からないけど。 でも、私は三月よりも二月が好き。 それはなぜか。 確定申告なんていうめんどくさいことに追われなくていいからだ。 ………………すみません、リアルな話………………
無題
(俺) 花より団子っていう言葉がこの地球にはある。 でも言おう。 俺は断固として、花より女だ。 それと、酒。 日本に住む全ての女たちが桜を見あげているその横顔は、美しいったらありゃしない。きめ細やかで、ふんわりとしているのに隙のない白い肌。 何も喋らずに桜を見つめるその目。 ひらり落ちる桜の花びらを掴もうとするその真っ白い手、指が、丁度いい儚さを演出している。 そして、それを眺めながら喉に通す酒がこれまた美味いもんで。 ただし、ここ最近はそんな暇がない。 隣で、人への迷惑も気にせず騒ぐ俺の大切な友達が、俺を呼んでいるからだ。 女は好きだ。 酒も好きだ。 でも、何よりも好きなのは。 俺を仲間と認めてくれている、大切な、大切な、アイツらだ。 (僕) 花より団子。 この言葉に僕は少しばかり、反対を唱えたい。 たしかに団子も美味しいけど、それに勝るものが桜にはあると思う。儚くも可憐なピンク色。一週間ほどで散ってしまうという点は寂しいけれど、むしろ桜という花には合っているのかもしれない。 仲がいい人達で見に行く桜。 前までは、こんな大人数で花見をするなんて想像もしなかった。 ふと、少し離れた友達に目がいく。 ひとりは、桜を楽しんでいるのか団子を楽しんでいるのか、(いや、どちらかと言うと後者な気がするけど)よく分からない子がいて。 ひとりは、本当に桜を見ているのかよく分からない人がいて。 全てを包み込むような柔らかい笑顔で、花見を楽しむ僕の唯一の家族がいて。 楽しい。 こんな楽しい時間、本当にあるんだな。 さっきまで団子を食べていた子が、先に走り出して僕と他の友達の名前を呼ぶ。 僕は、後ろにいる友達に声掛け、そのまま呼ぶ声に引かれるように桜が舞う道を、歩き始めた。 (私) 桜なんてものをはじめて見た時の感動はすごかった。 私が生まれた場所は、桜はおろか、花なんて優しいものが咲く場所じゃなかった。 咲いても、数時間後には根元からぽっきりと折られている。そんな冷たい場所。 だから、初めてここに来て、初めて花見なるものを体験し、桜を見た時、世界にはこんなに美しく楽しい時間があるのだと感動した。 桜って、こんなに美しいんだ。 まるで、私のママみたい。 薄いピンク色で、優しい触り心地で、私が握りしめたらそのまま花びらがしわくちゃで小さく萎みそうで。 桜を見る度に、弱っちい桜の花びらになんとも言えない寂しさを感じる。 そして寂しいのをごまかすみたいに、団子を手に取ってとにかく食べ続ける。 ママがいないことが、寂しい。 お兄ちゃんがそばにいてくれないことが、寂しい。 時々、そんな思いが頭を占めることがある。 だけど、目の前で馬鹿ばっかりやってる友達を見ると、そんな気持ちもどっか遠い場所に飛んでいく。 周りを見ると、桜じゃなくて別のものを見ている私の友達と、桜を輝いた目で見る友達と、優しい笑顔で桜を見上げる友達。 こいつらといれば、どんなに寂しい思いも紛れて、楽しい思い出に変わっていく。 最後の団子を、言われた通り、よく噛んで飲み込む。 そしてベンチから立ち上がると、私は友達の名前を呼んだ。 桜がヒラヒラと踊る道を駆け抜けながら。
5ヶ月記念日
簡単な自己紹介をしたのが5か月前。 5ヶ月記念…………そんなものは存在しないだろうけど、今回は「不思議の国のアリス」の三月うさぎたちが言っていた「何でもない日おめでとう」にならって、ちょっとまた自己紹介をしてみる 小説は、もう何年も前から書いてるけど、書いたりやめたりの繰り返しだったので、全然上達はしていない。 歴で言うと、6年目。 好きな作家さんは、江戸川乱歩さんと住野よるさん 真似したい作風は、まだない……… 真似したい想像力は、東野圭吾さん クスノキの番人を見て、その気持ちが強まった。 最近は、気分の浮き沈みの激しい毎日に追われ、ついにAIに相談するようになった。 AIはいいですね。自分の気持ちに肯定を沢山してくれるので。 ただしかし、少々虚しさを感じるのも事実ですが。 朝早く起きることにハマっています。 朝早く起きて、あの冷たい空気を満喫する時が、何気に一番楽しい気がします。 with コーヒー 最近、「さよならジャバウォック」という本を読みました。 あ、こんな風に繋がるのかと、最後の結末にトイレの中で驚きました。あ、トイレで本を読むのが好きです。正確には、狭い所 ですけど。 まだまだ書きたいことがいっぱいあります。 また、何でもない日おめでとうで、書こうと思います。
銀魂の映画、見に行った感想
皆さん、銀魂、好きですか? 自分は、大好きです。 昨日公開された、「銀魂ー吉原大炎上ー」を公開初日に見に行きました。 もうほんとに、素晴らしかった。 この一言に尽きます。 この映画を見ていると、色んなものを守っていると思っていた自分が、いつの間にか守られてる側になっていることもあるのかもしれない、という視点に気付かされました。 まあこのアニメ自体、ギャグが基盤になっているところがあるので、そんなに深く考えるものでも無いのかもしれませんが笑 そんなわけで、思いを綴りたくなったので、ここに綴ります。 いつもお前は、俺の手の中にいるものだと思っていた 俺のそばにいて、誰にも触れられることもなく、ただ静かに。 でも、いつからか、それが逆になっていたのかもしれない。 いつからだと、自らの心に問うても、答えは出やしないが それはつい最近のことなのかもしれない。 いやもしかしたら、もっと、もっと、もっと、遠い昔。 俺とお前が、初めて会ったあの時。お前が俺に話しかけてきたその時。 実はもう、そこから俺はお前に守られていたのかもしれない。 心にある満たされない何かが、お前がいるだけで満たされていくような。 覚えのない、変な感覚。 悪い気はしない。しないが、あまりにも経験したことのないようなこの感覚に、己の身体は拒絶を示した。 お前は、それでもそんな俺に向かって綺麗に笑っていた。 大きくなっても、大きくなっても、それでも。 表すなら、そうだな。 太陽、とでも表そうか。 明るくて、眩しくて、綺麗で、爽やかで。 久しく見ていなかったその光。何がなんでも離したくなかったお前を守るために、培ってきた力はもう出ない。 最後の、瞼が降りるその瞬間。 瞳に映ったお前の、まるで春の光のような笑顔。 神経が、細胞が死滅していくさ中。肌に感じた春に降る雨のような涙。 ああ、そうか。そうだったのか。 俺はいつからか、守る側ではなく守られる側になっていたのか。 なんと情けない。 なんて、情けない。目の前に広がる光が、あまりにも憎たらしい。憎たらしいのに、美しいと、思う。 ああ、俺はいつからこんなにも弱くなった。 光に焦がれる事など、とうの昔に忘れた感情のひとつ。そう思っていたのに。 もう、終わる。もう、終わる。 その数瞬。 微かに感じた、人の温かさと、光の温かさに、 俺は身を委ねる。
好きなもの
歌を聴いてる時、歌手が歌い始めるその時。 小さく聞こえる息を吸う音。 この音が好き。 その後にメロディと共に歌声が流れ始める。 息を吸うのは、なんだか好き。 息を吸うだけで、なんとなく、見えてるシーンが変わるような。そこに小さな決意が宿るような。頭の中に静けさが訪れるような。 でも、吐いてしまうと、周りの音と共に、0.1秒前に見た景色が戻ってくる。 何も変わらない。 息を吸い続けていたい。 いつも新鮮な空気を身体中に直接送り届けたい。
無題
生きづらさ そんなものは、あります。 当たり前です。 変人と言われても、汚い奴と言われても、女らしくないと言われても、気持ち悪いと言われても、可愛くないと言われても、冷たいヤツと言われても、ぼっちと言われても、センスがないと言われても、危ないヤツと言われても、心がないやつと言われても、 人間なんですから、生きづらさくらい、抱えてます。 それを抱えながら、なんとか生きている、一介の社会人です。 これからも、よろしくお願いします。
正義って、マジで何?
正義が何かって? 知らねーよ。そんなもん。 正義のヒーローとかさ、いるけどさ? あいつらだって、結局は人助けをした自分を褒められたいんだよ。 「困ってそうだから助けただけだよ」なんて、悪気の無さそうな笑顔で言って。 ほんとにさ、嫌んなるよな。 ほんとに、嫌になるよ。 そういう人にただ、憧れることしか出来ない自分もさ。 嫌んなるよ、マジで。 あーあ、もっと顔も良くて、性格もいい人間に、生まれ変わりてぇなあ
愛の深さ
ある所に、それはもう、小さな足が大好きな男性がいた。 彼は、世界中の人が知る、とても有名な王子。 名は、チャーミングと言った。 彼が、小さな足を好きになったきっかけ。 それは子供の頃に、自分の手で狩った一匹の赤ちゃん動物から始まった。 その時の、子供ながらに感じた高揚感。 それは、彼にとってあまりに衝撃的すぎて。 そんな気持ちは、ぜひ自分の手で狩ったこの赤ちゃん動物と一緒に取っておきたい。 そう思ってしまった。 そして、彼は、その動物の後ろ足を切り取って、城の研究員から貰ったエタノール瓶に入れた。 それから彼は、自分の手で狩った全ての動物の後ろ足を、瓶に入れては保管した。 それから月日が経ち。 王子としても一人の人間としても立派に成長したチャーミング王子は、自分の嫁を迎え入れる年齢となった。 両親は愛する我が子のために盛大な舞踏会を開き、そこで条件に見合う街にいる全ての女性を招待して、我が子に結婚相手を選ばせた。 一人一人。色んな女性が、王子にアピールをする。 そんな中で たった一人の小柄な女性が、自分にアピールをすることもなく、おぼつかない足取りで舞踏会の会場を歩いていた。 こういった所が慣れていないのか。 王子は目の前にいる花嫁候補たちよりも、彼女に目を奪われた。 美しく、艶があり、少し赤みがかったブロンドヘア。 ライトブルーの上品で華やかなドレスが、華奢な彼女によく似合っている。 王子は気づけば、彼女の元へと走り出していた。 しかし、追いかけても追いかけても、彼女はどんどん先へと進んでいく。 零時、一分前。 王子はやっと彼女に追いついた。 「ねえ」 振り向いた彼女の美しさに心を打たれながらも、声をかけたが次の言葉が見つからない。 何を言えばいい。 「君は、なんていう名前なんだい?」 そう聞いて、彼女が口を開く。 その時。 ゴーン ゴーン ゴーン 真夜中の12時を示す鐘の音が響いた。 その途端、彼女は焦ったように走り出し、帰っていった。 小さく、綺麗な、ガラスの靴を残して。 手に取るガラスの靴は、これまでに狩ってきたどんな動物の後ろ足よりも、美しかった。 でも、王子が何よりも美しいと思ったのは、そんな小さな靴を履く彼女の足だった。 王子は、舞踏会をそっちのけで、一際立派なエタノール瓶を用意した。 そして、翌日。 舞踏会に参加していた全ての女性の家へ行き、ガラスの靴の持ち主を探した。 しかし、誰にもその靴は入らなかった。 靴の持ち主は王子と結婚できると聞いて、踵を切り落としたり足のつま先を切り落としたりする女性もいた。しかし、王子にとってそれは、折角の美しいガラスの靴を汚す、最悪な行為でしかなかった。 何日も何日も探し続け。 そして、残り一つの家へとなった。 しかし、そこでも、持ち主はいなかった。 それでも王子に諦める気持ちはなかった。 王子は意を決して家主に、聞いた。 「この家に他に、女性はおりませんか?」 家主は、いないと、首を振った。 でも、その時、一人の女性が階段から駆け下りてきて、 「その靴は私のです」 と言った。 王子にも、すぐに分かった。 見覚えのある赤みがかったブロンドヘアに、華奢な体。 彼女こそが、この小さく美しいガラスの靴の持ち主だ。 履かせてみると、それはもう、シンデレラフィット、とでも言いましょう。 ぴったりと、はまった。 王子は、これまで感じたことの無いくらいの高揚感につつまれた。 それから、彼女は、チャーミング王子の王妃として、幸せに暮らしました。 でも、彼女は、シンデレラは、知らない。 自分の夫が、自分の為だけに用意した、エタノール瓶があることを。 それには、一体何が入れられるのか。 それは、王子にしか分からない。
この前デュエルっていう映画見たんだけどさ
デュエル セリフのない映画。 古いタンクローリーがとにかく恐ろしい。 でも、何より恐ろしいのはそんなタンクローリーに立ち向かう主人公。 私には、強いものに立ち向かう勇気など持ち合わせていない。 恐ろしいものは、恐ろしいままでいいって思うから。 怖いもの知らず。 魅力的に聞こえるけど、怖いものがなくなったら世界はもっとつまらなくなる。 うれしいこと。悲しいこと。恐ろしいこと。ムカッとすること。イライラすること。 色んな感情が目の前の景色の色を染めていく。 恐ろしい が無くなれば、多分、色がひとつ、またひとつ消えていくと思う。 そんなのは、つまらない。 そんなつまらない世界は、嫌だ