烏蝿 五月(低飛行

194 件の小説
Profile picture

烏蝿 五月(低飛行

「優しい世界の黒い殺し屋」 「涼し気な君と」

曇り空

今日も空を眺めながら悪態をつく 内容はしょうもないことばかり けれども吐かずには居られないのだ 人前で嫌なことを嫌だと言えない性格のため ストレスは溜まる一方 心を許せる友人なんてものは居らず ただ皮を被って普通のJK?とやらを演じる 興味のない話を盛り上げて よく分からないBeRealをノリで撮影して 周りに合わせて浮かないように 嫌われないように 虐められることのないように そうやって毎日を生きてきたのだ 特別したい訳でもない化粧を塗って 最近の流行りを調べて覚えて取り入れて 交流の材料をただただ集める放課後 土日休みも変わらない たまに遊びに誘われて 断るに断れず参加するのだが 結局のところ取り繕ってばかりの一日で 楽しさなんて微塵も感じなかった これは誰が悪いのかと天に問う 曇り空はただ黙々としていて 黙々、雲、クスッ… お前が悪いのだと言われている気分になった こんなにも気分が落ち込むのは天気のせいなのか それとも元々休みの日はこうだったのか 何も分からなくなってしまった 成績を悪くしては親に悪いと勉強をして 課題を終わらせてしまった私には 春休みなんてものは地獄でしか無かった でもまぁ、新学期が始まったところで変わらない 結局のところクソみたいな人生なのだ ある日クラスの陰キャ女子に言われた言葉が浮かんでくる 「その、あなたって、ふ、不良生徒っぽいのに、成績はいつも上位で、ほ、本当はそんな事したくないんじゃない、?も、もし良かったら私が友達に…」 言い切る前に私は勢いよく立ち上がりその場を離れてしまった とてもイライラしていて、その日はそのまま早退をしてしまい、一瞬「成績に響くかな」と考えていた自分を強くつねった “そんな事”そう言われたのが許せなかった 私は私なりに努力していて 全て上手くいくように頑張っていた それを“そんな事”呼ばわりされてしまい、何が何だか分からなくなってしまった その日から、それまでに蓄積された“ナニか”が溢れる一方で、身体がとても重くなった 嫌だ嫌だとただをこねる訳にもいかず 最期まで私はこのままなのだろうと腹を括る 空の雲行きとは反対に 私の心は着実に蝕まれて行く 厚い雲で覆われた心の中は そろそろ雨雲になりそうだ…

8
0

焦らなくていい

人生は長いのだから そんなに焦らなくてもいい 死に急いでいる訳でないのなら ゆっくりと歩みを進めればいい 「人生は長距離走」 聞いた事があるかもしれない そんな言葉 “急ぐ”ことは悪いことでは無い 早く終えた分の時間を有効活用出来るからだ 別にその時間で惰眠を貪ることもいい しかし、焦ってはいけない 焦り過ぎると周りが見えなくなる 視界が狭まって思考が端的になる 「長距離走」 早くゴールしようと早く走るのはいい とにかくゴールしようとがむしゃらに走るのは良くない ペースを一定に保ち最前で走るのだ 息を荒立て 両手を雑に振って 地面を強く蹴る 適当に走ってしまえばすぐにバテてしまう 焦ることはあまり好ましくは無いだろう しかしこれまた難解なもので ゆっくり過ぎてしまうのも良くないのだ その塩梅は人それぞれ、物事によって変わる さぁどう生きていこう ここからは個人的な考えであり、強制するものでも無いことを覚えておいて欲しい 私の考えは「人について行くこと」である イメージすれば単純明快 走る人の後ろを走る そうすれば、体力の差を除けばとても楽である 何故かといえば、そのペースはその人のベストであるはずだからだ もっと具体的にいえば、先頭集団の後ろにつくこと その末、結果が悪かろうとも 誰が悪いかといえばペースメーカーである そんな我が身を守る口実もできる なんと素晴らしい考え方ではないか …… と、皮肉じみた言い方を言ってみたものの 言いたいことといえば簡潔であり 「己が先頭を走らなくても良い」 ということである 誰かの案に乗っかるだけでよいのだ 立案をせずとも役目を果たせる 初めは様々な工夫をしてみるといい 自ずと自信にあった立ち位置がわかってくる それが“生きやすい”道なのである 茨の道を進むのも手ではあるが それを選択するのは初めから己自身しか無いのだ さぁ明日も生きていこう 明日が君を待っている

3
0

伝えたかった思い

君のことを「好きだ」と言ったのは 嘘なんかじゃないけれど 実際の所、本心なのかどうなのか 自分でもわからない けれども、わかったことがある それは誰だって思う感情だけれど 特別でもないけれど 「君が居ないと寂しいよ」 あぁ、そうだ 初めからわかってたんだ こんな結末を迎えてしまうことも そうなれば僕はどう感じるのかも 全てわかってた けれど、僕にはどうしようもなかった 君に手を差し伸べようとした時には もう遅かったんだ 君の手を掴むことは出来なかった 今、こうして君の手を握っても これはなんの意味をなさない 冷えきってしまった手を握ることでわかるのは 現実だけなのだから 付き合って、デートをして、キスもして 僕はそれで満足していたんだ こんな日々が永遠に続けばいいとさえ思った しかし、僕は色々なものから目を逸らした その結果がこのザマだ 大切な人を失い、意味の無い後悔をして 在り来りな涙を流し、嗚咽を漏らす 誰もが大切な人を失えばこうなるだろう 後悔して、後悔して、後悔して もう一万回は愛を伝えたかった 重いって思われてもいいから “好き”っていう気持ちを伝えるべきだった わかってくれるなんて思わなければよかった 心の内を全て明かして、口に出して伝えて “生きて”と言えればよかった それが叶った所で結末は変わらないのかもしれない けれども… なんて言うやつは、結局自己満足なんだと思う “自分は最善を尽くしたけれど” この前提がなければ、人はおかしくなってしまう 自己防衛だと認めてあげたくなるが やっぱり、それは何の意味も持たない そして僕も自己満足をするために 今もずっと後悔し続ける 目を閉じて、眠っているだけのように 優しい顔をした君へ 最期のキスをした

16
1

折れない心

人間にはやらなきゃならないことが沢山ある しかし、それは簡単なものばかりでは無い 誰かの力を借りなければならない時も 何日も費やさなければならない時も なにせ難しいことばかりだ それらをひとつやり遂げた時には また次のやるべきことが降りかかる 学校ならテストだ 会社なら資料作成なんかだ やらなきゃならないことはやらなきゃダメだ それが自分の役割なのだから しかし、まぁ骨が折れることだろう 嫌になる時もあるだろう それでも テストを受けずにはいられないし 仕事をやらずにはいられないし 結局はやんなきゃダメだ それをやり遂げるには “折れない心” が必要になる とはいっても具体的には言えない 物体としてあるわけでは無いし こうすれば折れない心が手に入るというものでも無い そうなると、どうすればいいの?と思う 私もそう思う 私も今、折れない心は持ち合わせていない しかし似たものは持っている “折れにくい心”だ ここで質問 木の枝が折れにくくなるには、木の枝はどうなればいい?強度を増すか?それとも? ここでいう正解は強度ではなく “柔軟性をあげる”ことである 曲げられても、しなやかになれば折れない 強度を上げたところで、それ以上の強い力では結局折れてしまう だからこそ、柔軟性が大事なんだ そしてこの柔軟性とは、具体的に言えば “受け流すこと” どれだけ強い力で曲げられても、しなやかに力を受け流し、されるがままに曲がればいい それでも折れないのが必要な力だ しかし、私は“折れにくい”と言った つまりは折れることもあるということだ いっそ折れてしまった方が楽な時もある それも別の意味での柔軟性といえる 楽観的に考えることも強ち間違いではない そんな生き方をしてみてほしい 折れないように、折れないように、 そうやって踏ん張っているよりも随分と楽だと思うから

7
0

僕と彼女の45分

高校生活の日常で唯一の楽しみ 僕らだけの秘密の時間 そう、昼休みである 僕には“彼女”というものがいる Sheでは無く、Girlfriendの方だ 高校生活が始まって半分と少し経った頃 些細なきっかけから話すようになった友達に 思い切って告白をした すると彼女は二つ返事で「いいよ」と言った それからの日々は、僕にとっては輝かしく目まぐるしいものでもあったが、なによりも楽しいものだった そんな幸せな時間もあっという間に過ぎていき、現在に至る 「〜でさ、国語の時間に〜って、聞いてる?」 今まさしく目の前にいるのがその彼女である 二年生になってクラスが別々になってしまった僕らは、二人の時間が大きく減ってしまったことを理由にどうにかして時間を作ろうと話し合った その結果、お昼ご飯を一緒に食べることになったのだった 他愛のない話をすることや、愚痴を言い合うこの時間が、僕にとっては何よりの幸せである 今彼女は美味しそうに卵焼きを頬張っており、とても幸せそうなのだ、それを見ているこの時間こそが生きる価値と言える っと、こんな話を長々としていたら、僕の幸せな時間が無くなってしまう、というよりお昼ご飯を食べ損ねてしまうのは勘弁なのでこの辺で。 あ、最後にひとつ、君はお昼休みの45分間をどのように過ごしたんだ?いや別に、友達と食べることも素敵だし、ひとりですぐ食べ終わり図書室に行くなんていうのもいいと思う、だかr 「キーンコーンカーンコーン」 あっ…そ、それじゃあまた!

4
0

才能なんてものは

自らを奢っているヤツには勿体ない しかし残念なことに そんな奴にばかり才能というものは生まれる 神様がいるのだとすれば 相当意地悪な性格なのだろう これまたしかし この世には努力というものがある 成したいことに向け尽力することである これは悲しいことに 必ず実を結ぶという訳では無い 極端な話 人間がいくら頑張っても 空は飛べないのだ だが、実を結ぶことも少なくは無い 努力の結果 プロのサッカー選手、野球選手 なんにだって成ることは可能性としてあるからだ そこで厄介なヤツが現れる そう、才能だ 才能のある奴はとことん凄い 一般人が血豆を作って努力した技を サクッとやってのけるからだ 必ずしもそうだとは限らないが 才能とはそうゆうものだ じゃあ才能の無い人は全てを諦めよう なんて言うわけもなく それならどうしようかと考えるのだ どうしてもサッカーが、野球がいいのなら 周りの人の10倍は努力しろ いや、100倍だ それならきっと努力は実を結ぶ サッカー、野球を諦める選択肢もある しかしこれはネガティブなものでは無い サッカーをいくら頑張っても上手くならないのなら 他のスポーツをやるべきだ 他のことに努力する時間を費やすべきだ 才能というものは 意外と自分にもあったりする しかし、なかなかこれが開花しない それは何故か? 才能の種が見えないからだ あれをやって、これをやって 自分の才能はどんなものなのか それを見つけることが出来たのなら きっと貴方は輝ける 適材適所という言葉があるように 向いてない事はとことん向いてない 時には諦めることも大事だ さぁ明日も生きていこう 明日が君を待っている

20
2

あけおめ!

です! 今年は! もっと! エッセイ! 投稿できたら! いいな! みなさん! ことよろです!

7
3

夢のような人生と

明日死んだら いや、今死んだとして 「いい人生だった」 と、思えるように生きたい 急に車が突っ込んできて即死しても 大した悔いが残らないように生きたい それは素晴らしいことと同時に 難しいことでもある それでも そんなふうに生きたいと思う つまり、やりたいことをなるべく早くやろうね。と 言いたいのだ 食べたいものがあれば迷わずに食べる 行きたい所があれば迷わずに行く やりたい事があれば迷わずにやる これを迷ってしまったら きっと貴方は死ぬ時に後悔する 「あの時こうすれば…」 「あの時迷わなければ」 そう思う日が絶対くる もしも、事故にあって両足が動かなくなったら? サッカーがやりたかったとしても もう出来ないだろう それは飲み込める事なのか? 無理だと思う じゃあどうするか? 今からサッカーを始めればいい 別に難しい話では無いはずだ 美味しい海鮮料理が食べたい 明日の朝一で食べに行こう 全部全部やりきる事が大事なんだ わがままだっていい それをダメだと叱る人も きっと、どこかでわがままをしている わがままをしても、それは貴方だけじゃない みんながわがままで、自己中で、ダメダメなんだ だって人間だから 完璧な人間なんてものはいない 一見完璧に見える人も、どこか不完全だ そんな人も、きっとわがまま そんな人がやりたいことをやらずに死んだら きっとお化けになる 人間、死んだらほとんど何も残らない とても儚い人生なのだから わがままに生きたっていい 悔いの残る人生は、つまらないというよりも 悲しい、苦しい 何も残さなくてもいいから 酔生夢死のように生きる訳ではく 何かをしてみようじゃないか やりたいことやって ついでに、やりたくないこともやってみて それがダメだって別に悪くない それが人生なんだと 自分の中で割り切ればいい 人に迷惑をかけるのは喜ばしくは無いが 悪いことじゃない 人を頼って頼って、助けられて、助けられて 時には、誰かに頼られて、助けて そんな人生にして欲しいと願う 学生の貴方にも、そうして欲しい 大人の貴方にも、そうして欲しい 全ての人間にも、そうして欲しい ただただ、そう願うばかりです。

10
1

夢の跡

朝、アラームで目が覚めた スマホを取って時間を見る まだ五時半だ とても眠い 眠いが、学校の支度がある 重い身体を起こして伸びをする 似合わないピンク色のパジャマを脱ぎ捨て 鏡の前に立つ 「あれ…」 思わず声が出た 何故だか私は“泣いていた” きっと変な夢でも見たのだろう もう覚えていないけれど 手で涙を拭う 拭うのだが、次々に溢れてくる こんなことは初めてだった 下着姿で鏡の前に立ち、泣いている これでは誰かに振られたみたいじゃないか 別にそんなことは事実上ない 一体、私はどんな夢を見たのだろう さぞ辛い夢か もしくは苦しい夢だったのか 思い出せもしないものは ただ濡れた痕跡だけを残していった スマホを見ると今日は土曜日だった 私はパジャマをもう一度着て 布団に潜った 楽しい夢でありますように と、願いを込めて

9
1

貴方の元へは行けません

最近子猫を飼い始めたんです 近くに弱った母猫と子猫が居まして 助けてあげようと一度家に帰り必要なものを用意してもう一度その場へ向かうと 子猫だけが居ました 母猫に「この子を頼みます」って言われた気がして 今では私の同居人です 子猫なのでイタズラはしますし トイレの仕方もなかなか覚えてくれません でも寝る時は近くに来てくれたり やっぱり暖かいんですよ 今更にはなりますが 近所の人と少し話すようになりました きっかけは小さなことだったのですが そのお礼を頂きまして 貴方の料理ほどではありませんよ それでも久しぶりの暖かい料理は何とも 身体に染み渡るものがありました 話したいことはたくさんあるのに いざとなると言葉が出てきませんね きっと周りから見れば 今の私は幸せな老人でしょう でも それでも 貴方のことが恋しくて仕方がない 抱きしめたくて仕方がない 貴方の声を聞きたい でも まだ今は貴方の元へは行けません もうここには来ません 何度もここへ来てしまえば きっと私は死にたくなってしまう 貴方と会いたくなってしまう でもそれは今じゃないってわかったんです 周りの人が気づかせてくれた こんな鈍感な私でも気づくほどに 周りの人は優しいんです だから 貴方の元へは行けません でもいずれその時は来ます だからそれまで待っていてください 今の今まで待っていてくれてありがとう だけどほんのもう少しだけ わたしは生きてみようと思います 貴方の元へ行った時に “これから”の全てをお話しますね

8
1