ゆうまる

27 件の小説
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ゆうまる

主に短編小説、ストーリーを書いてます。 初心者です 文章の盛り上がりが欠けて面白くない物もあります。 投稿はぼちぼちやってます。 フォローもお願いします! それでも読んでくれるならありがたいです(*^ω^*)

星の茶屋

ゆらめく灯りが街を包み込んでいた。夜の喧騒が徐々に静まり、ひときわ明るく輝くカフェが一つ、静かな路地の片隅に佇んでいた。 そのカフェは「星の茶屋」と書かれた看板が目印で、その名の通り、周囲の街灯りを遥かに凌ぐほどの光を放っていた。扉を開けると、小さなベルが軽やかに鳴り、その音色が静かな空間に響き渡った。 店内は落ち着いた雰囲気で、暖かな灯りが木製のテーブルや椅子に優しく溶け込んでいた。奥にはカウンターがあり、そこにはひとりの老人が淹れたてのコーヒーを手際よく淹れていた。 「いらっしゃいませ。今宵はどうぞ、おくつろぎください」と、老人は優しく微笑んで言った。 カフェには一人の客がいた。彼は若者で、静かに本を読みながらコーヒーを啜っていた。彼の名前は佐藤健太郎。大学生で、日々の勉強に追われる中、このカフェが唯一の癒しの場所だった。 その日も健太郎はいつものようにカフェにやってきた。友人たちとの課題に追われ、気が滅入っていたが、この静かな空間が彼にとっては心のオアシスだった。 コーヒーを啜りながら健太郎は本のページをめくり、ふとカウンターの老人を見やる。老人は静かにコーヒーを淹れ、時折本を読みながら、彼の存在を見守っているかのようだった。 すると、カフェの扉が再び軽く開く音がした。入ってきたのは若い女性で、初めての訪問と見受けられる。 「いらっしゃいませ。お一人ですか?」と老人が声をかける。 「はい、初めてなのですが…」と女性は少し緊張した様子で答えた。 「お気に入りの本や、お話し相手があれば、いつでもどうぞ」と老人は優しく言った。 女性は少し安心し、テーブルに向かって歩み寄る。すると彼女の目に健太郎の姿が留まった。彼もまた、静かに本を読みながら、その時間を過ごしている。 「すみません、ここに座ってもいいですか?」と女性が健太郎に声をかけた。 「え、あ、はい、どうぞ」と健太郎は少し戸惑いながらも、礼儀正しく答えた。 それからというもの、彼らはそれぞれの時間を共有するようになった。健太郎と女性、名前は葵美奈子。彼らはお互いの本の話題や、日常の出来事を交わし、時には笑い合い、時には静かに過ごすことができた。 そのカフェ「星の茶屋」は、ただの喫茶店ではなく、人々が心を開き、ほっとできる場所となっていた。老人はその微笑みで、彼らを見守りながら、時折手を振るう。

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テンサイ

ある村にテンサイがいたそいつの扱いは大変だった。そいつ独特の思考を持っているからだ。それが他の人には変なやつに見えていた。変なやつには変わりないが。そいつは迷惑をかける時もあった。はっきりしてない不思議なやつだった。天才か天災か

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未来からのメッセージ

ある日、鈴木美恵子のもとに、風変わりな手紙が届いた。差出人は「あなたの未来の自分より」と書かれていた。 手紙には、驚くべき内容が綴られていた。それは、現在の美恵子に対するアドバイスや予測される未来の出来事についての情報だった。 最初は信じられなかった美恵子だったが、手紙に書かれたことが次第に現実になっていくのを見て、彼女は不思議な感覚に包まれた。 手紙が届くたびに、美恵子は自分の行動や選択について考えるようになった。未来の自分からのメッセージを受け取ることで、彼女は自らの人生をより深く理解し、より良い方向へと導かれていった。

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時間停止装置

ある日、町の発明家である田中博士が驚くべき装置を完成させた。それは、時間を停止させることができる装置だった。 田中博士は、装置をテストするために自宅の庭でボタンを押した。すると、周囲の時間が突然止まった。鳥が空に停止し、木々の葉が風に揺れなくなった。 喜び勇んで田中博士は庭を出て、街中で時間停止の現象を確認した。だが、その中で目にしたものは、彼の予想をはるかに超えたものだった。 人々がそれぞれの行動を止めたまま、何かに注目していた。一人は花を摘もうと手を伸ばし、もう一人は駆け寄る犬に手を差し伸べたままであった。それぞれが固定されたように立ち止まっていた。 彼らの顔には表情がなく、まるで人形のようだった。しかし、その瞳には何かを見つめる集中した輝きがあった。 田中博士は驚愕した。彼が停止させたのは時間だけではなく、人々の意識も止めてしまったのだと理解した。しかし、どうやって人々の意識を戻すか、その手がかりはなかった。 彼は孤独なまま、その現象の中に取り残された。

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空飛ぶ島

ある日、青い空に浮かぶ小さな島が突然現れました。人々はその島を見上げ、驚きと興奮に包まれました。政府は調査団を派遣しましたが、その島はどんな方法でも接近できないほど高い位置にありました。船や飛行機、ヘリコプター、あらゆる手段が試されましたが、どれも島に到達することができませんでした。 島の存在は世界中で話題となり、人々はさまざまな憶測をめぐらせました。科学者たちは地球外の存在や異次元の影響を考えましたが、どれも妄想にすぎませんでした。そして、島は何の前触れもなく、同じように突然姿を消しました。 しかし、その後も不思議な出来事が続きました。空に浮かぶ島の姿は、世界中の人々の記憶から消えたかに思えましたが、時折、誰かの夢の中に現れたり、絵画や詩の中に描かれたりするのです。その島は、人々の想像力の中で永遠に輝き続けるのでした。

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星の庭

昔々、遠い星の上に、美しい庭がありました。その庭には、色とりどりの花が咲き乱れ、鳥たちが愛らしい歌を奏でていました。 ある日、その庭にひときわ美しい花が咲きました。その花は、星の光を集めて輝くような輝きを持ち、その美しさはまるで星自体が地上に降り立ったかのようでした。人々はその花を「星の花」と呼びました。 星の花は、特別な力を持っていました。その香りをかぐと、心が穏やかになり、願い事が叶うと言われていました。そのため、多くの人々が星の花を求めて庭を訪れました。 しかし、ある日、庭に悪い魔女がやってきました。彼女は自分の願いを叶えるために星の花を欲しがり、それを手に入れるために庭を荒らし始めました。花たちはその魔女の邪悪な力に抗いながらも、次第に枯れていきました。 そこへ、小さな少女がやってきました。彼女の名前はリリアンでした。リリアンは庭を訪れた人々の悲鳴を聞き、星の花が枯れるのを見て心を痛めました。彼女は決意し、魔女に立ち向かうことを決意しました。 リリアンは勇敢にも魔女の元へ向かい、彼女と対話を試みました。最初は魔女も怒り狂っていましたが、リリアンの優しい言葉と純粋な心に触れ、彼女も心を開いてくれました。 「星の花が欲しいのは、私の心が欲しがっているのではなく、孤独な私が欲しがっているのです。」と魔女は告白しました。 リリアンは理解し、一緒に庭に帰り、星の花を再び咲かせる手伝いをすることにしました。彼女たちは手を取り合い、庭の復活に取り組みました。 彼らの努力の結果、星の花は再び輝きを取り戻し、庭はより美しくなりました。そして、その庭は魔女とリリアンの友情によって守られることとなりました。 庭には今でも、星の花が咲き誇り、その香りが心を癒し、願い事を叶えてくれると言われています。そして、その庭のそばには、魔女とリリアンが仲良く座って、幸せな笑顔を浮かべているのでした。

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あちら目線

「えーもう最悪」 そんな声が聞こえてきた。 他のみんなも次々と。 「みこって最低」 泣いている子も一人いる みこは私の名前だ。 私はなにもしていない。 一人いじめただけじゃないか。

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星のプレゼント

夜空には、星々が輝いていた。小さな町の住人たちは、その美しい光景を見上げながら日常の喧騒を忘れようとしていた。その中で、一人の老人が孤独な足音をたてて歩いていた。 老人の名前はジョン。彼は妻を亡くし、子供たちは遠くに住んでいて、家には帰る場所がない。彼は孤独と寂しさに包まれながら、夜の闇の中をさまよっていた。 突然、彼の目の前に小さな女の子が現れた。彼女は星を手に持ち、明るい笑顔で老人に微笑んだ。彼女の名前はエミリー。彼女は孤独な老人を見つけて、彼に星をプレゼントすることを決めた。 「これはあなたへの贈り物です。星はいつもあなたを見守っています。」エミリーはそう言って、星をジョンの手に渡した。 ジョンは驚きと感謝の気持ちで満たされながら、星を見つめた。彼はその星が自分の心に新しい希望と光をもたらしてくれることを感じた。 そして、その夜、ジョンは星を見上げながら自宅に帰り、新しい一日を迎えた。孤独な日々が終わり、彼の心には再び暖かな光が戻ってきたのだった。

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子供と病気

二、三年前の時ですかね。 小学校の親戚の女の子がコロナウィルスにかかったんですよ。 その時その子の家に行って看病してたんですけど、当たり前ですけどしんどそうで その子が言ったんですよ、すごく小さい弱々しい声で「私、死ぬんかな?」と涙目で言われて どうしたらいいかわからなくて涙がポロポロ出てきて抱きしめたんです。 その女の子は回復したんですけど死ぬか死なんかのギリギリで医者に奇跡だね。 と言われたぐらいでした。いろんな気持ちが溢れてきて。どうしたらよかったか今でもわかりません。 高校生のどうでもいい話でした。

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微笑みの種

ある冬の日、小さな町に住む老人、ジェームズは、道端で一本の小さな種を見つけました。その種は地面に埋もれ、周りの雪に埋もれていましたが、なぜかジェームズの目には輝いて見えました。 ジェームズはその種を持ち上げ、家に持ち帰りました。彼はその種を大切に育て、毎日世話をしました。彼は種が何か特別なものだと感じました。 春が訪れる頃、その種は芽を出し、小さな花が咲きました。その花はまるで微笑んでいるかのようで、ジェームズの心を温かくしました。 その花は徐々に成長し、周囲に美しい香りを広げました。ジェームズはその花を見つめながら、心から幸せを感じました。 ある日、町の人々がその花の美しさを称賛し、その話が広まりました。人々はその花を見にジェームズの家を訪れ、その美しさに感動しました。 しかし、その後、ジェームズの元に悲しい知らせが届きました。彼の病気が悪化し、余命幾ばくもないと医師から告げられました。 ジェームズは落胆しましたが、それでも彼は家に戻り、その花を見つめました。彼はその花が彼に幸せを与えてくれたことを思い出しました。 そして、ある日、ジェームズはその花のそばで穏やかに眠りにつきました。彼の顔には微笑みが浮かんでいました。 その後、町の人々はその花を大切に育て、ジェームズの思い出を胸に彼を偲びました。その花は人々に勇気と希望を与え、ジェームズの微笑みは永遠に彼らの心に残りました。

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