コロン
15 件の小説受験生日記
時間が短いようで 時間が長く感じる あと少しっていうけどまだ1ヶ月もある もう終わりたいけど勉強はまだ追いついてない 私立でもういいと思ってしまう自分と 頑張ったんなら公立に行きたいと思う自分 共通テストが終わった夜、自己採点して全然取れてなくて泣いた夜 次の日学校に行くと結果が良くて騒いでいるクラスメイトたち もう無理かも 先生の言葉が入ってこない そんなこと分かってるよ 志望校のE判定だけが並べられて もういや もう疲れた これからが本番? もう疲れたよ
僕から見た君
君が僕を見ているようで 僕は君を見ている 君は僕をいつも振り回しては満足そうに微笑む そんな生活は大変なようで、とってもいいもの だから僕はいつも笑ってる いつからだろうか 僕が君と会える機会が少なくなって 君が僕の方を振り向いてもすぐにそっぽを向いてしまう まるで何もないかのように それでも僕は笑ってる やがて僕は暗闇の中1人になった それでも僕は笑ってる 久しぶりに君と会って、その場が明るくなった やっぱり僕は笑ってる 君は懐かしそうに僕を見て微笑んだ だから僕も微笑み返す 次の瞬間、僕は落ちた 僕を覆っていたものが砕けて雪のように舞う いつものように。 それはそれは美しかった。 やがて僕を包んでいた液体が血液のように流れ出す ドロドロ、ドロドロと。 僕は君を見る 君の顔が驚きの表情から悲しそうな顔になるのが分かった それでも僕は笑うしかなかった ごめんね 「スノードームから見たあなたへ」
受験生日記
共テまであと〜日 そんな数字が一つまた一つ減っていくたびに 俺の心もすり減っていく やらなきゃいけないことは日に日に多くなって 自分でつけた指の傷も日に日に多くなって 取り返しのつかない今の現状に現実を見るのが怖い 学校の放課時間も勉強するのようになってきて 今ではほとんど1日の中で笑う機会がない あぁ疲れた いま、この瞬間、どこかから銃弾が飛んできて死ねたならいいのに そんなことを考えながら、また明日も学校へ行く
嘘つきB
Bを選んだあなた 〜〜 飛び降りようと思った瞬間、強い風が吹いた。 俺はとっさに左手で顔を覆う。 雲一つない青空に、浮かんでいた太陽に反射して、俺の指輪が七色に光り輝いた。 あぁ、思い出した。 深月が最後に言った言葉を。 〜〜〜〜 夜空一面に光の粒が散りばめられている。 俺たちは周りに何もない山奥で草に寝転びながらただ星を見ていた。 「綺麗だね。」 そんなありきたりなことしか言えない俺に 「人ってさー、死んだら星になるっていうじゃん。」 急展開な話に少し戸惑いながらも、俺はそっと深月の言葉に耳を傾ける。 「それってさー、大好きな人にあなたのこといつも見てるよって言いたかったんじゃないかなぁ。自分が死んだ後、下ばっか見てないで、上を見てごらんって。」 「ロマンチストだなぁー。じゃあ俺は、死んだら深月のこと見てないとな。」 「んじゃぁ、私が先に死んだら私は太陽になるよ。」 「え。なぜそうなる。」 「だって、星だったらどれが私か分からないじゃない?太陽だったら昼間だってずっと見ていられるし、夜になっても月に反射してみていられるでしょ。」 俺はへなちょこだから、そう言っている深月のまるで太陽のような眩しさに直視できなかった。 〜〜〜〜 そうだ、深月の最後の言葉は 「私太陽になってくるね。」 だった。 光が強すぎて直視できないほど煌めかせている太陽を見る。 雲ひとつない青空が美しい。そこへ一つ浮かぶ太陽はもっと美しい。 あぁ、深月ありがとう。 ごめんな。 今まで気づかなくて。 こんなにも近くに、いつも側にいてくれたのに。 足の力が抜けて、その場に倒れるように座り込む。 無くしたくない。深月との大切な思い出を。 お前がずっと見ていてくれるなら、俺、頑張れるから。 俺へなちょこだから、今みたいにたまに泣いちゃうかもしれないけど。 俺、頑張るから。 お前のことを忘れることなんかできない。 お前と共にこれからも生きていこう。 だから、俺も嘘つき
嘘つき
この小説はあなたの選択によって結末を変えられます。(選択肢は指示が書いてあるのでそれに従ってください。) あなたはこの小説をどんな結末にしますか? 《 嘘つき 》 君の嘘つき。 僕は屋上への階段をゆっくりと登りながら深月との思い出を振り返っていた。 〜〜 「こんな生活がずっと続くといいねぇ。」 お花見に来て、桜に負けないほどの、満開の笑顔で深月は言う。 「これからもずっと一緒に笑い合って過ごそうね。」 夕日を一身に反射した海を一緒に見ながら、深月は言う。 嘘つき。 〜〜 やっと5階まで登ってきたあと少しだ。 〜〜 「そばにいてくれる人がいるって素敵。私も蓮が苦しい時そばにいるから。」 咳き込みながら、深月が言う。 嘘つき。 「私が死んでも、蓮は私のこと忘れて、幸せに生きてね。」 病室の窓の外を見ながら、力のない声で深月が言う。 その手は簡単に折れてしまいそうなほど、細く、あんなにも艶めいていた深月の髪はもう一本も生えていなかった。 それでも、深月は口角を少しあげて笑っていた。 そんな深月は淡いビー玉のように美しかった。 なぜかこれがもう最後だと分かった俺の顔は今まで以上に涙と鼻水でぐしょぐしょになった。 そのせいだろうか、最後に深月が言ったことが思い出せない。 〜〜 やっと屋上までやってきた。 8階まで階段で登ってきた俺はもう汗まみれになっていた。 そんな体に何とも心地が良い風が吹きわたる。 屋上の手すりに手をかける。 ここから落ちれば死ねるだろう。 俺は下をまじまじと見ながらそう思った。 手すりをまたいで、手すりの外側に出る。 本当に心地よい風だ。 ⬇︎ A. 何も起こらない →そのまま読み進めてください。 B.風が強く吹く →「嘘つきB」を読んでください Aを選んだあなた 〜〜 俺は深月のことを考えながら屋上から飛び降りた。 体がふわっと浮く。 まるで飛んでいるよう。 実際のところ落ちているのだが。 走馬灯なのだろうか、深月との思い出がオルゴールのように流れだす。 一緒に笑い合った思い出。一緒に泣いた思い出。一緒に喜んだ思い出。 君なしでは俺は生きていけない。 俺も嘘つきになってしまった。 「あぁ、やっと君に会える。」 俺の中に流れていたオルゴールが止まった。
受験生日記
これはできて当たり前。 そんな言葉に日々苦しめられる。 知ってること前提で授業が進んでいく。 分からないよ。 勉強しなくちゃって思うのに、なかなかできない。 なんで俺こんなにできないんだろう。 なんで俺こんなにやらないんだろう。 焦る気持ちだけがどんどん積み重なっていく。 頑張らなきゃいけないのに。 苦しい。
信じられない
いつからだろう。人が信じられなくなったのは。 昔は純粋だった。 かわいいねって言われたら、すごく嬉しかったし、 あなたって面白いって言われたら、もっと面白くしようって思ってた。 でも、最近は苦しい。 誰かから褒められるたびに本当はそんなこと思っていないんだろうな、と思うようになった。 自分が相手のことを褒める時と同じように。 顔が整ってるね、って褒められたあと、鏡をふと見る。 そんなはずない。 面白いねって、褒められたあと、もう一度内容を思い返す。 そんなはずない。 でも笑わないと、嫌なやつって思われるかもしれない。 それは嫌。 だから今日も私は笑う。 心の中で苦しいって叫びながら。
受験生日記
みんな平気で嘘をつく。 テスト勉強全くしてないとか。 今回のテストヤバい!赤点とる!とか。 そう言いながら、私より高い点数なんでしょ。 そんなこと分かりきってる。 それでも、今日も私は笑顔であいづちを打つ。 なんで、授業中寝てるあの子の方が点数高いの? なんで提出物出してないあの子の方が順位高いの? 世の中勉強勉強勉強。 テストなんかで人の価値を決めるなんて、世の中終わってる。 そう思いながらも、今日も私は勉強する。
君が最後に見た日
「行ってきます。」 いつものように、俺は家を遅刻ギリギリで出る。 「行ってらっしゃい!」 いつものように、妻のミカが慌てて玄関まで走ってきて言う。 こんな毎日は、退屈でもあり、なんだかんだで楽しかった。 こんな毎日は、なんだかんだで続くと思っていた。 でもそんな日々は急に終わりを告げた。 あの会話が最後になるなんて全く思いもしなかった。 あんな事故のせいで。 現実を理解した時、俺は悔しくて、悔しくて仕方がなかった。 もうミカと目を合わせて、笑い合うことができないなんて。 ミカが泣いていても慰めることができないなんて。 悔しい。悔しい。 これからどうすればいいか分からなくて、 何にもやる気が起きなくて、 なんでこんなことになったのか何度も何度も考えて。 苦しい、苦しい。 ミカもきっと同じ気持ちだろう。 でもね、きっと、 いつかは、その傷が瘡蓋になる。 たまに剥がれて、また血が出たとしても、 また瘡蓋になる。 だから、大丈夫、大丈夫。 今感じている、苦しみも、悔しさも、悲しみも いつかは剥がれ落ちる。 だから、大丈夫、大丈夫。 そしたら、少しずつ楽しいことも見えてくるから。 それまで、俺がそばにいるよ。 俺がそばで君を見守るから。 頑張ろう。頑張ろう。 《君が最後に俺を見た日》
唯一無二
俺の死期が近いことは分かっていた。 だからだろうか、俺はチェンソーを持ってお前のもとへやってきたんだ。 お前は俺の唯一無二の友だった。 お前だってそうだと思っていた。 お前は周りの小さい奴らとは違ってとても大きかったから、お前だけ切り捨てられなかった。 でも、それはお前にとって孤独で苦しいものなんじゃないかって、そう思ってた。 親も友達もいなかった俺はお前のことを仲間だと思っていた。 苦しい時も、嬉しい時もお前のそばで俺は泣いたり、喜んだりしていた。 だからかな、お前は俺が死んだら悲しいだろうって、俺が死んだら苦しくて生きていけないだろうって、勝手な解釈をした。 俺はある夜そう思い立って、チェンソーを持ってお前のとこに行った。 目の前の光景に、そんな勝手な解釈が思い違いであることに俺はすぐに気がついた。 お前はとても美しかった。 お前の手があたり一面に光り輝き、お前の「生」をも光輝かせていた。 蛍だ。 そう認識するのが遅れるほど、お前は美しかった。 俺はチェンソーを地面に落としながら泣き崩れた。 お前はたくさんの友がいたのだと、寂しいような、安心したような、やっぱり寂しいような気持ちが入り混じる。 「ごめんな」 お前の本当の姿を見てやれなくて。 いや、見ようとしないで。 お前はとても素敵だ。お前のおかげで、鳥たちの住処ができ、お前のおかげで多くの動物が日陰で休むことができる。 俺のあとすこしの「生」は、お前の本当の「生」を見るのに使おう。 だって、お前の「生」はとても美しいのだから。 今でもお前は俺の唯一無二の友であり、 お前にとって俺は、友の中のひとりであると信じたい。 俺はお前の根っこの上で、また、お前の枝と葉っぱの下で深い深い眠りにゆっくりとおちた。 俺の唯一無二の友。 巨木の下で。