もみじ
46 件の小説私の情熱を込めました。
私は俗に言うと漫画オタクである それを面白おかしく言われた事だってあった だが私は思うんだ 漫画とは『ただ見て面白いだけではない』と その理由は思いつけばキリがないが簡単にまとめるなら 漫画の中には多種多様な人の生き物の“生き様”が描かれている もちろんそれらはフィクション、空想上の産物だ それでも例え紙の中であっても画面の中であっても 我々読者が視聴者がそこに躍動を感情を特別な何かを 見つけあるいは見出しているから“生き様が心に刻まれる” だとしても生き様を見てもどこか他人事の人や そもそも漫画やアニメを熱心に見ない人も居るだろう そんな人に是非とも感情移入をして欲しいが無理にとは言わない ただ見くびらないで欲しい二次元だと、絵だと侮るな この絵達には心を動かそうとする作り手の努力と 心震わすキャラクター達の言葉の数々を この言葉の全てが誰かの心に染み、響き、痛感させられる 漫画やアニメは人生の娯楽で教科書だと私は勝手に思っています ※あくまで個人的な意見です。 何かすっごい当たり前な事と偏見と愛情を勢いで書きましたが 必ずしもこれが合っているなんて事は無いです。 もし自分はこんな意見だと言う感想があればぜひ聞かせてください 批判的な意見でも悪口じゃ無ければ大丈夫です。 ただ漫画やアニメの悪口等は一切許しませんのでご理解ください
辞めたいこの話(By弱音)
ぐちゃぐちゃに成れば全てが等しく弱点である 核が露見した。 その瞬間を領域内の4人全員が見た 人は行動にその人の性格が出る ある者は標的を他に任せ他を警戒した、経験の差だ ある者は標的に刃を向けながらも困惑する、考える習慣だ ある者は目標に真っ直ぐ突き進む、野心家だ ある者はその全てを目に納めた、弱いからこその癖だ そしてその全てを観察する者も居た、それは○○だ 雷馬の一撃が核に致命的な攻撃こそ与えるが核とて重力に逃げる だが下で待ち構えていた伊東はそれを逃さない 領域が崩壊する ○○「もう少し善戦すると思ったがやっぱり本家には劣るカナ でも実験はほぼ成功!まア改善点は多いケド ソレに“兄さん”にも会えるトハ、大きな収穫ダ」 不敵な笑みは意味深な言葉を吐いて闇に溶けるように消えた。 何も知らない一行は駅に溢れる幼妖を倒したあと 何も気づかずその場を後にする 次の敵は鬼が出るか蛇が出るか
隙を突いた方が勝つ
一瞬の隙というのは勝負事の中ではとても大きく重要になってくる その一瞬を突く事が出来れば状況は嫌でも変わる つまり隙を突いた方がより勝利に近ずくと言う事 キサラギ駅:領域内 伊東、亜佐香 扉を開けた僕らは下からの風が吹き抜ける事に気がついた 部屋の中央に人二人程度は余裕に入れる底の見えない穴があった 「さぁてどうするいかにも罠の匂いがする落とし穴だけど」 冷や汗を流しながらも答えは一つしかないだろう質問を問う 「どうって、順番譲りますよセンパイ」 青い顔になりながら答える亜佐香は手で誘導する 「嫌だよ!!」「なら正々堂々じゃんけんで」 そんなしょうもない事をしている一方で赤坂達は キサラギ駅:入口 赤坂、永倉、源 無理矢理開けた領域からは当たり前だが妖力が溢れ出す 雷馬:「うぁ めっちゃ妖力出てきた」 永倉:「そんなんで驚くなこれからが最悪だよ」 赤坂:「よしそれじゃ雷馬は連れてくから後よろしく」 そう言うと赤坂は雷馬を掴み領域内に連れて行った 永倉:「え?!ちょ、ちょっと待て俺一人で全部やれって言うのか」 永倉の声は閉じた領域に入った赤坂には届かなかった そして駅に残ったのは永倉と妖力によって出来た “幼妖” その数は三百と数十匹だった これが領域を無理矢理開けた時のデメリットであり その数の多さは流れ出た妖力の多さに比例し流れ出る妖力が 多ければ多い程持つ妖力が多く強い事になる 領域が開くのは体に傷がつくのと同じであり傷がつけば当然 意識が傷へ向く 穴へ入った二人は普通に閉じ込められて壁が迫っていた 「「ヤバい二人揃って罠に引っかかった」」 「とりあえず色々攻撃してみる?」 「否、狭すぎて私の薙刀じゃ引っ掻くぐらいしか出来ない…」 二人は何とか穴から出ようと刺激したが無意味だった中 領域が開いたと同時期に伊東が渾身の一撃を与えた事で 傷の治りが遅くなった その瞬間を見逃すはずも無く一気に小回りの効く伊東が連撃をし 駅内に入った赤坂と雷馬 「ちょっと手荒く行こうか雷馬」 「了解です」 そう言うと背中に背負っていた刀を抜き地面に突き立てると 神術 雷創者 50% 領域内に雷が広がると列車の汽笛の音が鳴り響く まるで悲鳴の様にも聞こえる すると建物や列車が暴れ始め穴の中に居る二人も外に居る二人も 領域ごとぐちゃぐちゃに絵の具が混ざる様に波打つキサラギ駅
桜の木の下に居るのは
桜の花が咲くと丘の上にある桜の木の下に人が立って居る その人はいつも何時も一人っきりで 話しかけようと丘を登れば木の下にはもう人影は無い ミステリー小説が好きな僕はその人の正体を知りたくなった だから連休の日に一気に調べる事にした 「丘の上の桜の木の下に居る人」 では長いので名前をつけたと言っても安直に“桜さん”にした ただ省略してさんをつけただけだが僕はますますやる気が出た まずは聞き込みから始めることにした 今の僕の気分は宛ら探偵になったような気分だ 芝刈りをするお爺さんや桜を見に来た子供達など色々な人に 「あの桜の下にいつも居る人って誰か知ってますか?」 誰にでも同じ様な質問をして誰もが同じ様な言葉で応えた 「「「あの桜の木の下にいつも居る人なんていないですよ」」」 そう、居ないのだいつも同じ人間があの桜の木の下には居なかった 僕にしか見えていなかった 僕は無性に怖くなった、ただこの桜が好きなのか そんなありふれた日常会話がしてみたかっただけなのに 僕は今まで何を見て何を感じていたのか怖かった 今日もまた僕の部屋の窓から丘の上を見ればあの人が “桜さん”が居る 此方を見た 微笑んだ 何だか寂しそうだった そういえば母から聞いた事がある 昔 僕が通っている中学校で生徒の失踪事件があって 今もまだ見つかっていないらしく駄菓子屋に当時のポスター があったと話していたのを 僕は思い出すと同時に足が動き家を飛び出ていた 向かう先はこの町に一つある昔ながらの駄菓子屋だ ハァ、ハッ 息も途切れ途切れになる程に全力で走り目的地に着くと 店主のお婆ちゃんが「急がんでも無くならんよ」と僕を宥めるが 僕の耳にその声は聞こえない 駄菓子屋の壁を上から下まで一面見ると僕の探していたポスター を見つけて近寄り詳細を読むとその内容はこうだった 行方不明になった女の子を探しています。 年齢は14歳 身長は153cm程 名前は“花咲若奈” 服装は──── 僕はこの時初めて本当の名前を知った すると一気に僕の中でどこか嘘っぽい現象が現実味を帯びてきた 僕の感情はぐちゃぐちゃになってしまった 恐怖に同情、困惑、疑い… その時店主のお婆ちゃんが話しかけてくれた 「大丈夫かい?そのポスターが気になるのかい?その子はねぇ もう15年前かなぁ中学生だったんだけど行方不明になっちゃって 当時は凄く騒がれたんだけどもう皆忘れちゃったのかなぁ ここにも偶に来てくれててね珍しい子だったからよく覚えてるよ」 「珍しい、子?」 お婆ちゃんの方を見ながら問いかけるとすぐに答えてくれた 「あぁいつも一人で暗い顔して来るのに一人で食べるには多い位 沢山のお菓子を買って行ってたから」 遠い目をして応えたお婆ちゃんにお礼を一言言って僕は丘へ 一目散に走った 僕の頭の中である仮説が立ったから 丘へ行くといつもはいないあの人が居た 「こんにちは。目が合ったのは随分前なのに遅かったね。」 「そりゃ駄菓子屋に行って来たからね」 肩を揺らしながら僕は答えた 「そうなんだ。どうして?」 「どうしてって君の事が知りたくなったから“花咲さん”」 「?!どうやって名前を知ったの?」 「駄菓子屋にあったポスターに書いてあったよ そして突然だけど聞いてもいいかな?」 「いいよ。答えられる範囲で答えるよ。」 僕はその言葉を聞いて少し小説の主人公である探偵になった気分で 話し始めた 「まず君はその見た目からしてもうこの世には居ない 亡くなった理由には二つ予想が立っているけど、 不確定だから話さないでおくが亡くなった理由は二つとも “イジメ”が関係あると思っているどうかな」 不安が隠し切れないまま問いかけると花咲さんは頷いて 「当たりだよ。死因の二つは自殺か他殺かって所かな。」 「うん、でもそこまで話さなくていいよ僕が知りたいのは別にある 花咲さんはどうしてここに居て何をしているの?」 沈黙が流れしばらくすると花咲さんが口を開く 「幽霊は体からあまり離れられないからここに居る いつもは暇だから町を見てる。 ねぇお願いしたら頼まれてくれる?」 「沢山質問をして答えてくれたお礼に僕に出来ることなら」 花咲さんは口に緩い弧を描いた 「私の死体を親でも警察でも誰でもいいから誰かに教えてあげて」 「どこにあるの?」 「赤い花が沢山咲いている丘の斜面だよ。」 それからと花咲さんは続ける 「私今までなんで成仏できなかったか分からなかったけど 今分かった気がする。 きっと誰かに知って欲しかったんだよ。 私がどうしてこうなったかを だからありがとう。」 名前を教えて欲しいと言われたので答えると今度は名前と共に 「ありがとう。速水賢太くん。」 消えかかった暖かな光を纏って花咲さんは消えた
青年に名前をつけるなら
この世は非情なのだと言うやつが居た 人間は自分が見えている世界が全てだと言う人が居た 生命は儚いのだと それでいて散る瞬間はため息が出る程美しいらしいと誰かが言った 僕はそれらが本当か知りたかった まずはこの世の非情の真偽を確かめた 沢山の人が悲しむような事件を起こした そうしたら話題になって新聞やニュースになったが 数日したら何もなかったかのように事件は消えた 僕はその時この世は非情なのだと言うやつが正しかったと知った 次は人間は自分が見えている世界が全てなのか検証した だからある男の後を着けてその男が見えない死角で 誰もが嫌うような悪い事をした 男は気づかずに呑気に歩き続け辺りの人々が気づき悲鳴を上げる その時まで平和な世界だと思い込んでいた これも自分が見えている世界が全てだと言う人が正しかった それなら生命は儚いのだとそれでいて散る瞬間はため息が出る程 美しいのだと言う誰かを今度は信じてみた 信じてみる為に僕は沢山の命が散る瞬間を目に収めた まずは植物 花は花弁を散らしながら葉を落としながら花生を終えた 次は動物を 猫は段々と温もりを無くして冷たくなり動かなくなって猫生に 幕を引いた でもどれも綺麗だったが美しいとは言えなかった それでも僕は誰かが言った言葉を信じたかった だから探したんだ 色んな生き物を知って沢山の生命が亡くなる その瞬間を見て、見て、見て そしたら見つけたんだ 美しくその生命を散らす生き物を それが────── 犯人はそう述べていた つまり奴は人の言葉の真偽を確かめる為 人を信じる為に “人を殺害した” 要するに人の心が判らない人間だった これが若き青年の動機で 一生を牢の中で過ごした青年の罪だ この事を人は“サイコパス”と言うらしい アナタはどう思いますか? この青年は怖い殺人鬼?悲しい青年? それとも無垢な人間?
花便り
“花便り” 意味は花の様子を知らせる便りのことだが僕の場合は違う 春に花が咲くと手紙が届く 綺麗な春の花を押し花にして手紙に同封して僕に届く 春に届く僕の大切な手紙 春になると毎日のように届く手紙には毎年 僕の心配と自分は大丈夫だと言う事書いて僕を心配させたくない と言う気持ちが見える手紙に僕はとっても嬉しくなる だって夏も秋も冬も心配を募らせていた相手から普段と変わらずの 優しさを見たら安心して嬉しくなってしまうものだから そして手紙を受け取ったら僕も夏秋冬にあった事を この春に起こった僕の身の回りの面白い事を上機嫌で書いている 書き終われば読みずらくないか?とか文章は変じゃないか?とか 不安が募って何度も読み返してしまうのはここだけの秘密だ ようやく安心出来たら緊張と手紙の無事を願い手紙をポストに 投函する僕はこの時いつも同じ思いを込める 『僕より長く生き続けて欲しいな、優しい“妹”だから』 病弱な妹が少しでも長く笑える様に僕も頑張るよ この物語の題名の意味を記載しますが読んでも読まなくても 大丈夫です 花便り 意味:病弱な妹が春夏秋冬の中で唯一外に出れる季節が春で 春の花を押し花にすることで外に出た事を兄に伝えている
世の中単純ではない
僕らが扉を開けて警戒しながらも片足ずつ室内に入るり 僕らの足が両足とも室内に入ると扉が勢いよく閉じた 驚き扉を振り向くと前から僕らの喉元をめがけて薄い板の様なもの が高速で飛んで来たのを僕らはギリギリで避けるとどこからか 機械音が響く中警戒しつつも僕らへ向かって飛んで来た物を 見ると扉に刺さっていたそれは切符だった 「きっぷ?」 「違う…見た目はそうだけど紙じゃなくて鉄で出来てる」 そう言って扉に刺さった切符を取りコンコンと叩いてみる 亜佐香は背に背負っていた武器【薙刀】を前に出し構えた 「で、この機械音は何だと思う?」 緊張を含む力強い声の問いかけに答える前に領域が動き出した 古びた駅の不気味な暗さや赤黒い蛍光灯から更に不気味な まるで生き物の体内かの様な赤一色に変わる 「な…なにこれ」 驚き声が出なくなっていると四方八方から肉塊が僕らをめがけて 一斉に飛んで来た 僕は足を蹴り上げて向かって来た肉塊を蹴った 亜佐香は薙刀を使って肉塊を切りつけた 一旦攻撃が止むと今度は駅構内にある物を投げつける様に 僕らに向かって来た大きさも重さもバラバラに投げる順番にも 規則性なんか感じられない すると改札機が飛んで来た 「幾らなんでも改札機は切れないよ?!」 「僕がやる」 亜佐香に向かって来ていたので改札機と亜佐香の間に入る 妖術 獣人化 鎌鼬 一部のみの妖化で腕の部分だけをカマイタチにして改札機を 一刀両断にした瞬間に僕は妖術を解いた 「……すっごいね 切れ味」 「そっち?!てっきり一部カマイタチになった事かと…」 そんな意味のない会話をしていると攻撃が落ち着いてきたので 駅構内の探索を始める事にした 床や壁が肉になってしまっていたので歩きずらかったが 唯一あった入って来た扉でわない扉の前まで来た 「多分ここにこのきさらぎ駅の核があるはずだ」 「早く行こう」 僕らは扉を開けた 一方その頃赤坂達は怪異の入口を見つけていた 赤坂:「やっと見つけたけど…やっぱり入れないね」 赤坂が手を伸ばし入口と思われる空間に手を入れるが バチバチっと音を立てて入ろうとする手を拒絶している 雷馬:「無理やり入れないんですか?」 永倉:「うーん普通ならすんなり入れるんだがこれは多分… 入る為の条件があるタイプだからそれを達成しないと 入れないだろうな」 雷馬:「条件って何か分かるんですか?」 赤坂:「確定では無いけど目星ならついてるよ 多分だけど神力を持ってるか持って無いか かな」 雷馬:「え?でもそれじゃお客さん全員連れてかれるはずじゃ…」 永倉:「否、流石にそこまでの妖力が無かったんじゃ無いか?」 冷静に分析するも中に入る方法を思いつかないでいると赤坂が 諦めた様に口を開いた 「仕方がない……この領域を壊して入るしか無いね」 永倉の制しを聞かずに赤坂は入口に近ずき神術を発動する 神術 赤キ坂 この技は物理的なアドバンテージを強制的に創る この技は数ある神術の中では領域型と言う そして領域と領域をぶつけた際はどちらが強かろうと必ず 一瞬の隙が出来る
秘密を告白
きさらぎ駅に来てどれ程たっただろうか 僕らのやって来たこの駅は小さい駅だった 田舎にある無人駅これが駅の見た目に関する感想だった 周りを一周するのにそう時間はかからなかったし 実際に何かあった訳じゃない“外側は” 「一周したけど特に何もなかったね」 「つまり中に必ず何かあるって事でしょ」 私が扉に手を掛けると流星が一言問う 「ここに来れる条件が何か分からないままでいいの?」 「流星は分かったの? 私は全く分からないけど」 「……何を聞いても“怖がらない”でくれる?」 「内容によるかな」 空気が緊張で張り詰める中 流星が口を開く 「僕……実はさ…“半分妖なんだ”」 「半分…妖………」 驚きで目を大きく見開く その様子を苦く苦しい表情で見る流星 だが、次の言葉は流星にとって予想外の発言だった 「どういう事?ん?」 頭を捻りながら考え込む亜佐香はまるで課題の問題が分からない 学生のような軽さであった その予想外の反応に告白した本人すらも驚いてしまうくらいだった 「えっと説明が足りなかった…よね?」 「うんめっちゃ 半分って事はもう半分は…人間であってる?」 「そう、僕は半分人間でもう半分が“カマイタチ”なんだ」 「カマイタチ…でもそれとここに入る条件の関係って何? 私妖じゃないんだけど」 「否、攫われた人達の共通点も合わせたら考えられる一番の要因は 神力が全くない事じゃないかな」 「あぁなるほど 確かにそれなら納得だわ」 「ってそれより僕が半分妖なのに反応薄くない? 普通もっとこう…「大袈裟な反応して欲しかったの?」 その声は酷く冷静だった 「ううん」と首を横に振る僕を見てさらに続けた 「別に驚かなかった訳じゃないけど、半分妖だからって私が 見てきた流星の頑張りが無くなった訳じゃないから 私に優しくしてくれた事実が変わる事は無いから」 真っ直ぐに僕の眼を見て話した言葉が僕の胸にスっと入って来て 僕の中にある恐怖心を消してしまった 「…ありがとう……なんか心がスッキリした」 「それは良かった、じゃあとは中に入って核を壊すだけだね」 「そうだね、しかし年下に救われるなんて思ってなかったや」 「そんな救われたなんて………え!年下!!」 今まで見た中で一番驚いた顔で見上げられる 「僕の秘密の告白よりも驚いてるの?!」 そっち方がダメージがデカかった 「同い年じゃないの?!今何歳ですか」急に敬語を使い出して聞く 「20歳だよ」若干落ち込んた声色で答えると 「マジかよ」と先程よりも数倍驚きの声で呟いた 「だってそっちまだ高校生でしょ?」 「はい、まぁ高二ですけど……えぇ20歳かぁ」 「まぁ年下とか年上とか気にしなくていいよ」 「OK」 軽い返事を聞いて僕の口が緩い弧を描く 僕らの気が緊張ではなく前向きな覚悟として引き締まる 「それじゃ行こうか」 僕らは両扉をそれぞれ片方ずつ開けた
花の嘘に惑わされる僕の話
春が来る 春が来ると皆は喜ぶ、だって春には綺麗な花が咲き 日差しも暖かく、人々の気持ちも晴れ空となる でも僕は皆とは別の理由で春が来ることを喜ぶその理由は 花達の嘘に惑わされたいから 変だと笑うならそれでもいいでも僕はあの日から幻に心を奪われた 春の嘘つきの日に嘘みたいに綺麗な君と出会った 春の花が満開に咲き誇る花畑で 君の周りが絵画から丸ごと出てきたみたいな幻のようだった 僕は君と話した、くだらない話ばかりだっただろう 会話の内容は余り覚えてない だって少しでも君と一緒に居たかったから でも君がよく笑っていたのはしっかりと覚えてる 僕は幸せだった例え君が僕の見る哀しい妄想でも だけどいつも通りの晴れた空の日に君が居なくなった 花が各々の個性を忘れ緑色一色に変わり始めた時 君は花が色を忘れたからとでも言いたげに 姿を消した、何の前触れもなく それを何度も何度も繰り返し続ける 僕が聞いても君はただ一言言うんだ 「私は貴方の楽しい話が聞きたい」 僕はきっと春の花が魅せる嘘に騙されているんだ でも僕は騙され続ける 君と云う絵画の中の人みたいな 幻想郷みたいな花畑の中で 幸せな夢を見続ける 例え花の一時の嘘だろうと
脱獄 自由になった者 下
俺が空へ飛び立った時お前は “寂しそうで嬉しそうな顔”で俺を見ていた 小さい頃からずっと一緒だったんだ考えてる事くらい分かる 例え立場が変わろうと なんて嘘かもしれない 考えが分かると言っても全部は分からないし 立場が変われば考えも変わるかもしれない それでも俺はお前と夢を見た時のままに お前の“寂しそう”が本物だと信じて、勘違いでも 聞かないと分からないから 俺はもう一度お前に会って話したい 満月の夜、風が窓を叩く中“コンコン”明らかに人が叩く音がした 僕は耳を疑ったが音のした窓を見ると君が居た 記憶の中の君と同じニシシと笑う君が 窓へ駆け寄り勢いよく窓を開けたその勢いのままに 「なぜ君がここに…どうして戻って来たんだ」 「まぁまぁ焦るなって一気に質問されても困るって」 嬉しそうに悪戯が成功した時の子供の様に笑う君が少しムカついた 「……こんな所に戻って来た理由はなんだ」 怒った様な顔をして脅す様な声で聞いてきた 俺は少し反省しつつも答えた 「戻ってきた理由なんて一つだ…俺の夢はまだ終わってない」 「…………は?」 意味が分からないとでも言いたげな間と声に笑ってしまった 「お前なら分かるだろ それとも忘れたのか?俺達の夢を」 「覚えているとも 空を自由に翔ぶこと だろ」 「違うな 俺達の夢は“二人で自由になること”だ」 驚いた顔で俺の言葉を聞いた “二人で”と言う言葉を聞いた瞬間に理解した 君の戻ってきた理由を僕と話した理由を 君は僕もこの“監獄という名の魔界”から逃がそうとしている事に 素直に嬉しかったでも君とは 「ほら見てよ、設計図この設計図で作った飛行船があるんだ “一緒に乗ろう”そして空を飛ぼう」 君の笑顔を真正面から久々に見た瞬間に僕の心の氷が溶けた 僕を縛り付けていた何もかもが全て消え去った 僕の心には一つ、本心だけが残った 「行きたい、僕も自由になりたい」 「やっと聞けた」 伸ばされた手を真っ直ぐに握って窓から外へ 監獄と言う縛りから自由と言う解放へ 今度は二人で、あの満月の様に 二人 欠けることなく 空へ翔いた