旧井ゆず

12 件の小説
Profile picture

旧井ゆず

初めまして。ゆずです。良かったら読んでいってください。

雨は嫌い。

雨は嫌い。 「あぁ、雨なんて無くなればいいのに。」 「えっ、なんで?」 「だってジメジメ〜ってしてるじゃん!」 「しかも、服とか濡れるし〜」 「え〜、私は好きだけどなー」 「意味わかんな〜い」 「雨の匂いってなんか良くない?」 「え、雨に匂いなんてあるの?」 「あるでしょ」 「李雨ってあんまり感じない方?」 「多分…初めて知った」 「うそー!」 「まぁ李雨も大人になったら分かるよ」 「なんだよそれ笑」 「いいじゃーん!ちょっとくらいカッコつけさせてよ〜!!」 「笑笑笑笑」 そういえば今日は雨だね。 燈和。 「燈和が好きな雨だよ。」 「だから.........」 「いい加減帰ってきてよ…。」 雨は好きな.........はず。

0
0
雨は嫌い。

春の風

読み切り。 “がむしゃら“と言う言葉が大嫌いだ。 とても大嫌い。なぜなら、がむしゃらになんでも挑戦しても結果がでなければ、何も無いからだった。どれだけ、汗水流して頑張っても叶わないことだってある。私がそれが嫌だった。結果が無いことに泣いた。どれだけ頑張っても頑張っても結果が出なかった。頑張ってもただ後悔が残るだけだ。人生難しいね。自分に出来ないことが1つでもあると、できない私に腹が立ってすぐ自分を責める。いわゆる完璧主義なのだろう。だって自分だけ違うのは嫌だから。十人十色なんていうけど、結局は誰かに合わせないと自分は生きていけないだ。そう気づいて、もう生きることを辞めようかとも思った。私にとって、この人生はとても生きていけると思わなかった。このまま、落ちてゆくのは嫌だ。もうどうしたらいいのだろうか。自分一人では生きていけない。そうだ。私に足りなかったのは、上を見ることだ。ずっとずっと下ばかりを見ていた。もう戻らない日々を振り返って、思い出して、もう何もかもが嫌になってた。そういえば、最近空を見ていなかったような。晴れなのか曇りなのかも分からないほどの日々だった。空の色なんて気にしたこと無かった。なんだか無性に外へ出て見たくなった。ずっと家にいると気づかないものなんだなと噛みしめながら、マンションの屋上へと階段を登る。いつもはスラスラ登れる階段だけど、もう息切れしてきてる。運動不足の体は凄いなと改めて実感した。だるい体と疲れ果てた足との闘いのすえ、屋上にたどり着いた。やっぱり綺麗だった。桜が宙をまって自分の頭に張り付いた。それをとって目で見た。 「…。きれい。」 ずっと家に閉じこもっていたため、誰かと話す機会も減った。そのせいか、声が掠れた。そういや、久しぶり喋ったな。 ビューンと、温かい春風が吹いた。風に乗せて今までの嫌な事全部吹き飛んだ気がした。

2
1

読み切り。

2020年7月2日 『 もし、明日死ぬとなったらどうする?』 時々耳にするどうでもいい話。 でも、時折考えてしまう自分がいる。もし、もしもそうなってしまったというのなら、私は何をするのだろう。 ただ単にふつーの生活をするのだろうか。それとも、今までやったことないことをしてみるのか。不思議に思う。 『 明日死ぬとなったら。』と言うだけで、なにか特別な事をしたくなるのか。人生最後を何で閉めるのか。それだけで、想像をする。こう言う人生がとても幸せだと思う。明日何をしよう。私はこれから何をしてみたいのか。そういう楽しみを日々考えれる。私はどれだけ幸せなのだろう。この幸せを続けて行きたい。そして、明日がとても楽しみだ。 2020年 7月3日 私は、 死んだ。

2
0
読み切り。

……。どちら様?

いや、確かに宇宙人にツノしてたな…。 そして今日から姉を監視する事にした。 姉の監視その1! 「朝」 !! いつもより早く起きて、姉のいる部屋へ向かう。 ドアをスーッと開けると、そこにはいつもの姉…?目を擦ってもう一度見る。 「…………。」 「あの……、どちらさま……?」 「はっ……」 私の目の前には、 宇宙人がいた?!?!

1
0
……。どちら様?

発見

とある日の休日。私はいつもどーり用をたそうと、トイレの前に行こうとした。だが、姉がトイレの前に立っていた。いや、あれは姉…ナノだろうか。頭には触覚のようなものが見える。…。試しに、 「…、おねえ、ちゃん?」 わたしが声をかけると、姉は少し戸惑った様子で…。 「どうした?」 姉が振り向くといかにも普通の姉になっていた。 もしかして私の見間違い?今日の事はひとまず記憶から消すことにした。

2
0
発見

私の今。

そのまま、何事も無かったように家へ帰った。 「ただいま。」 「っ…、おかえり」 お母さんがいかにも苦しそうな笑みをこぼす。 私の目が腫れててびっくりしたんだと思う。 でもお母さんはその件に関しては何も話さなかった。このなんとも馴染めないこの空気が苦しい。酸素が無くなったみたいに。心臓が、頭が、心が、ツーンと痛む。言わうる、気まずい。ということなんだろう。この空気が嫌いだ。

2
0

決断

私は、自殺しようと思ったことがある。多分みんなあると思う。でも、出来なかった。覚悟は出来ていた。いざ、屋上に立つと、涙が出た。止まらなかった。なんで?もう死ぬと決めたのに。自分に腹が立った。そんな度胸がなかったんだって。自分にはできないんだって。どうして涙が出てしまうのだろう。やっぱり、まだ未練があるのかもしれない。私を必要としている人がいるのかもしれない。そう考えると、思いつく人は沢山居た。励ましてくれてた人が沢山いた。嗚呼私は今とても惨めでかっこ悪い。皆が居てくれる。そんな些細なことにもきずけなくて、自分だけしか見えてなかった。最悪だ。今まで苦しんでそれでも頑張ろうとして努力してきた過去の自分に失礼だと屋上に立ち、死のうとしている今気づいた。そのくらいまだ生きていたいと、体は、本当の私はそう思っていた。やっと、自分のやりたい、したいことがわかった。私本当は、 人を助けたい。

3
0
決断

ドアを開けたら、亡くなったはずの愛犬がいました。

「幸ぅぅぅ?!」 「よっ」 「喋ったぁー!!」 「久しぶり〜」 「ほ、ほんとに幸なの⋯?」 「そうだよ?」 「夢?これ……」 「違う違う!」 「まじ!現実?!」 「そうだよ!」 「会いたかったぁ〜!!」 思いっきり抱きしめた。涙が出た。滝のように。もう一度、もう一度会えた。嬉しかった。嬉しくて嬉しくてたまらない。夢じゃないよね⋯? いつも願ってた。いつもいつも。もう一度、会えないかなって。 「お母さん、起こしちゃうよ?」 「そうだった⋯」 鼻水をすする。 コンコン 「つゆー、なにかあったの?」 「開けるよー」 !ヤバい、隠さないと! 「幸隠れて!」 「え?なんで?」 「とりあえず!」 「はいはい!」 「なにかあったの?」 「いや何もなかったよ?」 「そう?じゃあおやすみ」 「うん!おやすみ」 「なんで、隠れなきゃいけなかったの?」 「お母さん、幸がいなくなってから元気なくなったの。」 「え……?」 「でね、今幸を出したらまた思い出しちゃうかなって思って。」 「そうなんだ…」 「なんかごめんね」 「いや!全然大丈夫!」 「そっか……」 「まあ、とりあえず僕がなんでここに戻ってきたか、教えるね。」 「うん」 「僕はね、いつもつゆちゃんの事を考えてたんだ。」 「でね、その想いが神様に届いて実行してくれたんだ。」 「でも、みんな飼い主さんのところにもう一度戻れる訳じゃないんだ。」 「え?」 「人生の中でいい行いをたくさんした人しか、会いに行けないの。」 「そこで、選ばれたのが僕!!おと⋯、幸なんだよ!」 「そうなの??」 多分今言おうとした言葉を違う言葉に言い換えた気がする。おと? おとって誰?まぁいいや。 「僕、寿命よりも早く死んじゃったでしょ?」 「⋯うん。」 「なんで、早く死んじゃったのか僕にも分からないんだ。」 「え?」 「だからね、僕が生ききれなかった分の思い出を、つゆちゃんと一緒作りたいんだ。いいかな?」 確かに。このままだと未練が残ったまま消えてしまう。それは嫌だと思う。私だって嫌だ。だから、一緒にいれなかったぶんの思い出いっぱい作ってあげよう!。 「わかった。幸との思い出いっぱい作ってあげる!!」 「ありがとう!!」 「でも、思い出作りって言っても、何する?」 「うーん…」 「まぁ、また明日決めよ!」 「そうだね!」

1
0

一日の終わり

「ただいま」 「おかえりー」 「今日のご飯なに?」 現在の時刻は8時半 「今日はお惣菜買ってきたんだけど、お惣菜でも大丈夫?」 「うん。全然大丈夫!」 「ごめんねー」 「ううん!お母さんいつも、頑張ってるからね」 「ありがとう、つゆ」 「うん!レンチンしとくからササッとお風呂入ってきてー」 「はーい」 「つゆ、おやすみ」 「おやすみ」 さてと。部屋に戻りますか。 ガチャ 「ワンッ」 「えっ」 「幸ぅぅぅ??」

1
0

一日がすぎる

「優花おはよう」 「おっ!つゆ〜おはよっ」 「今日も暑いね」 「だね」 「てか今日体育だね〜」 「ねー、こんな暑い中外で運動するなんて殺しに行ってない?」 「それは言えてる」 2人で笑いあった。優花は面白い。本当に、お笑い芸人になれそうなくらい。高校で初めて、出会ってそこから長い間仲良くしてくれた唯一の友達だった。私にとっては、親友と言ってもいいほどの仲だ。 はぁ。今日も一日が終わった。 「ただいまぁー」 大声で叫んだ。誰もいないか。お母さんは遅くまで仕事だ。そして、2人の写真を見てもう一度 「ただいま」 笑顔で言った。 今、空で私のことを見ていてくれているかな。 さぁ、お弁当洗わなきゃ。 「いやいや、先に手を洗わないと!」

1
0