もみじ
55 件の小説紫のバーベナ
今日は友人の命日だったので花をお供えに来た 「今日は“オダマキ”だったか?まぁお前なら分かんだろ “オダマキ”の意味くらい、花好きのお前なら…」 お前と初めて会ったのは高校の花壇でお前が花に水やりをしている そんな場面だった お前は事あるごとに花を俺にくれた 卒業式の日も成人式の日もどんな時でも花と花言葉を添えて いつからか月一の頻度で宅飲みをするようになった いつから始めたのか覚えちゃいないが毎度お前が花を持ってきた 最初の頃はバカなのかと本気で思っていたがお前が花バカなのは 今に始まったことじゃないと諦めていた 「今日はヒヤシンスだ」 ピンクのヒヤシンスを手に持ちお前は笑っていたが何が面白いのか さっぱり分からなかったが何でその花なのかぐらいは聞いてやった 「それはなヒヤシンスの花言葉がゲームだからだ」 「ゲーム?」 「あぁ特にピンクはゲーム、スポーツ、しとやかな可愛らしさ って花言葉があるんだよ、面白いだろ?」 そんな思い出にすら残らないような何気ない会話がいつの日か 恒例行事のようになり始まりの会話は毎度お前の持ってきた 一種の花の花言葉を当てるゲームから始まるようになった 「今日はアサガオだ 花言葉は固い絆、愛情、はかない恋」 「花言葉って恋愛系多いよなー」 「今回はサフランだ 花言葉が歓喜、過度をつつしめ、濫用するな」 「後ろの二個はホントにあんのかよ」 明日には忘れてしまうような会話だったが楽しい思い出だった そのうち俺の家に花が溢れかえったから貰った花を栞にして 本のようにファイルに挟むことにした でも気づけば花言葉を当てるゲームをしなくなっていた 疑問には思ったが変わらず花を持ってくるお前を見て飽きたのだと 勝手に思い込んで納得していた ある日約束の日でもないのにお前が来た 全ての種類が違う 色とりどりの花束を抱えて 「どうしたんだ急に、なんかあったか?」 「…………いや、特に理由はないんだ。ただの気まぐれだよ」 気まずそうに目を逸らし、何か言いたげだが何も話さなかった だが何かある事は分かった、だから去り際にこう伝えたんだ 「言いたくなったら言えよ、いつでも聞いてやるよ」 するとお前は辛そうな、嬉しそうな表情で「あぁ」 それだけ言って帰ったんだ 思いもしなかったんだ、お前が居なくなるなんて 数日経ってから連絡がつかなくなって 最初は忙しいのかと思っていたが1週間を過ぎた辺りから 流石におかしくはないかと思い家に行くと家の鍵が開いていたので 罪悪感がありつつも扉を開け部屋に入った 俺は後悔した あの時、強引にでも話を聞いてれば あの時、あの手を掴んでたなら 何か俺にできることがあったんじゃないか あんなに近くにいて、ずっと一緒に居たのに 俺は何も気づいてやれなかった ふと俺は最後のお前の姿を思い出して思った “花言葉を当てるゲーム”のことを 俺は葬式が終わってすぐに家に帰って 枯れかけの花束を飾った花瓶をスマホで撮り花言葉を調べた 「なんで、言葉で言えないんだよ、バカ」 キンセンカ【別れの悲しみ、悲嘆、寂しさ、失望】 コブシ【友愛、友情、愛らしさ】 ヤブラン【隠された心】 ルリタマアザミ【傷つく心、敏感】 本にしていた栞の花も調べてみたら日付けが今日に近い程 似た内容が多く、友人の部屋の花瓶に生けていた花も調べた 彼岸花【諦め、悲しき思い出、独立】 あとから聞いたがお前、イジメられてたんだって バカだなお前、それならそうと言えよ なんだってしてやれたんだ、生きてれば、何でも オダマキ【愚か】 紫のバーベナ【後悔】
私の人生ゲームはトラブル中
私は逃げたい いつもいつもいつも、ずっと ひたすら楽な方へ逃げてきた でもいつかは逃げれない日が、壁が、やってくる 私のその時はきっと今で、今まで逃げてきた分 辛いんだ 他人より楽な道を選んでた分、私は経験値が少なくて 経験値が少なければ手持ちの選択肢は減るわけで 人生ゲームも遠回りをして特殊カードを集めた方が役に立つ 近道をすればそれだけカードを得る場面も少なくて 遠回りをした人の方が最終的には多くお金を貰ってるし トラブルが起こってもカードで解決できるけど少ない人はできない 今の私は多分それと一緒で このゲームを降りたいけれど私には降りる勇気もこの難局を 打開する策もカードも無くて、ずっと手持ちを見つめては 顔を歪めて、視界がぼやけるの繰り返し 時間がいつか何とかしてくれる 誰かが解決してくれる そんな他人任せは私の悪い癖、楽した結果 「なら、助けを求めれば?」なんて言わないで “助けて”って言えたならこんなに悩んでないの もし助けてって言えても、「自業自得だ」と言われるの だってこれは罰だもの、今までの私が楽をして、他人に任せていた そんな堕落した私への罰だから 誰か教えてください この人生ゲームの降り方を
かぐや姫は居ない
月は手が届かないからこそ綺麗だと誰が言っていた でもそんな月に手を伸ばすのが人間の馬鹿な所だと俺は 君を見ながら思う 今の俺が君に抱く感情は何なのか知りたい様で知りたくない 矛盾だらけで自分が嫌になるのが俺という人間だ 君は本当に綺麗だった、見とれる程に まるで昔話に出てくるかぐや姫みたいに誰もが君に手を伸ばす それでもかぐや姫みたいに誰の手にも入らない きっと誰かの物になった君は今ほど輝いていないのではと 失礼な想像をしてしまう俺は多分 君の纏う“月の輝き”みたいな空気が好きなだけなのだろう でも月のお姫様とはお別れの時だ 俺らの代の卒業式がある、俺は何もしない何もできない だって俺は君が好きだと自信を持って言えないから でもモヤモヤした気持ちを持ち続けるのも嫌だから 「好きです」 「ごめなさい」 俺と同じ卒業証書を入れた筒を持って胸に造花の花を着けた君への 告白は見事に振られた 淡々とした会話だった 振られたというのに俺は安心した 「ぁ、でも別に君が嫌いとかそう言う訳じゃ…」 「分かってるよ、むしろありがとう こんな事言ったら頭おかしい奴って思われるかもだけどさ 俺、君に振られに来たんだ…好きかどうか分かんなくて でもそのままって気持ち悪いじゃんか」 俺の笑顔はぎこちなかっただろう 「そんな理由で告白する人も居るんだね、私告白する人の気持ち 聞いた事なかったからなんか嬉しいな」 「?今まで聞いた事なかったのか あ、いや聞ける話じゃないか」 「ううん、みんな「そっか」て言ってすぐ帰ちゃうから」 月には手を伸ばさないって 触れないって決めた筈なのに 気づいたら触れてた やっぱり触らない方が良かった、だってただの優しい良い人だ あぁ振られた後に好きなるなんて馬鹿だな俺 何が月のお姫様だ 愛らしい花の妖精だって言われた方がしっくりくる 今の俺にはもう「友達になって」すら言えない ただこの気持ちを隠すしか俺には選択肢がないのだから
恋愛物語
「何処へ往くのですか?」 「分かりません、でもとりあえず」 “誰にも邪魔されない場所まで行きましょう一緒に” 私達の恋は叶わないもの…のはずだったのに 私は華族の人間で彼は我が家に仕える使用人だった それでも私達は恋に落ちた 私の好きな小説家の方も仰っていた 『恋をするのには身分も境遇も何もかも関係がない 恋とは落ちた後に気づくものだ』 全くもってその通りでした それでも私には叶う未来が見えなかった 例え恋に落ちたとしても想い合っていたとしても結ばれるには 身分が違いすぎた でも時というものは残酷で 彼と同じ時を過ごせば過ごす程募るこの想いはいつになったら 溢れ出るのを止めてくれるのか そんな私にも縁談の話が来てしまって 私は彼との恋を諦めてしまった そしてその日も夜に窓を叩く音が聞こえて いつもみたいに彼がお話しする為に来たのだと 窓を開けて恋を諦める事を言わなければいけないと 重い気持ちになっていましたがどうやら彼は違ったらしく 窓を開けると彼は言ったのです 「お嬢様、俺と一緒逃げませんか」 驚いたが私は諦めた気になっていただけだったようで 「私、貴方と共に生きたい」私は彼の手を取った 私は家の外を走った 息も切れ切れでもうここが何処だかも分からなかったけれど それでも私は嬉しかった 大好きな彼とただ幸せの為に走れている事がどうしようもなく 嬉しくて 宛がなくても不安なんか微塵も感じなくて 私よりも大きな背中と繋がれた右手がこれからの未来を “大丈夫、必ず幸せにする”と言われているようで その時に見た黎明の空は忘れる事がない程綺麗な空でした。 「お前その話好きだよな〜何回目だよ」 「いいじゃん、おばぁちゃんとおじぃちゃんの素敵な物語」 「本当だったらの話だろ」 「本当だよ!だって二人とも今でも仲良しでしょ」 「別にそんな話なくても仲良い人達はいるだろ」 「お兄ちゃんはおばぁちゃん達が嘘つくと思ってるの?」 「そういう訳じゃないけどさ…」 時は流れる皆平等に 人の生命の灯火は不平等に明るい そんな遠くで見たら平等で近くで見たら不平等なこの世界で 一体どれだけの人が幸せを手に出来るのでしょうか 少なくとも幸せは何も行動を起こさない者にはやって来ないと それが私の経験談であり今を作る大切な思い出だと 孫たちを見ると改めてそう思うのです。
夏が終わっても
夏が終わる あと一時間ぽっちで終わる この独り言も忘れゆく夏の記憶の一つになるのだろう この夏に出来た思い出の数々はゆっくり色褪せてゆくのだろう 夏の初めに君と見たソーダ味の棒アイスみたいな色した空も 君と見た海が宝石をめいっぱい散りばめたみたいに輝いていた事も 君の笑顔に似て太陽みたいに堂々とした向日葵が咲く丘も 君の声みたいに綺麗な音色の風鈴を家に飾った事も 夏の終わりに近い夏祭りの日に見た君の横顔が宙に舞う花火よりも 美しい君が好きな僕の想いも 君との思い出は素敵なもので例え色褪せても沢山の色や飾りを 増やしてもっと最高の思い出に変えられる様な思い出ばかりだ だからこそ この夏が終わるのが淋しくあり、あっという間だった 誰かが言っていたことを思い出す 「時間が過ぎるのが早ければ早いほどいい思い出だ」と その通りだと思う何故ならもう夏が終わるから この夏が色褪せようと忘れた記憶になろうとも 楽しい思いと恋しい想いだけは忘れず鮮明に思い出せるだろう 其れは君が僕の隣に居続けてくれるから 僕の手を取ってくれたから 心から愛と感謝を笑顔で隣に居てくれる君へ
愛とは
私はあなたを愛してる それを私は絶対的な自信を持って言える だからこそ苦しい 私の愛に応えてくれないあの人が憎い どうしたらいいのだろう? どうしたらあの人は私の愛を受け取りあの人の愛を私に 私だけに注いでくれるのだろう? ずっとずっとずっと私は考え、悩み、苦しんだ それなのにそれなのにあの人は私を見ない 私以外に笑顔を見せてる、私に向けられない笑顔を他人には 平気で振り撒いてる そう思うと自然と憎しみが湧いてくる 「あぁ壊そう」 あの人の大切な物、大切な人、全て壊そう だっておかしいもの私に向けられないあの人の感情を 向けられている他人がいるなんて… それにあの人も大切な物や人が壊れたら私を見てくれるでしょ? 「あぁ見てくれた」 あの人の大切を全て壊した そうしたらあの人が私を見てくれた、嬉しい 舞い上がってしまいそうだった 例え怒りに燃えた瞳でも それからあの人は私への復讐に燃えた 私は幸せだった あの人が日夜、四六時中ずっと私への復讐を考え続けてたから だってずっとあの人の事を考えてる私と同じと言うことでしょう 好きな人とずっと同じなんて嬉しいでしょう? でもねあの人 私に恨みを持つ人達と一緒にご飯食べてたりしてるの 私とはまだした事ないのに許さない 「そうだ、酷い目に遭えばいいんだ」 それから1人ずつあの人の仲間を考え得る限りの酷い目を見させた 死んで化けて出てもあの人に近づけないように 私よりも先にあの人と仲良くなった事を後悔させる為に 「そうよ、仲良くならないで」 あの人はそれから誰とも仲良くならなくなった 原因が自分にあると気づいてくれたのだから直してくれたのね やっぱりお互いに愛し合う為には不満を直す事も大切よね 「ふふっやっと見つめ合えたわね」 やっとやっとやっと…あの人と真っ直ぐに見つめ合えたわ あぁもう少しで触れ合えるわ、話せるわ でもあなたは私が嫌いでしょう? 私、愛をくれないあなたは好きじゃないのだから 私に向けるそのナイフあなたの心臓にお返しするわ そう文字通り“あなたのハートを射抜いちゃうわ” だから受け取って 「ねぇこれからはずっと2人っきりよ」 とっても嬉しいわね 誰にも邪魔されずに2人だけの暮らし 大丈夫よあなたが少し無口になっても動くのが難しくなっても あなたの事を世界一愛してる私が全ての面倒を見てあげるわ 「愛してるあなた」
鏡
これはある囚人の聴取をした時に聞いた 実に不可思議な話だ この話を聞いた後から“鏡”を見ると冷や汗をかいてしまう ある囚人の罪状は人殺しだった 友人と揉み合いの末誤って刺し殺してしまったらしい ここまでは聞かない話ではない 問題はここからだ そこまでは淡々とだが暗い表情で話していたが事件の内容を 話終わったあとから突如震え出してこう聞いたんだ 「お、俺は人間だよな?まだ“オリジナル”だよな?」 意味が分からなかった “まだオリジナルだよな?”とは一体どう言った意味なのか 囚人が言うには事件の後に部屋にあった壁に掛かっている半身鏡 その中に映る自分自身から声をかけられたらしい 恐怖し後退ると鏡の中から上半身を乗り出しこう言ったそうだ 「やっちゃったなぁ?オリジナル これからどうするんだ?その遺体隠したとしても見つかるぜ」 鏡の中から自分自身が話しかけるという現象に当人は腰を抜かし その場に座り込んでしまったが鏡の中の奴はニヤニヤと笑いながら 話を続けたそうで 「もう終わりだなぁー 人を殺したとなれば必ず捕まっちまう 捕まったらもう普通には生きられないだろうなw?」 「な、何が言いたい、んだよ」 怯えながらも聞いたそうだ鏡の中で奴はその言葉を 待っていたかの様に話始めたそうだ 「言いたいこと?分かってるだろ 楽になれよオリジナル、お前が楽になったら俺も嬉しい」 奴は自身の胸に手を当て夢を見るかの様に話を進めたらしい 「だって俺はもうお前の真似をしなくて済む 外の世界を見るだけじゃなく自由に歩けるんだ! もちろんお前が行なったことの後片付けもちゃんとするし お前が楽になる手伝いもしてやるよ、良い話だと思わないか?」 その言葉に恐怖しその場から逃げて自首したんだと話を終わらせる いかにも信じきれない話だが話をしている間 常に震えていた事から嘘では無さそうだ それから俺は鏡を見るとこの話を思い出し冷や汗をかいてしまう だがそんな話はその囚人の精神が不安定になり見えた幻覚だろう 目を覚ます為に水で顔を洗い洗面所を後にした その時に横目で一瞬ほんの一瞬だが鏡の方から “不満気な顔をする”俺自身を見た気がした
日本語って話の話題になるらしい
「日本語って180度回って馬鹿なのかな?」 「国語の点数低かったからって日本語に八つ当たりするなよ」 「違くて、そ言うんじゃなくてさ」 そう言うと彼女はまぁ確かにくらいの疑問を夕暮れ時の帰り道 雨が降るようにポツポツと喋り出した 「日本語ってよくさ、言葉のままの意味じゃない時あるじゃん」 「まぁ…あるね。で?それが気に食わないの?」 「……気に食わないって訳じゃあけどさぁ」 いかにも不満気な間と発音だったが面倒くさいので無視した 「例えばさ“月が綺麗ですね”で“あなたが好きです”になる なんて普通に考えておかしいでしょ」 「でもそれ夏目漱石が𝐈 𝐥𝐨𝐯𝐞 𝐲𝐨𝐮を月が綺麗ですねって 訳したからそうなったんだって良くない?洒落てて」 「面倒くさい!回りくどい!ド直球に言え!」 こんなに怒りっぽく声を上げるということは余程点数が 悪かったのだろうと予測するが触れないでやろう 「それにまだまだあるんだよ」 まだ続くのかと面倒くさいのを全面に出すが彼女は全く気づかない 「漢字が意味わかんない組み合わせの時あるでしょ?」 「うーんあんまり組み合わせのこと考えた事ないからな」 「じゃあ今から考えて」「ハイハイ(棒)」 いつまで国語のテストを引きずるのだろうか 「そうだな、“覚悟”って漢字があるでしょ なんで“覚え”と“悟”なの?!どこに関連性があるの?!」 外国人のWhyと同じジェスチャーをする彼女によくこんな話題で 一人盛り上がれるなと思いつつ答えを授けてやった 「元は仏教の真理に“覚めて”深く“悟る”が由来らしいよ」 「でも意味全然違うじゃん」 「そこから“何があっても動じない強い決意をする” って意味になったらしいよ」 「へーそうなんだ……なんでそんなに詳しいの?!」 「AI先生は物知りなんだよ」 少しの間のあとに「ズっっる」と叫ばれたがスマホをいじって いることに気づかなかったのに驚きだ 驚きつつもスマホをしまっているとまだ話が続いていたようだ 「じゃあさ花言葉とか宝石言葉ってどうやって決めてるの?」 「花言葉は想いを託して贈る風習があって 宝石言葉は魔力があるって信じられてたかららしいよ ちなみにどっちも外国が発祥だからね」 「え、なんでも意味考えちゃう日本人が考えたんじゃないんだ」 「それは何?貶してんの?日本人の悪口?日本人なのに」 言い訳が聞こえてはきたがそろそろ別れ道だ 「「じゃあまた明日」」 そう言って僕らは別れた
嘘嫌いが吐いた嘘
昔から嘘が嫌いだ 嘘つきは“悪い奴”だってじぃちゃんが言っていた 夏の暑い日にじぃちゃんの手伝いで祭りの山車に参加する事になり 前で綱を引く君に初めて会った 歳が近かったからか話が合って気軽に話せる仲になった そんな君の印象は良くも悪くも“末っ子”“明るい素直すぎる子” だからだろうお年寄りに好かれる“皆の孫”感が暑くて重い 山車引きの空気を和ませていた そこから祭りが終わっても連絡を取るようになった とても話が合ったからだ 一ヶ月か経てば遊びに行く仲になった それだけ話していたが君は一度だって嘘をつかなかった その事に気づいた時はびっくりしたが君の性格を思い出して 『そりゃそうか』と一人納得していた 君に会って半年くらい経った時に君が好きだと言ってくれて 正直に言えば嬉しかったし承諾したかったけど 承諾の言葉を呑み込んだ、胸がチクッと痛んだ 『ごめん、友達で居させて』 分かったと苦しそうに笑う君に呑み込んだ言葉を言いそうになった だってもうすぐ、正月の日に “死んでしまうと知っていたから” 君は知らないだろう、神社の子として、生け贄の子として 生まれ、育てられ、今年が最後の一年だという事を だから今更だけどごめんなさい そしてありがとう、好きになってくれて 最後に一つ、君の笑顔がこの世で一番好きです 君が永く幸せに生きられる様に願います さよなら。 最後のさよならの文字は滲んで読みにくかったが確かに 震えた文字で書かれていた そしてこの遺言を握る手も震えていた 「なんだ、両想いだったんだ…… じゃあさ…ごめんなさいなんて言うなよっ さよならなんて言うなよ、馬鹿」 涙を堪えながら言葉を紡ぐが感情と共に涙も溢れて止まらず 泣く声は二人しか知らない秘密基地の中にだけ ひっそりと響いていた
私の情熱を込めました。
私は俗に言うと漫画オタクである それを面白おかしく言われた事だってあった だが私は思うんだ 漫画とは『ただ見て面白いだけではない』と その理由は思いつけばキリがないが簡単にまとめるなら 漫画の中には多種多様な人の生き物の“生き様”が描かれている もちろんそれらはフィクション、空想上の産物だ それでも例え紙の中であっても画面の中であっても 我々読者が視聴者がそこに躍動を感情を特別な何かを 見つけあるいは見出しているから“生き様が心に刻まれる” だとしても生き様を見てもどこか他人事の人や そもそも漫画やアニメを熱心に見ない人も居るだろう そんな人に是非とも感情移入をして欲しいが無理にとは言わない ただ見くびらないで欲しい二次元だと、絵だと侮るな この絵達には心を動かそうとする作り手の努力と 心震わすキャラクター達の言葉の数々を この言葉の全てが誰かの心に染み、響き、痛感させられる 漫画やアニメは人生の娯楽で教科書だと私は勝手に思っています ※あくまで個人的な意見です。 何かすっごい当たり前な事と偏見と愛情を勢いで書きましたが 必ずしもこれが合っているなんて事は無いです。 もし自分はこんな意見だと言う感想があればぜひ聞かせてください 批判的な意見でも悪口じゃ無ければ大丈夫です。 ただ漫画やアニメの悪口等は一切許しませんのでご理解ください