清水優里

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清水優里

まったり書いていきます。趣味勢です^^       飽き性なので基本短編小説しか書きません 基本連載は飽きてクオリティ落ちます

たった二文字。

春風が、僕の頬を横切る。 普段は優しい風と思えるのに、どうしてだろう。 今はなぜかそれさえも痛く感じる。 …新学期が経って間もないはずなのに、 僕の心は未だ空っぽのままだ。 「おはよっ、優也くん!」 いつもなら、隣の席の優奈がそう言って俺の肩を叩く。 そんなはすだったのに… …それなのにどうして、今は隣にいないの? …もう、学校が始まって一週間も経つのに。 「...優奈、進学先変えたんだってさ。美術コースらしいよ」 誰かの噂話が、僕の耳に深く刻ませる。 毎日、何気なく交わした言葉。放課後、窓辺で一緒に宿題をした時間。たわいもない話に笑い合った日々。 そのすべてが、遥にとっては「好き」という言葉に変わっていでも…伝えられなかった。 …いや、伝えないまま終わらせた。 「ーバカだな、俺」 机の引き出しの奥に、ずっとしまってある未送の手紙。 春の光の中で、僕はそれをそっと指先でなぞった。 「優奈、今どこにいるんだろうな・・・・・」 ふと、窓の外に目をやって見た。 一人の女の子が校門の前に立っていた。 風に揺れる長い髪。 一まさか。 僕は息を飲んで立ち上がった。 …もう、今しかないんだ、渡せなかった「言葉」も「手紙」も「大好き」も、今しか伝えられないんだ。 そう思うと、気づいたら僕は校門に駆け出していた。 「…え?」 僕は思わず言葉を失った。 僕が好きなあの子は、今、他の誰かと手を繋いでいる。 その時、僕は初めて悔やんだ。 「…もっと早く伝えていれば、変わっていたのかな。」 たった二文字、それを言えなかっただけなのに。 気づいたら僕は、目から悲しみが溢れていた。

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たった二文字。