冥
2 件の小説神には祈らない【一話】
世界は千年前に神の光に包まれた。その光を浴びた人類は特殊な力『神力』と言う力を手に入れた。もちろんそんな奇怪な力を手に入れれば力による差別が起こる。もうわかるでしょうが世界大戦争が今も続いている。そして国は10国に分かれた。私の住んでいる国は日金。 私は絶対に神には祈らない。私が神に祈る時はきっと世界が終わる時だろう。 私はこの現状を作り出した神が嫌いだ。そして今日も爆薬、硝煙、血の匂いがする戦場で戦う。 私は日金国の五つの部隊のうちの一つ、彼岸部隊の隊長『一ノ瀬あいり』だ。 「あいりちゃん」そうテントで私に声をかけてきたのは私の部隊の副隊長『山城あかね』だ。「あかね、毎回言っているが、私は一ノ瀬隊長だ。」何度も言っているのになぜあかね副隊長は守らぬのだろうか。「だってこんなに可愛らしい見た目なのに堅苦しい隊長なんてつけたくないんですよ〜」そう言って頭を撫ぜてくる。全く鬱陶しいものだ。これから戦いに行くと言うのに。私は彼岸部隊の隊員が整列する前に来て告げる。「お前達、これから向かうのは獣人の国『パルデラ共和国』だ。気を引き締めていけ」 皆は「はい」と答える。 「各自、敵を殲滅しつつラインを上げろ、増援が来るまで持ち堪えるのだ!」私の掛け声を引き金に我が隊は獣人の殲滅を始める。緊迫しているが実際のところ獣人は弱い。基礎身体能力だけで言えば間違いなく強いが、動きが単調すぎる。「これぞ単細胞と言うやつよ」こう挑発するだけで「ふざけるな!」と突進してくる。 バン! 簡単に弾丸で頭蓋を砕ける。 バン!バン!バン! 何人かかってこようと簡単に殺戮可能。ゴオォォと炎の音がする。あかね副隊長であろう。彼女の神力は『不死鳥』超速再生を持ち炎を操ることができる。 あかねは空を炎の羽で飛び、火球で獣人を殲滅している。あいりは手を鼻の前で動かして「相変わらず焦げくさいな」とあかねの方を向いている。「レディーにその言い方はないでしょあいりちゃん♪」「だから私は一ノ瀬隊長だ」 そうして援護部隊が来て私達は帰還した。
ウツクシイ自然
「ねぇ神様、私はいつ死ぬのかしら」 私は生まれつき病弱で親孝行の一つもできず、逆に迷惑をかけている。こんな私に勝ちなどないだろう。 翌日、看護師さんが私のところに来て「いつも辛いかもしれないけどもう少しできっと良くなるからね。」と微笑んで言ってくれた。まだ10歳だが気休めの嘘だとわかっていた。 それから1週間が経った頃、両親がいつもよりも笑顔で病室にやってきた。いつもはこんな思い出もない娘だからあまり心の底から笑っているようには見えなかった。だけど今は心の底からの笑顔のように感じた。両親は私を見て「今日は体調が良さそうだからなんでも好きなことさせてやるよ」と言ってきた。 私はこれで私は捨てられるんだと思った。こんな娘に好きなことをさせてくれるなんてまるで最後の晩餐のようだ。そうだと思った時に私は「川に行きたい」そう言った。 両親はその言葉を聞き少し困惑の顔をしたがすぐに笑顔になり、「わかった」と言って私を車に乗せて川へ向かうことになった。 そして川に着くと、着信音は鳴っていないが父がスマホをとり、「悪いな、ちょっとお父さんたち用事ができちゃったから少しの間そこで遊んでてくれないか」と言った。私はそれを聞き、「わかった」と言った。父は「すぐに戻る」と言ったが母が車に乗る時に泣いたような声が聞こえてきて本当に戻らないことがわかった。 これでお父さんとお母さんに迷惑をかけずに済むと安心した。私の入院にあてていたお金で自由に遊んで欲しい。私にわざわざ遭う時間はなくなり、より時間がある生活ができるだろうと。 餓死するまで暇になり私はその時夏の空を、川を始めて見たような感じがした。空は太陽が照らしていて、雲ひとつない壮大で広大、川は透き通って濁りひとつない美しさがあった。そんな自然に魅了されてしまった。 その時私はは始めて生きたいと思った。「死にたくない!死にたくない!じにだぐない!」それは私が赤子以来初めて泣き、初めて激情になった瞬間だった。この美しい世界で行きたいと本気で思った。今だけは「神様、助けて」どうしても生きたかった。このまま餓死したくなかった。 だがもう遅い。私の声はこの壮大な大空の前でかき消された。 「ねぇ神様、私はいつ死ぬのかしら」私の声はいつもよりも震えていた……。