りあ

10 件の小説
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りあ

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あの時 君と この場所で

恋。形のないものに名前がついている。 だけれど人々は、恋に落ちた、恋をしたなどという。 目には見えなくても心で感じることができる。 私はその感情をただ認めたくなかった。 第4話 恋をしたのは 梨沙という女の子の転校生が来てから1週間。特に変わりはない。いや、ありすぎるか…まず、男子が目の色を変えて梨沙にひっついている光景が教室を見渡すと毎日目にかかる。そこそこ人気のない陰キャから、学年…いや、学校で1番のイケメンの陽キャまで皆彼女に夢中。当然ほかの女子は面白くないわけで、梨沙とはどの女子も1線を引いていた。 翌日 事件は起きた。梨沙の上履きがなくなった。誰がやったのかはわからないが、おそらく梨沙と同じクラス…つまり私のクラス1−A組だと思われた。男子達はそれを知り皆全力で捜索しだした。それが梨沙以外の女子に対して火に油を注いでいるとも知らずに… 捜索すること2週間 未だに梨沙の上履きは出てこない。もうこの学校にはないのかもしれないと思い始めた。そんな時、 「先生!ありました〜!!」 と言って梨沙の上履きを手にしていたのは紛れもなく私の好きな彼…高橋 亮だった。 するとそこへ、亮の声を駆けつけた先生や梨沙、その他男子、女子が集まってきた。梨沙は亮から上履きを受け取ると可愛らしい笑顔で 「亮くん!ありがとう!」 と、心の底からというかのような笑顔で笑った。私はガックリと顔を地面に向けた。心が傷んだ。だって、その可愛らしい笑顔は、他の誰でもない彼に注がれているからだった。ふと、亮はどんな顔を梨沙に向けているのだろうと気になり、再び顔をあげて、私はビックリして目を見開いた。なぜなら、彼は、恐ろしいほど冷たい目で梨沙を睨んでいたからだった。私は意味がわからずただただ彼の見たこともないその表情をじっと見つめていた。 第5話につづく!

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あの時 君と この場所で

あの時 君と この場所で

好き。言われると嬉しい言葉。 なのに、その2文字を君に伝えられない私がいる。 伝えればいいのに。 そうささやく本心かもわからない心の声をあの時はただ聞こえないふりをしていた。 第3話 本当の気持ち 君が好き。うーん、違うな。しっくりこないし、何だか私らしくない。このキラキラした恋心がそんな言葉で言い表せればここまで恋に苦労はしない。これでは薄っぺらい恋!としか受け取られないだろう。頭を捻らせた。真夏が過ぎ、少しずつ風が肌に心地よくなっていく季節とともに、段々と焦りが増していく私の恋心。君に伝えられないそれが私をより苦しめた。そんな時だった。私の気持ちがより焦りだしたのは。 キーンコーンカーンコーン チャイムがなり、先生が教室に入ってくる。と、待ってましたとばかりに、先生がニコニコしながら、 「えーっ、今日は転校生が来ましたー!」 と、いつもより高く明るい先生の声が教室に響く。 え…? え、えぇーーー!? 私はなんとも言えず固まってしまった。 皆は仕切りにはしゃいでいる。 て、転校生?この時期に?なぜ?私は混乱する。と、次の瞬間、学校に入ってきたのは−−− 「藤本 梨沙です。よろしくお願いします。」 華麗で足が長く可愛いらしい女の子だった。 第4話につづく!

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あの時 君と この場所で

夏。涼しい風が頬を通り抜ける。 音一つなしにスーッと まるで、あの時の夏のように 爽やかだった。 第2話 あの夏 ピーーーー!! 真夏の暑い体育館に響き渡ったのはよく響くなんとも言えないフォイッスルの音。 もうすぐ、運動会。私は運動が得意ではないため、あまり乗り気ではい。幼稚園の頃は毎年運動会になると子供のように泣いていた。まぁ、幼稚園児なので十分子供なのだけれど。だが、君と出会ってからはそれは全て楽しみに変わった。その理由の一つが彼は毎年決まって学年対抗のリレーのアンカーだったからだ。リレーの選手は各クラスから6名ほど選ばれる。リレーは皆、自分のクラスの選手を応援するため、彼に「頑張れ!」などの声をかけても好きバレはしない。そもそも、皆応援に夢中なので大きな声を出しても聞こえないことが多い。私は毎年、君の番になると、声が出ない。悔しいほどに… 周りは皆アンカーの彼を応援しているのに。 そして、運動会の日が来た。着々とそれぞれの学年の競技が終わっていく。学年対抗リレーが始まる。 君にバトンが渡される。 「頑張れー!」 あの夏。アンカーとしてではなく、私の好きな人として君を応援できた気がしたんだ。 第3話につづく!

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あの時 君と この場所で

あの時 君と この場所で

キーンコーンカーンコーン んっ…? ここはどこ? あ、そうだったそうだった。 あいつと出会った場所だ。 第1話 始まりのチャイム 「おはよー」「あ、おはよう!」 そんな会話が聞こえてくる。何の変哲もない会話。 でも、親しみがある。それが挨拶。そんなことを思っていると私のところにも、 「おはよー!」 そう聞こえてくる。これが日常。 そして、「おはよう」と返す。 それが普通。ごく普通のことなのに…。ある人を目の前にすると私はなぜか声が出ない。仕方なくいつも彼に挨拶をすることを諦めてしまう自分がいる。そんな自分が憎い。嫌いだ…。そして、ひとまず落ち着いて朝読書用にと親友…いや、友達…?幼なじみ?よく関係がわからない朱里に借りた本を読む。タイトルは− 「何、呼んでんの?」 っ!?ふいに声をかけられた。バッと顔を上げるとそこにはある男子の顔があった。 私の心臓はバクバクと音を立てる。 そう、彼が私の好きな人− 高橋 亮 だった。 「別に、私が何を読んでても私の勝手でしょ?」 いつものように、トゲのある言葉を返す。(あ〜、私のバカ!) 「それ、朱里に借りたの?」 彼はまた私に質問してくる。やめて!心臓がもたない… 「そうだけど…」 と、なんとかそれだけ返した。 「へぇ〜、仲良いんだ」 ん〜、そうなのかな? 「別に、そこまで…」 「自覚ないのかよ」 「まぁ、私以外の誰かと居るとこ見ると何かモヤモヤする…それくらい私、朱里のこと好きなんだよね。」 ふと自分の気持ちに気づく。 すると、亮は、私の方を見て、ニヤニヤしだして、 「へぇー、俺は?」 と聞いてきた。心臓がドキンと跳ねる。 「は、は?嫌いだし!」 あ〜、やってしまった。彼はまだ私を見てニヤニヤしていた。しまった…勘づかれてしまっただろうか?そう思い、 「じゃ、私行くから」 と言って一旦教室を出て、お手洗いに向かった。別に用はないけれど、これ以上亮と一緒に居たら私の気持ちに気づかれそうで怖かったのでその場を後にした。 はぁ〜、なんであいつを目の前にしたら素直になれないんだろう。 第2話につづく!

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あの時 君と この場所で

既読無視の恋

私は、りあ。中2のごく普通のメガネ女子。部活は似合わないソフトテニス部である。こんな私だけれど一応友達はいる。 「りあ、おはよう。昨日塾来なかったでしょ!」 朝早くから私に少しイラだちを見せている彼女の名は桜木ひかり、私の友達である。彼女は帰宅部で男性アイドルな◯わ男子にはまっている。反対に私は男性アイドルなんて全く興味がなくどちらかというとアニメや漫画、読書が好みだけど…。まぁ、気は合うし同じ塾に通っているのでそれほど仲が悪いわけでもない。 いいわけでもないのかもしれないけれど、、 「ちょっと、聞いてんの??」 と再びイラつく彼女。 「ごめん。聞いてなかった。」 と素直に言う。すると、もう!とかしっかり聞いてよねとかなんだかブツブツブツブツ言っていたが無視して席に着く。あっ!待ちなさいよ!と言うひかりの声が聞こえたが気にせず無視した。次の時間は学年集会…。気まずいな なぜ、こんな気まずい環境にいるのか、5年前の私は知る余地もなかった。        〜5年前〜小3 あっ!今日もかっこいいなぁ〜。はっ!また同じ事を考えてしまっていた!ダメダメ。好きになっちゃダメだよ。絶対、すきなんかじゃないもん!私はりあ。地味女子です…。自分に自信がなくていつもキレイなプリンセスに憧れている女子です。こんな私が、、恋なんてしたって叶わないのに…。もっと可愛かったらな。なーんてね。 「おい、大丈夫?」 そんな私に、頭上から声がかかってきたので私はびっくりして顔を上げると… えっ!海斗!!!私は顔を赤らめてしまった。そんな私を見て彼は、 「大丈夫?顔赤いけど」 なっ! 「こ、これはり、理由があって」 彼はふーんと言うとニヤニヤ笑って私に今年もよろしくと言ってきた。そう、彼は1、2年生の時も同じクラスで今年も同じクラスであり、更に私のす、好きと思いたくないけど、好きな人であった。 彼は私によく話しかけてくる。好きだからこそ彼に話しかけられるといつも冷たく、そっけなく返してしまう。こんな自分が凄く嫌いだった。だが、仕方なかった。男女で仲良くしていたら勘違いされるし、嫌、私はいいんだけれど、彼が嫌だろうし。だから私はあまり彼と関わらないようにしていた。彼に迷惑はかけたくないしな。こんなふうに思っている自分も嫌い。ほんっと嫌になる。実は私、好きな人がいることを誰にも話していない。友達とかによく聞かれるけれど、恋愛経験ゼロの女子を演じている。だって…この恋は誰にも知らないようにしないとっ…言ったところで噂になって本人に知れ渡ったら絶対に嫌だから!!今はまだ秘かに思いを寄せていたいから。ただ、それだけでいい。見ているだけで幸せだから。私のアイドルはキミだよ。     「ずっと好きでした」 こんな感じで告白したけれど既読無視で私の5年間の恋は幕を閉じました。悲しいような気もするけれど告白できてよかったと思っています。実話です。

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既読無視の恋

特殊能力

私には特殊能力がある。それは、夢に見たことが毎回必ず現実になるというものだ。例えば、テストで100点をとったという夢を見たら本当に100点をとったり、自転車で転んだ夢を見た時は…まぁもうどうなったかはわかるよね?? という不思議な能力のせいで少し大変なところもあるけれど、どうなるかがわかるため便利でもあった。そんなある日、私は好きな人と付き合った夢を見た。告白が成功したらしい。なんてハッピーなのだろうか。今まで、こんなに嬉しい夢を見たことはなかった。しかも、私の場合は現実になるという、幸せすぎる事態だ。そして、ワクワクしながら学校に行った。今日が結ばれる日だからだ。夢の中では私が告白して付き合ったのだから私から告白しなきゃ!と思い私は告白しに行った。結果はもう知れてるけどね! 「あの、私…キミのことがずっと好きでした!付き合ってください!!」 「僕も好きだよ」 そのやりとりをしているのは私ではなくもう一人の私…?いや、違う。そうだ私は、双子だった。

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特殊能力

恋心

恋なんてしったて最後は消えてなくなるだけなのに なんで恋なんてしちゃったの? したくてしちゃったわけじゃない 心が勝手に弾んじゃったの 抑えきれない恋心です

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恋心

ブロ削

始まりの合図チャイムと共に鳴り出す恋心 いつかは消えてなくなるのにもう少しだけとゆずれなかった恋 今思えば無駄な時間にしか思えないのに。思い切った日すべてが終わった。今はただ気まずいだけ 後悔はないはずなのに なぜだろう 昔に戻りたい やり直したい ブロ削みたいに君を忘れられたらな この想いも全部、この苦しみも全部 どれほど気持ちが楽になるだろう さようなら恋心 時を前に戻しても君がいる事には変わりない ただ時間が過ぎていく。もし、夢が一つ叶うのなら一からやり直したい。君のことなんて忘れてしまいたい。何も変わらないあの日へ忘れたいの?忘れたくないの?いや、きっと 忘れたくても 忘れられない ブロ削みたいに 君を消すことができたらな この気持ちも全部、この切なさも全部 どれほど心が軽くなるだろう さようなら恋心 景色が綺麗だと微笑む自分に涙が出る 私は今まで綺麗な景色に目もくれず無駄な恋に執着していたなんて ブロ削できたらな 記憶も全部、想いも全部、存在も全部 私には不必要 また新しい恋をみつけられるように  今は全て、君に関するものをブロ削したい。

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ブロ削

死にたがりの女の子

僕は今、何でも願いを叶えてくれるという町外れの古くさい建物の前にいる。何でも叶うんだったら僕の願いだって。そう思い、扉を開けた。 「どなたかいらっしゃいますかぁ?」 そう問いかけても返事はなかった。誰もいないのかなと思ったその時、ふと奥の方から小さな音が小刻みに聞こえてきた。気になり見てみると小さな女の子がいた。六歳ぐらいだろうか?僕と同じぐらいで、見間違いだろうか?どこかで見たことがあるような…どうやら縄跳びをしているようだが凄く地面の面積が狭くて少しでも着地する時に足を踏み外したら落ちてしまいそうな感じでとても危ない。 「あの!何でも願いを叶えてくれると聞いて来たのですが、もしかしてあなたが?」 女の子はゆっくり振り返ると小さく首を振った。 「私は魔法使いではないの。ごめんなさい。何でも願いを叶えてくれるという魔法使いは今、地下10000階にいるわ。やめておきなさい。」 僕は驚いてしまった。そんな桁の階を聞いたことがなかった。 「で、でもどうしても願いを叶えたくて!!」 女の子は首を振った。 「私は魔法使いに死にたいと言ったの。でもね、ここで毎日縄跳びをして踏み外すまでは死ねない呪いをかけられたの。魔法使いは何も願いは叶えてくれなかったわ。せっかく地下10000階まで行ったのに…だから貴方も後悔するわ。やめておきなさい。大体、何を叶えてもらいたかったの?」 「僕の友達が自殺してしまったんだ。だから、過去にタイムスリップしてその友達が自殺する前に戻してもらって一緒に生きられるようにしてくださいって」 そういい終えて僕は気がついた。あれ?この子って…!?

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死にたがりの女の子

春夏秋冬

「春〜夏〜秋〜冬〜!ご飯よー」 私、四季が呼びかけると、 「「「「はーい!」」」」 と、そっくりな声が四つ重なった。そして間もなくバタバタと階段を駆け降りる音が一階に響き渡った。そして現れたのは可愛らしい四つ子の四姉妹だった。 「ママ〜!今日のご飯なぁに?」と長女の春菜 「お腹すいたぁ〜」と次女の夏樹 「いいにおいするぅ!」と三女の秋乃 「何か手伝うことある?」と四女の冬葉 口々にしゃべりだす四姉妹はとても可愛らしい。でも、この子達と私に血の繋がりはない。今から丁度十年前の事。 *・゜゚〜♡♢♧♤〜*・゜゚ 遅刻、遅刻!!もう、何で起きれなかったんだろう。今日は大事なプレゼンがある日なのに。これだから私は…といつものようにため息をついていた。切符を買わないと、電車に乗れないので仕事場の近くの駅までの切符を買って、まだかまだかと電車を待っていた時、ふと私は、いつもあまり人の座っていない小さなベンチに一人の女性が座っているのが目に入ってきた。どうやら何かを抱えているようだった。少し気になったがタイミング悪く電車が来て、自分が遅刻しそうな状況にいるのだと思い出したので、その場を後にした。 仕事が終わり、家に帰るため先ほどのように電車の切符を買った。電車に乗り今日の出来事を振り返ったり、今日の晩ご飯は何にしようかなと考えたりしていたら家の近くの駅に着いた。長かった一日も終了!といつも少し嬉しくなる瞬間であり、疲れが押し寄せてくる瞬間でもある。そんな事を考えていると小さなベンチに目がいった。今朝と同じように女性が何かを抱えて座っていた。あ、今朝は気づかなかったけれど、女性が抱えているのはまだ小さな赤ちゃんだった。しかも、四人も…四つ子????私は初めてみる四つ子に驚きのあまり言葉を失ってしまった。その時、女性の目から一筋の涙が溢れた。私は、凄く気になってしまい、気がつくと女性のすぐ近くまで来て、 「何かお困りでしょうか?」 と声をかけていた。心配で仕方がなかったのだ。すると、女性は 「……しい。育てて欲しいの。この子達を」 育てる??私が、この子達を? 「どこか、施設に預けたりとかは?」 私が提案すると、女性は首を横に振り今までにあったことを話してくれた。夫と別れてしまい、この子達を育てるお金がなくなってしまったこと。色々な施設にまわったが引き取ってくれなかったこと。全てを聞き終えた私は、 「私が責任を持ってこの子達を育てます。」 そう口にしていた。    *・゜゚〜♡♢♧♤〜*・゜゚ そんな過去があって私と四姉妹には血の繋がりがない。それをいつ打ち明けるかはまだ四季自信も未だに答えを出せていなかった。でも、まだいいかな。もう少しだけ、このまま本当の親子のように暮らしていたい。

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