日和檸檬
43 件の小説日和檸檬
初めまして。そしてこんにちは。日和檸檬と書いて、ひよりれもんと言います。 私の物語が、少しでも貴方の心に届いたら。私を見つけてくださった貴方に、幸がありますように。 フォロバ目当てのフォローはお避けください。 二次創作専用アカウント(れもんびより。)をつくりました。 こちらで投稿してしまったものはそのままにしますが、これからはそちらで二次創作の投稿をしていきます。
【折セカ.サイドストーリー】はじめてのかんかく
「あっ、ねえねえ、昨日のさぁ」 母親に、わたしと話が合うと思うからと紹介されたクラスメイトが、くるりと巻かれた前髪を気にしながら、意味の見出せない会話を始める。 わたしはひとりが好きだ。というより、だれかと一緒に過ごすことがにがて、といった方がしっくりくるかもしれない。そこに明確な理由や出来事があるわけじゃない。ただ、共感と悪口だけでなりたっているような人間関係に参加するのがめんどくさいだけだ。 だから、私は考えた。わたしがいてもいなくても、生活がたいして変わらないような、まるで人間らしくない人生を過ごせばいいのだと。 だけど、両親は、わたしが思い描いたような、一人で生きていく人生を許してくれなかった。 中学生になったとき、わたしは一切ともだちを作ろうとしなかったのに対し、母親は沢山のママ友をつくろうと奮闘していた。面倒なことになると感じたときにはもう遅く、学校へ登校すると、今ゲハゲハと笑っている目の前の彼女のような人間たちが、わたしに声をかけてきたのだ。 無視をして何か問題になったら嫌だし、と思って、ずるずると彼女たちと関係を続けてしまった結果が、これだ。 はじめ、自分を強く持っているところや、人懐っこい性格を素直に尊敬した。だけど、それを裏返せば、彼女たちは我儘で子どもっぽいということだ。定期テストが近づいてもまともに勉強もしないし、校則だって平気でやぶっている。そんな人たちといたって、メリットなんてないに等しい。 「ねえ、蘭那きいてる?」 リーダー格である彼女は、わたしの相槌が少なかったことが気に食わなかったのか、顔を歪めてそう言った。 「きいてるよ〜?三組のでぶてぃーのことでしょ〜?」 正直、何にも聞いてなかったけれど、てきとうにそう返しておけば、「でぶてぃーやばぁ」「言えてるー」「蘭那ってわりと毒舌だよね」「それなぁ」と、良くも悪くも会話が自動に進んでいってくれる。 やっぱり、人間なんて、からっぽで、ばからしい。心のそこでモヤモヤと漂っているなにかがうざったくて、顔を顰めた。 「蘭那ー!一緒に帰ろー!!」 そんなわたしだけれど、ひとりもともだちと呼べるひとがいないというわけではない。SHRが終わり、がやがやし始める教室のドアの近くでわたしにぶんぶんと手を振っている彼女__ゆゆは、わたしの幼馴染であり、親友だ。 「そうそう、今日うちによく来るノラ猫ちゃんがさ〜!!」 帰り道、ゆゆがころころと表情を変えながら、楽しそうに話している。学校から家までさほど遠くないわたしたちは徒歩通学で、いつもふたりで話しながら通学している。(と言っても八割ゆゆが話しているけれど…。) ひと目でわかるほどの彼女の底抜けに明るい性格はわたしにはいっそ眩しいくらいだが、その裏には、常にそういられるための想像もできないほどの努力が積み重なっていることをわたしは知っている。だから、わたしと違って良い意味で人間らしくない彼女と、急かされることなくゆったりした会話がかわせるこの時間をわたしは気に入っている。 「そういえば〜昨日すっごく良い曲見つけっちゃったんだよね〜!!」 ゆゆは目をキラキラさせて、スマホをとりだし、その曲を検索し始めた。ゆゆは最近あるアニメにハマっていると言っていたから、ソレ関係かなと思って、「へぇ〜どんな曲?」と問いかけた。わたしとゆゆの性格が真反対なのは火を見るより明らかなことだが、意外にも、曲や服などの趣味は合う。それに気づいてからは、お互いに良かったと感じたものを共有するようになった。 「じゃじゃ〜ん!これこれ!」 見せられたスマホの画面には、星空のような髪色をしたツインテールの少女と、翼が片方しかない特徴的なフクロウが描かれていた。 「かた、つばさ…の、フクロウ?」 画面の下の方に目を向けると、曲の題名らしきものが書いてあった。それは、あまり日常生活では見慣れない熟語が入っているものだった。 「『片翼(かたよく)の梟』!!蘭那、相変わらず漢字読めないんだね〜」 読み方が違ったようで、ゆゆがわたしを少し揶揄うように訂正した。(べつに漢字読めるし。難しかっただけだし。) 曲の雰囲気はゆゆがいつも教えてくれるようなものとはやや違うようだったけれど、五百万をゆうに超えている再生数だけ見ると、わたしも一度耳にしたことがあってもおかしくないように思えた。けれど、記憶のどこを辿っても、『片翼の梟』なんて、聴いたことがない。 「この曲、蘭那も絶対すきになるから!!家に帰ったら聴いてみて!」 今聞かないんだなと思い、スマホから顔をあげると、家はもう目前であることに気づいた。ゆゆは持っていたスマホを制服のポケットの中にしまって、手を振りながら「じゃあね〜!!」と、家の中に入っていった。 やっぱり、ゆゆといると、時間がはやく過ぎる気がする。 家の鍵を取り出してドアを開けると、夕飯の美味しそうなにおいがわたしを出迎えた。 心身ともにすっきりして、あとはもう寝るだけだというときに、ゆゆが言っていた『片翼の梟』というタイトルを思い出した。明日、ゆゆに感想を伝えるのなら、今聞いておいた方がいいだろう。おもむろに動画投稿アプリを開いて、あのタイトルをうちこむ。 「あ、これかな」 夕方、ゆゆと見たサムネイル。なにか不思議な雰囲気を纏うソレに吸い込まれるように、わたしは再生ボタンを押した。 ーーーいつも通りの風景に 悲しいほどに純粋な あなたはひとりないていた 機械的な声の少女が、寂しそうに歌っている。ギターやドラムの音はなく、ただ静かにピアノと共に旋律を奏でる。 ーーーあなたの声が聴きたくて ほんとの愛を知りたくて ーーー孤独で寂しがり屋の あなたの翼になれればいいと 願うんだ だんだんと少女の声に感情がのっていくにつられ、楽器の音も増えていく。 ーーー弱虫で強がりなあなたが いつか殻を破って 自由に飛び立てるように 少女が梟と揺られているだけだった動きの少ないMVも、さまざまな動物に囲まれ、飛び立つイラストに変わる。 これが、友情、なのか。これが、ほんものの、愛なのか。知らない、こんな綺麗なもの。こんなの、はじめてのかんかくだ。 あっという間にアウトロがながれる。全てが衝撃的で、感情に追いつかないわたしの思考なんぞ置きっぱなしで、曲が終わる。 最後に映し出された少女は、こちらを見て笑っていた。 「蘭那、大丈夫?いま、」 泣いてるけど。 その言葉で、わたしは頬をさわると、たしかに頬が濡れていた。放心状態に近いわたしを母が心配そうに見ている。 「おかあさん、なかまって、いいものもあるんだね」 全く脈絡のない発言だ。だけれど、母はそれに目を潤ませて、力無く「そうだね」と笑った。 嗚呼、驚くほどに視界も心も澄み切っている。 セカイが、変わる音がした。
おもいで
ふりかえるといつもキミがいた そうしてぼくに笑いかけるんだ 「どうしたの」って 弱虫で泣いてばかりだったぼくを キミはやさしく包みこんでくれた キミよりおおきくなった頃には 素直になれなくて 突き放してしまうときもあったね それでもぼくをあいしてくれたキミに つたえたい言葉があるんだ 「いつもありがとう」 前を向いて、胸を張って、貴方はステージに立つ。 そして、精一杯息を吸って、歌い出した。一つひとつの言葉が、胸をあたためていく。 これまでの貴方とのおもいでが、私の頭の中をかけめぐる。 はじめて貴方と会ったとき はじめて貴方が歩いたとき はじめて貴方が私の名前を呼んだとき はじめて貴方と話したとき 何度も一緒に行った公園、 何度もいっしょに練習した九九、 なんどもいっしょにわらった、わたしたちのいえ。 あんなに小さかった貴方が、もうこんなにもおおきくなっていたなんて。 はじめて貴方にあった時から、貴方は私たちのひかりで、 進路のことで色々言ってしまったかもしれないけれど、私たちは貴方の人生をだれよりも応援しているよ。 全国の卒業生の皆さま、ご卒業、おめでとうございます。
道に落としたパンのかけらは、もうない。
冗談だよ、と、いつものような屈託のない笑顔で、否定してほしかった。 いや、否定してくれると思っていたのだ。 必死に手を引っ張って、支えていたのは、自分だ。 いや、支えていたつもりだったのか。 長い間、甘いお菓子の家に閉じこもっていたのは誰だ? たとえ、たくさんお菓子を持って帰ったとしても、貴方が喜ばないことくらい、気づけたはずなのに。 「なあ、」 引き止めようと、弱々しく手を伸ばしたその先で、貴方はどんな顔をしていたのだろう。 いまさら、戻ろうとしたって、もう何もかもが遅いというのに。 際限なく、雨の冷たい水が身体に染み込んでいく。 もういっそのこと、そのままこの恋心を流してしまえたら。 四角い小さな箱が、こちらを嘲笑うかのようにのぞいていた。
これも痛バの醍醐味…?
はじめまして、或いはこんにちは。日和檸檬です。 知っている方も多いと思いますが、この世には痛バというものが存在します。 同じ絵柄の缶バッジを集めて、大量にバッグにつける、あれです。 私はそれをつくろうと、プロセカのキャラクター(一歌ちゃんと遥ちゃん)の缶バッジを某フリマアプリで12個ずつ購入しました。 その缶バッジがちょっとずつ届いてくるのを、日々楽しんでいました。 もう届くのがあと二つほどになった今日、私は、重大なことに気づいたのです。 「あれ、数が合わないぞ…?」と。 いやいやまさか。 私は何度も数を確認しました。 友達から譲り受けていた一歌ちゃんの缶バッジの個数分もちゃんと含み、購入履歴と照らしあわせても、合計の個数は同じなのに、なぜか、12個ずつではなく、一歌ちゃんが13個、遥ちゃんが11個になるようになっているのです。 そこで私は考えました。 「誰か、一歌ちゃんと遥ちゃんを間違えて発送した…?」と。 いやいやまさか。 と、思う方も多いと思いますが、私が買った一歌ちゃんと遥ちゃんの缶バッジは、二人が同じイベント(同じコンセプト)で描かれたもので、発売ボックスも同じ…。それに二人は元々、ビジュアルがよく似ているメンバーとして、豆腐(プロセカユーザー)からも認知されているのです。 可能性は、ゼロではありません。 購入履歴をたどり、発送者様のプロフィールを確認していったところ、間違えたらしき方を見つけました。 普通なら、ここで連絡して、どうにかしてもらおう!となるのですが、私はすでに発送者様に、取引ありがとうございました!という趣旨のメッセージを入れてしまっていたのです…。 今回のことは、浮かれすぎて届いたものと発送者様を完璧に確認せずにメッセージをいれてしまった私にも非があります。 この経験は、初めての痛バ作りの醍醐味だと割りきり、次からは、こういうことがないよう、しっかり確認しようと思いました。 長ったらしい人の失敗談を読んでくださってありがとうございました! これからも、執筆活動や推し活、学業も頑張っていきます!
ないものねだり
わたしがうまれるとき、神さまはわたしに三つの魔法をくれた。 他人よりちょっとだけ記憶力が良くなる魔法と、 他人より要領がよくなる魔法と、 他人より先にオトナになれる魔法。 でも別の神さまは、わたしに三つの呪いをかけた。 他人の感情が理解しにくくなる呪いと、 他人より可愛くなれない呪いと、 他人より努力ができなくなる呪い。 クラスメイトは、いつもわたしを『天才』だという。 そのクラスメイトに対して、 わたしは “あなたももっと勉強すれば、このレベルなんて簡単だよ”としか返せない。 楽しい会話なんてできないし、 わたしの悩みを共有できる相手もみつけられない。 もし、わたしがうまれるときから、もう一度やりなおせるなら、 勉強ができなくたっていいから、 もうちょっと愛想がよくて、 まわりに人がたくさん集まってくるような、 かわいいひとになりたい。
【折セカ設定.】♩ キミと見たいセカイへ ⌒ 折セカ【日和檸檬ver】
名前:譜条 蘭那(ふじょう らんな) 学校:宮女 学年、クラス:3-A 性別:♀ 性格:常に気だるげで、無気力。ただ、手を抜くのは嫌いなため、何事にも真面目に取り組む。が、マイペースなため、スタートが遅い。遅刻常習犯。(サボることはない。)うるさい人や環境が嫌い。 誕生日:3月24日 身長:157cm 所属ユニット:journey 好きな食べ物:ひじき、昆布などの海藻類 嫌いな食べ物:ケーキ、卵(オムライスや目玉焼きなど) 苦手:他人に合わせること、医療ドラマ 趣味:寝ること 特技:どこでも3分で寝れること 委員会:なし 部活:なし 口調:標準語(少し間延びしたような口調) 「…だよねぇ〜」など、語尾に「〜」と母音がつくことが多い。ひらがな多め。 一、二、三人称:わたし(後輩と話す時のみ、稀に蘭那せんぱい)、きみ(ひらがな表記、呼び捨て)、きみたち 過去:幼少期から友達の必要性がわからず、ずっと孤独だった。友達がいないといっても、幼なじみである、結々がいるし、本人はそれでいいと思っていたが、両親は中学生になった蘭那の意に反し、もっと友達がいるほうがいいと言い続け、友達づくりを強要したため、蘭那は、より人間関係に疲れてしまっていた。 そのとき(中学二年生のとき)、バーチャルシンガーに出会い、ほんとうの仲間というものに憧れを持った。 そのため、journeyに入ることを決心した。 関係: 降星 瀬名( せ な 様) ↺蘭那がバーチャルシンガーを知るきっかけになった曲の作者。蘭那のコメントから、二人はリアルでも仲良くなる。 神風 結々( 瑚碧 蒼 様) ↺幼なじみ。蘭那の幼少期の唯一の友達。 霧島 海月( 海月 様) ↺同じユニットのかわいい後輩。どこかかまいたくなる雰囲気を持ちあわせている海月を、蘭那は実の弟のように可愛がっている。 紡木 琴凛( 叶夢 衣緒。 様) ↺図書館で、二人がたまたま同じ本を借りようとしたのをきっかけに、仲良くなった。友達。 明星 輪虎( はむすた 様) ↺最初、蘭那はうるさくて察しが悪いことから冷たい態度をとっていたけれど、何度か一緒に歌っていくうちに、だんだんと仲良くなっていった。仲良くなった、と言っても、二人は毎日のように言い合いをしている。 サンプルボイス: 「迷える後輩よ、蘭那せんぱいが相談に乗ってやろーではないか〜!」 「友達はねぇ〜…無理して作るものじゃないんだよ」 「睡眠時間いのちだから!!!」 「せなちの曲って、どの曲もきいたら気持ちが明るくなれるかんじがするんだよねぇ〜…」 「せなち。わたしに、仲間のすばらしさを教えてくれて、ありがと」 「ゆゆ〜!課題おわんないよぉ〜!!」 「わたし、相当ひねくれてたけどさ、ゆゆがずっと友達でいてくれて、ほんとうに、うれしかった」 「くらげはホントにかわいいなぁ〜」 「くらげはいつも頑張っててえらいねぇ〜…。でも、たまにはゆっくりするのも大事なんだよ?」 「ことりちゃ〜ん、一緒にスイーツ食べにいこ〜!」 「この絵、ことりちゃんが描いたんだ…。うん、なんか、すごく、ことりちゃんってかんじ」 「わこ、もうちょっとしずかにして。わたしねむいんだけど。」 「なんだかんだ言ってるけど、わたし、わこの歌すきだよ」 その他:勉強のレベルは上の中。運動のレベルは中の下。歌は格別上手いわけではない。 すぐ寝れるわりに眠りが浅い。 外見等はサムネイルを参照ください🙌
少年Aの独白
【速報】 ある少年が、53歳である母親を殺害した。 母親と口論になり、少年は、母親の首を絞めて殺害した。 少年は、何日か逃亡していたが、ある日、急に某警察署へ自首をした。 証言① ーーーいやぁ、昔からちょっと変わった子だとは思ってたんですよ。でも、友達も多くて、明るい子だったので、常にそばに誰かいたって感じです。 ーーーえ、不登校の時期の話ですか?さぁ、俺はあんまりAさんと話したことなかったんで、クラスが変わってからの様子は、基本的の知らなくて。 あっ、でも確か、Aさんの側にずっといた子がいたような…。誰だったけなぁ…。 証言② ーーーわたし、Aくんと同じ美術教室に通ってて。Aくん、最初は結構一匹狼って感じで、ずっと無表情だったんですけど…。たまたまデッサンの課題で、わたしとAくんとペアになったとき、一人であたふたしてたら、優しく教えてくれたんですよ。あのときは本当にかっこよかった…。 ーーーまさかまさか!恋なんてしてませんよ。ただ、それ以降、Aくんは割と自分からいろんな人に話しかけるようになって…。友達でAくんに恋してる人は、何人かいましたね。 そういえば、最近よくある、磁石でくっつく二つのキーホルダーってあるじゃないですか。それの片方を、ずっと大事そうにペンケースにつけてました。あんなにイケメンだし、恋人の一人や二人くらい、いたのかもしれませんね。 証言③ ーーーあー!なついー!Aの写真じゃん!おじさんたち、Aのストーカーかなんかっすか? ーーー冗談ですよじょーだん。Aもだいぶ変わりましたよねー。初めてウチの幼馴染の子に紹介してもらったときは髪の毛も長くって、ザ・女子ってきな?学年は違ったんですけど、アニメとかそういうのもわりと知ってて、当時オタクだったあたしとめっちゃ気があって、会うたびにずっとしゃべっててー… ーーーえ?Aって女の子でしょ? 証言④ ーーー中学生の時に転校してきた、転校生だったみたいねぇあの子。うちの孫となかよくなってからは、家も近かったし、遊ぶためによくインターフォン鳴らしにここまできてましたよ。 ーーーうちの孫はとっても勉強が得意でねぇ。今は噂のN大学の医学部に通ってるんですよ。すごいでしょ?Aちゃんは勉強もせずにウチにインターフォン押しに来るもんだから、親御さんは子供に無関心かなってずっと気になってたんですが…、まさか、こんなことになるなんて…。 証言⑤ ーーー…特に貴方たちに話すことはありません。 ーーー…。 ーーー…。 ーーー…。 ーーー…しつこいですね。 ーーー…Aって、そんないい記事になるんですか ーーー…これまで記事にしようとしていたAのこと、取り消してくれるなら、もっといいネタ、あげます。 ーーーどうか、Aのことは記事にしないでください、 ーーーAは、何も悪くないんです。 ???? ある?:||.“|^.\が、53歳である母親を殺害した。 母親と口論になり、:|”_‘];は、母親の首を絞めて殺害した。 ;%\*は、何日か逃亡していたが、ある日、某警察署へ自首をした。 少し古さを感じさせる部屋に、生気を失った女と、一人の少女がいた。 「ごめん、ごめんなさい…。」 一人の少女は、泣きながら、誰かと電話をしている。少女の手は、手袋越しでもわかるほど、酷く震えているようだ。 「大丈夫だよ、ボクのこと、守ってくれたんでしょ。」 中性的な声の電話の奥から聞こえるソレは、少女を落ち着かせるように、静かに流れた。 「ねえ、今すぐ、家を出て、会いにきて。そんで、ボクに、今きてる服、貸してくれない?」 すがすがしいほど白い雪は、ナニカを、着実に、隠すように、降り続けている。 【速報】 先日報道された、母親首絞め事件の犯人が、Aではなく、Aの知り合いであるBであることがわかった。事件を知ったAが、Bのことを庇ったとみられる。 また、母親がAに対して、虐待をしていた可能性も浮上した。 警察が、詳しい事情を聞くとともに、真偽を確認していくようだ。
ハッピーエンド
「すきだよ」って、「かわいいね」って、言われるたびに、哀しくなる。 その言葉が恋人同士のそれとは違うことを、わかっているから。 「私もだよ」って返すけど、その言葉に込められた想いが、きみのものとは違うことを、知っているから。 自分の恋のカタチは歪じゃないと言い切れるけど、普通の恋のカタチとは全然違うってことくらい、ずっと前からわかっているんだ。 でも、ノリで言われた言葉が、私の心を引き裂いていることを、きみにすこし、知ってほしかっただけなのに。 ねぇ、そんな目で、なかないでよ
大っ嫌いだ
「わたし、中間テストのクラス順位、一位だったんだよ!」 あら、よかったわね! でも、学年順位はどうだったの? 「七位、だけど、」 じゃあ次のテストは学年順位五位以内にできるように頑張りましょうね! 「わたし、読書感想文で賞もらったんだよ!」 すごいじゃないか! でも最優秀賞ではないんだろう? 来年は頑張ろうな! 「私順位下がっちゃった…」 えー嫌味ー? どうせ一桁なんでしょ? 頭いいから羨ましいわー 私、頑張ったんだよ。 努力したんだよ。 なんで、だれも褒めてくれないの? なんで、みんな頭いいなんていうの? なんで、私が努力してないみたいにいうの? みんな、みんな、_____。
才能
誰かの何かを知るたびに、努力することが怖くなる。 誰かの何かを見るたびに、必死になることが怖くなる。 何かに一生懸命になるってことは、自分の限界を知るってこと。 何かに夢中になるってことは、他人の才能を目の当たりにするってこと。 自分視点の物語だったはずなのに、才能のあるやつを見るたびに、自分はただの端役でしかないことを思い知らされる。 そんなの、惨めじゃないか。 才能のあるやつには、一生勝てない。 これは、どんな綺麗事を言おうが、覆しようもない事実だから。