ラノ
7 件の小説ル・マランとの休日-パフェ-
注意、これらは二次創作です。なんです! 「指揮かぁん、休みですよぉ?ダラけましょうよぉ…」 ソファーで寝ながら書類の選別をするル・マランはそう言った。 「これだけはさせてくれな?ほかの艦体の状況確認は毎日するのが俺にとって絶対なんだよ。それより確かル・マランも今日は休みだろ?秘書艦ではあるが休まなくていいのか?」 そう言うとル・マランは選別の手を止めこちらを見てきた。 「確かに休みたいですし、ダラけたいですよぉ?でもですね?秘書艦として指揮官が仕事?をしているのに私が休む訳には行かないじゃないですかぁ…。」 「お前…。さてはこういうとこで点を稼いで後で貢いでもらおうとか考えてないか?」 俺はル・マランのその言葉に少し感動したがその後ル・マランの性格などを考えるとある事が思い浮かんだ。 ゆっくりと席をたちル・マランにそう聴きながら近ずいた。 「うっ。そ、そそんなわけ…ないじゃないですかァ?ふぇ?」 案の定慌てたル・マランの頬をぎゅむっと摘んだ。 「目が泳いでるぞぉ?正直に白状したらどうだぁ?」 「いひゃいですいひゃいです!少ひしゅらい良いひゃないれふか!わらひけんへいのやふたれたいれふ!(痛いです痛いです!少しぐらい良いじゃないですか!私限定のあれ食べたいです!)」 「開き直るな!ってか限定物ってお前奢らせる物高すぎだろ!?あれどれくらいかかると思ってんだ!」 ちなみにル・マランが言っている限定とは、期間限定特大パフェの事だ。 なんでも豆腐や豆乳などを中心的に扱ったヘルシーなパフェで果実も甘さを与えたドラゴンフルーツやスイカといったものを扱っている。 ただそれらを作るのに相当苦労とお金をかけたらしく結構なお値段となってしまっているのだ。 まぁそれでもヘルシーなのに美味しくて、ヘルシーだから太りにくいって言う売り文句をつけている事で女性客が多く通っているらしいが、 「前に仕事をさb…「おい今サボってって言おうとs」コホン!休憩ついでにあの店を見たんですけどとても美味しそうだったんですよぉ!」 ル・マランは左右にごろごろとしながら「行きたい行きたいぃ」とただを捏ねた。 「ル・マラン、服がズレて見えてるぞ?」 「…したら奢ってくれます?」 「…。あと少しだ、仕事終わらすぞ」 「えぇ?その間はなんですか?あのぉ聞いてますかぁ?」 俺は選別を再開しながらにやにやとこちらをちらちら見てくるル・マランをスルーしながら艦隊たちの状況確認等をするのだった。 「ふぉぉ!…指揮官。私たちは今、デカ山を前にしていますよぉ!」 「山じゃなくてパフェだろ?ってか本当にデカイな…重量どれぐらいあんだこれ…?」 個人の見立てでは皿の高さや幅を入れて横幅約30cm、縦幅約60cmものデカいパフェが2人の前にドンッと存在感を放っていた。 「ってかこれを軽々持ってくる明石がすげぇよ」 「んぅ?何言ってるんでふか?明石も艦体なんですから見た目に反して力持ちなのは当たり前ですよぉ?うまぁ」 どうやら俺が艦体について考えているうちにル・マランは早速食べ始めていたらしい。 「確かにそうだな。…ん!美味いなこのパフェ!」 「ん、指揮官?」 「あれぇ?指揮官じゃん!」 「どうしてここに居るのです?」 「んぉ?ラフィーとジャベリン、それに綾波か?」 「なのです。」 「うん。温泉、疲れ癒した。」 「指揮官!母艦のあの凶器はやっぱりいつ見てもやばいよねぇ」 「そうか。ゆっくり休んでくれ?明日からまた戦いの場に行ってもらうからさ。あとジャベリン、それを俺に聞くな返答できんわ。したらしたで怖い」 「ん…?誰かと話していると思ったら御三方でしたか」 どうやら食べてて気づかなかったル・マラン、パフェのてっぺんが無くなったことでこちらが見えて3人を感知したらしい 「ル・マラン?」 「どこに居たです?」 「あ!もしかして指揮官とデート中だった?ル・マランごめんねぇ」 「大丈夫ですよぉ?指揮官は私に奢らせるために来ているんでぇ」 「おぃ」 「あぅ」 ル・マランの頭をペチンっ叩きその後撫でた。 「ふぇへへ…。」 「どんな笑い方だよ。あ、そうだラフィーたちも食うか?パフェ」 「ん。温泉上がりの山頂」 「食べるのです!ラフィーそれどういうことなのです?」 「えー!指揮官良いの?ありがとー!!」 俺はそんな3人を見ながら注文しようとすると何故かタイミング良く右の空いた席に3個あの特大パフェを置いた奴が居た。 「お待ちしましたニャン」 「まだ頼んでないんだが?ってか良く3つ持ってこれたな?2つは分かるが3つ目どうやって持ってきたんだよ!?」 「ごゆっくりどうぞニャン!」 「気になるんだが…?」 じっと明石を見るがニコッと笑ったあとキッチンへと姿を消してしまった。 「指揮官、ありがと。」 「ありがとです。」 「指揮官!ありがとー!」 「まぁ良いか」 俺はパフェを見てキラキラしながら喜ぶ3人を見てどうでも良くなり自分たちが食べているパフェを食べるため目を向けた。 「ってもうほぼねぇじゃん」 「指揮官…?また頼めば良いんですよぉ」 「いや良いこれ以上頼んだらお金に余裕が無くなるわ。っておいこらそこの猫何また新しいパフェ作ろうとしてる食べないからな?てか注文してないからな?おいその笑顔やめろなにいりますよね?みたいな顔してるいらないからな!?」 その後はル・マランと雑談をしながらラフィーたちが食べ終わるのを待った。 また、雑談中も何かと飲み物やスイーツを作って持ってこようとする明石を止めるのも大変だった。 「毎度ありがとニャン!」 「やっぱ結構良い値するなぁ」 「美味しかったですねぇ」 「満足…。」 「美味しかったのです。」 「幸福感ってこういうことを言うよねぇ?」 そして、ラフィーたちと別れこのまま帰ろうかと考えたが丁度いいと思い帰りたそうにしているル・マランの手を取ってほかの店に向かうのだった。 「さて、次に行くかぁ」 「えぇ。私は食べたいもの食べましたしもう帰りたいですよぉ」 「ははっ、駄目だな。」 「えぇー…。」 声では行きたくないとか言っているが手は離そうとしないし顔が少し綻んでいることを見てしまった俺は笑って歩くのだった。
日常に非をそえて。-スライムと遭遇-
俺はある日、ふとゴミ箱を過った時動いた気がした。 「え、今これ動かなかった…?」 深夜という街頭だけが道を灯し周りの家は暗さに紛れシーンと静まり返る。 そんな怖さ倍増な時間帯で怪奇現象かもしれないのを感じた俺は恐怖心と好奇心が湧いてきた。 「さ、触らぬ神に祟りなしって言うしな!」 だがやはり怖さの方が勝ち俺は早足でのそばを離れようとした。 その時だった。 『ピギャ!』 「ヒッ!?」 ゴミ箱の方からまるで赤ちゃんが発するような声が聞こえてきたのだ。 俺はビクッと体を跳ねらせバッと後ろのゴミ箱の方を振り返りった。 そして見てしまった。 ありえない、いるはずがない、空想上でしか存在しないはずのそいつを_ 「うっそだろ…」 『ピギ』 そいつはあの木の棒で勇者なやつに出てくるようなものではなく人の頭サイズでジェル状、核であろうそれが中であちこちに動いていた。 「リアルスライムとか…ははは、実在してんのかよ?」 『ピギッ』 「ッ!」 俺は苦笑いをしながらそう呟く、そしてそれが最悪にもそいつにも聞こえたのだろう。(どこに耳あるんだ?) 核をピタリととめゆっくりと正面?をこちらに向けてきた。 「あ、オワタ」 スライム(仮名)は小学生並みの速さでこちらに這いずって来たのを見て俺は恐怖心が増した。 「く、来るな!ってバカか俺!普通モンスターが人の言葉理解できるかよ!?」 1人でボケてつっんでとりあえず離れようと走り出した。 が、そう現実は甘くなはなかった。 ドスッ! 「かはっ!?」 逃げ出そうとした瞬間、背中からまるで細い鉄の棒を思いっきり叩かれる衝撃に襲われ、その場から俺は隣の壁へとぶつけられた。 『プギ』 「触手か…!男に触手とか誰得だよ!?喜ばねぇよ!少なくても俺h」 ドスッ 『ピッ』 「最後まで言わせろや!」 俺はそんな言葉と共に俺は足元に落としていたカバンをスライム(仮名)に投げた。 トプンッ…シュワァ…。 「ですよねぇー、って俺のカバンがァァ!!?」 俺は目の前で溶かされていくカバンを見ながら嘆いた。 『けふっ』 「ん?どうした…俺のカバン美味かったのか?」 スライム(仮名)は触手を俺へと伸ばした。 俺はカバンを失ったり中に入っていたケータイや雑誌、教材や財布などなどが全て餌になってしまったことへの嘆きで動く気力を無くしていた。 「あぁ、そうか。いっそ食われれば良いんだ」 俺は目を閉じ来る死を受け入れた。 が一向に痛みなどは感じず頬を擦り付けられる感触がするだけだ。 「は?」 なんなんだと思い目を開けるとそこには触手で俺の頬をすりすりとしているスライム(仮名)がいた。 「状況確認…。結果、どゆこと??」 分からないが相手は俺を殺そうとしていないのがなんとなくだが伝わってきているので俺はとりあえず、 「帰るか。」 家に帰ることにした。 スライムを頭に乗せて…。 「ジェルで前が見えねぇ!…あ、見えるようになったわ。」 『プッ!』 「また見えなくなったぞ!?…頭に乗せるのは失敗だったか。いや憧れてたからしたんだけど、悪いの俺だけどさ?」 ジェルのせいで目を閉じているから前が見えないので仕方なく手で持つことにした。 「いやスライムくん丸くなれるんかーい」 『プ?』 まんまゲームにいるようなスライムの丸い形状になったそいつに俺は突っ込まざるおえなかった。
神の人形を使って観光をします。_1
「はぁ…はぁ…」 喉が痛い、肺が痛い、腕が、足が、全身が悲鳴を上げる。 「アクト!!避けろぉ!!!」 「っ!」 声と衝撃で俺は横へ飛ばされる。ガゴッっと鳴る音と共に俺が先程まで居た位置に黒い剣が刺さる。 「ボサっとすんじゃねぇ!お前まで死ぬぞ!?」 俺を押し倒した彼は泣きそうな顔でそう怒鳴ってきた。 両手剣士、アルス・レーバー、昔好きだった幼なじみを国へ向かう道中にそいつに遭遇してしまい自身は草むらに転がって助かったが幼なじみは捕らえられそのまま目の前で喰われ亡くした。 「回復します!」 「要らねぇ!まだ動ける!!温存しとけ!!」 俺は回復師を止め即座に立ち上がり敵へと走った。 回復師、彼女の名はミリマス・ルル、滅ぼされた王都の聖女、彼女は目の前で多くの知人を殺され喰われた。 「▏▏[筋力増加][体力軽減化]っと、バフくらいは付けときな?」 「っ助かる!」 真っ青になりながらもそう言って付与師がバフをすれ違いざまにかけてくれた。多分だがこれが最後のバフだろう。 付与師のカルマ・ターム、家族持ちだったS級冒険者。クエストで村を離れている時に村が滅ぼされ、噂で急ぎ戻るが見たものはボロボロになった村と炭化した家族だった。 俺は持っている剣をより強く握り締めこれで決めると意識し、より速く駆けた。 「っ!う…ォオオォォオオッ!!」 全ての悪の根源にして殺戮への快楽を覚え殺し喰らう悪行をするそいつはデカい羽、鋭い牙、大きい図体を持ち黒くオーラを纏わせる敵(ドラゴン)だ。 俺はそいつへ向け剣を振るう。 「ッ。シャオラァッ!!」 敵も尾を斬られ息が上がっており両方共に満身創痍だ。こっちが突きを放てば相手は闇魔法の闇視を使い視界を塞いでカウンターを放ってくる。 "闇魔法・闇視(ダークアイ) 5秒間の間視界を闇で覆う。" 俺はそのカウンターを何とか躱し光魔法の光鈴で反撃をする。 "光魔法・光鈴(ライトベル) 闇属性の動きを鈍らせる鈴の音を鳴らす" 「アクト!横に飛べ!!」 「ッ!」 その合図で左へ飛ぶと後ろから魔法の槍が敵の鱗の間に刺さる。 「グルォォォ!!」 「チッ!そろそろ殺られてくんねぇもんかねぇ!?」 「黙って手を動かす!次でラストよ!」 「へいへい!!」 右腕と左足を失うも戦意は消えず槍を生み出す錬金術師、ナヤ 左腕を失い脇腹に深い傷を負いながらも気力で攻撃する投擲者、ガヤ 2人は双子、元は3つ子であり時間稼ぎで囮となり喰われた姉の復讐のためにそいつを睨む。 「よし、溜まった!次で決めるぞ!!」 俺は後ろで光る剣を構えていた仲間の声を聞き敵に最後の力をふりしぼり魔法を発動させる。 「▏▏[光の鎖]×10!」 「グラァァ!!」 鎖により動きを停めたそいつを見たあと俺は仲間に言った。 「行け主人公!とどめを刺せ!!」 「あぁ![聖域展開]!!!」 主人公である聖剣使い、タク・シミズ バラバラだった俺たちをまとめ共に歩んでくれた男 タクはそう唱えると辺りは先程までのどんよりとした暗さとは異なり明るくどこか落ち着くような空間になる。 「終いだ!悔いろ[聖炎]!!」 「グルァァァァ!!!?」 辺りはいっそう眩しくなり消えた頃には敵は倒れていた。 「ぐふっ…!?」 「タク!」 俺は吐血するタクを支える。 「終わった…?」 「終わったのか?」 「みてぇだな…」 「良かった…」 「はぁ…づがれだ…」 ほかの仲間はその場でヘタリ込み各々で労いあっていた。 俺たちは終わったと思ってしまった。 笑い合い気が抜けてしまった。 だから起こってしまった。 ブチュッ!! 「…はぁ?」 「「「「「ッ!?」」」」」 そいつがまだ生きていることを想定する事が出来なかったのだ。 俺はおめおめとそいつの闇魔法で腹を大きく貫かれた。 「グフッ」 「「「「「アクト!!?」」」」」 俺はそいつの方を見る。 やつも悪あがきなのだろう。少し口を開き魔法を放とうとする。 俺たちは気が抜けたせいで体に入っていた気力なども抜け力が入らなくその場から動けない。 「ルル!俺に回復をくれ!」 「は、はい!」 俺は回復をされるがあまり効果がない、どうやらルルも最後の力を搾ったらしくその場で気を失ってしまいパタリと倒れた。 「アクト!?」 「タク、すまん」 「え…」 俺は支えていたタクを近くに居たアルスに投げつけそいつへと走った。 「お前っ!剣もなしにどうするんだ!!魔法だってすっからかんだろ!!?」 タクの叫びに俺は笑いながらに答えた。 「あるんだよ一つだけなぁ!」 そう言って俺は剥ぎ取り用に持っているナイフで腕を軽く切った。 「まさか…!アクトまさか生命魔法を使うつもり!?」 「なっ!?や、やめろアクト!!そんなことしたらお前!!」 どうやら俺の行動でナヤは理解し真っ青になりながらそう叫んだ。 それを聞いたタクは泣きそうな顔をし止めようと叫ぶ 「はっ!!俺は試したかったんだ!誰もが持ちながらも誰もが使うことが出来ないと言われいるこの魔法を!!だからこれは俺の自己満!自己責任!!」 “生命魔法とは、生きる者なら誰もが扱うことが出来る魔法でありながら扱うことが出来ない魔法でもある矛盾がすぎる魔法。理由は一つだけ、使えばその者は絶対に死を免れない。そしてまた威力もその者の経験などによって別れるからだ。” 「だからよ…。お前は悪くねぇ、終わっても自分を責めんじゃねぇぞ?▏▏[みちずれ]」 "生命魔法・みちずれ 生命魔法の唯一使える魔法 己の魂すらもかけて相手を倒す。" 流れる血は広がりそいつと俺を包んでいく 俺は体が冷たくなっていくのを感じながら笑顔を浮かべて泣いている仲間へと最後の言葉を送った。 「ありがとう」 っと…。 ▏▏▏▏▏▏▏▏▏▏ 気づいたらバットエンドになってましたがこれもこれでいいのでは?と思いましたのでそのままにしました。
お題_キャンドル
キャンドル それは気分を変える物 それは雰囲気を出してくれる物 名前を言い換えればまた意味も変わり故人(こじん)を想う物や聖なる物としても扱われている。 「すみません。このアロマキャンドルなんですけど…。」 「おっと。すみませんどうしました?」 私は最近寒いなぁっと思いつつ女性のお客様の対応をする。 「他の種類、爽やかなのってありますか?」 「そうですね…はい。取り扱っていますよ?お持ちしますので少々お待ちください。」 私はその商品が置かれていた棚を見るとどうやらいくつかなくなっており売り切れていることを知ったので在庫にまだあったことを思い出し取りに向かった。 「っとおまたせいたしました。この商品ですとレモンとミントの2点になります。それとこちらがその匂いを付けたものです。」 「ありがとうございます!」 そう言って女性のお客様は匂いを確かめてからレモンの方を買われていかれました。 それから数時間後、今度は男性のお客様からお声がかかりました。 「すみません。綺麗な色のキャンドルってありますか?」 「綺麗な色ですか?」 聞けばどうやら今日男性のご自宅で今お付き合いしている女性に告白するそうで、その場に合いそうな物をお探しのことでした。 「でしたら…こちらなどいかがでしょうか?」 私はキャンドルコーナーへとお客様を案内しあるひとつのキャンドルを勧めました。 「こちらのキャンドルは箱にあるように綺麗な色の付いたガラス製の物を扱っておりまして、匂いはありませんが綺麗な色で辺りを照らしてくれます。お値段も他より安くなっていますのでそこもオススメですよ?」 男性はその商品を手に取って数分悩みましたがどうやら違ったらしいです。 「あの、このガラスとかは良いんですけどこう…雰囲気?を出してくれそうなものってありますかね?」 「雰囲気ですか…。それでしたらこちらでしょうか?」 そう言って先程の商品が置かれた棚より少し上の棚から次のキャンドルを勧めた。 「これでしたら少し甘めの匂いがありまして先程と同じようなガラス製の物ですので雰囲気も出してくれると思いますよ?ただ少し先程よりは値が張りますが」 「…うん。ありがとうございます。」 今度は良かったらしく男性は少し笑みを浮かべながらいくつかの匂いを選んで買われていきました。 「しかし今月はやけにキャンドル系が売れますね…。」 12月、クリスマス・イブやクリスマス、年越しなど今年最後の1ヶ月 「最後だからこその動きなのでしょうかね?」 私はそう呟きながら作業へと戻った。 「ただいまぁ」 「おかえり」 「え?なにこれ」 帰宅後、私は実家へと帰宅するとリビングで兄がキャンドル数個を色んなところに点々と置き、綺麗な色を灯している暗い部屋で待っていた。 「何って、サプライズ?」 「サプライズ…って」 「綺麗だろ?今日が何日か思い出してみ?」 困惑する私はそこでハッとなる。 「私の誕生日?」 「正解」 「ママ達は?」 兄だけいるとはおかしいと思い私は兄にそう聞くとポケットからはママのメッセージを見せてくれた。 「1泊2日の夫婦旅行」 「うらやま」 そこには楽しんでいる2人写っている写真が送られてきていた。 「あははっ…まぁまぁ。さ、ご飯にしようか?ケーキも用意してあるぞ」 「ケーキ!」 「ご飯の後な?」 そうして私たちはキャンドルの暖かで綺麗な空間の中、笑いながら賑やかに夜を過ごした。
小説家も恋がしたいそうです。
その日は暑い暑い猛暑の日だった。 「あっつぅ…」 俺は壊れたエアコンを睨み開けた窓から聞こえる蝉達(せみたち)の鳴き声を憎んだ。 「仕方ねぇ。店でも行くか」 額に浮かんだ汗を拭いながら家を出る。 どこに行くかと考え最初に行こうてと決めた場所は本屋だった。 「確か隣町にドリンクバーがある店があったよな?」 そう呟きながらバス停へ向かった。 「ん?」 バス停に着くとそこには同い年くらいの女性が備え付けられているベンチに座っていた。 「こんにちは」 「え?あ、はいこんにちは」 まさか挨拶してくるとは思わずどもってしまった。 そんな自分に女性は少し笑いながら見ていたスマホに目線を戻し、なにやら操作をしていた。 「1時半か…。」 何をしているか少し気にはなったが盗み見たり聞いたりするのは間違っているよなと思いつつ時刻表を見てそう呟いた。 こんな猛暑の日に1時半も居ないといけないと思うと少し辛いなと思ってしまう。 「君も隣町に?」 「え?えぇまぁ…」 呟きが聞こえたのか女性はこちらを見てそう聞いてきた。 ちなみにこの日は1時半に来るバスは隣町への1本しかない。 「何をしに行くの?」 「まぁ本屋で飲み物でも飲みながらのんびりしようかなと」 「確かにこんな日は冷房が効いた店でのんびりしたいよねぇ。あ、ちなみにどんなジャンルを読むの?」 俺は何だこの人と思いながらもいい暇つぶしにはなるかと捉えた。 「そうですね。主にファンタジー系とSF系を読みますね」 「ほほぅ?やっぱ男の子ってそういうジャンルが好きなの?」 「大体がそうだと思いますよ?多分。」 その後、会話は盛り上がり1時間もすれば互いに名前で呼び合う仲までとなっていた。 「えぇ?だめかな?」 「いや恵(めぐみ)さん?確かにざまぁは良いけどこの物語には合わないだろ」 「私的には合うと思ったんだよ!」 「いやじゃあ誰をざまぁするんだよ!ってなるぞ?」 この女性の名前は榛葉 恵(はたば めぐみ)と言いなんと小説家だった。 そして現在は何故か知らないが差し出された小説を読まされ、それがどうだったのかなどの議論をしていた。 「ってか俺がなんで意見出してんだよ!普通そういうのは担当さんとやるものだろ!?」 「いや実は…今日来るはずだった人がさっきメッセージで来れないって来まして…。」 「そうなのか。…で?俺関係なくね!?」 と、その時だった。 「っともうこんな時間か」 お目当てのバスが見えたのでスマホを確認すると1時半を少しすぎていた。 「んじゃお別れだな」 「えぇ!あ、そうだ!せっかくなんで私も付き添います!」 私いいこと思いつきました!と言いたげな表情をしながらそう言ってきた。 「なにがそうだだよ!せんでいい!」 「せっかくのネtげふん…縁なんですから良いじゃないですか!」 「おい今ネタって言いかけなかったか?」 「エ?ナンノコトデスカ?」 「…。」 俺はなんなんだこいつと思いながらも溜息をつきながら笑う恵と一緒にバスへ乗り込んだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 一応短編で出します。 続き?気分ですけど言われたら書くかも?です。
珈琲の甘さ
ある男は1人で珈琲を飲んでいた。 「すみません」 「はい。どうしましたか?」 チリンッと扉の鈴が鳴り外から一人の女性が入った。男性は飲んでいた珈琲を置き女性へと向かった。 「あの、知り合いに聞いてきたのですが…なんでも気持ちを楽にしてくれるところがあると」 「えぇまぁ、分かりやすく言うとここは吐き出し口みたいなところですね」 今のご時世、機械があればここに来なくともできるが、中には電話が出来ない人やする勇気がない人などがいる。学生なら校内にそういった場所はあるとは思うがやはり知人が近くにいると思うと出来ない人もいるだろう。そのための場所なのである。 「聞きました。それであの…お話なのですが」 「えぇ、もちろんこちらへ」 男性は椅子を引き女性を座らせた。 「熱い珈琲は飲めますか?」 「大丈夫です。ありがとうございます。」 コップを女性の所へ置き向かいに座る。 「さて、まず話す前に質問良いでしょうか?」 そしていつも通りに質問をし問題ないことを確認、相談に入った。 「私は…嫌な人なんです。」 「嫌な…」 「はい。私には幼馴染がいます。スポーツが出来て勉強が出来て…人との関わりも、あの人はなんでもこなしてしまいます。」 「それは…すごい人ですね」 そう男性は言うと女性は苦笑いを浮かべながら頷いた。 「えぇ、私が幼馴染として恥ずかしいぐらいです。」 「なるほど」 「ある日、聞いてしまったんです。あの人の良くそばに居る人たちの会話を」 「…比べられたんですね」 女性は自傷したような顔で笑い頷いた。 「当たり前のことなんでしょうけどね。私は何も出来ない何かが秀でている訳でもなくてよく言って凡人です。だから私は何もしていないあの人にいつも強く当たってしまいます…それで仲は悪くなってしまって…何も悪ないのに…。」 それから数秒置き、男性は1口珈琲を飲んだあとこう言った。 「いいのではないですか?それで」 「え?」 女性はぽかんとした。 「私は同情も励ましもしません。ただ聞くだけです。そしてそれを言って気持ちを楽になってもらうだけです。」 それを聞いた女性は少し悲しそうな顔をした。 「ただ、私個人として言えることは正直になれって事でしょうか?2人になれる時間を作りなん時間かかっても良い、ただ今までの気持ちをその人に打ち開ければいいと思いますよ?」 「それができたら!」 「えぇ、とっくにやってますよね…。なら面と向かって、声に出して、顔を見て言わなくてもいいのでは無いですか?手紙でもいいじゃないですか。大切なのは分かってもらうことですよ」 「手紙…」 「それに、私が思うにそんなに人は万能じゃない。何でもなんてないんですよ?あなたが見ていないだけで知らないだけでその人には短所もあるはずです。ただそれを見つけるために行動するのは間違っていますけどね。それに自分には何ができて何が出来ないか、何が好きで何が嫌いか。それだけ分かるだけでも色々見えるものですよ。」 「それは私も考えたことあります。でも何もなかったんです…。」 男性はまた1口珈琲を飲んだ。 「なら作ればいい。その人に教わればいいんです。1人で頑張ったって限度がありますからね。」 「でも」 「言うのが怖い?躊躇ってしまう?確かにあるでしょう。でももし自分を変えたいのなら…私が今言ったことも一つの案として持ってもらいたい。」 そう言って男性は空になったカップを持ち珈琲を入れに席を外した。 「苦い、けど…美味しい」 「珈琲は苦味が強いです。ですが甘酸っぱさもあり色々なやり方で味の深み美味しさなどは変わります。私は少し甘いのが好きでしてね。」 珈琲の入ったカップを置きながら男性は言った。 「そうなんですね」 「えぇ、人間関係も同じですよ。誰しも自分には無いものを妬んでしまう。苦いですよね。でも上手くやれば甘くもなります。」 それから最初とは関係なく、話をして女性は帰って行った。 「ありがとうございました。」 「えぇこちらこそ」 離れていく女性は最初のような落ち込んだ顔ではなくどこかスッキリとした顔をしていた。
男女比1:99に来た配信者の俺だったが…
ジリリリリッ! けたたましく目覚ましが鳴る。 「まだ6時じゃん…寝よ」 それから3時間後に起き、リビングでココアを飲みながらくつろいでいると不思議なニュースが流れた。 『では、次のニュースです。今朝方××県で成人女性による暴漢があり、被害者の男性は___』 「女性が暴漢って、普通逆だろ」 スマホから目線を外しニュースを見て驚愕した。 何とほんとに女性が暴漢をしていたのだ。しかも結構綺麗な人だと感じた。 「された男性は内気な人だったのかね?」 そこで少し内容が気になり検索をしてみるとさらに驚くことがわかった。 「男女比1:99って…有り得ねぇ」 ガセネタでは?と思い他の所も調べてみるがどこも同じでそれが現実だとわかった。 「ははは…起きたらこれって、どこのラノベだよ」 苦笑いを浮かべながら立ち上がり空になったカップを流しに入れて自室へと戻った。 「まぁいいや。結局俺がやることは変わらない」 マイクをセットし他の機器に不備はないかを確認をした後、いざ配信を!っと言う時に問題が起きた。 「は?俺のアカウントがねぇ!?」 俺こと一人暮らし兼引きこもりのVTuber配信者はこの日、10人もいたチャンネルが消えていることに夜まで落ち込むのだった。