夜の住人

8 件の小説
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夜の住人

夜更かし好きの学生。 あなたも夜の住人になりませんか? すべて実話を元に短く書いています。

第2回NSSコンテスト 『甘すぎるドーナツ』

題名 「君とチョコドーナツ」 君が作るお菓子はいつも甘かった。クッキー、マカロン、カヌレ、誕生日のケーキでさえ普通のケーキの数倍甘かった。 でも僕は我慢した。だって、君がお菓子を作る時、幸せそうに作るから。その姿だけでもお腹がいっぱいになりそうだった。 僕はそうだな… 君の作るチョコドーナツが1番好きだな。 チョコとは思えない甘さがなんか癖になる でも、もうその姿を見ることも、作ったお菓子を食べることも出来ない。 1ヶ月前、僕は君と喧嘩した。だって、君の作る夜ご飯お菓子みたいに甘いんだもん。 そう言ったら君は「せっかく作ったのに、」と不機嫌になる。僕はその態度が気に入らなくてつい君に手を出してしまった。 それから1ヶ月、部屋には腐敗臭で満たされ、血まみれの君?にはハエと蛆がわいている。 今日はそうだな… 君が作ってくれたクッキーシュークリームについて話そう。 もちろん君の返事はない。

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第2回NSSコンテスト  『甘すぎるドーナツ』

序章

小学6年生の時ある先生に出会った。今年入ってきたばかりで見た目は五十代前半のおばさんに見える。あまり良い印象はなかった。声が大きくて必要以上に鼻濁音が大袈裟に聞こえる話し方だった。このときクラスのみんなこう思っただろう。(小学校最後なのにこの先生か、)と。その人の口癖もよく覚えている。授業中居眠りや、ぼーっとしている生徒を見ると必ず「そんな暇があるなら世界平和について考えなさい。」というのだ。 1月。もうすぐ卒業式なのにも関わらず、僕たちのクラスはその先生をいじめだした。誰も止めなかった。 先生は学校に来なくなった。 代わりに教頭先生が担任を持つことになった。 卒業式当日もその姿を見ることはなかった。 それからニュースでは戦争の話題が多く話題となっていた。 世界が平和だったら… そこであの言葉が蘇る。 「世界平和について考えなさい。」 あの時は雑音にしか聞こえなかった言葉が、景色が走馬灯のように駆け巡る。 彼女は今年から僕の妹の担任になる。 今日の質問“あなたが考える世界の平和とはなんですか“

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序章

楽しかった。 ただ楽しかった。 君と出会ってもう10年… 気がついたら進路の話が多くなる年になっていた。 「Sはどこの高校いくん?」 「うーん、野球できるとこがいい。」 そうか、君は野球が上手だったね… そういえば僕を野球に誘ってくれたのも君だったよね。 僕がホームラン5本だったのに対して、君はワンシーズンで10本も打ってたよね… そりゃそーだよね… 進路に向け、みんなが机に向かっている頃、僕は床に並べた複数のパンフレットを眺めていた。 …Sとは保育園から中学まで一緒だった。 中学は毎日君が自転車で迎えに来てくれたよね。 でも…… 高校からはなくなるんやな… 君が寮で生活すると聞いた時、嫌だった。 ずっと隣にいるものだと思ってた。 その時僕は後悔した。 もっと一緒にいればよかった、話せばよかった、たくさん遊べばよかった… 僕は受験でそんな時間はない、それに高校の進路も2択で迷っていた… そうだ最後に…ちょっと聞いてみようかな… 「高校、どっちがいいと思う?」 「うーん…じゃあお前は何がしたいの?」 「え、?」 僕は野球で高校に行こうか、好きな絵で高校に行こうか迷っていた。 「本当にしたいことあるんじゃないの?」 そう言われた時僕は覚悟した。 遠いところで野球を頑張っている君へ 元気ですか? 野球頑張ってる? 最近は暑いから体調に気をつけてね。 今日も僕は、絵を描いて過ごしてます。 以上です! 最後まで読んで頂きありがとうございました。最後のページ以外全て実話です! 書いていてとても楽しかったです! ありがとうございました!

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道

幽霊の気持ち

“あなたは幽霊を信じますか?“ テレビではうつっちゃった系の番組が流れている。 ちなみに僕は幽霊や神を信じている。 その方が都合がいいからだ。 自分の周りに起こる原因不明な現象や事柄は幽霊や神のせいにした方が案外怖くない。 数日がたったある日、ふと散歩をしたくなった。 6時36分… この時期は日が落ちるのが早く辺りは少しうす暗くなっていた。 田んぼの間の細い道をトラックのヘッドライトが左から右へ移動する。 ふと思う、 (トラックの運転手が薄暗い中1人で散歩をしている僕を見たらどう思うだろう) そこで僕は試してみた。 足を止め、移動する車をじっと見続けてみる。 (何やってんだろ…) トラックの運転手は横目で一瞬僕を見たような気がしたが辺りが暗いせいかよく見えなかった。 …でも、不思議とこの行動が楽しくなってくる。 車は通らなかったが、ほんの少しだけ 人間を驚かす幽霊の気持ちがわかった気がする。

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問(とい)

この世界には問いが多すぎる。 多すぎてうんざりする。 今まで考えることにどれだけの時間を使ってきたか。 考えることのさえやめてしまいたくなる。 でも、考えることをやめてしまったら 自分が自分で無くなる気がする。 僕たちが人間でいられるのは考える力があるから? 言葉があるから? それは誰も知らない。知る必要も無い… 知る必要のない問いが多すぎるのだ。 しかし僕はそんな問いに惹かれてしまう… …これだからいつまでたってもINFJなのだ。 僕は、こうゆう固定概念的な、決めつけられ、区別されるのは嫌いだ。 そうだ、考えるのをやめよう! あれ、そしたら人間じゃ無くなる… 人間じゃなくなったら何になる? いっその事なってみる? あぁ、また問いが生まれてしまう… 考えてしまう… このまま終わる? 死ぬ? 死んだらどうなる… 何が残る… 何を残す… 残すためにはどうする… 何をする… どう生きる……… 誰を…生きる……………… …生きる…………………………………………? …………………生きるってなんだ?…………… ………………………………………………………… あぁ…また今日が終わる………………………… ………………………………………………………… …………………………………………………………

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ツギハギ彼女

最近話題となっている「特定女優殺害事件」 現在、殺害された女優は4人。 胴、右腕、左足、右足がない状態で発見された。 頭は冷蔵庫に保管してある。 もうすぐで完成する… お、この女優“左腕“が綺麗だ。

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夜の住人

こんばんは 夜の住人です。 今夜は私のことについて知ってもらおうと思います。 あっ、全然読まなくても結構ですよ。 夜は必ず貴方のところへやってきますから。 …おめでとうございます。 ここまで読んでくれた貴方は立派な夜の住人です。 それでは今夜をはじめます。 私は日本の田舎町で生まれました。 周りに山はなかったものの、360度どこを見ても 田んぼ… 田んぼ… 田んぼ… それはそれは今の私が求める田舎と似ても似つかない、 はっきり言ってしまえば中途半端な田舎、というような感じでした。 それでも、色々な出会いや経験があり、今もこうして健康に生きています。 私が夜の住人になったのもある人の出会いがきっかけでした。 その人とは10年以上の時を共に過ごしてきた友人との出会いです。 私はこの時この人をこれまで知りたいと思ったことはありませんでした。 これがソウルメイトとかいうやつでしょうか。 まるで前世でもなにか関わりがあったような、 いや、ないわけがない、 そう思えるような人でした。 友達のしての好きとは少し違う、 かといって恋愛の好きも行き過ぎているような気がする。 しかし、気になって仕方がないのだ。 この人はどんな事を喜び、悲しみ、笑い、怒るのか、 気になって仕方がないのだ。 登下校中や、授業中、給食中 寝る前に至るまで考え実行し続けた。 夜は1人で集中して深く考えることができたため、夜に1番時間を使って考えた。 私はその時間が好きだった。 その結果、私は夜を好む住人の1人となった。 …いかがだったでしょうか。 こうした私の考えは周りの人に伝えると理解ができないと言われモヤモヤしていましたが こうして夜に出会えた貴方ならきっと伝わる。 伝わらないとしてもここまで読んでくれた貴方はもう一人前の夜の住人です。 私も文を書く力は星屑ほどですが、 まだまだ書き続けて行こうと思います。 改善点やアドバイスがありましたら教えていただけると大変嬉しいです。 ここまで読んで頂きありがとうございました。 夜はまだまだこれからです。 次の夜にまた出会いましょう。 それでは、おやすみなさい。

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夜の住人

人間観察

“人間観察“ 私がよくやってしまう癖だ。 観察の対象となる人間は性別、年齢、場所問わず、私の直感で決まる。 ある時は無邪気に遊ぶ友人を、 ある時は電車で疲れ果てた社会人を。 顔、服、持ち物、髪型、くせ、 呼吸のペース、瞬き、目線… あらゆる所を観察する。 何故だろう。 私だけでは無いはず… つまり私も−

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