雲丹丸 音夜
67 件の小説雨にもいいとこ、あるよね
雨の日は外に出るなって、言われたんだ。 昔ね。 でも、なぜ、外に出ちゃダメなのか、私には分からなかった。 だって、雨の日でしか見られない、雨の日限定の、景色があると思うから。 雨の日だから、水たまりに波紋が広がるのを見れるし、雨が織り成す合唱だって聞ける。 雨の日じゃないと、私の天然パーマがもっとうねることはないし、雨の日のカフェで本を読む良さも分からないままになるし、相合傘の楽しみだって知らないままになっちゃうし。 友達と「傘忘れたね」なんて笑いながら言って、フェイスタオル1枚を頭に被せて帰る楽しさも、知らないままになる。 雨の日は外に出るなって、小学生の頃、散々言われてきたけど、私は今、雨が降っている外の世界を、安く売られてたお気に入りの傘をさして、歩いてる。 雨の日に、外に出ないなんて、そんなつまらない生活を、私は送りたくない。
そういえば
高校生の時、国語の授業で、芥川龍之介さんが書いた羅生門の続きを書こう というのがあった。 自分は、こういう授業が大好きだったので、調子にのって、決められた枠をはみ出して、書けるとこまで書いた。 そのせいで、先生にみんなの前で読まれてしまった。書いていたセリフとかも全部、読まれた。 最悪だった。別にみんなに聞かせるために書いたんじゃない。 それを聞いていたクラスの人たちは、クスクス笑って「うわ、ガチのヤツやん」とか言っていた。 えむさんの募集内容を見て、思い出しました。
青いがゆえに③
次の日。 今日は、いつもよりも15分ほど早く学校に着いてしまった。久しぶりに早起きをしたので、その流れで早く家を出てしまったからだろう。 学校に着いたって僕にはすることが何もない。部活にも入ってないし、委員会にも入ってない。ただ、授業が始まるのをぼーっと待っておくだけだ。 でも、今日は違った。 教室に行くと、絶対に誰もいないはずの時間帯なのに、星宮がいた。 ただひとりで、いた。星宮は、昨日みんなが悪口を書きまくったノートを無表情で読んでいた。 今、星宮が何を思っているかなんて、分からないし、知りたくもない。 その時、僕の存在に気づいたのか星宮が挨拶をした。 「…………あ、おはよ………………昨日は……………筆箱…………拾ってくれてありがとう……」 星宮は昨日のペンケースを拾ったことに感謝をしてくれた。僕からしたらあんなの、ただ、こっちに来たから拾ってきたようなもので、別に、大して星宮を気遣ってのことではなかった。 「………………別に。大したことない」 そう返す。ふと、ノートに目がいった。そのページには、言葉にするのも躊躇うくらいの罵詈雑言が真っ白なページを埋めるように書かれていて、その中に僕が小さな文字で書いた悪口もあった。 「なあ………星宮」 そう言いかけた時、星宮の方から僕の言葉は遮られた。 「あ、このノートは…………なんでもないよ……………ただの、僕が買った新品のノートだから……」 いや、嘘が下手にも程がある。とこからどう見てもそれは新品に見えない。色んな形の字で汚い言葉だけが埋め尽くされた、持ってるだけでも呪われそうなノートじゃないか。 「………………なんでいつもそんななんだよ」 つい口走っていた。 「………え?……どゆこと……?」 「だから………なんでいつもそんなオドオドしてんだよ。そんなだからこんなことされんだろ」 そう言って僕はノートを取り上げた。それを自分のリュックにしまう。 「こんなの気にすんなよ……………お前がそんなだともっといじめられるぞ」 気付けば、僕はそう言っていた。星宮が驚いた顔でこっちを見ていて、その時に頭が冷めてきた。 僕、今、なんて言ったっけ?あれ?星宮のノート、どこにあるんだ? 僕は一体 「………………あ、いや……これは………忘れてほしい………」 「あ、そ、そんなふうに思ってたんだ………僕のこと」 星宮は、ほんの少し目を輝かせながら僕を見てそう言った。 「は?」 「あ、てっきり……クラスにそうやって言ってくれる人なんていないって思ってたから……」 「いや……僕は別にお前の味方したいわけじゃ……」 反射的に星宮から顔をそらす。 味方をするつもりはほんとうになかった。でも、正直な話、このまま黙って見てもいられなかった…………なんて、僕は何を言ってるんだか。 でも星宮は、少なくともこのクラスじゃ誰も見たこともない笑顔を僕に向けてこう言った。 「ありがとう。荻松くん」 僕は、その言葉を聞いて居ても立ってもいられなくなった。 すごく、恥ずかしくて、どうしよもなかったんだ。名前を呼ばれたことに対してじゃない。今まで自分が虐められたくないからって、周りを気にして、こんなにも優しい星宮に悪口ばかりを書いたりしてたことにだった。 僕はお礼も言えなくて、そのまま星宮の感謝の言葉を無視して、自分の席に座った。 朝から、すごく、変に嫌な気分になった。多分これも全部、アイツの、星宮の、あんな笑顔と感謝の言葉のせいだ。 ほんとに、気持ち悪い。
自己の紹介ほど傲慢なものはないと思ってるけど、紹介します
①ノベリーを始めてどのくらい? どのくらいですかね。あ、今月でやっと一年目に突入したんでした……。一年って早い…… ② ノベリーを始めたきっかけ きっかけ………小説家を本気で目指そうと思ったんですけど、基礎がなってないので、ほんの少しでもここで鍛えられたらと思ったことですかね。 未だ、基礎は身についておらず…… ③ 読むジャンル 基本的にフィクションであれば、なんでも。個人的には、推理・サスペンス系、アクション系、ミステリー・SF系、ラノベが大好きですね。 ④ 苦手なジャンル ノンフィクションと詩です。これは絶対です。 ノンフィクションはどう頑張っても読めなかった……。詩は、読んでその意味まできちんと理解してみたいけれど、私が詩人の心を理解するには、いくら月日があっても無理そうです………中原中也の心とか、ほんの少しでも理解してみたいんだけどな…… ⑤書くジャンル いっつも何書いてるんでしょう。エッセイ?小説?それこそ、読むのが苦手な詩? とりあえず、思いついた言葉を、昔は紙に、今はキーボードに殴り書き(打ち)してますね。 ⑥ 名前について 経緯はよく覚えてません。でも語呂は良いでしょ? 前に、自分自身の本名が、普通に生活してたら見ない漢字ばかりだから、ペンネームに使えそうと言われたことがあります。分からなくはないのですが、自分は嫌です。 ⑦ 最近のハイライト 最近、愛用していたリュックが壊れました。それを捨ててまた同じやつを買いました。 しかし、秒で汚してしまいました。 不器用のおかげで、オンリーワンのリュックを生み出せました。 不器用、ありがとう。 ⑧ 今後の活動 とりあえずは、ノベリーでたくさん投稿を続けていきます。そして、頃合いを見て、小説のコンテストに応募しようと思っています。自分の実力を試してみたいです。 ⑨ ノベリー以外で活動してる場所 昔は、色々やってましたけど、今はノベリー一筋です。しかし、近いうちにpixivをまた始めて見ようかと思ってます。 ⑩ なぜ、小説家を目指そうと思ったの? 簡単です。文を書く以外に自分を表現できる得意なものが無かったからです。絵が得意だったら、迷うことなくそっちを選んでますし、音楽系が得意だったら、そっちを選んでいました。でも、どれもダメだったんです……。 中学の頃、二次創作でたくさんの小説を書いていて、色んな人が読んでくれて、「面白い」と褒めてくれたことをきっかけに文を書くことが得意な事なのかも!?と気付き、今に至ります。 ⑪ お知らせ こんなとこで言うのはナンセンスだと思うんですけど。 「青いがゆえに」という小説を連載しています。良ければ、最後まで読んで忖度なしのアドバイスください。 あー、なんと傲慢なことを自分はしてしまったのだろう。最後に自分の作品の宣伝までするなんて。 人間は、やっぱ、傲慢さからは離れられない存在だ。
青いがゆえに②
文字を書くのって本当に簡単。 ペンを持って、頭に浮かんだ書きたい言葉を、書くだけ。 良くも悪くも、本当に簡単。 だから、人が使う机に「さっさといなくなれ」って言葉を書くのに、力も時間もさほど使わなかった。 「おお〜w お前、陰キャみたいな見た目して結構ヤバいこと書くよなww」 僕が字を書くのを隣で見ていた、クラスの佐渡隆信に笑いながらそう言われた。なんも嬉しくない。しかも、陰キャみたいな見た目って、今の時代じゃ軽く炎上しかねない。 この人は、多分これから先どこに行っても芯から好かれる人ではないなと思った。けれど顔には出さず、僕は、苦笑いをしてそのまま黙って席についた。 歩く時、みんなの顔を見れなかった。 前も後ろも見れなかった。 席に着くと、星宮が教室に入ってくるのが見えた。みんなが星宮を無視しているが、チラチラ見てはニヤニヤ笑っている。 星宮は自分が使う机を見ると、何も言わずに教室にあった雑巾を濡らして、必死に机を擦っていた。 僕は、一つ前の席で、机を擦り続ける星宮の姿を見て変に心が苦しくなった。 結局、星宮は授業が始まるギリギリまで雑巾で擦っていた。教室に入ってきた先生は星宮を見ると、特に感情のこもってない声で、「こういう事やめろ〜。皆が使う机なんだから」と、星宮よりも机の心配をした。 そんな先生の姿に、ほんの少し、ほんとにほんの少しだけ、不快感を覚える。まあ先生も厄介事には首を突っ込みたくないんだろう。 授業中、突然後ろからノートが回された。小さな付箋に「ここに星宮への悪口を書いてね☆」と書かれている。文の内容と、丸っこい可愛い字の形がまるで噛み合ってない。 「ここに、星宮の悪口書けって、沙和ちゃんが」 後ろに座っている女子から小声でそう言われる。ああ、渡辺沙和が発端だったのか。ていうか、抑えてるつもりでもその声量じゃ星宮にも聞かれてんだろ。 僕はノートを黙って受け取ると、すごく小さな文字で、バカでアホ と書いた。そしてすぐに隣に座るクラスメイトに渡した。 流れるように前を見ると、当たり前だけれど星宮の後ろ姿がある。でもその後ろ姿にすごく嫌気がさして窓に視線を移した。 その行為が現実逃避してるみたいで、これじゃ本当に、色んな意味で星宮と変わってないように思えて、自分のせいなのに、星宮に怒りが湧いた。 「お前みたいなのがいるから、こんな惨めでどうしようもない気持ちになる。お前さえいなければ、こんな気持ちには」 早く、授業よ、終わってくれ。
青いがゆえに①
いじめはすごくめんどくさい。 なんでめんどくさいのかなんて、そんなの言わなくても分かる。 いじめっ子の味方をすれば、とりあえず虐められない。でも自分の評判は落ちていく。逆にいじめられっ子の味方をすれば、自分が虐められるリスクが大きくなる。でも自分の評判は上がる。 どっちを取るかのサイコロ。 まあ後者を選ぶのが真の善人だったとして。 僕は別にそんな真の善人でもなんでもない。取り敢えずめんどくさい事に巻き込まれなければなんでもいい、超絶タチの悪い日和見タイプ。 このままいじめに関わることなく、早く学生が終わることを願うばかり。 「パン買いに行こうぜ〜」 四時間目が終わりそれぞれが昼休憩へとうつる。横にかけていた鞄から弁当袋を取り出して、僕も昼休憩。 お母さんが作るお弁当は、なんだか、無駄に渋い気がする。 いや、嫌いな訳じゃないけど。 もっと彩りがあってもいいと思う。お弁当カップだけは、無駄に色鮮やかなくせに。 煮物を一口。口に入れて噛んだ時、右斜め前辺りから、茶化す声が聞こえた。 クラスの男の子が、1人の男の子をいじめていた。 「お前、マジで女かよww 何このウサギの飴ww」 「か、返して…!僕の…!」 あ、またか。 また、虐められてる。 僕は特に気にしてないフリをする。巻き込まれたくないから。 でも気になってしまって、どうしてもチラチラ見てしまう。 いじめを受けている子ー星宮鳴透ーは、はっきり言って顔だけ見たらいじめからも程遠いようなとてもイケメンな様相をしている。髪か真っ白いので、顔とのバランスが絶妙に良く取れていて、いじめさえなければ、女子からもモテ放題の本当にかっこいい人。本人はこの髪は病気の治療のせいとカミングアウトしていたが。 しかし、女の子みたいな可愛いものが好きってだけでいじめを受けるようになった。 正直、理由しょうもないなとそう思った。でも、ここで手を出そうものなら自分も標的にされてしまいかねない。 「返してってば…!」 「じゃあ、取ってみろよ。食べたいんだろ?」 そう言ってその子は、星宮が食べかけていた棒付きキャンディを窓から外に投げた。星宮は、その瞬間、教室を飛び出て行った。 「アイツ、まじで取りに行ったんだけどww」 「落ちたヤツ食べるとか汚っw」 「しかも食べかけだろ?拾っても砂だらけじゃねえのw」 「うわっ!きたなっw」 次々に星宮に向かって誹謗の言葉が浴びせられる。 というか、本当に取りに行ったんだ。食べかけのキャンディ。 そんなに食べたかったんだ、なんて思いながら僕はお母さんが握ってくれたおにぎりを口に運ぶ。 (しょっぱ……) 塩加減を間違えたのか、おにぎりはすごく塩っ気満々だった。 6時間目の移動教室は、なんとなく嫌だ。体力が尽きかけている時間に移動をするのも嫌だし、その後に掃除が待っていると考えるとさらに憂鬱さが増す。 クラスメイトの大半がもう既に教室の方へ向かっている。僕はいつも最後の方に出るため、虐められている星宮と同じタイミングで教室から出ることも少なくない。 (あんまり仲良しって思われたくないな……虐められるのだけは勘弁だし…………でもな…) 少し後ろを振り向くと、ピンク色のウサギのペンケースと教科書を大事そうに両手で抱え、下を向いて歩いている星宮が映った。 その時、星宮の腕からペンケースが落ちる。丸っこい形状をしたそれは僕の方へ向かってきて、足にぶつかって止まった。僕はそれを拾うと、星宮に渡した。 「…………はい」 「あ………………あ、ありがと……う……」 自信なさげに、下を向いたままペンケースを受け取った星宮は、目を泳がせて突っ立ていた。 変な人。星宮を見てそう思った。 僕は、ペンケースだけ渡して、また先を歩き始める。 「もう少し堂々としていればいいじゃん。なんでいつもそう、オドオドしてんの」 さっきの返事を見て、本気でそう言ってやろうと思った。 けど、やめた。だって、教室がもうすぐそこに見えて、クラスメイトがみんな星宮を見ていたから。 あんな事を言おうとしてた僕も、案外大差ないのかもな。 だって僕は、逆らえなくて、クラスメイトの1人からマジックペンを受け取って星宮の机に落書きをしたんだから。 「さっさといなくなれ」って。
20になって思うこと
少し、20に求めることが多い気がします。 いや、社会人だから、それくらいは当然の範囲と思います。 でも、やりたいことをやったのに、叱られると、無性に悲しさと悔しさと怒りが混じった、最悪のスープが私の身体を巡ります。 夢や希望がある 社会のマナーを身につけよう 社会人なのにこの位もできないの? 20のうちはとにかくやりたいことやりなよ 若いっていいね 力に満ち溢れてるからなんでもできる とにかく仕事を頑張りなさい マルチタスクは多分向いてない。一つ一つやります。 だから、とにかく今は、見守ってて欲しいです。
未来自分
ちゃんとやってるか? 社会に馴染めてるか?マナー身につけてるか? 自分のペース守ってるか?人に優しくできてるか? すぐに信用しすぎない心を育ててるか?人の悪口言ってないか? 仕事頑張れてるか?寝坊したからって仕事休んだりしてないか? 人に迷惑かけすぎてないか?きちんとお金の管理できてるか? 求めることが多いと思う。でも多分、それくらい頑張った先に素晴らしい未来があると、今の私は信じてる。 未来のお前は、どう感じているのかな。 生きるというのは難しい。本当に難しい。いっその事、今すぐにでも、命を捨てれたらとさえ思う。 でもそうしてしまうと、未来のお前に最初の質問ができなくなるからね。 相変わらずこんなふうに、何が書きたいのか分からないみたいに、生きてて欲しいって思ったりもする。今と変わらいない感じを貫いて欲しいってね。 まあ頑張るよ。それなりに。 頑張ったら、未来のお前は過去になる私を見て、どんな顔をするの。
今日の日記
寝坊した 始業前だったが、あまりにも間に合わないと思ったので、休みの連絡を入れた。 なんと情けない。 行く努力が出来ないのか、お前は。 遅刻してでも、行く努力が、できないのか。 どうして休んだ。 どうしてお前は休みを選んだ。 行けばよかった。 行けば少しは、まだ、取り返しが着いただろうに。 今まで、寝坊も遅刻もしたことないからって、遅刻することが恥ずかしいからって。 何をやってるんだお前は。 馬鹿か。 あ、お前は元から馬鹿だったな。 馬鹿だがら、こんなしょうもない選択しか出来ないのか笑 社会人失格だな、お前は こんなふうに書いて、今日の出来事を消化して、自分を奮い立たせます。
自分へ
逃げよう。 今すぐにでも。 リュックひとつ、背負って、にげましょう。 知らない世界を見てみましょう。 あなたに、新しい視点を与えてくれるから。 知らないことを学んでみましょう。 あなたに新しい知識を与えてくれるから。 そうやって、逃げましょう。 そうやっていくうち、自分のやるべき事が見えてくるはず。 今、私は、そうやって生きてる。 逃げて、逃げて、逃げた先で沢山学んで。 そんな風にやってきて、小説家になりたいって思えた。 逃げましょう。今すぐにでも。 さあ、ほら立ち上がって。 振り向くな、決して。 そして、目の前にある小さな幸せを噛み締めてください。 日記を読んだ。一年前、二年前に自分が書いていたことを読んだ。 あの時は、あの時で、自分の中でたくさんの苦労をしていたんだなと思った。 不意に少し笑えてきた。 過去の自分、大丈夫だ。安心して。 嫌なら逃げて。とにかく逃げて。 生きてりゃ、後は何とかなるから。 バックパッカーになりましょう。 危険と隣り合わせなんて、もう慣れっこでしょう? 斎藤工のように、なりましょう。